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「走行距離が10万kmになったので買い替えを検討したい」と考える方は少なくありません。10万kmはクルマを買い替える目安の1つですが、本当に適切なタイミングなのでしょうか。
この記事では、走行距離10万kmがクルマの買い替えの目安と言われる理由と、長く乗ったクルマを高く売却するコツについて紹介します。
走行距離10万kmが買い替えの目安である理由
クルマを買い替える目安として真っ先に挙げられるのが「走行距離10万km」です。他にもさまざまな買い替えのタイミングがある中で、なぜ10万kmが適切な買い替え時期だといえるのでしょうか。
経年劣化による故障が多く発生する
10万kmほど走行したクルマは、さまざまな部品が大きく経年劣化しています。金属部品の劣化は比較的軽微ですが、タイミングベルトなどの部品は10万km前後で寿命を迎えるため、走行中に故障が発生する可能性が常にあります。
修理費用が高額になりやすい
10万kmを超えたクルマは、修理費用が徐々に高額になる傾向があります。10万kmは部品の寿命を迎え始めるため、点検時に部品交換が発生するのは前述のとおりです。また、車種によってはメーカーの部品製造期間が終了するため、交換用のパーツが手に入りにくくなります。
パーツを手に入れるために、他都道府県からの取り寄せや外部の部品メーカーによるパーツ製作などが必要になるため、高額の修理費用が求められるようになるでしょう。
買取金額が下がる
10万kmは、クルマの買取価格が大きく下落するタイミングの1つです。10万km走行したクルマは、ボディやエンジン、内装などが劣化します。ただちに故障して走行不能になるほどの劣化ではなくとも、最新のクルマとの性能差やデザインの古さなども影響し、市場における商品価値の維持が難しくなります。
また、10万km走行したクルマは新車登録から10年以上経過したクルマが多いことから、交換部品を確保しにくくなる点も買取価格の下落に関係しています。
あと3年で自動車税が重課される
クルマの走行距離は、一般的に1年あたり1万kmといわれています。10万km走行したクルマの多くは新車登録から10年経過しており、自動車税(種別割)※以下、自動車税 が重課される13年目を目前に控えています。
13年目以降の自動車税の重課割合は10~20%程度です。2019年9月までに新車登録された排気量が1,000cc超1,500cc以下の普通乗用車の場合、3万4,500円から3万9,600円へ増額されます。
自動車税だけで見れば大きな負担ではないかもしれませんが、買い替えを検討する他の要素も合わせて考えると、10万km以上走ったクルマは買い替え時期を迎えたと判断してもよさそうです。
参考:総務省「平成28年度から軽自動車税の税率が変わります」
走行距離10万kmで発生しやすくなる故障
走行距離が10万kmを超えたクルマは、それ以前に比べて故障が発生しやすくなるといわれています。それでは、具体的にどのような箇所が故障しやすくなるのでしょうか。
オートマオイルの交換が難しくなる
AT(オートマチックトランスミッション車)のミッションに使われているオートマオイルは、前回の交換から10万kmを超えると交換が難しくなるといわれています。
オートマオイル内に発生した汚れはトランスミッション内に固着しますが、ただちに故障を引き起こすわけではありません。しかし新品のオイルに交換すると汚れがオイル内に流れ出てしまい、ギアの滑りやエンストの原因となってしまいます。
こうした現象はトランスミッションに固着した汚れが原因であるため、2、3万kmごとにオートマオイルを交換するのが適切です。
エンジンオイルが漏れやすくなる
長距離走行したクルマはエンジンオイルが漏れやすくなる点にも注意が必要です。エンジンを円滑に動かすために必要なエンジンオイルは、エンジン下部のオイルパンという部品内に溜められています。
オイルパン内のエンジンはガスケットという部品を通じてエンジンへと送り込まれますが、ガスケットは経年劣化しやすい部品であるため、古いガスケットに発生した小さなすき間からエンジンオイルが漏れやすくなるのです。
エアコントラブルが起こりやすくなる
エンジン内にはタイミングベルト、フューエルフィルター、ウォーターポンプ、イグニッションコイルなどの部品が使われており、経年とともに劣化が進みます。
いずれの部品も10万km前後に交換時期を迎えるため、走行中にエンジンが故障して走れなくなるといったトラブルの原因になることも珍しくありません。
足回りのトラブルが増える
走行距離の増加に比例して劣化が進む部品の1つが足回りです。特に衝撃を吸収する役割を持つサスペンションは劣化しやすく、金属疲労により突然破損するケースもあります。
