空前の旧車ブームと言われておりますが、維持費や将来の部品供給などは誰しもが不安を感じる部分ではないでしょうか?ここでは、維持費を抑えて旧車に乗る方法や今現在メーカー取り組んでいる部品の再供給などについてご紹介させていただきます。
どんな旧車が維持しやすいのか?
あこがれの旧車やネオクラシックカーに乗りたいけど維持費が気になるという方は多いのではないでしょうか?単純に維持費を考えた場合に、当然ですが年式は新しい方が安く済みます。したがって、1990年代のネオクラシックカーが一番維持費が安く済み、1970年代~1980年代の旧車はある程度維持費を覚悟しなければならないと言えるでしょう。
但し、1990年代の車は走り屋さん好みのクルマが多く、状態の見極めが非常に重要です。極端な話し本格的に走り込んでいた個体は廃車同然です。そのような観点で考えた場合、少し不人気だったモデルがお勧めです。理由は、誰しもが人気のクルマで峠やサーキットを走りたいと考えるので、少し不人気だったクルマは単なるファミリーカーとして使われている傾向が強いからです。つまり、痛みが少なくお値段もお手頃なので一石二鳥というわけです。とは言っても、プレミアが付いていることには変わりなく、十分に魅力的なクルマばかりです。
具体的には、マツダのNBロードスターや日産のS14シルビアです。先ずユーノスロードスターのブームで存在感が薄くなりがちなNBロードスターは、既に100万円切っている個体が多数存在していて、基本的にマツダ車は造りがしっかりしているので、普通の中古車の感覚で乗ることが出来ます。次に、S14シルビアですが、こちらはドリフトで人気のS13/S15の影に隠れてしまったモデルになりますので、その分程度がよい個体が手に入ります。例えば、オリジナルコンディションの K'sのマニュアルで150万円を切っています。最近では、S13のK'sでも200万円近い値が付いていますので、これは本当にお買い得です。維持費も日産車はエンジンのヘタリが少なく、つまらない故障が多いと言われますが、肝心ところは丈夫に出来ていますので大きな心配はいりません。その他にも、最後のチェイサーの人気で唯一の2番人気になってしまった100系マーク2もお勧めです。人気のチェイサーよりも安く手に入るだけでなく、やはりトヨタ車は壊れませんので、当たり前ですが維持費が安く抑えられます。そして、どんなクルマにも言えることは、オートマの個体を選択すれば痛みが少なく購入費用も安く抑えられるということです。
旧車を安く維持するためのコツ
旧車を安く維持するためのコツは、単純にオリジナルコンディションを保ち負担のかかるサーキット走行などは避けることです。ただ、それではつまらない話しになってしまいますので、どうしてもサーキットを楽しみたいという方は、先ずは面倒を見てくれるショップを探すことです。そして、人間関係やネットワークが出来てくれば、部品が安く手に入ったり、工賃などの相談もしやすくなります。また、出来る限りDIYで整備を行えば維持費を安く抑えることが出来ます。
その昔、86やシルビアが今のように高騰していなかった時代は、部品取り車を1台購入して維持費を安く抑えるという方法がありました。今でも例えば100系マーク2であれば標準車のグランデが15万以下で手に入りますので、部品取り車まで考えてクルマ選びをすることも旧車を安く維持するためのコツかもしれません。
維持費だけではない!部品の供給も大事
旧車は維持費以外にも大きな問題があります。それは、部品の供給が可能なのかどうかです。基本的に車の部品の保管期間はモデルの生産終了から10年間とされています。つまり、比較的年式が新しいネオクラシックカーを購入したとしても、とっくに部品の生産は終わっており、在庫がなくなり次第販売を終了となってしまうわけです。
この問題は非常に深刻でネオクラシックカーの代表的なモデルと言えるスカイラインGT-Rが純正部品の欠品に直面しています。スカイラインGT-Rは、最も新しいR34型でも生産終了から18年が経過しており、R32型だけでも約2万台が存在していると言われています。なおかつサーキット走行を楽しむユーザーが多いGT-Rにとっては存在自体が危ぶまれる死活問題です。
その状況を改善すべく、日産は2017年11月に「NISMOヘリテージ」を立ち上げ、スカイラインGT-Rの部品の再供給を行うことを発表しました。そして、同じ取り組みはマツダのユーノスロードスターでも行われており、なんとあのトヨタまでも旧型スープラ向け供給部品の「GRヘリテージパーツプロジェクト」をスタートさせているのです。そして、この流れが加速すれば、魅力的な旧車を安く維持することが可能となり、ひいてはクルマ離れに歯止めをかけることにも繋がるのです。
もし維持できなくなったらどうすればいいのか?
ここまで、旧車を安く維持する方法や将来の部品の供給についてご紹介させていただきましたが、それでも最も新しいモデルで20年以上が経過している旧車はどうしてもお金がかかります。ましてやハコスカやS30などの究極の旧車を手にした場合は、青天井の出費に繋がります。
したがって、旧車を維持することが難しくなってしまうユーザーが出てきてしまうのはある意味仕方がないことでもあるのです。そんなときは是非旧車王にご相談ください。長きにわたり世界各国の旧車を買取ってきた豊富な実績はお客様のお役に立つこと間違いなしです。そして、空前の旧車ブームはちょっとしたバブルと言われており、つまり今が一番の売り時ということです。
[ライター/旧車王編集部]
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