オープン2シーターとして人気のホンダ S2000!世界一を目指したSシリーズの歴史と魅力に迫る

目次
1.Sシリーズを究極進化させたS2000 2.過去のSシリーズ同様最高の性能を追い求めたS2000 3.国内生産は10年で2万台あまりの希少車

オープン2シーターにロングノーズショートデッキ、ヘッドライトやボンネットの形状こそ現代風ながら、ホンダの自動車開発の歴史を切り開いたSシリーズ伝統のスタイリングを踏襲したホンダ S2000。1999年からわずか10年間の生産にもかかわらず、現在でも個性的なスポーツカーとして高い人気を誇っています。

しかし、S2000の魅力はスタイリングだけではありません。スポーツカーとしての高い性能に裏打ちされたS2000の魅力と、世界を目指したSシリーズの歴史を紹介します。

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

Sシリーズを究極進化させたS2000

ホンダ初の普通乗用車としてS500が登場したのは1960年代初頭。日本の自動車産業の黎明期に、世界にも通用するクルマとして開発されました。オープン2シーターに高い性能を詰め込んだFRスポーツは、Sシリーズとしてホンダの歴史を作り上げた存在です。

ホンダの50周年を記念して開発されたS2000は、単なる記念モデルではなくクルマとして完成されたSシリーズの名に恥じないモデルでした。

自動車メーカーとしてのホンダの礎となったSシリーズの歴史から振り返って紹介します。

世界を目指して開発されたホンダSシリーズ

2000年目前に発売されたS2000ですが、Sシリーズの歴史は1960年代にまで遡ります。当時2輪しか製造していなかったホンダが、初の4輪として開発したのがSシリーズの起源であるSports 360でした。(同時に軽トラックのT360も開発)

Sports 360は、オープン2シーターという当時としては挑戦的なスタイリングを採用しました。その後のSシリーズにも受け継がれます。残念ながらSports 360は発売にはいたらなかったものの、普通車として開発したS500を1963年10月に発売。「出すからには世界一でなければ意味がない」という本田宗一郎氏の信念のもと、ホンダ初の普通乗用車ながら世界最高峰の性能を誇るオープン2シーターは国内外の大きな注目を集めました。

Sシリーズの開発は精力的におこなわれ、次々と新モデルが投入されます。S500発売の翌年1964年にはS600、1966年にはS800を発売。1968年発売の最終モデルであるS800Mまで、マイナーチェンジを含めるとほぼ毎年モデルチェンジを繰り返しました。

ホンダ設立50周年を記念して発売されたS2000

Sports 360から続いたSシリーズが生産終了した1970年から29年後、1999年4月15日にホンダの創立50周年を記念して、久々のSシリーズ・S2000が登場しました。

オープン2シーターというSシリーズの伝統は、S2000でも踏襲されます。また、Sシリーズの系譜を受け継いだのはスタイリングだけではありません。世界最高峰の性能という点も、初代のS500同様に妥協することなく追求されていました。

高出力の新開発エンジンに、高剛性を実現した専用フレームとホンダのもつ技術が惜しみなくつぎ込まれた一台です。

S2000の買取専門ページはこちら

旧車王バナー旧車王バナー

過去のSシリーズ同様最高の性能を追い求めたS2000

S2000の本当の魅力は、スポーツカーとしての高い走行性能です。“エンジンのホンダ”とも言われるように、特にエンジンはこだわって開発されました。また、エンジン性能に負けないボディ剛性もS2000がただのオープンカーではなく、スポーツカーとして評価されている理由の一つです。

発売後も意欲的に開発され続けたS2000の性能面の魅力を紹介します。

ピュアスポーツと比べても遜色のない走行性能

オープン2シーターというボディスタイルは、開放感があって個性的な反面、スポーツカーとしての性能は妥協しているモデルも少なくありません。しかし、S2000は性能面だけを見てもピュアスポーツカーと遜色のない高い走行性能を備えています。

まず、新開発されたF20C型2L直列4気筒VTECエンジンは、自然吸気ながら250psを発生。
しかも、フロントミッドシップに配置することで、スポーツカーとして最適な前後重量配分50:50を実現しています。一般販売されている車両にもかかわらず、9,000回転まで回るホンダ特有の、レーシングカーのような高回転型エンジンでした。

また、S2000専用に開発された「ハイXボーンフレーム」は、クローズド設計のスポーツカー並の剛性を発揮。さらに、前後の足回りには剛性を確保できるダブルウィッシュボーンを採用し、クルマ全体の剛性を極限まで高めています。しかも、“分離加圧式ダンパー”で高レスポンスを実現したことで、現在でも一線級のコーナリング性能を誇ります。

