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著者がドイツで生活を始めて8ヶ月。
この国に来て感じたことは、日本と比べても圧倒的にクラシックカーが多い。
街を歩けばメルセデス・ベンツやポルシェのクラシックカーを度々見かける。
それも1日に何十台も。
著者が生活をしているのはドイツの南にあるシュツットガルトという街だが、この街はメルセデス・ベンツとポルシェの本社があるので有名だ。
特にドイツではクラシックカーを大事にしようという考えが強く、年式の古いクルマでもある一定の条件を満たせば自動車税が安くなることもあるそうだ。
そんなドイツで日本車のクラシックカーははたして人気があるのか?
ドイツ人はどんな日本車のクラシックカーに興味があるのか?
今回は日本のクラシックカーについて現地調査を行なってみた。
■第5位: トヨタ スープラ
1993年に発表されたこのモデルは、歴史こそ浅いものの、世界中の日本車愛好家から絶大な人気を誇っている。
3リッター、直6ツインターボエンジンを搭載し、330馬力を発揮する。
当時ドイツで人気のあったポルシェ911ターボをターゲットにして開発された。
長旅でも疲れにくい快適なシートと、比較的低い運転席で走る楽しみを感じることができる。
ドイツでは1996年に約500台が登録され、その後販売停止となった。
左ハンドルのスープラは非常に在庫が少なく、ドイツの中古車市場ではあまり出回っておらず希少価値の高いモデルとなっている。
■第4位: 日産 300ZX TWIN TURBO
日産 300ZX TWIN TURBO、モデルコードZ32がドイツに導入されたのは1990年。
3リッター、V6ツインターボエンジンを搭載しておりHONDA NSXよりも強力な283馬力を発揮する。
車両重量は1627kgとやや重めだが、0-100km/hは6.2秒、最高速度は250km/hと力強い走りを実現する。
米国市場での成功を狙って開発されたこのモデルは、取り外し可能なTバールーフを備えており、太陽の光と風を存分に感じることができるようになっている。
■第3位: ホンダ NSX
1990年に、6年間の開発期間を経て誕生したホンダの頂点に君臨するモデル。
当時の新車価格は130,000マルク(約958万円〜)となっており、フェラーリのライバルとして世に送り出された。
シャーシやボディはアルミ製で当時のホンダの技術を最大限に使った日本初のスーパーカーである。
開発には当時のF1ドライバーであるアイルトン・セナが関わっており、当時は非常に注目を集めたクルマだ。
2005年までに約18,000台が販売されたが、開発段階で莫大なコストがかかってしまい利益があまり上がらなかったといわれる。
■第2位: トヨタ 2000GT
トヨタとヤマハが共同開発したスポーツカー。
1967年から1970年まで販売されており、総生産台数はわずか337台。
その生産台数の少なさと知名度の高さから現在ではプレミアが付いており、1億円を超える高値でオークションで取引されている。
まさに日本を代表する伝説のクラシックカーだ。
当時のトヨタはまだ世界では無名の自動車メーカーであったが、トヨタの先進技術をすべて搭載し、世界でも通用するスポーツカーとして開発された。
実際にこのクルマは多くの注目を集め、結果的にトヨタの名を世界中に知らしめるきっかけとなった。
■第1位: 日産 スカイライン2000 GT-R(ハコスカ)
日本のスポーツカーといえば日産スカイライン GT-Rほど有名なクルマは他にないだろう。
箱型のボディが特徴的で、箱型のスカイラインからハコスカと呼ばれるようになった。
海外では日本を代表するスポーツカーであることからゴジラと名付けられた。
2リッター、直6エンジンを搭載しており、最高出力は160馬力となっている。
このモデルは海外に輸出されておらず、世界中のクルマコレクターの間では非常に高値で取引されている。
■まとめ:自動車大国ドイツでも、日本車人気は非常に高い
ドイツ人が一度は乗ってみたい日本のクラシックカー、特に1990年代のモデルは非常に人気が高く、今でも日本車愛好家のなかで注目の存在である。
週末になるとドイツ各地で日本車オフ会なるものが開催されているだけに、この国でも日本車人気は非常に高いといえるだろう。
著者も稀にドイツで日本のクラシックカーを見かけることがある。
日本から遠く離れたこの国で日本のクラシックカーを見かけると、日本人であることを誇りに思う。
ここドイツに限らず、これからも世界中で日本のスポーツカーが愛され続けることを切実に願っている。
[ライター/高岡ケン]