フェアレディZ Z33のリセールバリューが高ければ、一度は乗ってみたいと思う人も多いでしょう。大排気量の自然吸気エンジンを搭載した車は減少しつつあるため、いまのうちにその魅力を味わいたいものです。今回は、フェアレディZ Z33のリセールバリューや、フェアレディZ Z33を高く売る方法について解説します。フェアレディZ Z33の購入や売却を検討中の方は参考にしてください。
フェアレディZ Z33とは
フェアレディZ Z33は、2002〜2008年まで販売されていた日産のスポーツカーです。Z32の生産終了から2年後に復活したZ33は、スカイラインとプラットフォームやエンジンを共用することで価格を抑えることに成功しています。前後重量配分は53:47という理想的なバランスを持ち、空力性能は世界でもトップクラスを誇りました。
モータースポーツでも全日本GT選手権(SUPER GT)やスーパー耐久などに参戦し、シーズン優勝やチームタイトルに輝くなど華々しい実績をあげています。スポーツカーとしてはチューニングのベース車両としての評価が高く、ノーマル車は高性能GTカーと呼ぶべき存在です。
【グレード別の特徴】
グレード名 | 特徴 |
ベース | ベースグレード |
Version T | 本革シートなどを装備した豪華仕様 |
Version S | ブレンボ製ディスクブレーキやVDCが装備されたスポーツモデル |
Version ST | VersionTとVersionSを合わせた最上級モデル |
Version ST Type G | オーテックジャパンが発売した期間限定車 |
Type F | オーテックジャパンが発売した赤色本革シートモデル |
S-tune GT | NISMOから販売された期間限定車 |
type E | 全日本GT選手権GT500クラス出場のためのホモロゲーションモデル |
35th Anniversary | 専用チューニングエンジンを搭載するフェアレディ35周年モデル |
Version NISMO/NISMO 350Z | NISMOとオーテックジャパンから販売されたモデル |
Version NISMO Type 380RS-Competition | スーパー耐久ST1クラス出場のためのホモロゲーションモデル |
Version NISMO Type 380RS | Version NISMO Type 380RS-Competitionの公道仕様車 |
ロードスター | Tバールーフがラインナップから外れコンバーチブル仕様として設定 |
※ホモロゲーションモデルとは、市販車ベースの競技に参加するために販売される車のこと
フェアレディZ Z33のリセールバリューの相場
フェアレディZ Z33のリセールバリューの相場は、仕様や状態により大きく異なります。歴代のフェアレディZは高騰しているモデルが多い中、Z33はアメリカで左ハンドル仕様車が販売されているため一部のグレードのみが高値を維持しています。
これは他の歴代フェアレディZとは異なり、アメリカでの右ハンドル車の扱いが「新車登録時から25年経過しなければ輸入できない」というルールから外れているためです。リセールバリューを考えて購入する場合は、そういった状況も理解して仕様を選ぶ必要があります。モータースポーツ参戦用の公道仕様車Version NISMO Type 380RSは、状態がよければ新車当時よりもプレミア価格となっている車体もあるため要チェックです。
【グレード別の新車価格】
グレード名 | 新車価格 |
ベース | 6MT 337万500円 5AT 346万5,000円 |
Version T | 378万円 |
Version S | 363万3,000円 |
Version ST | 6MT 394万8,000円 5AT 404万2,500円 |
Version ST Type G | 432万6,000円 |
Type F | 6MT 409万5,000円 5AT 418万9,500円 |
S-tune GT | 682万5,000円 |
type E | 682万円 |
35th Anniversary | 388万5,000円 |
Version NISMO/NISMO 350Z | 6MT 439万9,500円 5AT 449万4,000円 |
Version NISMO Type 380RS-Competition | 2,625万円 |
Version NISMO Type 380RS | 539万7,000円 |
ロードスター | バージョンST 6MT 447万3,000円 5AT 456万7,000円 |
※いずれも最終型モデルの価格
フェアレディZ Z33のリセールバリューが決まる要因
続いて、フェアレディZ Z33のリセールバリューが決まる要因について解説します。
6速マニュアルが人気
フェアレディZ Z33のリセールバリューを考えるなら、6速MT車がおすすめです。フェアレディZ Z33は、チューンナップのベース車両として購入するユーザーが多いため、5速AT車のリセールバリューは高くありません。
走行距離が少ないノーマル車
フェアレディZ Z33は、走行距離が少ないノーマル者が人気です。チューニングが施されていないノーマル車はGTカーとしての性能が高く、購入後にカスタマイズしてスポーツカーに仕上げる需要がリセールセールバリューに直結しています。多走行車やチューンナップカーは状態のよい車が少なく、販売価格や査定額が低くなる傾向があります。
熟成の後期型
後期型モデルは足回りやエンジンなどがより洗練されており、高回転化されたVQ35HR型エンジンが搭載されています。また、前期から中期型のZ33はラジエターファンの不具合が多く、リコール対策が施されていない車体はエンジンの焼付きやオーバーヒートの可能性があるためリセールバリューは低めです。
フェアレディZ Z33を高く売る方法
フェアレディZ Z33を高く売る方法について解説します。
スポーツカーの買取が得意な業者を選ぶ
フェアレディZ Z33を高く売るためには、スポーツカーの買取が得意な業者を選ぶことが重要です。フェアレディZ Z33は、ラジエターファンの不具合が対策されていることや、発売年度ごとのモデル特性に詳しい業者でなければ正当な評価をしてもらうことは難しいでしょう。フェアレディZ専門店や日産車を得意とする業者を選ぶことで、高額査定となる可能性が高くなります。
運動性能に関わるところを入念にメンテナンスする
フェアレディZ Z33を高く売るためには、運動性能に関わるところを入念にメンテナンスする必要があります。経年による劣化のみならず、オイルや消耗品の交換は車の寿命を左右するほど重要です。また、足回りや電装系などもスポーツ走行で消耗するため、1年ごとの法定点検で必要と判断された部品は早めに交換して整備記録簿に記載してもらうとよいでしょう。
リコール箇所の対策を万全にする
フェアレディZ Z33は二つの大きなリコールが出ている車です。いずれも重要箇所のため、対策済みかどうかの確認もしておきましょう。
ラジエターファン........ラジエターファンモーターの通電不良により、エンジンのオーバーヒートや焼付きの可能性あり
後期6速MT車の変速不良........クラッチ作動側シリンダーのオイルシール不良により、シリンダー内部に空気が混入して変速不良が起こる可能性あり
未対策の場合は、査定に影響したり対策処置が有償となる可能性があるため、早めにディーラーに相談しましょう。
フェアレディZ Z33の魅力と歴史
フェアレディZ Z33は、5代目となるフェアレディZです。ラグジュアリー志向だった先代から原点回帰されたモデルであり、景気後退による業績不振からの日産復活のフラッグシップともなりました。
V35型スカイラインとプラットフォームやサスペンション、エンジンを共用することで価格を抑え、開発責任者が放った「Zは毎年進化する」の言葉通りにエンジンの改良はモデル末期まで4度に渡り行われました。モータースポーツでの活躍と国内外のカー・オブ・ザ・イヤーやグッドデザイン賞にも名を連ね、そのブランド力をさらに強固にしたモデルといえるでしょう。
【基本スペック】
販売期間 | 2002~2008年 |
乗車定員 | 2名 |
駆動方式 | FR |
エンジン |
・V6 3.5L VQ35DE型 |
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