前後期でエンジン特性が異なる

1960年代のSシリーズ同様、S2000も発売後にも進化を続けました。10年間の販売期間のなかで、2度のマイナーチェンジを行っています。マイナーチェンジ時期によって前期・中期・後期と呼ばれ、なかでもビッグマイナーチェンジが施されたのが後期型です。

前期と中期は、型式は同じAP1で基本的には大きな変更はありません。スタビライザーとサスペンションの味付けがややマイルドに変更されました。

型式がAP2となり、唯一のビッグマイナーチェンジとなった後期型での最大の変更点はエンジンです。2LだったFC20型エンジンが2.2LのFC22型に変更されました。排気量を上げることで、FC20型で課題だった低中回転域でのトルク不足を解消します。最高出力は242psに抑えられたものの、S2000の求める「速いだけでなく、乗り手が『楽しい』と思える性能」がさらに熟成された上質なフィーリングのエンジンです。

S2000の買取専門ページはこちら

国内生産は10年で2万台あまりの希少車

S2000の生産は、約10年間で国内では2万台ほど、全世界でも約11万台程度しかありません。しかも、スポーツ走行を楽しむオーナーも多く、状態のいい中古車はさらに年々減少しています。

中古車情報サイトで調査したところ、中古車は300万円前後を中心に取り引きされているようです。走行が35,000kmと少ない2008年のAP2型で、1,100万円というモデルもありました。

旧車王でも、10年以上前のクルマにもかかわらず、新車販売価格と同水準の350万円での買取実績もあります。今後S2000の入手を検討している方は、ぜひ早めに状態のいい車体を見つけてください。

※中古車価格は2023年3月執筆当時

旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!

長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。

画像1 画像2
画像ギャラリー(全2枚)を見る

この記事をシェアする

旧車王ヒストリアは
旧車買取20年以上の旧車王
が運営しています

旧車王は、「自動車文化遺産を次世代へ」という信念のもと、旧車・クラシックカーに特化して24年、年間11,000台以上の査定申込をいただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

Web査定申込はこちら

まずは車について気軽に相談したい

LINEで売却相談する

関連する記事

S2000 AP1型の年間維持費は約56万!税金、車検代、整備費用まで解説

S2000 AP1型の年間維持費は約56万!税金、車検代、整備費用まで解説

旧車売買の豆知識 2024-08-01
S2000が高いリセールバリューを維持できている理由とは?高額査定のポイントも解説

S2000が高いリセールバリューを維持できている理由とは?高額査定のポイントも解説

旧車市場動向 2024-07-11
S2000が25年ルール解禁!今後値上がりする?最新相場情報も!

S2000が25年ルール解禁!今後値上がりする?最新相場情報も!

旧車市場動向 2024-06-21
S2000の価格高騰&値上がりはまだ続く?旧車買取専門店が相場推移を解説

S2000の価格高騰&値上がりはまだ続く?旧車買取専門店が相場推移を解説

旧車市場動向 2024-05-31
3人の主催者に聞いた!横浜赤レンガ倉庫『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?』を初開催してみて

3人の主催者に聞いた!横浜赤レンガ倉庫『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?』を初開催してみて

イベントレポート 2024-04-16
参加できるのは30代前半まで!愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(輸入車編)』

参加できるのは30代前半まで!愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(輸入車編)』

イベントレポート 2024-03-31
若きオーナーたちの愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結!『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(国産車編)』

若きオーナーたちの愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結!『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(国産車編)』

イベントレポート 2024-03-30
初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うこと

初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うこと

イベントレポート 2024-03-21

記事ランキング

1
固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

ライフスタイル 2023-09-14
2
MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

旧車売買の豆知識 2024-10-08
3
車検ステッカーの貼り付け位置はどこ?間違えた場合の罰則も紹介

車検ステッカーの貼り付け位置はどこ?間違えた場合の罰則も紹介

旧車売買の豆知識 2024-02-02
4
車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

旧車メンテナンス 2023-10-18
5
ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

旧車売買の豆知識 2024-10-08
6
MT車(マニュアル車)のギアチェンジのコツとは?変速方法について解説

MT車(マニュアル車)のギアチェンジのコツとは?変速方法について解説

旧車売買の豆知識 2024-04-19
7
車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

旧車売買の豆知識 2024-08-06
8
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車市場動向 2024-10-21

カテゴリ一覧

# 旧車コラム # 旧車の魅力 # 旧車売買の豆知識 # 旧車市場動向 # 旧車メンテナンス # エディターズノート # ライタープロフィール # イベントレポート # ライフスタイル # 加藤久美子&博人の見識 # ドイツ現地レポ # ライター愛車レポート # タイレルP34を追え! # オーナーインタビュー # 名車&迷車烈伝 # マツド・デラックスの世界 # 海外現地レポ