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トヨタが開発したミドルサイズのクロカンであるFJクルーザー。ランクル40のようなレトロフェイスと派手なカラーバリエーションで話題になりました。
中古市場でも人気が高いクルマですが「本格派クロカンは燃費が悪いのでは?」と心配されている方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事ではFJクルーザーの燃費と維持費について解説いたします。あわせてライバル車の燃費についても紹介するため、購入時の参考にしてみてください。
FJクルーザーのカタログ燃費
FJクルーザーは2010年〜2018年の間、日本で製造・販売されていました。その期間で販売されたすべてのモデルにおいて、カタログに記載されていた燃費数値は8km/L〜8.4km/Lです。
近年のハイブリッド車が20km/L近い燃費であることを考えると、あまりよい数値とはいえません。
FJクルーザーの実燃費
カタログ燃費はあくまで目安であり、実際に走行して消費する燃料の量は異なります。FJクルーザーの実燃費を口コミサイトをもとに調べたところ、約7km/Lでした。カタログ燃費と実燃費の差はおおむね1〜2km/Lといわれているため、イメージ通りの数値だといってよいでしょう。
ライバル車の燃費
FJクルーザーのカタログ燃費と実燃費を紹介しました。一般的にみると決して燃費はよくありませんが、同じ車格のクルマと比べても数値が悪いほうなのでしょうか。ここでは、FJクルーザーと大体同時期に発売開始されたライバル車の燃費を紹介し、その性能を比較します。
トヨタ ランドクルーザー プラド 150系
2009年より発売されているトヨタのランドクルーザープラド150系の燃費は下記のとおりです。
・カタログ燃費 7.6〜9km/L ※ガソリンモデルのみ
・実燃費 約7.5km/L
プラド150系には、排気量の異なるエンジンが2種類ラインナップされています。FJクルーザーの排気量に近い3,955ccだと燃費に差はつきにくいですが、2,693ccのモデルであれば維持費を抑えられるかもしれません。
また、プラド150系にはディーゼルモデルもあります。カタログ燃費が11km/L程度とガソリンモデルよりも燃焼効率がよいため、より維持費を抑えたい方は選択肢にいれるとよいでしょう。
ジープ JK ラングラー
2007年から2017年まで販売されていた、ジープのJK ラングラーの燃費は下記のとおりです。
・カタログ燃費 7.1〜7.9km/L
・実燃費 約6km/L
アメリカ生まれのラングラーは、やはりかなり燃料を消費するようです。カタログ燃費、実燃費ともにFJクルーザーよりも約1km/Lほど数値が低いことがわかりました。
三菱 4代目 パジェロ
2006年から2021年まで製造・販売されたパジェロの最終世代の燃費は下記のとおりです。
・カタログ燃費 8km/L〜10km/L
・実燃費 約7km/L
おおむねFJクルーザーと変わらない数値です。ただし、この世代のパジェロの排気量は3,000cc程度です。同程度の燃費でより排気量の大きいクロカンの走りを楽しみたいならFJクルーザーを選ぶとよいでしょう。
一方、プラド150系と同様にパジェロにも燃費のよいディーゼルモデルがラインナップされています。ガソリンモデルにこだわりがないのであれば選択肢にいれてもよいかもしれません。
FJクルーザーの燃料代は年間いくら?
FJクルーザーの燃費の数値はわかったものの、実際に燃料代はいくらかかるのでしょうか。ここでは下記の条件で年間の燃料代を計算します。
・実燃費7km/L
・レギュラーガソリン1Lあたり170円
・月間走行距離1,000km
使用燃料は月間約142Lで、1ヶ月あたり2万4,140円の燃料代がかかります。年間に換算すると28万9,680円です。
FJクルーザーを維持するための燃料代以外の費用
FJクルーザーを維持するには、燃料代以外にもさまざまな費用がかかります。ここでは、FJクルーザーを所有するにあたっての燃料代以外の維持費の内訳を紹介します。
自動車税(種別割)
自動車税(種別割)は排気量に応じて税額が決まります。FJクルーザーは3.5L超~4.0L以下(自家用)の区分に該当します。現行モデルであれば6万6,500円/年(2019年9月30日以前に新車登録した場合)ですが、新規登録から13年以上経過する場合は重課対象となり7万6,400円/円かかります。
任意保険
FJクルーザーの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:あり
車両保険(保険金額):130万円
車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5-10万円
上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約7万5,000円/年でした。車両保険は130万円まで補償されます。
車検代
続いて、自家用登録したFJクルーザーの車検代についてみていきましょう。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)
自動車重量税:3万2,800円(24ヶ月)
印紙代:1,800円 ※指定工場の場合
車検料:5万円
合計:102,250円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。FJクルーザーのメンテナンスについては下記の費用がかかってきます。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。5万円ほどを見込んでおけばよいでしょう。FJクルーザーのタイヤ交換が発生する場合は大きなタイヤになるので+10万以上かかるケースもあります。
FJクルーザー年間維持費はいくら?
維持費の内訳について解説しましたが、ここで合計額を確認しましょう。
<自家用車登録のFJクルーザー年間維持費>
燃料代:28万9,680円
自動車税:6万6,500円
任意保険:7万5,000円
車検:5万1,125円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:5万円
合計:53万2,305円
月額では4万4,000円ほどかかります。ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するほか、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。
FJクルーザーの特徴・魅力
最後にFJクルーザーの特徴と魅力を振り返っておきましょう。購入を検討されている方は、維持費に対して自分の使用に見合うクルマかどうかの判断材料としてお役立てください。
優れた悪路走破性
FJクルーザーの特徴といえば、やはり優れた悪路走破性です。もともとはアメリカ向けに開発された車種だけあり、ダブルウィッシュボーン式独立懸架コイルスプリング、トレーリングリンク車軸式コイルスプリング、リヤデフロックなど本格派4WDとしての要素が豊富に詰め込まれています。
また、フルフレーム構造を採用することでボディ剛性も確保しています。道なき道をダイナミックに走行したい方にとってはぴったりの1台です。
レトロななデザイン
FJクルーザーの魅力は走行性能だけではありません。ランクル40を彷彿とさせるレトロな見た目にも多くの支持が集まっています。スタイリッシュなSUVが数多くリリースされるなかで異彩を放つ存在でした。また、カラーバリエーションも豊富で自分好みのカラーに仕上げられるという点もFJクルーザーならではの特徴です。
カスタマイズ性の高さ
さまざまなカスタマイズを楽しめる点もFJクルーザーの魅力です。多くのカスタムパーツが流通しており、もともとのデザインにさらなるオリジナル性を加えて楽しめます。自分だけの唯一無二の1台として所有するには、うってつけのモデルといえるでしょう。
まとめ
FJクルーザーの燃費について解説しました。
約7km/Lと燃費が悪いように思えますが、同車格のライバル車と比べると平均的だといえます。維持費の大半を燃料代が占めるものの、走行性能の高さやデザインの独自性から所有満足度の高いモデルです。自分の使用に対してコストが見合うかどうかを検討したうえで購入を決めるとよいでしょう。
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