日産 S15シルビアは常識外の車?! レースでの活躍も含めて魅力に迫る

目次
1.常識外のアプローチで進化を遂げたS15 2.守備範囲の広いFRスポーツクーペ 3.今も現役で活躍し続けているS15シルビア

無駄を削ぎ落としたコンパクトボディに、ハイパワーターボエンジンを備えたS15シルビア。シリーズ最終型として投入され、低い全高と吊り目の精悍なマスクで多くの人気を集めました。また、高い運動性能から、現在もドリフト競技を中心に第一線で活躍しています。

40年近くにわたるシルビアの歴史を締めくったS15の、開発背景や魅力を改めて振り返ってみましょう。

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

常識外のアプローチで進化を遂げたS15

日産 シルビア S15

長くモデルチェンジを繰り返す車種は、一般的に大型化していきます。スポーツモデルも例外ではなく、ホンダ シビックやマツダ ロードスターといった軽量コンパクトが特徴のモデルでさえ、現行型は3ナンバーです。

シルビアも6代目のS14で3ナンバー化しましたが、S15では再び5ナンバーに戻すという驚くべき手法で進化を遂げます。シルビアの歴史やグレードとともに、開発背景を振り返ってみましょう。

FRという駆動方式と進化が方向性を決定づけた

初代シルビアはダットサン フェアレディのシャシーをベースに開発され、1965年に登場しました。しかし、商業的には成功せず、わずか3年、544台の生産で一旦絶版になります。その後7年のブランクを経て2代目が登場、以降最終型のS15まで合計7世代が生産されました。

そして、シルビアの地位を確立したのが、1980年代後半にバブル景気を背景に生まれたデートカーブームです。先行するホンダ プレリュードの対抗馬として開発された5代目シルビアのS13型は、高い走行性能と豪華な内装によって人気を集めました。

また、駆動方式がFRだったことも、シルビアの個性をより際立たせたポイントです。デートカーの代表格といわれたプレリュードはFF、トヨタ セリカ GT-FOURは4WD(ベースはFF)だったのに対し、コントロールする楽しさを味わえるシルビアは、スポーティな走りを求めるユーザーから支持を集めました。

以降、6代目のS14、最終型のS15と走りに磨きがかかっていきます。

シェイプアップして戦闘力をアップしたS15

S13で高い評価を得たシルビアは、6代目のS14を経て1999年に7代目S15に進化しました。最大の変更ポイントは、ボディサイズです。S14で3ナンバーサイズに大型化したものの、販売当時はシルビアらしい軽快さが失われたとして不評でした。

そこで、S15では無駄を徹底的に削ぎ落とし、再び5ナンバーサイズとして登場します。「見て、乗って、走って、エモーションを感じる軽快コンパクトなスポーティクーペ」をコンセプトに開発され、精悍な印象のエクステリア、3連メーターなどを配したレーシーなインテリアがシルビアらしい鋭い走りを予感させました。

ユーザーニーズを満たす幅広いグレード展開

S15に搭載されるSR型エンジンは、S13の後期で初めて採用されたエンジンです。2世代に渡って改良を重ねて熟成の域に達していたS15では、ターボ付きのSR20DETで最高出力250ps(Spec-R)にまで達します。さらに、6速MTを組み合わせることで、エンジンパワーを活かした走りを楽しめました。

また、セダン並の幅広いグレード展開も、S15シルビアの特徴です。ターボモデルのSpec-Rと自然吸気モデルのSpec-Sを基軸に、上質なインテリアのLパッケージやカスタマイズベースというコンセプトのType-Bといったさまざまなグレードが発売後も追加されます。

さらに、日産のカスタマイズブランドのオーテックが専用チューニングを施した、オーテックバージョンやStyle-Aといったモデルもラインナップに加えられました。特に、オーテックバージョンでは自然吸気のSR20DEエンジンに専用チューニングを施し、200psという高出力を実現しています。

シルビア S15の買取専門ページはこちら

旧車王バナー旧車王バナー

守備範囲の広いFRスポーツクーペ

日産 シルビア S15

スペシャリティカーという位置付けだったシルビアですが、最終型のS15はさまざまなファンを魅了するモデルです。ドリフトというイメージの強いシルビアですが、ドレスアップ分野からレースまで幅広い人気を集めています。

S15シルビアの魅力を、ドリフト以外の側面も含めて探ってみましょう。

幅広いカスタマイズ性が魅力

S15がもっとも活躍したのは、ドリフトシーンです。パワーアップを図る吸排気パーツ、コントロール性能を向上させるアーム類やサスペンションといった多くのチューニングパーツが販売されています。

また、「魅せる」要素も強いドリフトから派生して、エアロ類を中心にドレスアップパーツも豊富です。レーシングドライバーの谷口信輝氏が所有するS15シルビアのように、究極のドレスアップ仕様も存在します。

