故障車の牽引方法についてよくわからないという人も多いでしょう。今回は、故障車の牽引方法や牽引におけるルール、故障車を牽引する際の注意点について解説します。突然の故障で牽引が必要となった場合でも、あわてなくていいようにチェックしておきましょう。
故障車の牽引方法
始めに、故障車の牽引方法について詳しく解説します。
ロープで牽引する
ロードサービスを利用せず、家族や友人の車で牽引してもらうときは牽引ロープを使用しましょう。市販されている牽引ロープには伸縮式のものやワイヤー、ベルトタイプなどがあります。牽引する車の車両総重量や長さに対応したものを購入し、常備しておきましょう。
前輪か後輪を上げて牽引する
JAFなどロードサービス専門業者に依頼する場合は、前輪か後輪を上げて牽引するのが一般的です。けん引車のクレーンで吊り上げて、前輪もしくは後輪をけん引車の後部に載せ固定します。後輪を上げる場合は、前輪が車輌の中心線と平行になるようハンドルを固定しなければなりません。
牽引におけるルール
続いて、牽引におけるルールについて詳しく解説します。故障車の牽引方法には細かいルールが設定されており、緊急時とはいえルールを守らなければ道路交通法違反となるため注意が必要です。
総重量750kg以上だと牽引免許が必要
けん引される車の総重量が750kg以上だと牽引免許が必要になります。ただし、故障などやむをえない事情によりロープなどでけん引する場合は、けん引免許は不要です。
台数の制限
牽引するときは台数に制限が定められています。制限台数を超えて牽引する必要があるときは、公安委員会の許可を得ることが必要です。
牽引時の制限台数
大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車で牽引するとき........1台
大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車で牽引するとき........2台
牽引する車までの長さの制限
牽引する車までの長さには制限が設けられています。牽引する車と故障車の間は5m以内の距離を保ち、安全に牽引しなければなりません。間隔が狭すぎると牽引する車と故障車の衝突のリスクがあり、長すぎるとカーブなどで故障車が外側に流れてしまい事故の危険性が高まります。また、複数台を牽引する場合は、牽引する車の前端から最後尾の後端までの長さを25m以内にしなければなりません。
最高速度の制限
牽引するときの最高速度は時速30kmと制限されています。道路の制限速度にかかわらず、安全を確保するための制限となるため遵守しましょう。車の牽引は普段の運転とは異なる技術が必要となるため、いつも以上に慎重に行う必要があります。
牽引ロープに目印をつける
牽引ロープには0.3m平方以上の白い布を目印に付ける必要があります。これは牽引していることを他車に知らせるためで、道路交通法で定められています。市販の牽引ロープには付属していないものもあるため、緊急時に対応できるよう一緒に積んでおくとよいでしょう。
故障車を牽引する際の注意点
故障車を牽引する際の注意点について詳しく解説します。
エンジンが動くか確認する
故障車を牽引するときは、まずエンジンが動くか確認しましょう。エンジンがかからない車を牽引するときは技術や経験が必要です。パワステがきかずブレーキの操作も難しいため、故障車の運転に自信がない場合は迷わず業者に依頼するとよいでしょう。
下り坂での急ブレーキに注意する
故障車を牽引するときは、下り坂での急ブレーキに十分注意しましょう。牽引する車と故障車の双方に普段の運転とは異なる技術が必要です。急ブレーキの対応が遅れると牽引する車に故障車が追突したり、後続車を事故に巻き込む可能性があります。
牽引ロープが常にピンと張るように走行する
故障車を牽引するときは、牽引ロープが常にピンと張るように走行しましょう。ロープがたるんでしまうと地面にこすれて切れる危険性があります。故障車を運転する人は、ロープがたるまないよう常にブレーキ操作などで車間距離の調整を行うことが重要です。
高速道路の牽引はできない
高速道路での牽引はできません。高速道路上で故障が発生した場合は、すみやかに専門業者に連絡して搬送を依頼しましょう。高速道路では安全のために時速50km以上の速度で走行する必要があります。牽引時の速度では事故を誘発する危険性が高いため、個人による牽引は認められていません。
故障車に乗る人も運転免許の携帯が必要
故障車に乗る人も運転免許の携帯が必要です。故障車でもハンドルやブレーキなどの操作が必要なため、無免許の人が運転することは法律で禁じられています。免許証不携行でも処罰の対象となるため注意が必要です。
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