引っ越しにより住所が変わった際は、自動車税の納付書が新住所に届くようにするために車検証の住所変更が必要です。住所変更をしないと自動車税を納税できないほか、罰金が科せられるケースもあるため、忘れずに手続きする必要があります。この記事では、手続きの方法や必要書類、自動車税の住所変更をしないとどうなるかなどを解説します。
住所が変わったら自動車税の住所変更が必要
引っ越しにより住所が変わったら、自動車税の納付書の届け先を更新するために、車検証の住所変更が必要です。
また、住所が変わってから15日以内に変更登録をするよう、道路運送車両法で定められています。変更期限を過ぎた場合は、50万円以下の罰金が科せられるケースもあるため、なるべく早く手続きしましょう。
自動車税の住所変更の必要書類
自動車税の住所変更に必要な書類は、普通車と軽自動車で異なります。それぞれの必要書類を確認しておきましょう。
普通車
普通車の自動車税の住所変更をするには、以下の書類が必要です。
自分で揃える書類 |
陸運局で入手する書類 |
車検証 |
OCRシート 第1号様式 |
住民票 |
手数料納付書 |
車庫証明書 |
自動車税申告書 |
申請手数料350円 |
委任状 ※第三者が代行する場合 |
ナンバープレート ※管轄の陸運局に変更がある場合 |
|
希望番号予約済証 ※希望ナンバーを申請した場合 |
車が法人名義の場合は、住民票ではなく商業登記簿謄本または抄本等が必要です。
また、車庫証明書を入手するには、以下の書類を揃えて保管場所を管轄する警察署で申請する必要があります。
・自動車保管場所証明申請書
・保管場所の所在図・配置図
・保管場所使用承諾書 ※駐車場が私有地の場合は保管場所使用権原疎明書面
車庫証明の申請費用は、2,500円程度です。交付されるまで3〜4日程度かかるため、余裕をもって申請しましょう。
なお、住所変更の申請手数料を支払うには、陸運局内で350円分の印紙を購入し、手数料納付書に貼り付ける必要があります。管轄の陸運局に変更がある場合、新しいナンバープレートが交付されるため、1,500円程度のナンバープレート代も発生します。
印紙や現金による支払いを廃止している陸運局もあるため、クレジットカードやキャッシュレス決済アプリを準備しておきましょう。
軽自動車
軽自動車の自動車税の住所変更をするには、以下の書類が必要です。
自分で入手する書類 |
軽自動車検査協会で入手できる書類 |
車検証 |
OCRシート 軽第1号様式 |
住民票 |
軽自動車税申告書 |
ナンバープレート |
申請依頼書 |
希望番号予約済証 |
普通車と同様に車が法人名義の場合は、住民票ではなく商業登記簿謄本または抄本等を提出する必要があります。
なお、軽自動車は手数料が不要です。ただし、管轄の軽自動車検査協会に変更があり、新ナンバープレートが交付される場合は1,500円程度のナンバープレート代が発生します。
自動車税の住所変更の手続き方法
自動車税の住所変更の手続き方法は、普通車と軽自動車で異なります。続いて、それぞれの手続き方法を紹介します。
普通車
普通車は、新住所を管轄する陸運局で住所変更の手続きをします。手続きの流れは以下のとおりです。
1.必要書類を揃えて陸運局へ出向く
2.窓口でOCRシートや手数料納付書を入手して記入する
3.整備振興会の窓口で印紙を購入する
4.検査登録事務所に必要書類を提出する
5.変更後の車検証が発行される
6.県税事務所の窓口で税申告をする
7.ナンバーセンターに旧ナンバープレートを返却する
8.新ナンバープレートを封印取付所で付けてもらう
陸運局の受付時間は、土日祝日を除く以下の時間です。
・午前の部 8:45〜11:45
・午後の部 13:00〜16:00
12月29日〜1月3日の年末年始も受付をしていないため、日にちに注意して手続きに出向きましょう。新住所を管轄する陸運局がわからない場合は、こちらから確認してみてください。
軽自動車
軽自動車は、新住所を管轄する「軽自動車検査協会」で住所変更の手続きをします。手続きの流れは以下のとおりです。
1.必要書類を揃えて軽自動車検査協会に出向く
2.窓口でOCRシートと軽自動車税申告書を入手して記入する
3.窓口に必要書類を提出する
4.変更後の車検証を受け取る
5.税申告窓口で税申告をする
6.旧ナンバープレートを返却する
7.新ナンバープレートを受け取って車に取り付ける
普通車と同様に、管轄の軽自動車検査協会に変更がある場合は、旧ナンバープレートを返却しなければなりません。管轄の軽自動車検査協会に変更があるかどうかは、こちらから確認してみてください。
また、軽自動車は封印が不要ないため、車の持ち込みは不要です。
なお、軽自動車検査協会の受付時間は、土日祝日と年末年始を除いた以下の時間です。
・午前の部 8:45〜11:45
・午後の部 13:00〜16:00
平日に時間を確保して、自動車税の住所変更を行いましょう。
自動車税の住所変更をしないとどうなる?