実はレースでも高い実力を発揮

ドリフトのイメージの強いS15ですが、実はレースでも好成績を残しています。S14から大幅に軽量コンパクト化されたS15は、全日本GT選手権(JGTC)投入初年度から実力を発揮しました。GT300クラスに参戦し、シリーズ全7戦でポールポジションを獲得。シリーズチャンピオンこそ逃しましたが、圧倒的な速さをみせつけました。

さらに、デビュー2年後の2001年には、ダイシンシルビアが念願のシリーズチャンピオンを獲得します。市販車として販売されていた期間がわずか4年だったにも関わらず、レースシーンで輝かしい実績を残しました。

シルビア S15の買取専門ページはこちら

今も現役で活躍し続けているS15シルビア

販売終了からすでに20年以上が経過するS15シルビアですが、現在もドリフトを中心としたモータースポーツやカスタマイズカーファンから多くの人気を集めています。GR86やGRスープラの登場で一時期よりは減ったものの、D1グランプリの参加マシンをみてもS15はまだ中心的な存在です。

また、精悍なスタイリングからドレスアップを楽しむユーザーからの支持も厚く、今のところ人気に陰りは見られません。一旦3ナンバー化したモデルを再度小型化するという日産の大英断で生まれたS15は、他に類をみない5ナンバーサイズのターボモデルとして今後も注目され続けることでしょう。

旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!

長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。

画像1 画像2
画像ギャラリー(全2枚)を見る

この記事をシェアする

旧車王ヒストリアは
旧車買取20年以上の旧車王
が運営しています

旧車王は、「自動車文化遺産を次世代へ」という信念のもと、旧車・クラシックカーに特化して24年、年間11,000台以上の査定申込をいただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

Web査定申込はこちら

まずは車について気軽に相談したい

LINEで売却相談する

関連する記事

不変のオーテック愛「AOG湘南里帰りミーティング2024」は愛車とオーナーの同窓会だ!

不変のオーテック愛「AOG湘南里帰りミーティング2024」は愛車とオーナーの同窓会だ!

イベントレポート 2024-11-26
2024年1月にシルビアS15が25年ルール解禁!今後値上がりする?

2024年1月にシルビアS15が25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2024-04-03
S15シルビアと86/BRZで買うならどっち?FRスポーツカーを比較

S15シルビアと86/BRZで買うならどっち?FRスポーツカーを比較

旧車売買の豆知識 2024-02-01
FR車ならドリフトできる!ベース車の選び方からおすすめパーツまで紹介

FR車ならドリフトできる!ベース車の選び方からおすすめパーツまで紹介

旧車売買の豆知識 2024-01-30
スポーツカーの絶版モデルは人気が高い!絶版スポーツカーの魅力や人気モデル8車種を紹介

スポーツカーの絶版モデルは人気が高い!絶版スポーツカーの魅力や人気モデル8車種を紹介

旧車市場動向 2023-09-28
S15のカーエアコン用コンプレッサーの交換と、カーエアコンにまつわる思い出

S15のカーエアコン用コンプレッサーの交換と、カーエアコンにまつわる思い出

ライター愛車レポート 2023-08-17
耐久レースで知る、エンジントラブル防止の基本はスパークプラグの交換

耐久レースで知る、エンジントラブル防止の基本はスパークプラグの交換

ライター愛車レポート 2023-05-10
最新モデルを運転したら、愛車S15シルビアへの愛情がより深まった話

最新モデルを運転したら、愛車S15シルビアへの愛情がより深まった話

ライター愛車レポート 2023-03-31

記事ランキング

1
ランエボは維持できない旧車?費用の実態を専門業者が解説

ランエボは維持できない旧車?費用の実態を専門業者が解説

旧車売買の豆知識 2025-02-05
2
MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

旧車売買の豆知識 2024-10-08
3
固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

ライフスタイル 2023-09-14
4
レクサスISの維持費を徹底解説!年間でいくらかかる?

レクサスISの維持費を徹底解説!年間でいくらかかる?

旧車売買の豆知識 2025-02-18
5
車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

旧車メンテナンス 2023-10-18
6
ハイブリッド車は冬に弱い?燃費が落ちる理由や抑える方法を紹介

ハイブリッド車は冬に弱い?燃費が落ちる理由や抑える方法を紹介

旧車売買の豆知識 2023-11-28
7
車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

旧車売買の豆知識 2024-08-06
8
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車市場動向 2025-02-12

カテゴリ一覧

# 旧車コラム # 旧車の魅力 # 旧車売買の豆知識 # 旧車市場動向 # 旧車メンテナンス # エディターズノート # ライタープロフィール # イベントレポート # ライフスタイル # 加藤久美子&博人の見識 # ドイツ現地レポ # ライター愛車レポート # タイレルP34を追え! # オーナーインタビュー # 名車&迷車烈伝 # マツド・デラックスの世界 # 海外現地レポ