「エイジングカー」と聞いて、どんな車なのかパッと思いつくでしょうか。言葉通りに捉えると「時間の経過した車」です。しかし、月日の流れとともに古くなった個体を指すのではなく、わざと古く見えるように塗装した車をエイジングカーと呼びます。
今回の記事では、エイジングカーの概要とその魅力、塗装方法まで紹介します。自分の車もエイジングカーにしてみたいという方はぜひ参考にしてください。
そもそも「エイジング塗装」って何?
エイジングカーとは、あえて古いデザインに見せるために塗装された車です。「エイジング塗装」を施してデザインします。エイジング塗装とは、塗料を重ね塗りして塗膜をわざとはがして古めかしく仕上げる加工方法です。車以外にも、家具や建具のアレンジにもしばしば用いられます。近年のレトロブームに後押しされて、その人気は一部で高まっており、身の回りのものをエイジング塗装する方が増えているようです。
古めかしく見せる、つまり錆びついているように見せることから、エイジング塗装は錆加工ともいわれます。いかにホンモノの錆らしく加工できるかが、エイジングカーのクオリティを左右するポイントです。
エイジングカーの魅力
エイジングカーの魅力といえば、なんといってもアンティークでエモーショナルな味わい深さでしょう。「草ヒロ」と呼ばれる、ボロボロに朽ち果てて空き地や森林に放置された不動車を思い起こす方もきっと多いはずです。切なげでありながらも、決して見放せないいとおしい懐かしさを感じられます。例えるなら、セピア色に褪せた自分の子供の頃の写真を眺めているような気持ち。長い年月をかけなければ感じられないノスタルジックな風合いを醸し出せる、ある種魔法とも呼べる塗装・加工を施されているのがエイジングカーです。
エイジング塗装のやり方
実際にエイジング塗装したい場合、何が必要でどんな風に塗装加工すればよいのでしょうか。ここからは、自分でエイジングカーに仕上げる方法と、業者に発注する方法の2つを紹介します。
DIY
DIYでエイジングカーに仕上げるには、水性塗料とスポンジ、刷毛が必要です。塗料は、茶色や黄土色など複数色用意しましょう。茶色一つとってもたくさん種類があり、いくつか調合して使うとリアルな錆を表現できます。中にはエイジング塗装用の塗料を発売しているメーカーも存在し、初めてチャレンジする方におすすめです。
作業する際には、実際に錆びやすい箇所を意識して濃淡をつけながら少しずつ塗っていきます。ネジなどこまかな部品周りは細かなところまでしっかりと塗装するとよりリアルに仕上がるでしょう。
業者に発注
DIYで塗装する自信がないという方は、依頼外注しましょう。板金塗装業者に依頼できます。塗装に慣れていないと、思うようにムラが出せなかったり、想像以上に塗りすぎてしまったりと失敗してしまうリスクがありますが、プロにお任せすれば安心です。しかし、業者によってはメニューに記載していない場合もあるため事前に問い合わせておきましょう。また、完成後に「イメージと違った」と思っても、やり直しは難しいです。事前にしっかりと打ち合わせておきましょう。
【まとめ】愛車を情緒あふれるエイジングカーに仕上げよう!
ピカピカの新車が、歴史を重ねた古いクルマへと変身するエイジング塗装。タイムマシーンに乗って時間を遡るが如く、過去からしか得られない風合いを纏える点は唯一無二の魅力です。「他の人とはちがった味わいのあるカスタムをしたい」「レトロ感あふれる車に乗りたい」という方は、ぜひエイジングカー塗装を検討してみてはいかがでしょうか。
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