安心料500円!?「ブレーキペダルストッパーラバー」は旧車乗り必須アイテム

目次
1.■突如、発生したバッテリーあがり。その原因は? 2.■今後のバッテリーあがり対策にバッテリージャンプスターターを購入! 3.■バッテリーあがり対策として考えたのは 4.■旧車に限らず、バッテリートラブルは起こるもの

購入から23年をむかえた愛車のS15。

3度目の車検をこえた辺りから、さまざまなパーツが寿命をむかえはじめます。

ベルトなどの経済的な負担の少ないパーツは定期的な交換を、コンプレッサーやオルタネーターといった、おいそれと交換できないパーツは日頃から気を配りつつ、整備工場に行く機会があったら確認をしてもらっていました。

それでも予想もしていなかったパーツが不意に寿命をむかえ、立ち往生を強いられることがあるもので……。

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■突如、発生したバッテリーあがり。その原因は?

所用にS15で出かけて、現地のコインパーキングに駐車。

3時間かからないくらいでクルマに戻り、「さぁ、帰ろう」とキーをひねったところ……。

キュッ、キュッ……。

セルの動きが弱々しく、エンジンがかかる気配はなし。

この症状は、バッテリーあがり?

そういえばドアロックを(キーレスエントリーは壊れているので、手動で)解錠した際、助手席側の解錠音が、いつもと違っていた気も。

でも、3時間前までは普通に走っていたのに、いきなりバッテリーがあがる? 半年前に交換したばかりよ?

コインパーキングで原因を考えていても、当たり前ですが状況は変わりません。

ひとまずJAFに救援を依頼。支払っていてよかった年会費。

日が傾いた頃、山ほどの工具を満載した、頼もしき青い車両が到着します。

このとき、S15はセルすら動かないありさまでした。

レスキューサービスのお兄さんに事情を説明すると「これくらいの年代のクルマは多いんですよね」と、即座に原因を特定。

あおむけになって運転席の足下に潜り込み、なにやら作業をはじめます。

結論からいうと、バッテリーあがりの原因はオルタネーターやバッテリーのトラブルではなく、ましてや室内灯の点灯しっぱなしでもない。

ブレーキペダルの根元近くについていている『ブレーキペダルストッパーラバー』が寿命で破砕。

ブレーキランプのスイッチが入りっぱなし(ブレーキランプが点灯しっぱなし)になったため、起こったものでした。

硬貨を用いた応急処置(このとき、「応急処置が外れたときのために」と、運転席にあおむけで潜らされるスパルタレッスンがあったことを記しておきます)ののち、ジャンプスタートでエンジン始動。しばらく様子をみてから、路上でのエンジン停止に怯えつつ帰宅の途につきます。

翌朝、あらためて車内を確認すると、フロアマットの上に黒いプラスティックの破片が落ちていました。

主治医の整備工場に行き、パーツを取り寄せ後に修理。

バッテリーあがりの原因は、レスキューサービスのお兄さんがいっていたとおりでした。

修理代はブレーキペダルストッパーラバー代と周辺の点検込みで3000円。

ブレーキペダルストッパーラバー自体の金額は500円くらいです。

車種やモデルによっては備わっていないパーツかもしれませんが、もし旧車を購入するのなら、保険としてブレーキペダルストッパーラバー(もしくは、それに相当するパーツ)を交換しておくことを、強くオススメします。

わずか1円玉ほどの小さなパーツですが、壊れるとたいそうな騒ぎになります。

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■今後のバッテリーあがり対策にバッテリージャンプスターターを購入!

バッテリーあがり騒動から数日後。

その日もS15で出かけようとしたところ……。

今度はセルがウンともスンともいわねぇ!

再び発生のバッテリーあがり。

件の日にバッテリーを完全放電させたから、お亡くなりになったのか!?

とりあえずバッテリーあがり問題は後回しにして、公共の交通機関を使って出先に急行します。

その帰り道、バスの中で「これまでバッテリー回りに問題が起こらなかったのが幸運だったのだ。今後は、急なバッテリートラブルは発生するものとして対策を講じよう」と心に決めます。

ちなみに今回のバッテリーあがりは、整備工場で見てもらったものの原因は不明。現在、半年ほど経っていますが、再発はしていません。

■バッテリーあがり対策として考えたのは

1:予備バッテリーを購入する
2:バッテリー充電器を購入する
3:バッテリージャンプスターターを購入する

の、3案。

最終的には持ち歩きも容易で、出先でのバッテリートラブルにも対応できる「3:バッテリージャンプスターターを購入する」を選択。

ネットであれこれと比較し、コスパ的に妥当な商品を購入しました。

とはいえ、バッテリーあがり対策といえば1と2が当たり前だった時代のおっさんです。

手元に届いたバッテリージャンプスターターの小ささもあって、その性能には懐疑的でした。

説明書に従って充電し、S15のバッテリーに接続。

「ギリ、エンジンがかかる程度のものだろう」と、弱いセルの動きを想像してキーをひねると……。

「キュッ、ズォン!」

即、始動!

バッテリーは空っぽだったにもかかわらず、フル充電時のようなセルの動き! 

なにコレ、すごくね!? 最近の小型充電池の高性能さを、あらためて見せつけられ、その場で「バッテリーあがりにはバッテリージャンプスターター派」への転向をはたします。

夏場の高温を考えると車内に放置できない、月に一回、充電が必要といったところが面倒ですが、バッテリーあがりの不安が大きくやわらいだのですから、買って正解だったと思っています。

ブースターケーブルもトランクから下ろせますし。

最中は気が気ではありませんでしたが、終わってみれば勉強になったバッテリーあがり騒動。

私の知る限り、旧車や中古車購入後にすべきこととして「ブレーキペダルストッパーラバーの交換をしろ」と記されているガイドはなかったので、あらためてオススメしておきます。

いくらバッテリーを新品に交換しても、ブレーキランプストッパーラバーが外れるだけでバッテリーはあがり、出先の駐車場で立ち往生を強いられます。

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■旧車に限らず、バッテリートラブルは起こるもの

JAFの「ロードサービス出動理由」ランキングでも、バッテリートラブルは1位(2021年)と発表されています。

バッテリージャンプスターターをクルマに乗せておくことで、完全ではありませんが対策になります。

ブースターケーブルによるジャンプとは違って、他車の補助なく再始動できるのも強みですね。

S15に乗り続けていれば、また予想もつかなかったパーツや装備が寿命をむかえて、右往左往するのでしょうね。

不安半分・楽しみ半分の心構えで、乗り切って行きたいと思います。

[ライター・カメラ/糸井賢一]

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