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海外ドラマや映画の中には、よくクラシックカーが登場します。
特に歴史的な物語を描いている作品に多いといえますが、その時代に主流だったクルマのデザインを映像で知ることができ、映画もドラマも大好きな筆者にとっては楽しみな要素のひとつとなっています。
映画やドラマに出演している俳優や著名人の中にも、クラシックカー愛好家がいるのを知っているでしょうか?
ときどき、ファッション誌の特集などで紹介されているのを目にしますが、富も名誉も手にしているスターが最先端の技術と機能を兼ね揃えたハイテクなクルマではなく、あえて古いクルマに乗っているということにとても興味を持ちました。
実際にはどんな人がどんなクルマに乗っているのでしょう?
ハリウッドスターからスーパーモデルまで、海外セレブが愛してやまないクラシックカーを紹介していきたいと思います。
■ランボルギーニ ミウラ SVJ 1971年製(Lamborghini Miura SVJ)
1966年にデビューした「ランボルギーニ・ミウラ」のサスペンションを作り直し、エアロエンハンスメントを追加し、V12を400馬力以上に改善した最高傑作といわれているのが、「ランボルギーニ ミウラ SVJ」です。
この希少価値の高いクルマに乗っているのは、なんと俳優のニコラス・ケイジ。
名作「リービング・ラスベガス」でアカデミー賞主演男優賞やゴールデン・グローブ賞など数々のアワードを受賞し、「ザ・ロック」「フェイス/オフ」など大作映画に出演しています。
日本人のリコ・シバタさんと結婚したことでも話題となりました。
世界中に不動産を所有しているニコラス・ケイジですが、イランのシャーから1971年製「ランボルギーニ ミウラ SVJ」を購入したとのことです。
しかし経済的理由から、2002年にはすでに売却してしまったというエピソードもあります。
フォルムだけでなく、車内も同色で統一され、マットな質感がより一層高級感を引き立てています。
■ポルシェ 356B 1963年製(Porsche 356B)
ポルシェ社が1948年に初めて世に送り出したモデル、356シリーズ。
356Bは1959年に発表され、ボディはスチール製でエンジンは1.6Lになり、1961年には2.0Lエンジンが追加されました。
小型ながら丸みを帯びたフォルムがエレガントで女性に好まれそうですが、大道芸人から俳優へと転身したパトリック・デンプシーが溺愛しているとのことです。
「ザ・プラクティス/ボストン弁護士ファイル」や、大ヒットとなった医療ドラマ「グレイズ・アナトミー」で知られています。
クルマも多数コレクションしているとのことですが、最初に所持した1963年製の「ポルシェ 356B」が最もお気に入りのようです。
幼少期にポスターで見た「ポルシェ 911」を所持したかったようですが、当時は高価すぎたため「ポルシェ 356B」を購入したというエピソードもあります。
■ロールスロイス シルヴァークラウドⅡ 1959年製(Rolls-Royce Silver Cloud II)
1959年に「シルヴァークラウド」からモデルチェンジしたのが「シルヴァークラウドII」です。
最大の違いは、エンジンが直列6気筒からV型8気筒に載せ替えられたことにより、排気量は6227ccとなりました。
デスティニーズ・チャイルドのメンバーとしてデビューし、ソロとしても3rdシングル「イレプレイスブル」が全米チャート10週連続1位、グラミー賞における多数の受賞歴など、輝かしいキャリアを誇る世界の歌姫ビヨンセ。
そのビヨンセが愛車として乗っているのが、1959年製の「ロールスロイス シルバー・クラウドⅡ」。
ラッパーで夫のジェイ・Zが、ビヨンセの誕生日にプレゼントしたとのことです。
美しいブルーのソフトトップとホワイトウォールタイヤを備えたコンバーチブルバージョンで、インテリアには豪華なソフトレザーが使用されています。
■エクスキャリバー SSロードスター(Excalibur SS ROADSTER)
「エクスキャリバー SSロードスター」は、1930年代の名車メルセデス・ベンツ SSKを現代に蘇らせたモデルです。
主にスチュードベーカーのシャシーにSSK風のボディを被せ、シボレー製のV8エンジンを積んでいます。
SSKの美しいボディと、アメリカンなV8エンジンの組み合わせを楽しめるのは、まさにレプリカモデルならではと言えるでしょう。
そもそもモデルとなったメルセデスのSSKとは、ポルシェの生みの親であるフェルディナント・ポルシェが設計したスポーツカーです。
優れたデザインや性能で当時から人気でしたが、オリジナルはわずか37台のみという希少さ。
レプリカといえど、俳優、実業家、そして政治家と、あらゆるジャンルで成功を収めたアーノルド・シュワルツェネッガーの愛車とあって納得です。
■MG MGB 1960年製
「MGB」は、1955年に販売開始された「MGA」の後継車として、1962年10月にMG(BMC)から発売されました。
マツダ・ユーノス ロードスターが登場するまで、世界で最も多く販売されたオープンカーとして知られています。
1962年から生産され、1980年10月までアビントンで生産されましたが、工場の閉鎖にあたり、周辺では反対運動が起こるほど支持されていました。
世界中から愛されたこのクルマを愛用しているのは、誰もが知ってる説明不要のスーパーモデルであり、UK版『ヴォーグ』のコントリビューティングエディターも兼任しているケイト・モスです。
クラシックカーでありながら、シャープで前衛的なデザインのオープンカーがとても似合いますね。
■フォード ピックアップ 1940年製(FORD PICKUP)
主に農業の貨物輸送用に使用されていたピックアップトラックですが、1924年にフォード・オーストラリアが生産を開始したのがはじまりといわれています。
1950年代によりスタイリッシュなモデルを各社が生産し始めましたが、1940年に製造された「フォード ピックアップ」はコロンとしたフォルムが愛らしく、街中を走ってもトラックらしくないスタイリッシュなデザインです。
これと同じではないですが、似たデザインのクルマに乗っているのが、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ等に出演している人気俳優のオーランド・ブルーム。
これまでポルシェ、マクラーレンなどのスポーツカー愛好家として知られてきましたが、クラシックカーやEV車も愛用しているとのことです。
セレブリティーは多数のクルマを所持しているイメージですが、古くて希少価値の高いクラシックカーを長年に渡り、大事に乗っているエピソードは好感が持てますね。
[ライター・Kana / 画像・Lamborghini,Rolls Roycemotorcars,MG]