欧州車を思わせる個性的な外観に高級感あふれる内装、さらにハイパワーエンジンをFRレイアウトにパッケージングしたことで、アリストはラグジュアリースポーツセダンとして確固たる地位と人気を獲得しました。そんなアリストの特別感をさらに高めたのが、ベルテックスエディションです。高級スポーツセダンとして人気を集めた16系アリストに設定されたベルテックスエディションについて、ベースグレードと比較しながら詳しく紹介します。
国産最速セダンとも呼ばれたアリスト
アリストは、高級セダンとして他車に遜色のないデザインや装備を纏いつつ、スポーツカー顔負けの高い走行性能も備えるという、当時の国産車ではあまり例のない性格をもつ車種でした。
ここでは、そんな“国産最速セダン”とも呼ばれたアリストについて紹介します。
最後のアリストとなった160系
初代140系アリストは、クラウンマジェスタの姉妹車として1991年に登場しました。そして、登場から6年後の1997年に、最初で最後のフルモデルチェンジを実施して登場したのが2代目160系アリストです。
アリストの特徴は、初代・2代目とも一貫しています。高級セダンとしての車格にふさわしく、贅沢で丁寧に仕上げられ内外装と、高い走行性能を両立していました。「ハイパフォーマンス4ドアセダン」として、他の高級セダンと明確な差別化が図られていた車種です。
トヨタ最強のハイパフォーマンスターボエンジンや、四輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用するなど、スポーツカーさながらの装備となっています。
ベースグレードは2種類
アリストのベースグレードは、V300とS300の2種類。大きな違いは吸気方式の違いで、V300がターボの2JZ-GTE、S300が自然吸気の2JZ-GEを搭載しています。
アリストは、海外向けには“レクサスGS”として販売されていましたが、レクサスGSにはターボエンジン搭載モデルはありません。アリストの魅力を最大限表現しているのは、国内向けのグレードであるターボモデルのV300です。
現在でも人気の名機2JZエンジンを搭載
アリストに搭載されているのは、ターボ、自然吸気ともに3L直列6気筒の2JZエンジンです。2JZ型のエンジンは、今もなおドリフト競技で多くの支持を集めています。
なお、先代で設定されていた4LのV8エンジンを搭載するグレードは、160系のアリストでは廃止されたため、2代目に搭載されるエンジンは2JZ型のみです。
ターボモデルの2JZ-GTEエンジンは、国内自主規制最大となる280psを発生しました。当時、トヨタのフラッグシップスポーツカーであった80スープラと同型エンジンというところからも、いかにアリストが“走り”にこだわっていたのかがわかります。
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「走りのアリスト」を引き立てるベルテックスエディションのベースグレードとの違い
160系アリストには、V300、S300の両方で、ベースグレードのほかに“ベルテックスエディション”というグレードが用意されていました。ラグジュアリーセダンとしての性格に、よりスポーティで洗練されたイメージを付加したグレードです。
ここではベースグレードとベルテックスエディションの違いを紹介します。
黒を基調にまとめられたインテリア
ベルテックスエディションとベースグレードで大きく異なる点は、内装色です。全体が黒で統一されており、アリストがもともと備えた高級感に加え、都会的でスタイリッシュな印象になっています。
ベースグレードから変更されたのは、それだけではありません。ダッシュボードやドアパネル、カーペットやシートにいたるまで、別のクルマといえるほどほぼ全面的に仕様が変更されています。高級セダンとしては一般的な、ベージュとグレーというベースグレードの配色はまったく残っていません。
ただし、ベルテックスエディションに標準装備されているシートは、黒とグレーの布製シートである点には注意が必要です。ベルテックスエディションの象徴的なイメージのある黒本革シートですが、実際にはオプション扱いになります。
特別感のある専用外装パーツを装備
ベルテックスエディションには、外装面でも2点の専用パーツが用意されました。アルミホイールとトランクスポイラーです。
高級感だけではなく、走行性能の高さもアリストの魅力の1つ。トランクスポイラーによって、より“走り”のイメージが際立ちます。
また、ターボモデルのV300のベルテックスエディションでは、専用デザインの17インチアルミホイールが装備されています。
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アリストの中古車は今が狙い目
当時としては最高ともいえる高級感と、高い走行性能を備えたアリストは、中古車として狙い目の車種です。160系アリスト、ベルテックスエディションの中古車相場は、ターボ車のV300でも100〜200万円前後です。
大手中古車サイトで検索をしてみたところ、走行距離5万km未満、修復歴ナシという程度の良いV300ベルテックスエディションが300万円前後という価格でした。同じ2JZエンジンを搭載したモデルの80型スープラが、800万円前後で取り引きされていることを考えると、かなり手頃な価格です。
一方、旧車王では、V300ベルテックスエディションを160万円で買い取った実績があり、買取価格はやや上昇傾向にあると言えるかもしれません。
高級感と最高の走行性能を味わえる160系アリスト ベルテックスエディションに魅力を感じたのなら、早めに探し始めた方がいいでしょう。
※価格は2022年12月執筆時
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