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クルマの安全装置には何がある?種類や機能、後付け可能かを解説

目次
1.クルマの安全装置の種類 2.安全性が高いクルマの選び方 3.安全性が高いクルマ3選 4.まとめ

クルマには、事故を未然に防ぎ発生時の被害を抑えるためのさまざまな安全装置が搭載されています。事故のリスクを減らすために安全装置が付いたクルマを購入したい場合は、種類や機能を理解することが大切です。

この記事では、代表的な安全装置や安全性の高いクルマの選び方、おすすめの車種について詳しく解説します。

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クルマの安全装置の種類

クルマの安全装置の種類

クルマに搭載される代表的な安全装置は、以下のとおりです。

衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)

衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)は、追突事故の被害を軽減または回避するための装置です。カメラやセンサーが障害物を検知し、衝突の危険性が高まると音や警告灯でドライバーに回避行動やブレーキ操作を促します。

それでも回避行動やブレーキ操作がなく、このままでは追突する危険性が高いとシステムが判断したときは、自動的にブレーキが作動する仕組みです。

2021年11月から新型の国産車に対して衝突被害軽減ブレーキの装着が義務付けられました。輸入車や国産車(2021年11月以前に販売開始し、新車販売が継続されるクルマ)についても装着が順次義務化される予定です。

クルマに衝突被害軽減ブレーキが搭載されていない場合は後付けが可能です。

ペダル踏み間違い急発進抑制装置

ペダル踏み間違い時加速抑制装置は、アクセルとブレーキを間違えて踏んだ際の急発進による事故を防止する装置です。

クルマに取り付けられたセンサーが障害物を認識している状態でアクセルペダルが強く踏み込まれると作動し、エンジンの出力が抑えられて急加速が防止されます。また、警告音でドライバーにブレーキ操作を促します。

この装置は後付けが可能です。後付けをする場合は、国土交通省によって一定の性能を有していることが認定されている商品を選ぶとよいでしょう。対象商品は、国土交通省のホームページで確認できます。

車間距離制御装置(ACC)

車間距離制御装置(ACC・アダプティブ・クルーズ・コントロール)は、安全な車間距離を自動的に保つシステムです。高速道路や自動車専用道路で使用することを前提に開発されました。

前を走るクルマとの車間距離をセンサーが検知し、アクセルとブレーキを自動で操作して速度を調整して運転を支援します。

車間距離制御装置は後付けが難しい装置です。必要であれば、車間距離制御装置が搭載された車種またはオプションで選べる車種を選ぶとよいでしょう。

車線逸脱防止システム

車線逸脱防止システムは、クルマが走行車線からはみ出しそうになったときに作動する装置です。

クルマに取り付けられたカメラが走行車線のレーンマーカーを検知し、そこからはみ出しそうになると音や警告灯でドライバーに知らせます。ブレーキやハンドルの自動操作により、車輌が車線内の走行できるよう制御されるものもあります。

このシステムは後付けが可能です。ただし選択肢が限られるうえ、販売されている商品は警報機能しか搭載していないため、車線逸脱防止システムが必要な場合は標準搭載の車種かオプションで設定が可能な車種を選ぶのがおすすめです。

ドライバーモニタリングシステム

ドライバーモニタリングシステムは、車内に取り付けられたカメラでドライバーの状態を監視し、居眠りや脇見運転などによる事故を防止するシステムです。

ドライバーが一定時間目を閉じたときや、顔の向きを前方から大きく外したときなどに警告を発して運転に意識を向けるよう促します。

このシステムは後付けも可能ですが、商品数が少ないため、基本的には標準搭載されている車種かオプションで設定できる車種を選ぶのがおすすめです。

横滑り防止装置

横滑り防止装置は、滑りやすい路面を走行しているときや急なハンドル操作をしたときにクルマの安定性を維持する装置です。

センサーがクルマの横滑りを感知すると、システムが各車輪のブレーキやエンジンを制御して車体を安定させます。

横滑り防止装置は基本的に後付けができないため、必要な場合は標準搭載されている車種かオプションで装着できる車種を選ぶとよいでしょう。

オートマチックハイビーム

オートマチックハイビームは、ハイビームとロービームを自動で切り替える機能です。

夜間の走行時にハイビームを点灯すると歩行者や障害物を発見しやすくなりますが、対向車や先行車に当たると相手の視界を妨げる恐れがあります。そのため、状況に応じてハイビームとロービームを適切に切り替えることが道路交通法で義務づけられています。

