大柄なSUVありながら、愛くるしく個性的なデザインで異彩を放つトヨタ FJクルーザー。しかし、ポップな外観とは裏腹に、ランドクルーザーをベースとした設計でオフロード性能は非常に高く、中古市場の相場も上がり続けています。
今回は全世界のオフローダーに人気のFJクルーザーの魅力と、中古車市場についてご紹介していきましょう。
ランクルのデザインとフレームを合わせ持つFJクルーザー
2006年3月にアメリカで発売されたFJクルーザーは、レトロな外観と力強い走行性能が当時のユーザーに大ヒット。その流れに乗り、メキシコ、中国を経て日本でも2010年12月から販売が開始されました。
全長4,635mm×全幅1,905mm×全高1,840mmの大柄な角形ボディと、120系ランドクルーザープラドのフレームをベースにし、ホイールベースを100mm短縮したものを使用しています。
デザインは1960年発売の40系ランドクルーザーをモチーフにしており、その武骨なフォルムとキャッチーな丸目ライトは世界中のユーザーから人気を獲得しました。
見た目はポップでも中身は本気仕様
最高出力276ps、最大トルク38.8kgf・mの4リッターV6エンジンを搭載し、場所を選ばないトルクフルな運転を楽しめます。
日本仕様は駆動方式がパートタイム4WD、トランスミッションは5速ATのみですが、オフロード性能は非常に優秀。 悪路走行を前提とした最低地上高は230mmと非常に高くとられ、凹凸の激しい岩場や、多少の川ならば問題なく走行できてしまいます。
また、オフロード走行をより突き詰めたいというユーザーには「オフロードパッケージ」を用意。悪路走行向けのビルシュタイン製ダンパーや、リアデフロック機能が用意され、スタック状態から脱出するための「クロールコントロール」といった支援システムなど充実した装備内容になっています。オフロード走行中の急なトラブルでも、難なく突破できる頼もしい仕様です。
汚れも気にならないオフロード用インテリア
そして、FJクルーザーは内装もオフロード使用を想定しており、シート表皮は撥水加工され、表皮の裏にも防水フィルムを設置。ラゲッジスペースやフロアマットは汚れてもすぐ掃除ができるラバー素材が使われています。
また、リアドアを観音開きとしたことで、2ドア車のような洗練されたデザインを演出。ピラーごとドアが開くので乗り込みやすく、後部座席は大人でもゆったりと座ることが可能です。
FJクルーザーは年々高騰が続いている
2018年1月に生産が終了しているFJクルーザーですが、昨今は当時の新車時価格の314万円を越える勢いで価格が高騰中です。
高騰の原因はというと、FJクルーザーのデザイン元、40系ランドクルーザーの海外人気の高さが関係しています。40系ランドクルーザーはもともと人気が高く、中古車市場では66,800ドル(約749万円)にまで価格が高騰。手がつけられなくなったユーザーたちは、40系の代わりになる車を求めました。
結果、クラシックなデザインかつ、高性能なFJクルーザーが注目を浴びることとなり、2020年のオークションでは27,500ドル(約306万円)の個体が現れています。
2021年には30,450ドル(約339万円)、同年4月のオークションではFJクルーザー史上最高額の72,916ドル(約811万円)で落札されたという報告もあるほどです。
FJクルーザーの中古車市場と買取価格
そんなFJクルーザーの国内における相場(2021年10月執筆時点)を、大手中古車サイトで調べてみました。
国内在庫は337台と豊富に用意されており、最安値の個体だと2011年式、走行距離238,000kmで159万円。最高値のものだと2016年式、走行距離48,000kmのリフトアップカスタムが施されたオフロードパッケージで527万円となっていました。
そのほかにも最終型かつ、低走行の個体ならば400万円を超えるものが数多く存在しており、国内も価格も高騰していることが伺えます。
旧車王での買取価格はベースグレード、カラーパッケージで70~350万円。最終型の特別仕様車「ファイナルエディション」では100〜430万円となっており、車の状態によっては新車価格を上回るプライスが付く可能性もあります。
まとめ
キャッチーかつノスタルジックな外見でありながら、本格的なオフロード性能を持つという独自のキャラクターで多くのファンを生み出したトヨタ FJクルーザー。
40系ランドクルーザーのデザインを現代の基準にリファインさせたその姿は、昨今の自動車のなかでは唯一無二の個性といえます。国内での中古車在庫はまだ多く残っていますが、新車価格以上の高騰が始まってきているので、購入を検討している方は早めの行動が重要です。
そして、FJクルーザーの売却を考えている方は、車体のメンテナンスを怠らず、これからの価格動向をしっかり把握していくことが必要となるでしょう。
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[ライター/増田真吾]
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