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2021年8月に待望の新型車が発表されることが正式に決まった日産 フェアレディZ。1969年に登場した初代となるS30型は、日本のみならず、北米市場も席巻し、日産を世界的企業へと押し上げた1台となりました。
日産の高い技術力と個性的なデザインが融合したフェアレディZは、どのモデルも常に独創的で、日産ファンのみならず、全ての自動車ファンが注目するモデルのひとつ。今回は、日産の地位を世界的なものにしたフェアレディZの歴史と、中古車価格から見る現在のZシリーズの人気についてご紹介します。
新型が登場する日産 フェアレディZの歴史
2021年8月に新型車の発表をすると正式にアナウンスがあった日産 フェアレディZ。
初代の登場は半世紀以上前となる1969年で、現在まで発売されたモデルは全6世代です。
どのモデルも個性的で人気の高いフェアレディZの初代から現行の6代目までの特徴を順にご紹介します。
S30型(初代:1969年~1978年)
初代フェアレディZが登場したのは1969年。登場から10年に渡り、世界累計55万台を売り上げるロングヒットモデルとなりました。
特徴的な、ロングノーズ・ショートデッキの独特のフォルムは、海外でも人気が高く、高い走行性能に対して価格の安い、いわゆるコスパのいいことも手伝って、海外、特に北米での売上を伸ばし、日産の名前を世界に知らしめた1台です。
S130型(2代目:1978年~1983年)
国産車初のTバールーフ車となった2代目Zは、初代のフォルムを引き継ぎながらややワイド化したモデルでした。
ド派手な爆破シーンとカーアクションで大人気の刑事ドラマ、西部警察で大門刑事(渡哲也)が乗るスーパーZとして活躍したのが記憶に残っています。
Z31型(3代目:1983年~1989年)
ロングノーズ、ショートデッキという基本的なフォルムは継承しつつ、2代目までとはイメージが大きく異なるモデルです。
フェアレディZシリーズ唯一のリトラクタブルヘッドライトが特徴的で、エンジンもハイパワーのターボエンジンVG30ETを搭載するなど、ハイパフォーマンススポーツカーという新しいZの方向性を決めたモデルになりました。
Z32型(4代目:1989年~2000年)
先代からスーパースポーツカーへと変更した方向性を、より発展させたモデルとなりました。
一番大きな変更点は、フェアレディZの外観上の特徴だった、ロングノーズ・ショートデッキを改め、スポーツカーの象徴であるワイド&ローにデザイン変更したこと。
これによって、主要マーケットであった北米で、ポルシェなどと同等の高級スポーツカーの地位を確立しました。
Z33型(5代目:2002年~2008年)
1969年の初代登場から途切れる事がなかったフェアレディZの歴史上、唯一の空白となった2年間を経て登場したのが5代目となるZ33型です。
ボディタイプは、クーペとロードスターの2種類で、伝統の2by2モデルを排して、2シーターのみの設定でした。日産リバイバルプランの目玉の一つとして登場したのも記憶に新しいところです。
Z34型(6代目/現行型:2008年~)
現行型となるフェアレディZ6代目のZ34型は、Z33型を正統に進化させたと言えるモデルです。
フォルムは前作を引き継ぎつつ、エンジンは排気量を200cc増加させて最大355馬力を発生するV型6気筒3.7Lエンジンを搭載。ドライブトレインやボディ・シャシー設計の見直しを行うなど、性能面を徹底的に煮詰めたモデルとなりました。
歴代フェアレディZの中古車相場について
現行車種が販売中にも関わらず、歴代モデルも人気の高いフェアレディZの中古車相場を調べてみました。
歴代のフェアレディZは、古いモデルほど相対的に高値で取引されている傾向があります。特に初代となるS30型の価格は高値となっていて、中古車価格は軒並み500万円以上で、中には1000万円を超えるものもあるほどの人気車種です。
一方で、Z31型以降は100万円台から400万円程度と、今のところ常識的な価格で推移しています。
30年以上経過していても100万円以上の買取実績も
しかし、旧車王での買取実績を見ると、新車登場からすでに30年以上が経過しているZ31でさえ、100万円での買取実績もあり、Zシリーズはやはり人気の高いモデルであることは間違い有りません。
フェアレディZシリーズは、特に海外では安定した人気があり、今後海外での価格動向次第で、国内での中古車価格が上がる可能性もあり、今後の動向に注目です。
フェアレディZは空冷ポルシェ911のようになれるか
2010年代半ばから起こったポルシェ911の価格が、世界的に暴騰したことをご存知でしょうか。
ポルシェ911はアメリカ市場において、2010年台に入るまで徐々に価格が上昇していたものの、日本円換算約500万円以下で取引されていました。
しかし、2010年代に入り、約650万円を超えたあたりで、車のコレクターだけではなく投機家の注目も集め、2015年には約1300万円と2倍に高騰。特に保存状態が良いという理由で、日本で流通していた993型以前の空冷モデルは海外のバイヤーから注目されたこともあり、日本の中古車市場相場を押し上げる要因となりました。
アメリカ市場で急騰するフェアレディZ!今後の価格動向に注目
元々海外での人気が高く、比較的高値で取引されることの多かったフェアレディZシリーズは、近年、ポルシェと同じ様な値動きをしています。
特に初代となるS30系は、2020年の300万円前後から2021年には、400万円弱まで急騰していて、アメリカ市場といえども今後の値動きから目を話せない状況です。
海外での日産の地位を確立したフェアレディZは現代でも健在
独特のデザインと、バーゲン価格というべき驚きの低価格設定で、日産の技術力を世界に知らしめたS30型、そしてポルシェなどと同等の高級スポーツカーとしての地位を海外で確立したZ32型。
フェアレディZの歴史は、日産を世界企業にした歴史と言っても過言ではありません。
初代S30系Zの登場から半世紀以上経った現在でも、新型が発表されるという点からも、フェアレディZの存在が日産にとって特別であることが分かります。
[ライター/増田真吾]
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