トヨタハリアーといえば、高級クロスオーバーSUVブームの火付け役として1997年から発売されており、今も大人気の車種です。ハリアーの中でも2013年12月~2020年6月まで製造・販売されていた60系ハリアーからは国内専用モデルになり、日本人好みの仕様になりました。中古市場では前期モデルであれば200万円程度で購入できる個体も出てきています。しかし「古い年式の中古車は維持費が大変そう……」と心配している方もきっと多いですよね。この記事では60系ハリアーにかかる維持費について解説いたします。
60系ハリアーの特徴
60系ハリアー最大の特徴は国内専用モデルということです。先代の30系ハリアーは世界展開しているレクサスRXと同じ設計で作られていましが、日本の道を走るにはサイズが大きすぎるという声がありました。そこで3代目は全長と全幅のダウンサイジングを図りました。ボディは小型化したもののエンジンも小型化したため、室内空間は先代より拡大されています。また、先進安全装備として車両周辺の360度を確認できるパノラミックビューモニターが一部グレードに採用されました。
60系ハリアー維持費の内訳
60系ハリアーの維持費について、5項目に分けて解説します。
燃料代
60系ハリアーはガソリンモデル、ターボモデルとハイブリッドモデルの3種類があります。それぞれの燃費を見ていきましょう。
2.0L ガソリン車(FF):16.0km/リットル
2.0L ガソリン車(4WD):14.8~15.2km/リットル
2.0L ターボ車(FF):13.0km/リットル
2.0L ターボ車(4WD):12.8km/リットル
2.5L ハイブリッド車:21.4km/リットル
JC08モードの燃費で比較しましたが、2.0Lガソリン車のFFモデルは意外と燃費が良いですね。実燃費はそれぞれ2~3km/リットル程度低くなるようです。
ここからは金額をシミュレーションします。
仮に税金が安く燃費もそこそこ良い60系ハリアーガソリン車(FF)を通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約74リットル使用(*1) し燃料代は12,052円(*2) かかります。この条件で1年間走行した場合の費用は、144,622円(*2) です。
*1 燃費は13.5km/リットルで算出(実燃費)
*2 2022年11月27日のレギュラーガソリン1リットル当たりの平均価格162.7円で算出
60系ハリアーのガソリン車はレギュラーガソリン対応です。ただ、原油価格高騰により安さの恩恵はあまり受けられないですね。
自動車税
60系ハリアーガソリン車(FF)の排気量は1,986ccです。自動車税を見ていきましょう。
2022年11月現在、新車登録が2019年10月1日以後の1.5リットル超~2.0リットル以下(自家用)の自動車税は36,000円/年です。初期モデルでも2022年12月現在はまだ9年しか経過していないので重課税は車齢13年超えの重課税はされません。
任意保険
60系ハリアーガソリン(FF)2014年8月発売モデルの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
弁護士特約:あり
事故時レンタカー特約(1事故につき日額5,000円まで):あり
車両保険:あり
車両保険(保険金額):170万円
免責金額(1回目-2回目以降):5万円~10万円
上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約94,000円/年でした。月々だと7,840円ほどかかる計算です。
車検
60系ハリアーガソリン(FF)の車検代はいくらになるのでしょうか。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:20,010円(24ヶ月)
自動車重量税:32,800円(24ヶ月)
印紙代:1,800円
車検料:50,000円
合計:104,610円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
60系ハリアーの場合、重課税の重課税はされず、比較的新しいモデルのため整備費用もそこまで大きな負担にはならないでしょう。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。60系ハリアーガソリン車(FF)のメンテナンスについては下記の費用がかかります。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。60系ハリアーのタイヤ交換が発生する場合は大きなタイヤになるので+10万以上かかるケースもあります。
60系ハリアーガソリン車(FF)年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
<自家用車登録の200系ランクル年間維持費>
ガソリン代:144,622円
自動車税:36,000円
任意保険:94,000円
車検:52,305円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:50,000円
合計:376,927円
月額では31,400円ほどかかります。2022年11現在、ガソリン価格が高騰しているため、レギュラーガソリン対応車でもガソリン代がかさむでしょう。最近のエコカーの場合は実燃費で20km/リットル以上走る車種も多いため、13.5km/リットルの燃費はやや悪く思えるかもしれません。
ローンで購入するとさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は、別途駐車場代が毎月かかります。
60系ハリアーの維持費が高いと思った時の対処法
60系ハリアーガソリン車(FF)のような純粋なガソリン車はエコカーと比較すると燃費が悪い傾向にあります。また、初期モデルについてはそろそろ車齢が10年を超えてくるため故障が増えて修理費用などが別途発生する可能性があるでしょう。
もし、60系ハリアーの維持費が高いと思ったら手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、現在は空前の旧車ブームです。高く売却できる可能性があります。
※2022年11月27日時点のデータです
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