S2000といえばホンダを代表するオープンスポーツカーです。本田技研工業の創立50周年記念として1999年に発売されました。ホンダが29年ぶりに開発をしたFRスポーツということで当時多くの話題を集めました。
なかでも、9,000回転までまわるF20C型エンジンを搭載しピーキーに仕上げられたAP1型は多くのクルマ好きから熱い支持を得ています。中古車で狙っている方も多いと思いますが、発売から20年近く経ったクルマは維持費が心配になりますよね。そこでこの記事ではS2000 AP1にかかる維持費について解説いたします。
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S2000 AP1型の年間維持費は40万〜55万円ほど
S2000 AP1型の年間維持費はおおよそ44万〜56万円ほどです。
<S2000 AP1型 年間維持費の内訳>
燃料代:6万1,205円〜15万3,105円
自動車税:4万5,400円
任意保険:2万8,000円〜5万4,000円
車検:5万8,625円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:25万円
合計:44万3,230円〜56万1,130円
各項目の内容について、ここから詳しく解説します。
燃料代
まずは燃料代について解説します。
S2000 AP1型には1,997cc 直4 F20C型エンジンが搭載されており、カタログ燃費は10・15モードで11.6〜12km/Lです。
ここでは燃費を12km/L、ハイオクガソリンの価格を1Lあたり183.8円(2024年7月16日時点の全国平均)として、走行距離別に燃料代を算出します。
走行距離 年間4,000km
年間走行距離が4,000kmの場合は、1年間で約333Lの燃料を使うことになり、燃料代が6万1,205円かかります。休日のドライブや近場での買い物をメインにクルマを使用する方が該当するでしょう。
走行距離 年間7,000km
年間走行距離が7,000kmだと、1年間で約583Lの燃料を使うことになるため、燃料代が10万7,155円かかります。毎日1時間弱ほどクルマに乗る方が当てはまるでしょう。
走行距離 年間10,000km
年間走行距離が10,000kmの場合は、1年間で約833Lの燃料を使うことになり、15万3,105円の燃料代がかかります。往復1時間かかる距離を、毎日走行する方が該当するでしょう。
自動車税種別割
続いて、自動車税種別割について解説します。
S2000 AP1型は最終モデルでも車齢13年を超えるため、自動車税種別割の重課対象に含まれます。2024年7月時点での、新規登録から13年以上した排気量1,500cc超〜2,000cc以下のクルマの自動車税種別割は4万5,400円です。
任意保険料
次に、任意保険料について解説します。大手ネット型保険にて、年間走行距離別にシミュレーションしました。条件と補償内容は以下のとおりです。
<条件>
年齢:32歳
等級:17
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:あり
車両保険(保険金額):55万円
免責金額(1回目-2回目以降):5万円-10万円
走行距離 3,000km超5,000km以下
休日のドライブや近場への買い物に使用する方が多く該当するため、使用目的を「日常・レジャー」としてシミュレーションしました。1年間の保険料は2万8,000円ほどです。
走行距離 7,000km超10,000km以下
毎日の移動で1時間ほど運転する方が該当することが多いため、使用目的を「通勤・通学」としました。1年間の保険料は4万5,000円ほどです。
走行距離 10,000km超12,000km以下
毎日の1時間以上走行する方が多く該当するため、7,000km超10,000km以下の区分と同様に、使用目的を「通勤・通学」としてシミュレーションしました。1年間の保険料は5万4,000円ほどです。
車検
続いて、車検代です。車検には、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代、車検基本料がかかります。
<ディーラー車検の費用>
自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)
自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)
印紙代:1,800円
車検基本料:6万円
合計:11万7,250円
それぞれの項目について詳しく解説します。
自賠責保険料
自賠責保険料とは、クルマの所有者が加入を義務付けられている保険で、「強制保険」とも呼ばれます。2024年7月現在、乗用車の税額は一律で1万7,650円です。
自動車重量税
自動車重量税は車輌重量によって税額が異なる税金です。S2000 AP1型は1t超~1.5t以下の区分に該当し、新規登録から18年以上経過していると重課されるため、3万7,800円かかります。
印紙代
印紙代とは、車検の際に国に納める検査手数料です。依頼先の工場の種類によって金額は異なり、2024年7月時点だとディーラーの場合は1,800円かかります。
車検基本料
車検基本料には、点検料や代行手数料などが含まれており、依頼先によって金額に差があります。S2000 AP1型をディーラー車検に出した場合には、6万円ほどかかるでしょう。販売店によって価格が異なる可能性があるため、事前に問い合わせすると安心です。
メンテナンス費用
次に、メンテナンス費用について解説します。基本的なメンテナンス費用とS2000 AP1型ならではの故障箇所の修理費用をあわせると、25万円ほどかかります。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
基本的なメンテナンス箇所
S2000 AP1型に限らず、一般的なクルマのメンテナンス項目は以下のとおりです。
・洗車
・ワイパーゴム交換
・ウォッシャー液交換
・エアコンフィルター交換
・エンジンオイル交換
・オイルフィルター交換
・ブレーキオイル交換
・エアクリーナー交換 など
高く見積もって年間5万円ほどのメンテナンス費用を見込んでおけばよいでしょう。
S2000 AP1型ならではの故障箇所
S2000 AP1型は「壊れやすいクルマ」といわれることがあります。古いスポーツであるためにダメージが蓄積されている個体が多いのは事実ですが、定期的にメンテナンスしておけば長く所有できるモデルです。また、あらかじめ故障しやすい箇所を把握しておけば費用も見積もりしやすいでしょう。
S2000 AP1型で故障しやすいといわれている箇所は以下のとおりです。
・激しいオイル消費
・ハブベアリング劣化
・ドライブシャフト故障
・プロペラシャフト故障 など
メンテナンス費用は多く見積もって20万円ほどでしょう。
上記はあくまで一例で、車輌の状態によってこのほかの箇所が故障する可能性も十分に考えられます。購入を検討している場合には、契約前に細かな箇所までチェックすることをおすすめします。
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S2000 AP1型の維持費を抑える方法
ここまでS2000 AP1型の維持費の内訳について解説しました。負担が大きいと感じた方に向けて、維持費を抑える方法を3つ紹介します。
任意保険を見直す
任意保険の契約先を見直すと、維持費を抑えられる場合があります。
クルマや条件が同じでも、保険会社によって金額が異なることがあります。複数社から見積もりを取り寄せたり、いくつかのネット型保険でシミュレーションしたりして、保険料を比較してみましょう。なお、国内損保よりもネット型保険のほうが安い傾向にあります。
車検の依頼先を見直す
車検の依頼先の見直しも維持費を抑えるのに有効です。
前述のとおり、車検基本料は依頼先によって異なります。一般的にはディーラー車検よりも民間車検のほうが安く、民間の工場でもそれぞれ金額に差があります。車検の際には、事前に複数の工場から見積りを取り寄せて、車検基本料を比較するとよいでしょう。
DIYでメンテナンスする
一部のメンテナンスを自分で行えば、その分外注費用を減らせます。DIY可能なメンテナンス項目の一例は以下のとおりです。
・洗車
・エンジンオイル交換
・ワイパーゴム交換 など
上記は比較的簡単なメンテナンス項目です。自身でクルマをいじった経験がある方であれば、対応できる範囲はさらに広がるでしょう。
まとめ
S2000 AP1型の維持費について解説しました。
玄人好みのピーキーな乗り味が特徴のS2000 AP1型に憧れを抱いている方は多いでしょう。所有したいけれど維持費に不安を抱いているという場合には、ぜひ今回の情報を参考に自身が維持できるかどうかを検討してみてください。
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