クルマを運転する際は、運転免許証を携帯しなければなりません。運転免許証を紛失したからといって不携帯で運転すると、反則金が科せられます。
運転免許証を紛失してしまうと、キャッシングや銀行口座の開設などに悪用されるリスクもあるため、なるべく早く再発行手続きをしましょう。この記事では、運転免許証を紛失したときに起こり得るトラブルや対応方法、再発行手続きなどについて詳しく解説します。
運転免許証を紛失したときに起こり得るトラブル
運転免許証を紛失すると、クルマを運転できないだけではなく、さまざまな問題が発生します。運転免許証を紛失したときに起こり得るトラブルについて、具体的に紹介します。
悪用される
運転免許証を紛失すると、悪用される可能性があります。たとえば、第三者が本人になりすまして、クレジットカードを発行したり銀行口座を開設したりするケースがあります。
発行されたクレジットカードがキャッシングや買い物に利用されると自分に利用料金が請求されます。また、開設された銀行口座が犯罪に利用されるリスクもゼロではありません。
不正利用や犯罪に巻き込まれる可能性があるため、紛失した場合はなるべく早く対処しましょう。
「免許証不携帯」として反則金を科される
運転免許証を紛失したままクルマを運転すると「免許証不携帯」に該当し、3,000円の反則金が科せられます。
紛失していることに気づかずに運転をした場合も反則金が科せられるため、出発前に運転免許証があるかどうか必ずチェックしましょう。なお、違反点数は加算されません。
参考:道路交通法「第95条」・警視庁公式Webサイト「反則行為の種別及び反則金一覧表」
運転免許証を紛失したらすぐに行うべきこと
運転免許証を紛失した際、すぐに警察署や信用情報機関へ届け出れば、悪用を防げる可能性が高くなります。続いて、運転免許証を紛失したらすぐに行うべきことを紹介します。
警察に遺失物届を提出する
運転免許証を紛失したら、なるべく早く警察署で「遺失物届」を提出しましょう。遺失物届とは、紛失したものが届けられた場合に、遺失者が連絡を受け取れるようにするための届出のことです。
紛失した日時や場所、特徴などを遺失物届と照らし合わせて、合致すれば警察署から連絡が届きます。自治体によっては、Web上からの遺失物届提出も可能です。すぐに警察署へ出向けない場合は、こちらから遺失物届を提出しましょう。
また、遺失物届を提出すれば、クレジットカードを悪用された際に不正利用であることを主張できます。ただし、遺失物届出は遺失したことを証明するものではありません。紛失したものの代わりや、効力を止めるわけではないことに留意してください。悪用を防ぐためにも、なるべく早く警察署で遺失物届を提出しましょう。
信用情報機関に報告する
運転免許証を紛失したら、すぐに信用情報機関に報告しましょう。信用情報機関とは、個人のクレジットカードやローンなどの情報を管理している機関のことです。
クレジットカードの発行やローンの契約などは、信用情報機関のデータをもとに審査します。紛失した旨を報告することにより、クレジットカードの発行やローンの契約の申請があった場合に、悪用を防ぐことが可能です。
信用情報機関は以下3つがあるため、各社に報告しましょう。
・株式会社日本信用情報機構(JICC)
・株式会社シー・アイ・シー(CIC)
・一般社団法人全国銀行個人信用センター(KSC)
紛失した情報は5年で自動的に削除されるものの、運転免許証が見つかったり再発行をしたりした場合は報告を取り消す必要があります。
運転免許証の再発行手続きの方法
運転免許証は、必要書類を揃えて所定の場所で手続きすると再発行が可能です。しかし、前述のとおり運転免許証がない状態でクルマを運転すると「免許証不携帯」に該当します。再発行の際には、公共交通機関を利用したり、家族や知人のクルマで送ってもらったりして手続き場所に出向きましょう。
ここからは、運転免許証の再発行手続きの方法について詳しく解説します。
必要書類
運転免許証の再発行手続きに必要な書類は、以下のとおりです。
1.運転免許証再交付申請書
2.運転免許証紛失・盗難てん末書
3.申請用写真(縦3cm×横2.4cm)
4.身分証明証
5.手数料 2,250円
※1と2は窓口で入手可能
必要書類として揃える写真は、身分確認用として使用されます。運転免許証用の写真は、手続き時に撮影することに留意してください。
