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ランドクルーザープラドといえば、ランドクルーザーシリーズのライトデューティー用に開発・発売されたモデルです。プラドの中でも1990年4月~1996年5月に発売された78プラドが現在クラシックランクルとして人気を集めています。「クラシックランクルはランニングコストが高くて維持できないかもしれない」と心配の方も多いですよね。そこでこの記事ではランクル78プラドにかかる維持費について解説いたします。
ランクル78プラド維持費の内訳
78プラドの維持費について、5項目に分けて解説します。
燃料代
78プラドには排気量3Lのディーゼルエンジンが搭載されています。燃料の軽油はガソリンより安価ですが、気になる燃費はどれほどなのか見ていきましょう。
MT:8.5~10km/リットル
AT:6.5~7km/リットル
大きな車体を考えたらMTモデルの燃費はよくもないけど悪くもないといったところでしょうか。ATモデルの燃費は、なかなかの大食いというイメージです。燃料代が安い軽油でも空タンクから満タンにした際、スタンドの料金メーターを見て驚くかもしれません。
78プラドはエンジン回転数のレッドゾーンが4,400rpm~と低めです。高速道路走行時はレッドゾーン近くまで回転数が上がってしまうため燃費が落ちてしまいます。高速道路の利用頻度が高い方は注意しましょう。
ここからは金額をシミュレーションします。
ここからは金額をシミュレーションします。
78プラドの年間の燃料代は、約24万8,400円です。内訳と条件は以下のとおりです。
燃費:7km/L
月間走行:1,000km
燃料代:144.9円/L*
消費ガソリン量:142.8L
1ヶ月あたりの燃料代:約20,700円
1年間あたりの燃料代:約24万8,400円
*2024年11月9日時点の全国平均の軽油価格
自動車税(種別割)
2024年11月現在、新車登録が2019年10月1日以後の排気量2.5L~3L未満(自家用)の自動車税(種別割)は5万円/年です。
78プラドはディーゼル車で、なおかつ車齢が11年を超える可能性が非常に高いため、5万8,600円/年かかります。
任意保険料
ここからは78プラドにかかる保険料を、等級別、走行距離別にシュミレーションして紹介します。
等級別の任意保険料の違い
等級と年齢別に保険料をシミュレーションしました。結果は以下のとおりです。
<条件>
運転免許証の色:ブルー
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
主な使用地:東京都
走行距離:1万km超〜1万2,000km以下
8等級(25歳)約6万6,000円
15等級(35歳)約4万3,000円
20等級(45歳)約3万5,000円
年齢が若いほど、保険料は2倍近くも高くなります。また、1990年代発売の古いクルマであるために、いずれの等級でも車両保険は付帯できませんでした。万が一事故を起こしてしまうと修理代金の負担が大きくなる可能性が高いです。
走行距離別の任意保険料の違い
走行距離の差も、保険料の金額に影響する場合があります。そこで、走行距離別に保険料をシミュレーションしました。結果は以下のとおりです。
<条件>
運転免許証の色:ブルー
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
主な使用地:東京都
年齢:35歳
等級:15等級
※()内は使用目的
3,000km超〜5,000km以下(日常・レジャー):約2万9,000円
5,000km超〜7,000km以下(日常・レジャー):約3万1,000円
7,000km超〜1万km以下(通勤・通学):約3万6,000円
1万km超〜1万2,000km以下(通勤・通学):約4万3,000円
1万2,000km超〜1万5,000km以下(業務):約5万4,000円
やはり走行距離が長いほど保険料は高くなります。通勤や通学、仕事でクルマを使用する場合には負担額に注意しておきましょう。
車検代
ここからは78プラドの車検費用をディーラー、民間車検のそれぞれでいくらかかるかを紹介します。なお、車検の内容や店舗や工場によって増減するため、目安としてお考えください。
ディーラー車検の場合
自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)
自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)※初年度登録から18年経過で算出
印紙代:1,800円
車検料:10万円
合計:15万7,250円
民間車検の場合
自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)
自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)※初度登録年月から18年経過で算出
印紙代:1,800円
車検料:5万円
合計:10万7,250円
※指定工場の場合
民間車検のほうが安いですが、それでも11万円近くかかります。78プラドは発売から30年近く経過するクルマのため、重量税の負担がどうしても大きくなってしまいます。2年に一度の車検に向けて、計画的に費用を用意しておく必要があるでしょう。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。78プラドのメンテナンスには以下の費用がかかります。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。5万円ほどを見込んでおけばよいでしょう。タイヤ交換が発生する場合は大きなタイヤが必要なため、+10万以上かかるケースもあります。
78プラド年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
燃料代:約24万8,400円
自動車税(種別割):5万8,600円
任意保険料:約2万9,000〜約6万6,000円
車検代:5万3,625〜7万8,625円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:5万円
合計:約43万9,625円〜50万1,625円
月額では約3万6,600円〜4万1,800円かかります。燃料代と車検費用がウェイトを大きく占めています。また、車齢11年超のディーゼル車のため、自動車税(種別割)の負担にも留意しましょう。ローンで購入した場合は、さらに月々の返済が発生します。
【番外編】78プラド ナローボディならを4ナンバー登録できる!
