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クルマの冷却水漏れの原因は?対処法や放置する問題点などを紹介

目次
1.クルマの冷却水が漏れる原因 2.クルマの冷却水漏れの対処法 3.クルマの冷却水が漏れたときは走行してもいい? 4.クルマの冷却水漏れを放置する問題点 5.冷却水は少しずつ減少するため点検が必須 6.まとめ

冷却水が漏れるとクルマはオーバーヒートを起こし、エンジンがかからなくなる場合があります。エンジンが壊れる可能性もあるため、クルマの冷却水漏れの原因を突き止めて、なるべく早く対処しましょう。

この記事では、クルマの冷却水が漏れる原因や対処法、放置する問題点などを紹介します。

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クルマの冷却水が漏れる原因

クルマの冷却水が漏れる主な原因は、ラジエーターの損傷と関連部品の劣化です。クルマの冷却水が漏れる原因を詳しく紹介します。

ラジエーターの損傷

ラジエーターが損傷するとクルマの冷却水が漏れます。ラジエーターとは、走行により熱くなったエンジンを冷やす部品のことです。

ナンバープレートの裏あたりに取り付けられており、車種によってはフロントグリルの隙間からラジエーターが見える場合もあります。外に剥き出しになっているため飛び石を受けやすく、衝撃により穴が開くことが冷却水漏れの主な原因です。

また、経年劣化により樹脂部分にヒビが入ったり腐食したりして、冷却水が漏れるケースもあります。

ガスケットの劣化・メカニカルシールの劣化

ガスケットやメカニカルシールの劣化も、クルマの冷却水漏れの原因です。

ガスケットは、部品と部品のつなぎ目に使用されているパッキンのようなものです。ウォーターポンプとエンジンの隙間にも取り付けられており、ここのガスケットが劣化すると気密性が保てなくなり、冷却水が漏れてしまいます

また、ウォーターポンプの軸部には、エンジン内に冷却水の侵入を防ぐメカニカルシールが取り付けられています。長年の使用により、シール面から冷却水が漏れることも珍しくありません。メカニカルシールの劣化が原因で冷却水が漏れている場合は、ウォーターポンプ自体の交換が必要です。

ラジエーターホース・ヒーターホースの劣化

ラジエーターホースやヒーターホースの劣化でも、クルマの冷却水が漏れてしまいます。ラジエーターホースとは、冷却水の通り道となるホースのことです。一方、ヒーターホースは高温になった冷却水の通り道であり、暖房装置に熱を供給する役割があります。

ホースには耐久性が高い合成ゴムが採用されているものの、長く使用すると劣化し、本来密着している箇所に隙間が生じるため、冷却水が漏れます。10万km以上走行すると亀裂が入ったり破れたりする可能性があります。

シリンダーヘッドガスケットの劣化

シリンダーヘッドガスケットの劣化も、クルマの冷却水が漏れる原因です。シリンダーヘッドガスケットとは、エンジンの骨格部分である「シリンダーヘッド」と「シリンダーブロック」の間に挟み込まれているガスケットのことです。

気密性を維持する役割があり、冷却水の漏れや外部からの異物の混入を防ぎます。劣化すると気密性を維持できなくなり、隙間が生じて冷却水が漏れます

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クルマの冷却水漏れの対処法

クルマの冷却水漏れに対処するには、原因となる部品の交換が必要です。それぞれの部品を交換した際にかかる費用は、以下のとおりです。

・ラジエーター:4万〜12万円
・ウォーターポンプ:2万〜7万円
・ラジエーターホース/ヒーターホース:5,000〜1万5,000円
・シリンダーヘッドガスケット:4万5,000〜11万円

上記はあくまでも目安の費用です。エンジンが大きいほど、部品代や工賃が高くなることに留意してください。

また、ラジエーターは社外品が販売されているため、活用することにより部品代を抑えられるでしょう。ただし、極端に安い社外ラジエーターに交換した場合、短期間で冷却水漏れが起きる可能性があります。

修理工場と相談をしつつ、適切なラジエーターに交換しましょう。なお、ディーラーではなく修理工場やカー用品店に依頼すると、作業工賃を抑えられます。

クルマの冷却水が漏れたときは走行してもいい?

