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2020年頃より1980年代以降のスポーツカーを中心に旧車の価格が高騰していました。なかには1,000万円を超える価格で取引されるモデルもあり、所謂“旧車バブル”として市場が賑わっていたのはまだ記憶に新しいところです。
しかし、社会情勢の変化に伴い、そんな旧車バブルもついに終わりを迎えたといわれています。コロナ禍で盛り上がりをみせていた中古車市場は今後どのように変動していくのか、なぜ旧車の値下がりが見込まれるのか、その理由・背景を解説します。
高年式車両の価格が下がっている
旧車は未だに高価格で取引されているモデルも多く、値下がりするといわれてもあまり実感が湧かない方も多いかもしれません。しかし、中古車市場はすでに変化しており、高年式車両から価格が下がり始めています。
・約1ヶ月前と比較して値下がりしている高年式車両の例
アルファード(2.5S Cパッケージ):586万→575万 -1.87%
Cクラス(C220dアバンギャルドAMGライン):600万→498万 -17%
CX-8(XD Lパッケージ):320万→281万 -12.2%
ランクル300(ZX):1,367万→1,302万 -4.75%
※2023年1月13日時点のデータ
※オートオークションでの価格をもとに算出
高級車として人気の高いベンツCクラスもわずか1ヶ月で17%も価格が下がっているほか、世界的に多くのファンをもつランクルも値下がりしています。これまでのように手放しで「中古車全体の価格が高騰している」とは言い難い状況です。現時点で目に見えて下降傾向にあるのは高年式車両が中心ですが、その波は旧車にも徐々に押し寄せています。今は驚くほど価格が高騰しているモデルでも、一気に値下がりしてしまうかもしれません。
腕時計・骨董品など高級品の需要低下
旧車の価格が高騰した背景に2020年からの新型コロナウイルスの流行があります。世界的な外出自粛要請に伴い、海外への渡航は禁止・規制されました。外出や旅行を趣味としていた方々はその反動とばかりに、旧車や腕時計、骨董品など、自宅でも楽しめる名品に投資し始めたのです。結果として、多くの高級品の価格が跳ね上がりました。
しかし昨今では新型コロナウイルスに対する規制も緩和されつつあります。長期休暇や年末年始で旅行する方が増え、この社会情勢の変化に伴って高級品の需要も低下しているのが現状です。
腕時計に関してはすでに価格相場が下降しています。需要が低下する一方で、供給量が上がってきていることも大きく影響しているようです。スイスからの海外向け輸出量は2022年6月時点で対前年比で6.9%増、2022年全体では前年比11.9%増加しています。
中古車市場も同様に、高額な旧車を購入する層が減っています。あわせて、コロナ禍での半導体不足も少しずつ回復傾向にあるため、新車の納期の遅れも徐々に解決されるでしょう。腕時計と同様に中古車のニーズがどんどん薄くなり、価格も下がっていくことが予想されます。
アメリカでのマンハイム指数の低下
国内での中古車市場・社会情勢の変化について解説しましたが、アメリカの自動車市場も大きな転換期を迎えています。
アメリカの中古車価格の指標であるマンハイム指数が直近1年で大きく変動しています。2022年1月には257.5だった数値が12月には219.3にまで下降。14.9%も落ち込んでいます。国内での所有車の割合は新車が70%、中古車が30%であるのに対し、アメリカでは新車が30%、中古車が70%と真逆です。中古車ユーザーがメインである状況下でのマンハイム指数の低下は、アメリカにおける大変深刻な問題と言えるでしょう。
※画像引用元:https://publish.manheim.com/en/services/consulting/used-vehicle-value-index.html
アメリカ中古車販売大手「カーバナ(Carvana)」の株価下落
マンハイム指数の低下に加え、もう一つ見過ごせない問題があります。アメリカ中古車販売の大手「カーバナ(Carvana)」の株価の下落です。新型コロナウイルス流行初期に急激に高騰し、一時期370ドルにまで上がった株価は、2022年12月に3.95ドルに落ち込みました。なんと99%もの下落です。前述の通り中古車ユーザーが圧倒的に多い中での大手販売店の落ち込みからも、やはり市場そのものが下降傾向にあることがわかります。
「ウィズコロナ」の時代の訪れとともに株価が変動したと捉えられるこの状況は、日本としても対岸の火事とはいえません。
歴史が証明——フェラーリ・F40価格暴落の例
昨今の社会情勢を踏まえて旧車の値下がりについて解説しましたが、実際に大幅に価格が下がってしまったクルマがあります。フェラーリが40周年を記念して製作したリアミッドシップのスポーツカー・F40です。
1987年に発売され、新車価格は4,650万円でした。いわゆるバブル経済の影響もあり、その価格は1990年に驚愕の約2億5,000万円にまで高騰。当時の羽振りの良さを象徴する「走る不動産」とも言われました。
しかし、バブル崩壊後の値下がりもまた驚くべきものでした。2007年9月には約4,300万円にまで暴落しました。この例からわかるように、高価格が延々と続くわけではありません。クルマの価格は青天井ではなく、上がりきってしまうと必ず下降に入ってしまうのです。
バブル崩壊、大きく価値が落ちる前に旧車の売却を!
旧車バブル崩壊について、中古車市場の動向を解説しました。
未だに「旧車は売るのも買うのも高い」と認識されている方も多いかと思いますが、すでに値下がりは始まっています。クルマ、特に旧車を売却するならとにかく早め、まさに“今”がチャンスです。「あの時に売っておけば良かった」と後悔しても、時間も価格も戻りません。
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参考記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/ca847618bbfea82cc1b1d28cbbcc8d510107f3ab?page=1
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000055849.html
https://forbesjapan.com/articles/detail/52671
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