旧車のエンジンがかからない原因は?よくある不具合や対処法についても解説

目次
1.旧車のエンジンがかからない場合に考えられる原因 2.旧車のエンジンがかからない場合の対処法 3.旧車のエンジンがかからなくなる場合は買い換えるべき?

旧車のエンジンがかからない場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。これまでに旧車のエンジンがかからなかったことがない場合でも、知識として持っておくと万一の際に焦らずに対処できるでしょう。今回は旧車のエンジンがかからない場合の原因や対処法について解説します。旧車を所有している方や購入を検討中の方は参考にしてください。

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旧車のエンジンがかからない場合に考えられる原因

旧車のエンジンがかからない場合に考えられる原因はさまざまです。代表的な原因について解説します。

セルモーターの不具合

セルモーターは、エンジンを始動するための重要なパーツです。平均的な寿命は10〜15万km程度で、エンジンの始動やアイドリングストップを過度に繰り返すと寿命が縮まるので注意しましょう。バッテリーが上がっていないのにセルモーターが作動しなければ、セルモーターが原因である可能性が高いといえます。

ヒューズの断線が原因

ヒューズは、電気系統に過度な電流が流れないように断線する仕組みになっています。電装品に限らず、エンジンを始動するためのヒューズが断線しているとエンジンはかかりません。旧車の場合はすぐに手に入らない可能性もあるので、予備のヒューズをストックしておくようにしましょう。

オルタネーターの不具合

オルタネーターとは、発電機の役割を果たしているパーツです。オルタネーターが故障すると、電気が作れずにバッテリーの充電ができなくなります。バッテリーを交換したのにすぐに上がってしまう場合は、オルタネーターが原因の可能性が高いでしょう。平均的な寿命は20〜30万kmのため、中古車であっても走行距離が短ければ関係がないと思うかもしれません。しかし、中古車を購入する時点でオルタネーターが古いものに交換されていることもあるので、購入時にチェックが必要です。

エンジンのかぶり

旧車でもキャブレターを採用しているエンジンは、始動時に「かぶる」という現象が起きることがあります。この「かぶる」という現象は、燃料が必要以上に供給されることでプラグが濡れてしまう状態です。ひどい状態になるとプラグの交換や乾燥が必要となり、エンジンの再始動に大きな労力がかかることになります。電子制御燃料噴射装置式の車でも、アクセルペダルを踏んだままセルモーターを回すと同様のかぶりが起こる可能性があるので注意しましょう。

エンジン自体の故障

エンジンは耐久性の高いパーツです。ただし、オイルの交換や燃焼による減少対策を怠るとエンジンに大きな負荷がかかり故障します。エンジンオイルは潤滑、冷却、密閉、洗浄、防錆という5つの役割を果たしているので、最悪の場合はエンジン自体の交換が必要になるケースもあると考えましょう。

電圧不足が原因

電圧不足でもエンジンがかからない場合があります。いわゆる電圧降下(ドロップ)という現象で、電気を送る線の不具合で電圧が末端になるに従って低くなりエンジントラブルが生じることです。他にもヒューズが錆びていたり、バッテリーやオルタネーターの寿命や不調が原因となることもあるので、定期的な電圧チェックは欠かさないようにしましょう。

社外パーツが原因

旧車のパーツは確保が難しい場合が多く、不具合が生じた際に適応する社外パーツに取り換えられていることがあります。しかし、適合するとはいっても純正や推奨パーツとは異なるものを代替えとしているケースもあり、突然の不具合に見舞われてエンジンがかからなくなることもあるので注意が必要です。

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旧車のエンジンがかからない場合の対処法

続いて、旧車のエンジンがかからない場合の対処法について解説します。

セルモーターの不具合

セルモーターに不具合が起きている場合は交換が必要です。新品のセルモーターへ交換すると3~5万円程度の費用がかかります。旧車はすぐにセルモーターを確保できないこともあるので、始動音に違和感を感じたらすぐに業者へ相談するとよいでしょう。

ヒューズの断線

断線したヒューズを自力で元に戻すことは難しいため、通常は交換が必要です。ヒューズの断線に早く気づけるように、サビがないかなどのチェックをこまめに行いましょう。カー用品店などに在庫のない品番もあるので、普段からストックしておき車に積んでおくことをおすすめします。

オルタネーターの不具合

オルタネーターの不具合は交換修理が必要となります。一般的な中古車店で購入した旧車の場合は、純正のオルタネーターかどうかの見分けもつかないので信頼できる専門店で購入する方が安心といえます。交換費用は5~10万円程度かかり、部品がなければ調達できるまでエンジンをかけることはできません。

エンジンのかぶり

キャブレター式の場合はチョークの調整に失敗したり、チョークレバーの戻し忘れが原因のことが大半といえます。特に寒い日は始動時にチョーク調整に細心の注意を払う必要があるので、マニュアル通りの始動を心がけるようにしましょう。旧車はマニュアルが備わっていないことも多く、専門店で購入する場合は納車時に説明してもらえるのでしっかりと理解しておく必要があります。

エンジン自体の故障

エンジンの故障については、経年劣化するパーツの定期的な交換や日常的な点検をしっかりと行うことで回避できるケースも多いでしょう。特に重要なのがオイルやラジエターの水が正常に循環するかどうかなので、汚れやレベルゲージ、ラバーホース類の破れがないかなどに注意しましょう。

中古車で購入する場合、専門店でレストアされてエンジンの分解洗浄が行われている車はひとまず安心できるといえるでしょう。しかし、一般的な中古車販売店で現状渡しの車を購入した場合は、旧車に詳しい修理工場で細部まで点検してもらうことをおすすめします。エンジンの交換となると数十万~数百万円の費用負担が発生し、乗せ換え用のエンジンがなければ廃車することになるかもしれません。

電圧不足が原因の場合の対処法

電圧不足でエンジンがかからないケースが旧車では非常に多いといえます。まず、日常的な予防策として過度に電装品を取り付けないようにし、電圧のチェックをこまめに行うようにしましょう。電圧チェックについては市販されているオルタネーターチェッカーやクランプメーター、車内で電圧を確認できるシガーソケット用やバッテリーに直接接続できる電圧計もあるので導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

電圧不足によりエンジンがかからない場合の対処法は、原因を究明して必要に応じてパーツ交換することです。リレー回路や配線に問題がある場合は、専門店に修理依頼して交換してもらうようにしましょう。テスターで原因箇所がみつかっても代替パーツを要することもあるので専門家に任せる方が無難といえます。

社外パーツが原因

社外パーツが原因でエンジンがかからない場合も、多くはパーツを交換することで不具合が解消します。ただし、納車後の不要なトラブルや走行時のリスクを考えると、やはり専門店で車を購入してアフターケアをお願いした方がいいでしょう。専門店によっては車に使われている社外パーツの箇所や特性を理解しており、交換用パーツもストックしているケースがあるので万一の際も安心です。

旧車のエンジンがかからなくなる場合は買い換えるべき?

旧車のエンジンがかからなくなった場合でも、比較的簡単な処置で直るケースがあります。重要なのは「エンジンがかからなくなったのか原因を知ること」「どの程度の費用負担が必要なのかを確認すること」「再発しないように直せるのか確認すること」の3つです。

修理費用や維持費の面で買い換えを検討することもあるかと思います。しかし、旧車のエンジンがかからなくなるというのは年式を考えれば当然のことでもあり、原因や解決策を理解した上で総合的に判断するのがいいでしょう。まずは専門店に相談することをおすすめします。

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