日産マーチは、街中を歩くと毎日のように見かけるほど多くのユーザーに愛された車です。そのマーチが生産終了するのをご存知の方も多いことでしょう。今回は日産マーチの生産終了と海外での動きやマーチという車について解説します。マーチの購入を検討中の方は参考にしてください。
マーチが生産終了
マーチの国内販売向け生産が終了となりました。今後は在庫限りの販売となり、4代目の現行型で40年の歴史に幕を閉じます。国内での販売が終了する背景には日産の電気自動車やハイブリッド車の開発への経営資源振替えがあるとされており、世界的なEVシフトに向けた新ジャンルへの移行のための動きといえるでしょう。
海外ではマーチの販売が継続
海外に目を向けると、車名を「マイクラ」に変更して販売されている欧州では2017年に5代目が登場しており欧州と南アフリカ共和国で販売を継続、メキシコなどでもマーチの名前で生産及び販売が継続されます。日本とは異なり販売が継続される地域には現地工場があることも多く、輸送コストやニーズの面で事情が異なるのが理由です。
そもそもマーチとは
マーチは、1982年から40年間に渡り日産が販売しているコンパクトカーです。初代マーチの発売当時は1ℓエンジンを搭載する車が各メーカーからラインナップされており、リッターカーの名称で大きな市場を築いていました。その中でもマーチはモデルチェンジサイクルが長く、モータースポーツ向けのモデルが販売されるなど多くのユーザーを魅了した車です。
初代マーチは、世界的に有名なイタリアのカーデザイナーであるジョルジェット・ジウジアーロ氏が企画を持ち込んで開発がスタートしました。車名であるマーチも公募により選出され、大きな話題と人気を得た世界戦略車でもあります。デザインのシャープさと運転のしやすいコンパクトさもあり国内では63万台超、欧州やカナダなども含めると100万台超が販売されました。
1992年に登場した2代目マーチは、国内外ともに高い評価を得て欧州カー・オブ・ザ・イヤーを日本車として初めて受賞しています。国内での日本カー・オブ・ザ・イヤー、RJCカー・オブ・ザ・イヤーとのトリプル受賞を果たした日本車は、1999年に販売開始されたヴィッツまで登場していないほどの快挙といえます。
その後は欧州車のイメージが強い3代目、4代目へとモデルチェンジしていき、いずれも堅調な販売台数をあげています。
また、コンパクトな街乗り車というイメージが強いマーチは、モータースポーツでも活躍しています。JAF公認のワンメイクレース「マーチカップ」が1984年から開催されており、特に初代は全日本ラリー選手権AクラスやWRCでの入賞により現在でも旧車として高い人気を誇っています。
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