地震や津波、台風や豪雨など、あらゆる災害に遭う可能性がある日本。そんな日本国内で生活していると、災害に強い車のほうがよいのではないかと考える方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、災害に強い車の特徴やおすすめ車種、災害時の注意点を紹介します。災害に強い車を探す際のヒントにしてみてください。
災害に強い車での重要ポイント
災害に強い車には、いくつかの共通点があります。ここからは、災害に強い車のポイントを3つ紹介します。
悪路走破性
まず、悪路走破性です。災害が発生すると、道路が損壊したり、土砂崩れなどが起きたりします。
災害によって路面状況が悪化し走行不能になってしまうと、避難所や安全な場所まで逃げられません。そこでポイントなのが悪路走破性です。
悪路を走破するうえで重要な点として、駆動方式やボディ・サスペンションの構造などが挙げられます。悪路走破性が高い車の特徴は、高いボディ剛性やラダー(はしご型)フレームを採用している四輪駆動(AWD/4WD)の車です。
車高
次に、車高の高さも災害時に重要なポイントです。
車のカタログに表記されている「最低地上高」は、地面から車の最底面までの高さを表す数値です。この数値が大きいほど車高が高く、地面から離れています。
この最低地上高は、車のカスタマイズの一つである「リフトアップ」によって調整可能です。
車は、最低地上高が高いほど冠水しにくくなります。災害に強い車を選ぶ際はカタログの最低地上高に着目してみるとよいでしょう。
ボディ剛性
最後に、ボディ剛性です。
四輪駆動で最低地上高が高くても、ボディ剛性が弱ければ、災害で荒れた路面を走破できません。そのため、ボディ剛性が十分に強い車を選びましょう。
また、オフロードをメインとした車や本格的な悪路走破性をセールスポイントとしている車には、ラダー(はしご型)フレームが採用されているケースが多いです。
はしご型の形状をしているラダーフレームは、フレームの上にボディを結合させた構造となっており、悪路における剛性が高く、走破性にも優れています。
車のカタログにラダーフレームの使用が明記されている場合には、悪路走破性能が高い車といえるでしょう。
災害に強い車6選
現在入手可能な災害に強い車には、どのようなモデルがあるのでしょうか。ここからは、災害に強い車を6車種紹介します。
スズキ ジムニー
スズキ ジムニーは、ラダーフレームを採用した軽自動車のSUVで、悪路走破性に優れるモデルです。
また、最低地上高が205mmと高く、ぬかるんだ道でも走行できるパートタイム4WDや過酷な環境も走破できる3リンクリジッドアクスル式サスペンションを採用しています。
さらに、アプローチアングルやデパーチャーアングルも考慮して設計されているため、どんな状態の道でも難なく走行できるでしょう。
加えて、コンパクトなボディの軽自動車であるため、込み入った細い道の多い日本でも運転がしやすい点も特徴だといえます。
トヨタ ランドクルーザー
トヨタ ランドクルーザーは、1951年の誕生以来、人々の安全・安心を支える「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」というコンセプトを体現した信頼性・耐久性・悪路走破性に優れるSUVです。日本国内のみならず世界各国から支持されているクロスカントリーとして知られています。
ラダーフレームとリジット式サスペンションを使用した頑丈なボディのランドクルーザーは、オンロード・オフロードでの走行性能に優れています。走行距離数十万kmを超えても壊れにくい耐久性の高さは、海外でも圧倒的な人気を誇る理由の一つでしょう。また、水深700mmまでの走行に対応しており、冠水を免れやすいということもポイントです。
ジープ ラングラー
ジープ ラングラーは、本格的なオフロード性能が特徴のジープを代表するクロスカントリーです。
丸型のヘッドランプ、7スロットグリル、独立したフロントフェンダーなど、みるからにタフでジープらしさを感じられるスタイリングが施されています。