また、身分証明証はマイナンバーカードやパスポート、健康保険証や社員証などが該当します。地域によっては、顔写真がついている身分証明証がない場合、2点以上の書類の提示を求められる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
なお、運転免許証のICチップに記載されている情報を保護するため、暗証番号として4桁の数字を2組設定する必要があります。スムーズに再発行するためにも、事前に数字を決めておきましょう。
手続きの流れ
手続きの流れは以下のとおりです。
1.申請書類を記入して窓口へ提出
2.運転免許証の暗証番号を設定
3.運転免許証用の写真を撮影
4.運転免許証を再交付
運転免許証の再発行手続きは、住所を管轄する以下の場所で行います。
・運転免許センター
・運転免許試験会場
・警察署
地域によっては手続きする場所が限られているケースがあるため、事前に管轄の警察署の公式Webサイトを確認しましょう。
主要都市における再交付可能な場所は以下のとおりです。
都道府県 | 場所/受付時間 |
東京都 |
平日 8:30〜16:00 |
神奈川県 |
運転免許センター 神奈川県内の警察署(横浜水上警察署を除く) |
愛知県 |
運転免許試験場、東三河運転免許センター 23警察署・5幹部交番 |
大阪府 |
門真運転免許試験場、光明池運転免許試験場 各警察署(大阪水上警察署及び関西空港警察署は除く) |
福岡県 |
福岡自動車運転免許試験場 平日 9:00〜10:30 14:00〜15:00 |
基本的に当日に運転免許証が再交付され、手続きにかかる時間は1時間程度です。ただし、警察署で手続きすると後日窓口で受け取らなければならない場合があります。地域によっては、郵送で交付されることもあります。
すぐに運転免許証が必要な場合は、運転免許センターや運転免許試験会場で手続きするとよいでしょう。
また、場所によってバラつきがあるものの、再発行手続きは平日の限られた時間でしか受付してもらえません。加えて、運転免許証の再発行は代理人での申請が不可です。必ず本人が手続きに出向いてください。
なお、盗難や紛失によって運転免許証を再交付する場合、記載されている12桁の最後の番号が変わります。一度も再交付されていない場合は「0」、交付されるたびに「1」「2」と数字が増えます。これは悪用を防止するためのルールで、破損や汚損で番号を目視できる場合には番号が変更されません。
運転免許証を紛失しないための対策
運転免許証は、スマホとセットにして持ち歩くとよいでしょう。仮にスマホを落としても、GPS機能で位置情報を特定できるため、運転免許証と一緒に見つかる可能性があります。カードホルダー付きのスマホケースに切り替えて、運転免許証の紛失を防ぎましょう。
また、運転免許証は財布とセットにした方が効率的ではあるものの、GPS機能がないため一緒に持ち歩くことはあまりおすすめできません。一緒に持ち歩く場合は、GPS機能が内蔵されたカードや紛失防止タグなどのグッズを、財布の中に入れておくとよいでしょう。
自宅や愛車の鍵が付いているキーケースと、運転免許証をセットにすることもおすすめできません。自宅の鍵が付いている場合、運転免許証に記載されている住所をもとに、何者かに自宅に侵入され事件に巻き込まれる可能性があります。
愛車の鍵が付いている場合は、クルマを盗難されるリスクもあるでしょう。盗難や車上荒らしに遭った際に運転免許証を盗まれる可能性があるため、車内に保管しておくのも危険です。
自分の身を守るためにも、運転免許証の持ち歩きには十分に気をつけましょう。
まとめ
運転免許証は身分証明証になるため、紛失すると悪用されるリスクがあります。不携帯の状態でクルマを運転した場合は、反則金が科せられるため注意が必要です。
紛失したらクルマは運転せず、まずは警察署に遺失物届を提出し、その後すぐに信用情報機関に報告して悪用のリスクを防ぎましょう。
また、必要書類を揃えて運転免許センターや警察署などで手続きすると、再発行できます。ただし、運転免許センターや警察署では平日しか手続きできません。代理人による再発行手続きも不可であるため、本人が平日の日中に出向かなければならないことを把握しておきましょう。
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