本機能は、車輌前方のカメラが対向車や先行車を検知したときは自動でハイビームからロービームに切り替え、対向車・先行車がいなくなったらハイビームに自動で切り替える仕組みです。夜間の走行時に良好な視界を確保しながら、切り替え操作の手間を省くことができます。

オートマチックハイビームは後付けが困難なため、必要な場合は標準搭載またはオプション設定のある車種を選びましょう。

リアビークルモニタリングシステム

リアビークルモニタリングシステムは、クルマの左右後部に設置されるレーダーが接近する車輌を検知して点灯でドライバーに警告をする装置です。

警告が表示される状態で方向指示器を出すと音と警告灯が発せられるため、ドライバーが死角のクルマに気が付かずに車線変更をした際の事故を防ぎやすくなります。

この装置は後付けが可能です。

ABS

ABS(アンチロックブレーキシステム)は、急ブレーキをかけたときのタイヤのロックを防ぐ装置です。

急ブレーキ時にロックしそうな車輪のブレーキが緩められることでハンドル操作ができるようになり、減速をしながら障害物を回避できるようになります。

ABSは基本的に後付けができません。装着を希望する場合は、標準搭載またはオプション設定のある車種を選びましょう。

パッシブセーフティ

パッシブセーフティは、事故が起きたときに搭乗者や事故相手、歩行者などへの被害を最小限に抑える装置です。代表的なパッシブセーフティは、下記のとおりです。

種類

目的

SRSエアバッグ

衝突を感知すると瞬時に膨らみ、乗員の衝撃を和らげる装置

シートベルト

乗員の体を固定し事故発生時に同乗者との接触や飛び出しなどを防ぐ装置

衝撃吸収構造

衝突のエネルギーを効率よく吸収・分散し乗員や歩行者を守る車体構造

チャイルドシート

乗車する乳幼児を事故の衝撃から守るための保護装置。6歳未満の子どもを乗せるときは装着が義務付けられている

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安全性が高いクルマの選び方

安全性が高いクルマの選び方

安全性が高いクルマを選びたい場合は、独立行政法人自動車事故対策機構がクルマの安全性能を毎年評価する「自動車安全性能」の評価基準を確認するとよいでしょう。

  • ・衝突安全性能評価
  • ・予防安全性能評価
  • ・事故自動緊急通報装置評価

それぞれの評価内容は下記のとおりです。

衝突安全性能評価

衝突安全性能評価は、事故が起こったときにクルマの乗員や歩行者を保護する性能を評価したものです。実車とダミーの人間を用いてさまざまな衝突実験を行い、事故が起こったときの安全性を点数で評価します。

評価項目の合計点数に応じてクルマの衝突安全性能がA〜Eの5段階で評価されます。

万が一交通事故が起こったときに、自身や家族の被害をできるだけ軽減したい場合は、衝突安全性能が最高評価のAランクであるクルマを選ぶのがおすすめです。

予防安全性能評価

予防安全性能評価は、事故を未然に防ぐ安全装置の性能を評価するものです。衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置などの性能を点数化し、それらの合計点数に応じてA〜Eの5段階でランク付けされます。

