ハリアーは絶大な人気を誇るクロスオーバーSUVです。また、トヨタのブランド力による信頼性の高さや、クルマとしての完成度にも定評があります。しかし、新車で購入してから10年以上経過すれば、経年劣化による故障は起こりやすくなります。
この記事では、20年以上前に発売された30系ハリアーのよくある故障箇所と、修理費用の目安を解説します。30系ハリアーを現在所有している方はもちろん、これから中古車で購入を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
ハリアーのよくある故障箇所
車検に通したり、購入を検討したりする際に、予測されるトラブルをあらかじめ把握しておくことは大切です。
ここでは、30系ハリアーのよくある故障箇所について解説します。
ヘッドライト内部に水が浸入する
30系ハリアーは、ヘッドライトの内部に水が浸入することがよくあります。修理方法としては、中古のヘッドライトに交換という方法もありますが、水漏れに弱い部分も同時に修理できる加工修理のほうがおすすめです。加工修理であれば、シーリング剤、もしくはコーキング剤を使って水漏れ対策ができるため、長い目で見れば中古のヘッドライトを購入するよりもコストがかかりません。
修理費用は、左右とも修理した場合で2万〜3万円です。黄ばみなどを落とすヘッドライトクリーニングも同時に行えば、見た目の改善を図ることができます。ただし、30系ハリアーの場合、年数の経過から簡易的なヘッドライトクリーニングでは綺麗にできない可能性があります。耐水紙やすりでヘッドライトの黄ばみを削り落とし、その上でクリアコーティング剤を塗布するという作業が発生するため、2万〜3万円程度の追加の施工費用がかかるでしょう。
ラジエーターからの冷却水漏れ
ラジエーターからの冷却水漏れは、30系ハリアーで定番のトラブルです。そのため、購入前に必ずラジエーターを交換してあるかどうか確認してください。具体的には、ラジエーターコアとラジエーターサイドタンクの接合部のカシメ部分から冷却水漏れが起こります。
ラジエーターASSYへの交換により修理が可能です。純正部品はもちろん、社外品への交換でも使用するにあたって大きな問題はありません。おおよその修理費用は、純正部品を使用した場合で6万5,000円程度、社外品を使用した場合で5万円程度です。
ハブベアリングのガタつき
走行中に「ゴーゴー」などの異音が出る場合は、ハブベアリングがガタついている可能性があります。
ハブベアリングのガタつきは、走行距離が10万km以内であればそれほど心配する必要はないといわれているものの、足回りに負担がかかるような運転をしていたり、社外品の大径ホイールやハイグリップタイヤを履いていたりする場合は、ハブベアリングへの負担が大きくなって寿命が縮まります。状況によっては6万km程度で交換に迫られるかもしれません。
修理の際にはハブベアリングそのものを交換します。費用は、1箇所あたり2万5,000円〜3万円程度です。
マルチナビゲーションのタッチディスプレイの不具合
30系ハリアーでは、マルチナビゲーションのタッチパネルが全く反応しなくなるという故障が散見されます。
カーナビの操作やエアコンの細かい設定ができなくなるため、運転に大きな支障が出てしまうトラブルです。
おおよその修理費用は、電装系の修理が対応可能な整備工場で修理した場合で5万〜9万円程度、ディーラーに修理を依頼した場合で10万〜20万円程度です。
タイミングベルトの寿命
ハリアーハイブリッドの3MZ-FE型エンジンに使用されているタイミングベルトは、走行距離に応じて交換を検討しましょう。
タイミングベルトは、多くのメーカーで10万kmごとの交換を推奨されています。寿命を迎えても目立った症状のない部品ですが、万が一タイミングベルトが切れると深刻なエンジントラブルに繋がるため、推奨されている距離で交換しましょう。また、タイミングベルトの奥にあるウォータポンプも同時に交換するとよいとされています。
おおよその修理費用は、ウォーターポンプと一緒に交換した場合で、11万〜15万円程度です。工場によってはもっと安い場合もありますが、非常に重要な部品であるため、費用だけで依頼先を決めるのは危険です。信頼できる技術力をもつ修理工場、もしくはディーラーに依頼することをおすすめします。
そもそもハリアーとは?
ハリアーは日本を代表するクロスオーバーSUVの1台です。1997年から現在まで、25年以上もの間販売が続いています。
ハリアーの確固たる地位を築いたのは、先進的なデザインと高い質感のインテリアが特徴の30系です。2代目のモデルにあたり、2003年から発売が開始されました。
日本国内のみならず海外でも販売されており、初代10系と2代目30系まではレクサスブランドの1つとして展開されていました。
2013年12月には、その人気の高さから実に10年振りとなるフルモデルチェンジが行われ、3代目にあたる60系が国内専用車として登場します。国内のみだと販売台数が稼げないために製造コストがかさむといわれているなかで異例の存在でした。4代目の80系はグローバルモデルとして再び海外で販売されているため、60系はハリアーの歴史のなかでも異彩を放つ存在といってよいでしょう。
まとめ
ハリアーの歴史やよくある故障箇所について解説しました。
ハリアーは故障の少ない車種といわれていますが、2010年以前の30系ハリアーに関してはここで紹介した故障を想定しておく必要があります。また、購入を検討している方は、比較的故障のリスクが低い2010年〜2013年の個体をおすすめします。
もしくは、30系ハリアーよりも高年式な中古車を購入するとより安心感を得られるかもしれません。たとえば、故障に対する備えを車輌代に回して、2016年くらいのお手頃な価格帯の60系ハリアーを手に入れるというのも1つの方法です。
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