軽自動車は車庫証明がいらないのは本当?必要なケースも紹介

目次
1.軽自動車は車庫証明ではなく「保管場所届出」を行う 2.「保管場所届出」が必要なケース 3.「保管場所届出」の必要書類 4.「保管場所届出」の手続にかかる費用 5.「保管場所届出」をしないとどうなる? 6.まとめ

軽自動車の登録時には、車庫証明は不要です。ただし、地域によっては保管場所届出が必要なため、自身が対象となるかどうか確認しましょう。保管場所届出をしなかった場合は、罰金が科せられるケースもあるため注意が必要です。

この記事では、軽自動車の車庫証明についてや、保管場所届出が必要なケースなどを紹介します。

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軽自動車は車庫証明ではなく「保管場所届出」を行う

軽自動車には車庫証明の制度がないため、代わりに「保管場所届出」を行う必要があります。保管場所届出は、軽自動車の保管場所が確保されていることを証明する書類です。

車の保管場所を確保することは法律で義務付けられているため、軽自動車を所有した場合は届出を行わなければなりません。ただし、保管場所届出が不要な地域もあります。

また、普通自動車と小型自動車は「運輸支局」、軽自動車は「軽自動車検査協会」と、車庫を管理する行政機関が異なり、それぞれルールが設けられています。

たとえば、普通自動車や小型自動車は登録時に車庫証明を運輸支局に提出する必要があります。一方、軽自動車は軽自動車検査協会への提出が不要なため、15日以内であれば登録後に保管場所届出を行うことも可能です。

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「保管場所届出」が必要なケース

以下の地域に軽自動車を登録している場合、保管場所届出が必要です。

・県庁所在地
・人口が10万人以上
・都心から30km以内

ただし、上記に該当していても保管場所届出が不要なケースもあります。保管場所届出が必要かどうかは、各都道府県の警察署の公式Webサイトで確認できます。公式Webサイトで確認できなかった場合は、管轄の警察署に問い合わせましょう。

「保管場所届出」の必要書類

保管場所届出を行うには、自動車保管場所届出書や保管場所標章交付申請書などの書類が必要です。必要書類は警察署で入手できるほか、警視庁公式WebサイトでもPDFファイルをダウンロードできます。

続いて、保管場所届出の必要書類について具体的に紹介します。

自動車保管場所届出書

自動車保管場所届出書は、車輌情報や保管場所について記入する書類です。車検証を参考にしながら、以下の手順に沿って書類を記入します。

項目名 記入内容
自動車保管場所届出書 車を購入した場合は「新規」引っ越した場合は「変更」に丸
自動車の区分 「軽」に丸
車名 トヨタや日産、ホンダなどの軽自動車のメーカー名を記入
型式 車検証に記載されている型式を記入
車体番号 車検証に記載されている車体番号を記入
自動車の大きさ 車検証に記載されている長さや幅、高さを記入
自動車の使用の本拠の位置 個人は自宅、法人の場合は営業所の住所を記入
自動車の保管場所の位置 駐車場の住所や名前、駐車番号を記入
保管場所標章番号 新規の場合は空欄 ※乗り換えや再取得により、使用の本拠地や保管場所に変更がない場合は、旧保管場所標章番号を記入
書類の下段 提出する警察署に加えて、届出人の住所と氏名などを記入
自己単独所有・その他 保管場所が自分の所有地であれば「自己単独所有」駐車場を契約する場合は「その他」に丸
自動車登録番号 軽自動車のナンバーを記入 ※例 横浜501か1234 
連絡先 申請者の氏名と連絡先を記入

記入する内容にほとんど違いはないものの、都道府県によっては書式が異なるケースがあるため、不明点がある場合は管轄の警察署に問い合わせてみてください。

保管場所標章交付申請書

保管場所標章交付申請書は、車のリヤガラスに貼るステッカーの交付を申請するための書類です。車検証を参考にしながら、自動車保管場所届出書と同様に以下を記入します。

・車名
・型式
・車体番号
・自動車の大きさ
・自動車の使用の本拠地
・自動車の保管場所の位置
・書類の中段(提出する警察署や届出人の住所や氏名など)

警察署から入手した場合は、自動車保管場所届出書と複写になっているケースもあります。複写になっている箇所は記入が不要なため、文字がはっきり写っているかどうか確認しましょう。

保管場所の所在地・配置図

保管場所の所在地・配置図は、駐車スペースの場所や寸法を具体的に記入する書類です。

左側の「所在地」には、使用の本拠地と保管場所の図を記入し、距離が2km以内であることを証明する必要があります。使用の本拠地と保管場所を直線で結び、距離を記載しましょう。使用の本拠地と保管場所のほかに、目印になる付近の建物や施設の図を加えると、よりわかりやすく作成できます。