冷却水の漏れが少量であれば、自走で整備工場にクルマを持ち込めます。ボンネットを開けて、冷却水が入っている「リザーバータンク」を見て、量を確認しましょう。

リザーバータンクには「MAX/MIN」や「FULL/LOW」といったメモリがあり、目視で冷却水の量を確認できます。メモリの間に水面がある場合、漏れは少量と判断できるため短い距離であれば自走しても問題ありません

ただし、大幅に冷却水が減少している場合は、走行中にオーバーヒートを起こす可能性があります。明らかに冷却水が少ないと判断した場合は無理に自走せず、JAFや自動車保険のロードサービスを利用して、クルマを修理工場に持ち込みましょう。

なお、オーバーヒートを起こしている場合、ボンネットやエンジンルーム内は高温になっています。火傷をするおそれがあるため、注意して開けましょう。

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クルマの冷却水漏れを放置する問題点

クルマの冷却水漏れを放置すると、エンジンがオーバーヒートを起こし、エンジンの歪みが起こったり潤滑機能が失われたりして、最終的にはエンジンが壊れる可能性があります。

オーバーヒートでエンジンに歪みが生じると、ヘッドガスケットに大きな負荷がかかってしまい、破損につながります。ヘッドガスケットが破損することでエンジンの出力が低下し、本来の力を発揮できなくなります。すぐにエンジンが壊れるわけではありませんが、気を付けておくべき症状の1つです。

一方、潤滑機能が失われると金属同士が擦れ合うため、摩擦によって部品が焼きついてしまいます。エンジンが焼きつくと乗せ替えが必要であり、100万円程度の高額な修理費を支払わなければなりません。状態次第では廃車を余儀なくさせるでしょう。

また、エンジンが焼きついた場合、クルマが途中で止まったりエンジンルーム内から大量の煙が発生したりします。最悪の場合は車輌火災が起こるおそれもあるため、クルマの冷却水漏れに気づいたらなるべく早く専門業者に相談し、修理や交換をしましょう。

冷却水は少しずつ減少するため点検が必須

冷却水は漏れていなくても少しずつ減少するため、定期的に点検を行うことによってオーバーヒートを防げます。

まずは、車内の水温計で冷却がしっかり行われているかを確認しましょう。運転席メーター内の水温計には「H」と「C」が記載されており、針が真ん中を指していれば問題なく冷却が行われています

ボンネットを開けてリザーブタンク内の冷却水の量も定期的に確認しましょう。リザーブタンクは、ウォッシャー液が入っているウォッシャータンクと間違われやすい傾向にあります。

リザーバータンクのキャップには「冷却水」や「COOLTANK」などの表記があるため、ウォッシャータンクと混同しないよう注意してください。

また、冷却水が漏れるとピンクや緑色の液体が下に流れます。駐車場の地面が濡れているのを発見したら、冷却水が漏れているかどうか確認しましょう。

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まとめ

クルマの冷却水が漏れる主な原因は、ラジエーターの損傷と部品の劣化です。冷却水漏れを修理するには、原因となる部品を交換しなければなりません。

冷却水の漏れが少量の場合は、自走で修理工場に持ち込めます。ただし、冷却水が明らかに減っていたりほとんど入っていなかったりする場合は、走行中にオーバーヒートを起こす可能性が高いため、ロードサービスを利用しましょう。

また、冷却水漏れを放置するとエンジンが壊れるため、高額な修理費用を払わなければなりません。定期的に点検を行い、冷却水漏れに気づいたらなるべく早く対処しましょう。

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