自動車税の住所変更をしないと、税金の納付や車の売却ができないほか、自賠責保険が適用されないケースもあるため注意が必要です。続いて、自動車税の住所変更をしないとどうなるのかを解説します。
自動車税の納付ができない
住所変更をしないと納付書が旧住所に届くため、自動車税の納付ができません。納付書以外で自動車税を納税するには、管轄の自動車税事務所に出向く必要があります。
また、自動車税の納付書の送付時期は5月上旬〜中旬頃です。5月31日までに納税する必要があるため、旧住所に届けられた納付書を回収する頃には、納付期限を過ぎている可能性もあります。納付期限を過ぎると延滞金が発生するほか、未納が続くと預貯金や車などが差し押さえられるため注意が必要です。
自賠責保険を適用できないおそれがある
自動車税の住所変更をしないと、万が一の際に自賠責保険が適用されないおそれがあります。自賠責保険は、証明書記載事項について変更があった際に、書面で通知しなければならないと約款で定められています。
通知義務を怠ると、保険が適用されないおそれがあるため、自動車税に加えて自賠責保険の住所変更も忘れずに行いましょう。
自賠責保険の住所変更は、加入している保険会社や代理店に問い合わせると手続き方法を案内してくれます。保険会社が同じ場合は任意保険の住所変更も同時に行うとよいでしょう。
参考:自賠責審議 資料3 P5
車の売却や廃車手続きができないおそれがある
住所変更しないと、車の売却や廃車手続きができないおそれがあります。車を売却する際は、所有者の名義変更手続きをしましょう。
名義変更には自動車税の納税証明書が必要で、未納状態では手続きできないため車を売却できません。自動車税が未納状態でも売却に応じてくれる業者はいるものの、査定金額が下がる可能性があります。
また、未納な状態が1年の場合は廃車手続きを行えますが、2年を超えると「嘱託保存」の状態になるため車を手放せません。嘱託保存(しょくたくほぞん)とは、税務署に車が差し押さえられている状態のことで、納税しないと所有権を変更できません。
適切なタイミングで車の売却や廃車手続きをするためにも、自動車税の住所変更を行い、納付期限までに納税しましょう。
なお、自動車税が未納なままでは車検も受けられません。無車検の状態で公道を走行すると、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられるほか、免許停止処分にもなるため注意してください。
自動車税の住所変更はオンラインでも可能
自動車税の住所変更は、オフラインでも可能です。各自治体の公式Webサイト「自動車税(種別割)住所変更届」のページで電子申請を行います。
電子申請を行うと、翌年度からの自動車税の納付書を新住所に送付してもらえます。自治体によっては、オフラインでの住所変更を実施していない可能性もあるため、公式Webサイトを確認してみてください。
なお、車検証の記載事項はされないため、できるだけ早く住所変更手続きをしましょう。
まとめ
住所が変わったら、自動車税の住所変更をしなければなりません。自動車税の住所変更をしないと、税金の納付や車の売却ができないほか、万が一の際に自賠責保険が適用されない可能性もあります。
自動車税の住所変更は、必要書類を揃えて新住所を管轄する陸運局や軽自動車検査協会で手続きします。15日以内に住所変更をしないと、50万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、忘れずに手続きしましょう。
なお、自動車税の住所変更は自動車販売店に代行を依頼できます。陸運局や軽自動車検査協会は、平日9時〜16時頃までしか受付していないため、都合が悪い場合は代行を依頼しましょう。
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