事故に遭う確率を下げるために予防安全性能が高いクルマを購入したいときは、最高評価のAランクを獲得しているか確認するとよいでしょう。

事故自動緊急通報装置評価

事故自動緊急通報装置は、重大な事故が発生した際に自動でコールセンターに通報する装置の性能を評価したものです。下記の2種類があります。

基本型 事故の発生を自動的に緊急通報するもの
先進型 事故発生の緊急通報に加えて乗員の傷害予測のための情報を送信するもの
  • 先進型の装置を搭載したクルマで事故を起こして怪我を負った場合、医師による治療開始までの時間が大幅に短縮されます。怪我の状況にもよりますが、救命率の向上につながる可能性があります。

万が一事故が起こったときに、自身や同乗者の命が助かる確率を少しでも上げたい場合は、先進型の装置を搭載したクルマを選ぶとよいでしょう。

安全性が高いクルマ3選

安全性が高いクルマ3選

続いて安全性が高いクルマを3車種紹介します。いずれのクルマも、衝突安全性能評価と予防安全性能評価は最高のAランクであり、事故自動緊急通報装置は先進型が搭載されているため、高い安全性が期待できます。

スバル クロストレック

スバル クロストレックは、デザイン性と実用性を兼ね備えるコンパクトクロスオーバーSUVです。都会とアウトドアのどちらにも活用できるデザインに加え、長時間の運転でも疲れにくい快適な乗り心地と路面の状況を問わず安定した走りも特徴的なクルマです。

スバルクロストレックには運転支援システムの「新世代アイサイト」が搭載され、予防安全性能が大幅に向上しました。3つのカメラとレーダーが周囲の状況を監視し、障害物を検知したときはブレーキ制御を行って衝突事故の回避をサポートしてくれます。

また、衝突事故でも潰れにくい強固なボディ歩行者の頭部を守る歩行者保護エアバッグなども搭載されており、高い衝突安全性能を有しています。

独立行政法人自動車事故対策機構による「自動車安全性能2023」では、総合評価98%と最高の評価を獲得し、自動車安全性能ファイブスター大賞を受賞しました。

トヨタ クラウンクロスオーバー

トヨタ クラウンクロスオーバーは、高級感のある美しいデザインと快適な室内空間、パワフルな走行性能が特徴的なクルマです。日本を代表する高級セダン「クラウン」の16代目の1種として発売されました。

「Toyota Safety Sense」という予防安全機能が搭載されています。単眼カメラとミリ波レーダーを用いた衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱防止システムなど、事故防止や被害の軽減が期待できる機能が充実しています。

先進機能で駐車や高速走行を支援しドライバーの負担を軽減する「トヨタチームメイトドライバー」が搭載されているのも特徴の1つです。

「自動車安全性能2023」では自動車安全性能ファイブスター賞を受賞しており、総合評価は95%とスバルクロストレックに続く高評価となっています。特に、予防安全性能についてはスバルクロストレックを上回る評価となりました。

マツダ CX-60

マツダ CX-60は、豪華で上質な内装と躍動的なデザイン、FRレイアウトによる人馬一体の走りが特徴的な高級クロスオーバーSUVです。

安全装備も充実しています。衝突被害軽減ブレーキに加え、ドライバーの疲労や眠気を検知するドライバー・モニタリングや車線の逸脱を回避する危険回避ステアリングアシストなど事故の被害を回避・軽減するさまざまな機能が搭載されています。

「自動車安全性能2023」では、総合評価94%というクラウンクロスオーバーに次ぐ高評価となり、自動車安全性能ファイブスター賞を受賞しました。

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まとめ

クルマに搭載される安全装置には、衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱防止システム、ドライバーモニタリングシステム、オートマチックハイビームなどがあります。

クルマを選ぶ際は、搭載される安全装置をよく確認することが大切です。また「衝突安全性能評価」「予防安全性能評価」「事故自動緊急通報装置評価」を確認することで、安全性の高いクルマを選びやすくなります。

デザインや走行性能などに加えて安全性能も比較することで、より充実したカーライフを送りやすくなるでしょう。

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