悪路を走る機会が多いクルマの足回りは、劣化速度が早めです。乗り心地が悪くなってきたと感じ始めたら、大きなトラブルに繋がる前に点検し、早めの交換を心がけましょう。
マフラーが破損しやすくなる
クルマが排出するガスを調整するマフラーは、走行距離が長くなるとともに劣化が進みます。マフラーが劣化する主な原因は、溜まった汚れや結露した水から発生するサビです。小さなサビがやがて穴を開けてしまい、消音効果や排気ガス調整効果の低下、エンジンへの負担増といった問題を引き起こします。
走行距離10万kmのクルマを売るときのポイント
走行距離が10万kmを超えたクルマは、一般的に買取価格が大きく下がる傾向がありますが、売り方によっては高額買取も狙えます。少しでも高く売却できるよう、走行距離が長いクルマならではのポイントを押えておきましょう。
早めに査定を依頼する
クルマは一般的に走行距離が伸びるほど中古車市場における価値が下がります。特に10万kmを超えたクルマの評価は加速度的に落ちるため、買い替えを検討する際には早めに査定を依頼するとよいでしょう。
複数の買取業者で比較する
査定を依頼する際には、複数の買取業者から見積もりをとるのがおすすめです。10万kmを超えたクルマは、買取業者によって評価が大きく異なる場合があります。業者によっては下取りではなく、パーツ取りを前提とした買取で高値をつける可能性も期待できるでしょう。
旧車買取が得意な業者に相談する
10万kmを超えたクルマの売却は、必ず旧車買取が得意な業者に相談しましょう。旧社買取が得意な業者は独自の販売ルートを持つだけでなく、年式が古いクルマならではの活用方法を熟知しています。
一般的な下取り業者では難しいような値付けをしてくれる可能性もあるため、見積もりを依頼する業者の中には必ず旧社買取専門業者も入れておきましょう。
旧車の売却をご検討の際には、ぜひ「旧車王」にご相談ください。旧車旧車に特化して20年以上買取を続けた実績と知識から、お客様のクルマの適正な価値を査定いたします。
外装・内装をできるだけ綺麗にしておく
クルマの査定は、どの買取業者であっても査定士が人の目で観察し、クルマの状態を総合的に判断します。査定の際は査定表に評価点を項目別に記載していきますが、評価を決める査定士は機械ではなく人間です。そのため、見た目から受ける印象の影響はゼロではありません。
清潔に美しく保たれた外装・内装の状態から「このオーナーは丁寧に乗っていたな」「これだけ綺麗ならメンテナンスにも信頼が置けるな」と判断し、最終的な査定額が引き上げられることは十分に考えられます。反対に、汚れた車内を見て査定額を低く見積もる可能性もあるため、査定の前には可能な範囲でクルマを清掃しておくのがおすすめです。
走行距離10万kmのクルマ売却の判断のポイント
前述のとおり、走行距離10万km以上は買い替えを検討するタイミングですが、10万km以降ならいつ売却しても同じ査定額となるわけではありません。少しでも高く売却できるように、売却価格や維持費の観点から適切な売却タイミングを選びましょう。
車検のタイミングを考慮する
10万kmを超えたクルマを売却するタイミングは、車検の時期を考慮して決めるのがおすすめです。車検は新規登録から初回は3年目、以降は2年ごとに行います。
車検時には検査費用に整備費用、自動車重量税などがかかり、10万kmを超えたクルマでは10万円~数十万円程度の費用が必要なのが一般的です。車検を通しても査定金額に上乗せされるわけではないため、車検前の売却がお得です。
修理・維持費の増加を考慮する
10万km走行したクルマは新規登録から長い時間が経過していることが多く、クルマの各所が劣化・損耗しています。傷んだパーツは見た目が悪くなるだけでなく、運転中の不快感やトラブルの原因となるため、断続的な修理や交換が必要です。
クルマに使われる部品は10万km超えたあたりに交換タイミングを迎えるものが多いため、ある時期から急激に修理費用が増えると感じるオーナーも少なくありません。増額した修理費、維持費を支払ってでも今のクルマに乗り続けるつもりがない場合は、不調が頻発し費用負担が増す前に売却するのも1つの方法です。
まとめ
クルマは10万km走行したあたりで買い替えのタイミングを迎えるといわれています。走行距離10万kmを目安に交換を推奨されている部品が多く、修理や部品交換の費用・頻度が上昇する時期であるのが理由です。
また、走行距離10万kmは、市場価値の下落から買取価格が下がる時期でもありますが、必ず買取価格が暴落するとは限りません。メンテナンスの頻度や売却のタイミング、買取業者先によって買取価格は大きく変わります。自分のクルマが適切な評価を受けられるよう、売却前には高額買取を狙えるような対応を行いましょう。
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