車庫証明は、クルマを登録するときだけではなく、名義や住所を変更した際にも必要です。車庫証明の取得が遅れると、名義や住所の登録や変更手続きができず、業務に支障が出る可能性があります。
車庫証明をスムーズに取得するためにも、必要書類や申請先などを確認しておきましょう。この記事では、法人の車庫証明手続きの必要書類や申請する場所などについて紹介します。
法人の車庫証明手続きの必要書類
法人の車庫証明手続きには、以下の書類が必要です。
・自動車保管場所証明申請書(車庫証明申請書)
・保管場所の所在図・配置図
・保管場所を使用する権原を疎明する書面
・使用の本拠の位置の所在証明資料
個人で手続きする場合と書き方が異なる箇所があります。また、車を使用する場所によっても書き方が異なるため、過去に車庫証明を取得したことがある人も記入方法を確認しておきましょう。
ここでは、法人の車庫証明手続きの必要書類について紹介します。
自動車保管場所証明申請書(車庫証明申請書)
法人名義の車庫証明を取得するには「自動車保管場所証明申請書」の提出が必要です。自動車保管場所証明申請書には、クルマや申請者、車庫の情報などを記入します。
記入例はこちらからチェックできるため、作成時の参考にしてみてください。
※警視庁ホームページより
申請者の氏名欄は、個人名義と異なり、下記のように記入します。
氏名:株式会社 ○○ 代表取締役 ○○ ○○
住所欄には、登記簿謄本や印鑑証明書に記載されている本社の所在地を記入しましょう。
「使用の本拠の位置」の欄も、代表者や役員の自宅ではなく「本社の所在地」を記入します。本社ではなく、ほかの事業所でクルマを使用する場合は、実際に営業を行う事業所の住所を「使用の本拠の位置」として記入します。
ただし、代表者や役員の自宅、社員寮などは、基本的に「使用の本拠の位置」には定められません。例外として、下記の場合は役員の自宅や社員寮などで申請できるケースがあるため、管轄の警察署に問い合わせてみてください。
・営業所から2km以内
・クルマの使用者を役員に変更
・自宅を事務所として使用している個人事業主
なお、自動車保管場所証明申請書は警察署で入手できるほか、インターネット上でもダウンロードできます。
警察署で入手した場合「自動車保管場所証明申請書」と「保管場所標章交付申請書」が2枚綴りになっており、黒色のボールペンで記入します。インターネット上でダウンロードした場合は、2枚綴りではないため、それぞれを記入しなければならないことに留意してください。
保管場所(駐車場)の所在図・配置図
法人名義の車庫証明を取得するには「保管場所の所在図・配置図」が必要です。
保管場所の所在図・配置図も警察署で入手できます。記入例はこちらからチェックしてみてください。
※警視庁ホームページより
車庫証明を申請するには、使用の本拠の位置から2km以内の車庫を確保する必要があります。そのため、使用の本拠の位置と車庫を直線で結んで、2km以内であることを所在図で示さなければなりません。
所在図は、手書きでなくとも、「Googleマップ」の画面を印刷して提出することも可能です。所在図に「別紙」と記入し、使用の本拠の位置と車庫までの距離がわかる画面を印刷して添付しましょう。
なお、下記に該当する場合は所在図の提出を省略できます。
・使用の本拠の位置と車庫が以前のクルマと同じ
・車庫証明の申請時点で、以前のクルマを保有している
・使用の本拠の位置と車庫の位置が同じ
また、配置図ではクルマがスムーズに出入りでき、保管スペースが十分確保されていることを証明する必要があります。下記の事項を記載しましょう。
・車庫の寸法(幅や奥行き)
・車庫の出入口の寸法
・隣接する道路の幅
・車庫付近にある建物や道路の図
保管場所(駐車場)を使用する権原を疎明する書面
法人名義の車庫証明手続きには、保管場所を使用する権原を疎明する書面が必要です。保管場所を使用する権原を疎明する書面としては「自認書」または「保管場所使用承諾書」が該当します。
警視庁ホームページにてファイルが公開されており、下記のページよりダウンロードできます。
・保管場所使用権原疎明書面(自認書)
・保管場所使用承諾証明書
駐車場が会社の所有地であれば、自認書を添付することにより申請が可能です。自認書は、自動車保管場所証明申請書と同様に、社名のほかに代表者の氏名の記入漏れに注意しましょう。
一方、駐車場が借地の場合は、土地の所有者や管理会社から保管場所使用承諾書を発行してもらう必要があります。土地の所有者や管理会社によっては、所在図・配置図も発行してくれるため、図を書く手間を省くことが可能です。
ただし、保管場所使用承諾書の発行には3,000円〜4万円程度の費用が発生します。発行依頼時に費用を問い合わせましょう。
使用の本拠の位置の所在証明資料
申請者の住所と使用の本拠の位置が異なる場合は、所在証明資料が必要です。たとえば、東京にある本社名義の社用車を、横浜の営業所で使用する場合です。
所在証明資料は、営業所の住所と会社名が記載されている公共料金の請求書や、領収書が該当します。紙の請求書や領収書がない場合は、Web上の明細を印刷して添付しても問題ありません。
また、会社名が記載されていれば、消印がある営業所宛の郵便物でも代用できますが、地域によっては所在証明資料として認められない場合があります。郵便物しか用意できない場合には、事前に管轄の警察署に確認しておきましょう。
支店登記をしている場合は登記簿謄本に営業所の住所が記載されているため、所在証明資料は不要です。登記簿謄本を添付して車庫証明を申請しましょう。
なお、申請者の住所と使用の本拠の位置の住所が同じでも、社名表示がない場合も所在証明資料が必要です。
法人の車庫証明手続きを行う場所
法人の車庫証明手続きを行うのは、駐車場を管轄する警察署です。区や市の境目に本社や営業所があり、駐車場の地域が異なる場合でも、後者を管轄する警察署で手続きします。
本社や営業所の所在地:東京都練馬区
駐車場:東京都板橋区
上記の場合だと、車庫証明手続きを行う場所は板橋警察署になるため、混同しないよう注意しましょう。
また、警察署によって多少異なるものの、車庫証明手続きの受付時間は平日9時頃〜16時頃までです。12時〜13時にお昼休憩を設けている警察署もあります。受付時間が設けられているほか、土日祝日は手続きできないことに留意してください。
なお、法人の車庫証明手続きは自動車販売店に代行を依頼できます。受付時間内に手続きできない場合は、代行の依頼を検討しましょう。
法人の車庫証明手続きに使用する印鑑
車庫証明手続きは、印鑑証明の提出が不要なため、実印以外の印鑑でも問題ありません。ただし、申請内容に誤りがある場合、申請時に押印した印鑑で訂正印をする必要があります。訂正する際は、申請時と同じ印鑑が必要なことを把握しておきましょう。
なお、管轄の警察署によっては、必要書類への押印が不要な場合があります。必要書類を作成する前に、各警察署の公式Webサイトや窓口で確認しましょう。
まとめ
法人の車庫証明手続きの必要書類は、個人で申請する場合と変わらないものの、書き方が異なります。申請者欄の氏名を記入する際は、会社名に加えて代表者の名前も忘れないようにしましょう。
また、本社で購入した社用車を営業所で使用するケースでは、使用の本拠の位置を後者の住所で申請する必要があります。所在証明資料の提出も必要なため、漏れがないよう書類を揃えましょう。
なお、自動車販売店では法人の車庫証明手続きの代行を実施しています。警察署の受付時間内に手続きできない場合は、代行の依頼を検討しましょう。
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