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13クラウン(130系クラウン)といえば、歴代クラウンのなかでも最高傑作との呼び声も高いモデルです。2024年9月現在でも、状態のよい個体は中古車市場で200万円を超える価格で取引されています。
しかし、発売からすでに30年以上経過している旧車でもあるため、維持費の金額が高くつきやすい点には注意が必要です。
そこで今回は、13クラウンの維持費について内訳や金額の目安などを解説します。
13クラウンの特徴
トヨタ クラウンは、1955年1月の登場以来、現在に至るまで製造が続く高級セダンです。その8代目にあたる13クラウンは、1987年9月に発売されました。
8代目クラウンには、先代よりもさらに上質で高級感あふれる内装と、美しいフォルムのボディが採用されています。また、電子制御エアサスペンションやトラクションコントロール(TRC)など、当時の最新技術も惜しみなく投入されました。
バブル経済による好景気の時代に販売されていたこともあり、8代目クラウンは1990年に歴代・過去最高の販売台数を記録しています。
▼13クラウンの魅力についてはこちらで詳しく解説しています。
V8エンジン搭載!130クラウンロイヤルサルーンGこそバブルの申し子!
13クラウンの維持費の内訳
13クラウンを所有すると、燃料代や税金、保険料などの維持費はどの程度かかるのでしょうか。
1990年8月に発売されたロイヤルサルーンG(型式:E-UZS131)を例に、13クラウンの維持費の目安についてみていきましょう。
燃料代
クラウン ロイヤルサルーンGにはV8の1UZ-FE型エンジンが搭載されています。カタログ燃費は、10モード/10・15モード燃費で7.1km/Lです。使用燃料はハイオクのみであり、レギュラーガソリン車の設定はありません。
たとえば、13クラウンを通勤や買い物、レジャーなどで利用し、1ヶ月で1,000km走行した場合、ガソリンの消費量は1ヶ月あたり約141Lです。
ハイオクガソリン1Lあたりの価格を182円(※)とすると、月間の燃料代は2万5,662円、年間では30万7,944円となります。
※2024年9月18日時点のハイオクガソリン全国平均価格
自動車税(種別割)
自動車税(種別割)は、クルマの排気量が高くなればなるほど税額が高くなっていきます。
今回例にあげたモデルの排気量は3,968ccです。クルマの排気量が3,5000cc超4,000cc以下である場合、税額は6万6,500円となります。(2019年9月30日以前に新規登録している場合)
しかし、1990年に発売された13クラウンは車齢が13年を超えており、重課の対象です。そのため、納税額は約15%増しの7万6,400円となります。
任意保険
任意保険の保険料は、車種や補償内容、運転する人の年齢・範囲、クルマの使用目的など、さまざまな要素で異なります。
今回は、30歳の人が主に通勤で使用するために13クラウンを所有する設定で保険料をシミュレーションしました。詳細条件は、下記のとおりです。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:なし
試算の結果、年間の保険料は5万4,755円でした。12回払いにした場合の保険料は、月額4,832円です。
13クラウンの場合、任意保険に車両保険を付けることはできません。車両保険金額(支払われる保険金の上限)は、クルマの時価をもとに設定されます。旧車は時価額が低く、保険金額の算出にプレミアム価格も考慮されません。13クラウンは、発売から年数が経過しており、時価が0円と評価されるため、車両保険を付けることができないのです
車検
初回の車検が済んでいる中古車を購入した場合、、2年ごとに車検を受ける必要があります。車検の際は、基本料金のほかに、自賠責保険や自動車重量税などの法定費用も支払います。金額の目安は、下記のとおりです。
<民間車検の場合>
・自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)
・自動車重量税:5万400円(24ヶ月)※車齢18年超で算出
・印紙代:1,800円 ※指定工場の場合
・車検基本料:6万円
合計:12万9,850円
