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車のローンは、まとまったお金がなくても手軽に車を購入できる便利な仕組みです。しかし、車のローンの支払いが遅れてしまうと、大きなトラブルに繋がる恐れがあります。今回は車のローンの支払いが遅れるとどうなるのか、遅れた時の対処法や事前の対策について解説します。カーローンで車の購入を検討中の方や返済中の方は参考にしてください。
車のローンの支払いが遅れたらどうなる?
車のローンは便利な反面、支払いが遅れると様々な悪影響が出てしまうので正しい知識と強い返済の意思が必要です。車のローンの支払いが遅れたらどうなるのか、詳しく解説していきます。
信用情報に記録される
車のローンの支払いが遅れると個人信用情報機関に延滞情報が記録されます。個人信用情報機関は住宅ローンやクレジットカードの与信の照会先となり、1日でも延滞してしまうとすぐに支払っても記録は5年間も残るので注意が必要です。将来的な住宅ローンやクレジットカードの申し込みに支障が出てしまうので、支払いは遅れないようにしましょう。
放置すると財産が差し押さえられる
車のローンの支払いが遅れた場合、すぐに財産が差し押さえられるわけではありません。差し押さえられるまでの流れは次のとおりです。
①遅延損害金の発生
②電話による支払の催促
③督促状が送付される
④再引き落とし
⑤翌日引き落とし
⑥保証会社による代位弁済(一括返済請求)
⑦車の引き上げ
⑧財産の差し押さえ
支払いを滞らせたままでいると、最終的に裁判所からの支払い督促が送達されて強制執行による財産の差し押さえとなります。
遅延損害金が発生する
車のローンの支払いが返済期日から1日でも遅れると遅延損害金が発生します。遅延損害金とは、支払期限日を守れなかったときに発生する損害賠償金です。利率はローンの契約先によって異なり、信販会社系で年率20.0%程度、銀行などの金融機関は年率15.0%程度となっています。遅延損害金の利率はローン契約時の約款に記載されているので確認しておきましょう。
金利が引き上げられる場合がある
車のローンは一定の条件で金利優遇が適用されていることもあります。支払いが遅れることで優遇が解除され、金利が引き上げられる場合もあるので注意しましょう。ローン契約時の約款などに記載がありますが、担当者に確認して優遇の条件を詳しく聞いておくことが重要です。
一括返済を求められる
車のローンの支払いが遅れて保証会社の代位弁済まで進むと一括請求を求められます。代位弁済とは、ローンの返済を滞らせた契約者に代わって保証会社が肩代わりして返済することです。ほとんどの車のローンは保証会社を通してローン契約を行うため、この流れが一般的といえます。
代位弁済されたからといって支払いがなくなるわけではありません。車のローン会社に代わって保証会社から一括返済の請求をされます。返済できない場合は車の回収売却という手続きに移行します。車の売却金額がローン残金に満たないと不足分を一括返済するかローンの組み直しとなり、それでも対応できない場合は強制執行による財産の差し押さえを受けなければなりません。
車のローンの支払いが遅れそうなときはどうする?
車のローンの支払いが遅れそうなときはどうすればよいのでしょうか。詳しく解説していきます。
まずは業者に連絡する
車のローンの支払いが遅れそうなときは早めに業者に連絡しましょう。業者によっては対処法を提案してくれます。車の販売店では対応が難しいときは返済期日が来る前にローン会社に相談することも重要です。ローン会社は支払いが遅れることを回避するために、返済プランの見直しや返済期日の延長を考慮してくれる可能性があります。
他のローンに借り換える
毎月のローン支払いを厳しく感じるようであれば、金利が低く支払い月数の長いローンに借り換えることも検討すべきです。金利が高いディーラーや信販会社の車のローンから、低金利の銀行ローンに借り換えることも可能ですのでまずは相談しましょう。
車のローンの支払い遅れの原因
車のローンの支払い遅れの原因には、ある一定の傾向があります。詳しく解説します。
収入に対してローンの返済額が高すぎる
車のローンは借入可能額が年収の30〜40%程度、年間返済額が年収の25〜35%程度が目安です。しかし、他のローンや生活のための支出額を踏まえて考えなければ、収入に対してローンの返済額が高すぎて支払いができなくなる可能性があります。返済期間中の家族や生活環境の変化も想定しながら、ローンの返済額は無理のないように設定しましょう。
ボーナス払いに頼りすぎている
給与とは異なり、ボーナス額は大きく変動します。就労先企業の業績によっては賞与の支給がゼロの年もあるでしょう。これまではもらえていたからとボーナス払いに頼りすぎると、賞与の支給状況によっては支払いができなくなるリスクが大きいと考えるべきです。
車のローンの支払い遅れを防ぐための対策
続いて、車のローンの支払い遅れを防ぐための対策について解説します。
無理のない返済計画を立てる
車のローンの審査に通るからといって、必ずしも返済できるわけではありません。住宅ローンや他の借入れへの支払い額も考慮して、無理のない返済計画を立てることが重要です。完済までの数年間で家庭環境が変化する可能性も予測したうえで、綿密な返済シミュレーションを立てることをおすすめします。
固定費としてローン支払いを何よりも優先する
ローンの返済が遅れると信用情報に傷がつきます。記録が消えるまではクレジットカードの作成や新たなローンの審査に通過しにくくなります。固定費として毎月のローン支払いを何よりも優先するようにしましょう。
車のローンを支払えなくなったときの対処法
どうしても車のローンを支払えなくなったときの対処法として債務整理があります。債務整理にも様々な種類があり、個人で行うことは難しいのでまずは弁護士に相談しましょう。債務整理を行うのであれば、以下の順で検討することができます。
・任意整理……利息制限法の上限金利を上回っている分を返済額から差し引き、将来利息をカットして元金を原則3~5年で返済する。
・個人再生……全債権者への返済総額を大幅に減額し、原則3年で分割して返済すること。裁判所の認可が必要。
・自己破産……裁判所に破産申立書を提出して免責許可決定をもらうことで一部の非免責債権(養育費や税金など)を除いて借金の返済が免除される。
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