ホンダ ビートが実現した軽ミッドシップオープンの衝撃! 小さなボディーに大きなこだわりが満載だった

目次
1.ビートは初物づくしのすごい軽自動車 2.ビートが今も愛されている理由 3.残存台数の多さから今も愛されていることがわかる

風を切りながら走る爽快感を、軽自動車ながら存分に味わえるホンダ ビート。わずか一世代しか生産されなかったにも関わらず、現在でも多くのファンの心を掴んでいるクルマです。

そこで今回は、ビートに込められたホンダ開発陣のこだわりと、今も愛される理由を徹底的に紹介します。

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ビートは初物づくしのすごい軽自動車

1990年代に登場したビートは、「初」という冠のつく仕様が多数盛り込まれた画期的なモデルでした。しかし、初採用の仕様の数々は決して奇をてらったものではなく、ホンダがこだわり抜いて開発した結果です。

まずは、ビートの仕様を改めて振り返ってみましょう。

世界初のミッドシップフルオープンモノコックボディ

1991年に発売されたビートは、量産車として世界で初めてミッドシップレイアウトとフルオープンモノコックボディを採用したモデルです。普通車でも存在しなかった世界初の仕様を、軽自動車で実現した点にホンダの高い技術力がうかがえます。

まず、ミッドシップレイアウトを軽自動車で設計するのは、容易なことではありません。ボディサイズが規格で決められているため、限られたスペースのなかで座席後部にエンジンを配置する必要があります。

さらに、フルオープンという仕様も、本格スポーツという方向性の軽自動車で実現するのは困難です。排気量の小さなエンジンで十分な走行性能を発揮するには、ボディの軽量化は欠かせません。しかし、ボディ剛性を確保しておかないと、キビキビとしたハンドリング性能が犠牲になってしまいます。そこでホンダは、主要なボディパーツの板厚をアップしつつ入力部分に効果的に補強材をいれることで、ビートの高い剛性を実現しました。

軽自動車で初めての仕様を詰め込んだ、ホンダのこだわり

ビートには、軽自動車初の仕様が数多く採用されました。なかでも注目したいのは、フロント13インチとリア14インチの異径ホイールです。ミッドシップレイアウトによってリア側の重量が増した分、ホイールサイズを前後で変えることで重量バランスの最適化が図られています。

なお、ミッドシップレイアウトを軽自動車に採用したのもビートが初めてです。さらに、4輪ディスクブレーキ、SRSエアバックも軽自動車としては初の装備でした。

また、単なる軽自動車ではない、本格スポーツとしてのこだわりも随所にみられます。例えば、トランスミッションは5速MTのみが設定されています。日常の足という軽自動車本来の利便性を考えるとATを用意したほうが販売台数を伸ばせたはずですが、あえて5MTのみに限定し、走りを最大限に楽しめるモデルとしてリリースされました。

他にも、エンジン出力が犠牲になるパワーステアリングは装備しておらず、万人受けする利便性より走行性能を重視していたことがわかります。

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ビートが今も愛されている理由

軽自動車初の仕様が数多く採用されたビートですが、他の高性能スポーツカーに比べて特別優位な点はあまり見当たりません。しかし、現在も中古車市場では活発に取引され、多くの人が大切に乗り続けています。

ビートがなぜ今も愛されているのか、2つのポイントで探っていきましょう。

F1の技術がフィードバックされた自然吸気エンジン

ビートに搭載されているE07A型エンジンは、トゥデイやライフなどにも搭載される汎用エンジンです。しかし、ビートに搭載するにあたって、F1のテクノロジーを応用した技術で徹底的なチューニングが施されました。自然吸気エンジンながら、軽自動車の自主規制いっぱいの64psを発揮します。

E07A型エンジンで特筆すべきは、普通車でもあまり採用されていない3連スロットルです。気筒ごとに独立したスロットルを設けることで、吸気効率を高めています。さらに、レスポンスとアイドリングを両立するために、2つの燃料噴射制御マップを切り換える方式が採用されました。このホンダ独自のエンジンシステムは、「MTREC」(Multi Throttle Responsive Engine Control System)と呼ばれています。

ミッドシップレイアウトというスペース的な問題もあったのかもしれませんが、ターボに頼らないというホンダのエンジンへのこだわりは、ビートが愛されている理由の1つでしょう。

クルマを操る楽しさを追求

ビートは、実際に運転してみるとそれほど速いと感じるクルマではありません。最高出力の64psを発生するのは8,100rpmと極めて高い回転数で、ターボ車のような爆発的な加速力はないためです。

しかし、軽自動車というサイズとミッドシップレイアウトを活かした、キビキビとしたハンドリング性能はビートでなければ味わえません。また、8,000回転以上まで到達するエンジンは、スポーツカーに乗っているという感覚を満足させるには十分です。

絶対的な速さではなく、手足のようにクルマを扱える感覚こそが人々を惹きつける魅力なのでしょう。

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残存台数の多さから今も愛されていることがわかる

ビートは1991年から1996年の1世代しか生産されず、販売台数はそれほど伸びませんでした。デビュー当時は、前年発売されたNSXと同様のミッドシップレイアウトというイメージ戦略と138万8,000円という手頃な価格から予約が殺到。しかし、1990年代の「RVブーム」のあおりを受けて販売台数が伸び悩み、最終的な生産台数は3万3,892台にとどまりました。

一方で、2021年12月時点で日本全国に残るビートは、1万7,072台にものぼるという情報もあります。生産終了から30年近くを経ても、なお半数以上が残っているのは驚異的です。軽自動車規格の2シーターという日常的には使い勝手の悪いパッケージのうえ、5MTでパワステはなしという快適性もないモデルですが、今も多くの人に愛されていることを残存台数が証明しています。

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