※車検基本料は内容、整備工場などにより費用は増減します
自賠責保険は、自動車を所有する人のすべてに加入が義務づけられています。契約期間が24ヶ月の場合、自家用乗用自動車の保険料は一律1万7,650円です(2024年9月時点)。
自動車重量税は、自動車の重量に応じて税額が決まります。クラウン ロイヤルサルーンGの重量は1,670kgで、新車の新規登録から18年以上が経っているため、2年間で5万400円かかります。
メンテナンス費用
13クラウンの場合も、一般的なクルマと同様に下記のメンテナンス費用がかかります。
・洗車代
・エンジンオイルの交換代
・オイルフィルターの交換代
・ワイパーゴムの交換代
・ウォッシャー液の交換代
・エアコンフィルターの交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代 など
13クラウンは発売から35年以上が経過しているため、部品の劣化による不具合や故障が生じやすいといえます。また、部品の生産終了により入手が困難になったことで部品代が高くなっているケースもあるため、メンテナンス費用は高額になりやすいです。
加えて13クラウンの場合、走行中にハンドルがブレる「クラウン病」を発症することがあります。クラウン病を解消するために、部分の交換や車体の調整などに多額の費用がかかるかもしれません。
以上の点から、13クラウンのメンテナンス費用は、1年あたり10万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
13クラウンの年間維持費はいくら?
ここまで紹介した内容をもとに、年間維持費の総額を計算すると、結果は下記のとおりです。
<13クラウン(E-UZS131)の年間維持費>
・燃料代:30万7,944円
・自動車税(種別割):7万6,400円
・任意保険:5万4,755円
・車検:6万4,925円(車検は2年ごとであるため12万9,850円の半額)
・メンテナンス費:10万円
合計:60万4,024円
1ヶ月あたりの維持費用は、約5万335円です。車両保険に加入できない分、任意保険料は割安ですが、13クラウンは排気量の大きい旧車であるため、燃料代や税金、メンテナンス費用は高い傾向にあります。そのため、維持費の総額も高くなりやすいのです。
13クラウンの維持費が高いと思ったときの対処法
ここまで、13クラウンを所有したときの維持費や高額になりやすい理由を解説しました。最後に、維持費が高いと感じた方に向けて、負担を抑える方法を2つ紹介します。
こまめにメンテナンスをする
13クラウンのような旧車は、車輌の構造や部品が劣化しているケースが多々あります。費用を抑えたいからといってメンテナンスを怠ると、やがて大きな故障が発生し、多額の修理費用が生じるかもしれません。
また、オイル交換やエアフィルター交換、空気圧の調整などが適切に行われていないと、燃費が減少して燃料代が増加することもあります。
維持費を抑えるためには、こまめにメンテナンスをすることが大切です。
丁寧な運転を心がける
急発進や急ブレーキ、急ハンドルなどはクルマに大きな負担がかかるため、故障や不具合のリスクが高まります。また、燃費の悪化にもつながるため、経済的負担が大きくなる行為です。
さらには、交通事故も引き起こしかねません。事故相手の治療費や損害賠償金などを支払うために、任意保険の保険金を請求すると、等級がダウンして翌年度の保険料は高くなります。
急発進・急ブレーキ・急ハンドルを避け、丁寧な運転を心がけることも、維持費を抑えるために重要なポイントです。
13クラウンの売却は旧車王までご相談ください
13クラウン(130系クラウン)は、発売から30年以上が経過していることもあり、維持費が高くなりがちです。今回行ったシミュレーションでは、年間で60万円を超える維持費がかかる結果となりました。13クラウンに乗るのであれば、こまめなメンテナンスや丁寧な運転を心がけ、維持費を抑えるように努めるとよいでしょう。
また、13クラウンの維持が難しいと感じた場合は、旧車王までご相談ください。13クラウンのような旧車は適切な評価が難しいのですが、旧車王は豊富な知識を持つ担当者が車輛の状態や相場などを踏まえ、適切に鑑定しております。まずはお気軽にご相談ください。