図を上手く記入できない場合は「Googleマップ」を活用する手段もあります。Googleマップを活用する場合、所在地欄に大きく「別紙」と記入し、印刷した図を添付しましょう。

また、車輌を収容できるかどうか確認する必要があるため、右側の「配置図」に駐車スペースの大きさや出入り口の寸法、隣接している道路の幅を記入しましょう。

所在地のようにGoogleマップを活用することは難しいため、手書きで図を作成してください。なお、賃貸やマンション内の駐車場を契約する場合は管理会社で発行してくれるケースもあるため、必要であれば問い合わせましょう。

使用の本拠の位置が確認できるもの

申請者の住所と自動車の使用の本拠地が異なる場合は、電気やガスなどの公共料金の領収書の提出を求められるケースもあります。申請者の住所と自動車の使用の本拠地は、一致していることがほとんどです。ただし、本社名義の社用車を営業所で使用している場合や、住民票を移さずに単身赴任している場合は異なるケースもあります。申請者の住所と車検証に記載されている自動車の使用の本拠地が異なっていないか、チェックしておきましょう。

また、申請者の住所は住民票で法的に証明されている状態です。一方、自動車の使用の本拠地は、住民票のようにその場所で車を使用していることを証明するものがありません。そのため、生活や活動を拠点にしている場所を公共料金の領収書で証明します。なお、提出する書類は公共料金の領収書のほかに、消印のある郵便物や運転免許証でも代用できます。

保管場所使用権原疎明書面

保管場所使用権原疎明書面は、自分の所有地を保管場所にする場合に必要な書類です。自認書とも呼ばれており、申請者の氏名や住所、連絡先を記入します。ただし、所有地を他の方と共有している場合は、共有者全員の「保管場所使用承諾書」を添付する必要があるため注意しましょう。

また、他人の所有地を保管場所にする場合は、保管場所使用権原疎明書面ではなく、保管場所使用承諾書を提出します。たとえば、賃貸の敷地内の駐車スペースや、月極駐車場を保管場所にするケースです。

なお、保管場所使用承諾書は管理会社もしくは地主の署名や捺印が必要です。保管場所届出をする旨を伝えて、管理会社や地主に署名や捺印をしてもらいましょう。

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「保管場所届出」の手続にかかる費用

保管場所届出の手続にかかる費用は「500円」程度です。ディーラーや販売店などに手続を代行してもらう場合は、1万円程度の手数料が発生します。費用を抑えて保管場所届出を行いたい場合は、全て自分で手続したほうがよいでしょう。

ただし、警察署は24時間営業しているものの、保管場所届出の手続が行えるのは平日9時〜16時頃までです。車輌を登録してから「15日以内」に保管場所届出を行う必要があるため、仕事で都合がつかない場合は、手続できない方もいるでしょう。必要書類に関する知識が浅いと、作成から完成まで時間を要する可能性もあります。

ディーラーや販売店は車の手続のプロのため、スムーズに保管場所届出を代行してくれます。スムーズかつ、確実に15日以内に保管場所届出の手続をしたい場合は、ディーラーや販売店に代行の依頼を検討してみましょう。

「保管場所届出」をしないとどうなる?

車輌を登録してから15日以内に保管場所届出をしなかった場合は、車庫法に違反することで「10万円」の罰金を科せられる可能性があります。引っ越しにより住所が変わった際に、保管場所届出をしなかった場合も罰金の対象です。虚偽の保管場所届出をした場合も「20万円」の罰金を科せられるため注意しましょう。

また、スピード違反や駐車違反などは「行政罰」に該当するため、反則金を支払えば刑事責任は問われません。一方、車庫法に違反した場合は、危険運転致死や酒酔い運転と同様に「刑事罰」に該当するため前科がつきます。軽自動車を購入した際や引っ越しをした場合は、必ず15日以内に手続しましょう。

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まとめ

軽自動車には車庫証明の制度がないため、代わりに保管場所届出をします。ただし、保管場所届出が不要な地域もあるため、必要かどうかを管轄の警察署の公式Webサイトで確認しましょう。

また、保管場所届出は車輌を登録してから15日以内に手続する必要があります。15日以内に保管場所届出をしないと、10万円以下の罰金を科されるケースがあるため、注意してください。なお、仕事で都合がつかないときや、提出する書類に不安がある場合は、ディーラーや販売店に代行の依頼を検討してみましょう。

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