四輪駆動の採用による高い走行性能のほか、水深762mmまで走破できる渡河性能も大きな魅力です。さらには足元から車内の水を放出できる穴がついており、万が一冠水してしまった際の脱出に役立ちます。
ランドローバー ディフェンダー
ランドローバー ディフェンダーは、イギリスのSUVメーカーであるランドローバーを代表するモデルで、悪路走破性に優れる本格的なオフロード車です。
走行状況に応じてサスペンション/パワートレーン/スリップコントロールの設定を最適に調整する「テレインレスポンス2」を備えています。泥でぬかるんだ道でも雪道でも、状況にあわせた安全走行が可能です。
また、最大渡河水深900mmという脅威の渡河性能を誇るため、水場でも安心して運転できるでしょう。
メルセデスベンツ Gクラス
メルセデス・ベンツ Gクラスは、メルセデス・ベンツを代表するクロスカントリーです。
ボディ剛性の高さは折り紙付きで、ユーロNCAPの安全性試験で最高評価を獲得しています。大きな衝撃を与えられても簡単には壊れない強靭なボディです。そのほかにも最大渡河水深700mmなど、オフロード走行に欠かせない構造や機能を有しています。また、高級感ある内装や向上した乗り心地により、日常使いからいざというときまで、さまざまな場面で使用可能です。
歴史ある自動車メーカーにおいて圧倒的な信頼性を誇るモデルのGクラスは、オフロードユーザーのみならず著名人にも人気があります。
スバル インプレッサ
スバル インプレッサは、コンパクトなボディサイズでありながらAWDシステムを採用した安全性の高いモデルです。
雪に強い車といわれており、冬場の移動に役立つでしょう。四輪駆動でタイヤが空転しにくいため、雪道でも難なく走行できます。水平対向エンジンを搭載しており、低重心を保ったまま走れるのも大きなポイント。重心が低いと安定性が高まり、雪だけではなく風の影響も受けにくいです。
車中避難の注意点
災害時には、車での避難や生活をしなければならない場合があります。ここからは、車中避難をする際の注意点を紹介します。
エコノミークラス症候群に気を付ける
まず、エコノミークラス症候群に注意しましょう。
エコノミークラス症候群とは、長時間にわたり同じ姿勢でいると発症する血行不良による静脈血栓塞栓症です。
エコノミークラス症候群は、食事や水分不足で長時間座席に座り続ける災害時の車中泊や車での避難生活で発症する可能性があります。水分を十分に取り、定期的に体を動かして血流を全身に行き渡らせるようにしましょう。
防災グッズを備蓄しておく
災害時には、電気・ガス・水道といったライフラインが停止する可能性があります。ライフラインがストップすると、日常生活に深刻な影響をおよぼすため、長期保管できる水や食品、応急処置用具、モバイルバッテリーや手回し式のラジオなどを事前に用意しておきましょう。
このような防災グッズは、備蓄しておくことも大切ですが、緊急時に急いで持ち出しができるよう、一つの鞄にまとめ、手の届きやすい場所に置いておくことも重要です。
原則として歩行可能な場合は車を置いて避難する
歩いて避難できる場合には、車は置いていきましょう。
運転中に災害に遭った場合、車を道路外の安全な場所に移動して避難します。道路上に車を置いていかなければならない場合は、ドアロックをせず、キーを車に残して避難します。
ただし、津波から避難する場合は、車を使って一刻も早く高台に逃げるようにしてください。
まとめ
災害に強い車は、防災グッズの一つでもあります。地震、津波、台風、豪雨、洪水、土砂崩れなど、災害に巻き込まれる可能性が高い場所で生活するときは、災害に強い車を選ぶとよいでしょう。
災害に強い車には、いくつかの共通点があります。もし、災害に強い車を探していたり乗り換えたりするのであれば、本記事で紹介したポイントを参考に車選びをしてみてはいかがでしょうか。
また、災害時は、原則として車を置いて避難しますが、やむを得ない状況のとき(津波から逃げるときなど)は、車を使い一刻も早く安全な場所へ逃げるようにしてください。
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