シビックタイプRは1997年に初代が誕生したホンダのFFライトウェイトスポーツカーです。当時の人気ジャンルでもあった「ホットハッチ」を牽引し、2021年7月に終了となった5代目に至るまで、ホンダの代表的なスポーツカーと言える存在でした。
長年にわたって多くのファンから愛されているシビックタイプRですが、現在の価値や価格はどの程度なのでしょうか。本記事では初代〜3代目、タイプRユーロ、無限RRの資産価値と、シビックタイプRの価値をさらに高めるためのポイントについて解説します。
シビックタイプRとは
シビックタイプRは、NSXタイプR、インテグラタイプRに次ぐ「タイプR」シリーズの第3弾として発売されたスポーツカーです。安価な大衆車をベースに高出力型のVTECエンジンを搭載し、リーズナブルながらもハイパフォーマンスなモデルとして圧倒的な支持を得てきました。
キビキビと曲がり、高い走行安定性を誇るのは歴代の共通点といえます。同時に量産車としての実用性を損なわせないというメーカーのこだわりが詰まっている点もシビックタイプRの特徴です。
シビックタイプRの現在の価値
シビックタイプRは発売から20年以上多くのファンから愛され続けています。それでは、現在の市場価値はどの程度なのでしょうか。初代〜3代目、タイプRユーロ、無限RRの発売当時の価格と現在の買取相場を紹介します。
※2024年10月時点の情報
初代 EK9型(1997年〜2001年)
最初のシビックタイプRであるEK9型の新車価格と現在の買取相場は下記のとおりです。
グレード |
発売当時の新車価格 |
現在の買取相場 |
ベースグレード |
199万8,000円 |
30万~450万円 |
レースベース車 |
169万8,000円 |
30万~300万円 |
タイプR・X |
219万8,000円 |
30万~450万円 |
EK9型の資産価値は大変高いといえるでしょう。状態次第では新車価格をはるかに超える値がつく場合があります。
2代目 EP3型(2001年〜2005年)
2001年に発売された2代目のEP3型の新車価格と現在の買取相場は下記のとおりです。
グレード |
発売当時の新車価格 |
現在の買取相場 |
ベースグレード |
220万円 |
5万~170万円 |
他の世代よりは買取相場が低いものの、状態がよければ新車価格ほどの値がつきます。発売から20年以上経過しているモデルだと考えると、かなり資産価値が高いといえるでしょう。
3代目 FD2型(2007年〜2010年)
次に、2007年に発売された3代目のFD2型の新車価格と現在の買取相場を紹介します。
グレード |
発売当時の新車価格 |
現在の買取相場 |
ベースグレード |
283万5,000円 |
50万~430万円 |
ワンメイクレースベース車 |
169万500円 |
50万~300万円 |
FD2型にも状態次第では新車価格を大幅に上回る値がつくため、資産価値が高いといえます。
タイプRユーロ(2009年〜2012年)
タイプRユーロとは、ヨーロッパで発売された4代目のFN2型を日本仕様にして逆輸入したモデルです。新車価格と現在の買取相場をみていきましょう。
グレード |
発売当時の新車価格 |
現在の買取相場 |
ベースグレード |
298万円 |
5万~200万円 |
買取相場が新車価格の7割近い値に迫っており、タイプRユーロも十分に価値のあるモデルです。
無限RR(2007年)
無限RRは2007年に発売されたホンダ初のコンプリートカーで、300台限定で発売されました。新車価格と現在の買取相場は下記のとおりです。
グレード |
発売当時の新車価格 |
現在の買取相場 |
無限RR |
477万7,500円 |
500万~1,100万円 |
その希少性と優れたパフォーマンス性により、他のモデルよりも飛び抜けて買取相場が高いです。大変貴重な資産の1つであるといえるでしょう。
資産価値の高いシビックタイプRの特徴
続いて、資産価値の高いシビックタイプRについて詳しく紹介します。
初代 EK9型
EK9型は、1997年に発売された初代シビックタイプRです。自然吸気エンジンとしては驚異的な高出力を誇り、専用チューンされた足回りは高い走行安定性とスポーティな走りを実現しています。新車価格は約170万〜200万円程度と性能を考えると安価な設定でしたが、現在は400万以上の取引がされるほどに高い人気を誇ります。
ホンダ初のコンプリートカー 無限RR
無限RRは2007年に発売された特別仕様車です。ホンダの念願が叶って生まれた初のコンプリートカーで、デュアルエキゾーストシステムや専用タイヤ「ポテンザ RE070 RRスペック」など、数々の特別装備があしらわれています。
生産台数わずか300台だったため現在の市場では滅多に見かけません。走行性能の高さと実用性のバランスのよさ、そして希少性によってシビックタイプRのなかでも軍を抜いて高い価値がついているモデルです。
ボディカラー チャンピオンシップホワイト
チャンピオンシップホワイトは「タイプR」シリーズ限定の特別カラーです。1965年にホンダがF1で初優勝を獲得した純日本製F1マシン「RA272」に使用されたカラーで、速さへの探究心を具現化した一色といってもよいでしょう。
「タイプRに乗るならチャンピオンシップホワイトがよい」というファンも大変多いため、市場価値も高くなっています。
シビックタイプRの価値をさらに上げるには?
現在所有しているシビックタイプRの価値をさらに上げたいと考えている方もいるでしょう。ここでは、シビックタイプRの価値を高めるためのポイントを2つ紹介します。
こまめにメンテナンスをする
クルマの状態の良し悪しは、故障しているパーツがないか、外装と内装に傷や汚れがないかどうかで決まります。こまめにメンテナンスされていて、不具合なく綺麗な状態を維持しているシビックタイプRであれば、市場でさらに高く評価されるでしょう。
所有しているシビックタイプRの価値を上げたい場合は、メーカーが推奨している時期に各パーツを交換し、こまめな洗車と掃除で外装も内装も綺麗にしておくことをおすすめします。
走行距離を抑える
シビックタイプRのようにスポーツ走行を楽しむモデルだと、サーキットで走り込む方も多いですが、あまりにも走行距離が伸びるとその分各パーツにダメージが蓄積します。万が一走行に関わる機関が故障してしまうと一気に価値が下がるかもしれません。所有しているシビックタイプRの価値を上げたいのであれば、日常的な移動での使用を控えるなど、走行距離を抑える工夫をするとよいでしょう。
ただし、まったくクルマを動かさないとバッテリーが上がって動かなくなってしまうため、あまり極端に使用を控えずに適度に走らせるようにしてください。
まとめ
シビックタイプRの資産価値について解説しました。
どの世代も価値が高く、なかには新車価格をはるかに超える価格で取引されているモデルもあります。カスタマイズしていたり、こまめにメンテナンスをしたりするとさらに価値が上がるかもしれません。
しかし、中古車市場はユーザーの需要と供給で成り立っているため、価格は日々変動しています。今価値が高くても数年後には状況が変わっている可能性もあります。もし売却を検討するのであれば、こまめに中古車の価格変動をチェックしておきましょう。
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