78プラドには、ワイドボディとナローボディの2つのボディタイプが存在します。小さいナローボディであれば、小型貨物車として4ナンバー登録が可能です。
4ナンバー車の条件は、全長4.7m、全幅1.7m、全高2.0m以内であることです。なおかつ、ディーゼルエンジン以外は排気量が2,000cc以下でなければなりません。78プラドの場合、ナローボディだと全長が4,585mm、全幅が1,690 mm、全高が1,890mmであり、エンジンがディーゼルのため、仕様変更が必要であるものの基本的には条件をクリアしています。
78プラドを4ナンバー登録した場合の年間維持費は以下のとおりです。
燃料代:約24万8,400円
自動車税(種別割):1万7,600円 ※初度登録年月から11年経過で算出
任意保険料:約2万9,000〜約6万6,000円
車検代:8万4,300〜13万3,350円
メンテナンス費:5万円
合計:約42万9,300円〜51万5,350円
自動車税(種別割)は初度登録年月から11年経過している場合、1万7,600円かかります。3ナンバー登録時よりも大幅に安い税額です。
車検時にかかる自賠責保険料は、4ナンバーの場合1万2,850円/年です。重量税については、4ナンバーの場合は車輌総重量をもとに算出されます。車輌重量1,900kg
+定員5名(4ナンバーの場合)+最大積載量350kgとして、車輌総重量は2,525kgです。初年度登録年月から18年以上経過していると仮定して、3t以下に区分されて1万8,900円。結果、車検費用は8万3,350〜13万3,350円かかります。
自動車税(種別割)や重量税が安いことから費用を抑えられると思われがちですが、車検を1年ごとに受けなければならないため、3ナンバー登録時と負担はあまり変わりません。また、4ナンバー登録する際には仕様変更や構造変更手続きが必要なため、その分の工賃や手間を把握したうえで判断しましょう。
78プラドの維持費が高いと思った時の対処法
旧車の維持には現代のクルマと比較するとお金がかかるものです。特に78プラドのような大排気量で大型の車種は自動車税(種別割)、重量税がかさむために費用がかかります。さらに、古いクルマのため故障が増え修理費用など別途発生する可能性があります。
もし、78プラドの維持費が高いと思ったら手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないといわれていました。しかし、昨今の旧車ブームにより高く売却できるかもしれません。売却を検討の際には、買取専門業者に問い合わせてみましょう。
78プラドから乗り換えるのにおすすめなクルマ
ここからは、78プラドからの乗り換え候補としておすすめのクルマを3車種紹介します。
150プラド
150プラドは、ランドクルーザープラドの系譜として78プラドの後継車種にあたります。高年式で維持費が安く、ディーゼルモデルも選択可能なため、78プラドよりも費用負担は抑えられます。
78プラドより近代的なフォルムでキャラクターは異なりますが、「次は快適性が高いクルマがよい」と考えているユーザーにおすすめのモデルです。
ジムニー(JB64型)
ジムニーは、クロスカントリーモデルとして78プラドと同じ感覚の乗り味が楽しめる1台です。2018年発売の高年式かつ軽自動車のため、維持費の安さが大きなメリットです。
釣りやアウトドアを趣味にしており、走破性を重視するユーザーに適しています。
200系ハイエース
200系ハイエースは、発売から20年以上のロングライフモデルです。78プラドとはボディタイプが異なりますが、ディーゼルエンジンや4WDが選択できるため、基本的な使い勝手は共通している部分があります。
78プラドをカスタムし、4ナンバー登録しているユーザーであれば同じ商用車として抵抗なく乗り換えられるでしょう。また、現行車のため選択肢の自由度が高い点も魅力です。
※2024年11月時点のデータです
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