ロードスター(NA系)といえば、世界一売れた2人乗り小型オープンカーとしてギネスに認定されたマツダを代表する名車です。1989年のデビューから30年以上経った今でも人気は衰えることを知りません。しかし、欲しいと思っても旧車は維持費が心配になりますよね。この記事ではロードスター(NA系)にかかる維持費について解説いたします。
ロードスター(NA系)の特徴
ロードスター(NA系)は1989年9月から1997年12月まで生産されたライトウェイトオープンスポーツカーです。最高出力は120〜130psで決して力のあるエンジンではないものの、車重は一部グレードを除いて1,000kg未満と軽量のため、意のままにクルマを操作する楽しさがありました。また、FRレイアウトのためドリフト車のベースとしても人気があります。中古市場では新車販売価格を超えるものも多く存在します。
ロードスター(NA系)維持費の内訳
ロードスター(NA系)の維持費について、5項目に分けて解説します。ここでは排気量1,800ccのエンジンを搭載したモデルでみていきましょう。
燃料代
ロードスター(NA系)の燃費は10.15モードのカタログ数値で10.2~12.0km/リットル、実燃費は10.0km/リットルほどといわれています。
旧車のスポーツカーとしては意外な好成績ですね。スポーツカーですが、レギュラーガソリンに対応している点も評価ポイントです。
ここからは金額をシミュレーションします。
仮に通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約100リットル使用(*1) し、燃料代は16,420円(*2) です。この条件で1年間走行した場合は、197,040円(*2) かかります。
*1 燃費は10.0km/リットルで算出
*2 2023年4月20日のレギュラーガソリン1リットル当たりの平均価格164.2円で算出
自動車税
2023年4月現在、新車登録が2019年10月1日以降の1.5リットル超~2.0リットル以下(自家用)の自動車税は36,000円/年です。ロードスター(NA系)の場合はどうでしょうか。ロードスター(NA系)は車齢13年を超えるため、自動車税は重課税され41,400円かかります。
任意保険
ロードスター(NA系)の任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):なし
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:なし
上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約49,000円/年でした。意外な安さに驚きましたが、車両保険が付帯できない点には要注意です。中古車市場ではプレミア価格で取引されていますが、一般的な保険会社では旧車のプレミア価格が考慮されないため車両価格が0円と算出されます。そのため、車両保険に加入できません。
車検
自家用登録したロードスター(NA系)の車検代について見ていきましょう。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:17,650円(24ヶ月)
自動車重量税:25,200円(24ヶ月)※初年度登録から18年以上経過で算出
印紙代:2,300円
車検料:50,000円
合計:95,150円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
注目すべきポイントは自動車税の重課税です。1トン以下の重量税は16,400円ですが、初年度登録から18年以上経過した車両は25,200円かかります。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。ロードスター(NA系)のメンテナンスについては下記の費用がかかります。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。ロードスター(NA系)のタイヤ交換が発生する場合は数万円~10万以上追加でかかるケースもあります。
ロードスター(NA系)年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、ロードスター(NA系)の場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
<自家用車登録のロードスター(NA系)年間維持費>
ガソリン代:197,040円
自動車税:41,400円
任意保険:49,000円
車検:47,575円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:50,000円
合計:385,015円
月額では32,000円ほどかかる計算です。通勤で使用しない場合はガソリン代と任意保険料の金額を下げられます。
また、ローンで購入した場合はさらに月々の返済が発生するので注意しましょう。月極駐車場を契約する場合は、別途駐車場代が毎月かかります。
ロードスター(NA系)の維持費が高いと思った時の対処法
車両重量が軽く排気量もそれほど大きくないため、ロードスター(NA系)の維持費は驚くほど高くはないことがわかりました。しかし、同クラスのエコカーであれば燃料代や優遇税制を受けられるため、維持費を半分程度に減らせるかもしれません。また、発売から40年近く経過するクルマであることから、こまめにメンテナンスする必要がありお金がかかります。
ロードスター(NA系)の維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、近年空前の旧車ブームが起こっているため、過走行かつ古いクルマでも高く売却できる可能性があります。
※2023年4月20日時点の情報です
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