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私は、25年前からZ32専門店を営んでいますが、いまだ乗りたい方がいらっしゃいます。
「憧れのクルマをやっと買えるときがこた!」「昔乗っていてが、もう一度乗りたくなった!」と、当店にも購入のご相談が絶えません。
Z32型フェアレディZが、老若男女の方々に人気があることを実感しています。
ただ、当店はご希望のクルマを全国のオークションで探して、販売することはしていません。
Z32も古くなり、そのまま横流しで乗れる個体が少なくなってしまったからです。
今は、ベース車を見極めて、「長く、楽しく乗っていけるクルマ」を製作して販売しています。
その「ベース車の見極め」を失敗しないために、基本は「見た目よりも中身」で選ぶことです。
下記に、ご自身でチェックできるポイントをいくつかお教えします。
これらがチェックできれば、素人でも大事に乗ってこられたか見極めることができます。
これから旧車を購入される方は、必ず知っておく必要があります。
■ポイント1:エンジンオイルの汚れ具合をチェックする
フィラーキャップを開けて、エンジンオイルの状態を確認します。
オイルが真っ黒だったり、こびり付いていれば、きちんと交換されてこなかったことが分かります。
あまりひどい場合は、フラッシングしても内部の汚れは取りきれません。
▲エンジンオイルのこびりつきや真っ黒な状態は危険!
■ポイント2:冷却水が錆びていないかチェックする
エンジンが冷えているとき、ラジエターキャップを開けて、冷却水の状態を確認します。
茶色になっている場合は錆びていますので、きちんと交換されてこなかったことが分かります。
あまりひどい場合は、何度交換しても内部の錆は取りきれません。
▲冷却水が錆びて茶色になっていたら危険!
■ポイント3:エンジンルームから異音が出ていないかチェックする
エンジンをかけて、暖まるまでの間、エンジンルームから異音を出ていないか確認します。
気になる音が出ている場合は、きちんと整備されてこなかったことが分かります。
あまりにひどい場合は、最悪エンジン各部がダメかもしれません。
■ポイント4:ボディや下廻りが錆びていないかチェックする
ボディ全体や下廻り(リフトアップが必要です)が、錆びていないか確認します。
ボディが大丈夫でも、下廻りが錆びていれば、きちんと整備されてこなかったことが分かります。
あまりにひどい場合は、大掛かりなレストアが必要になります。
▲ボディや下廻りが錆びていたら危険!
■ポイント5:各部オイル漏れがないかチェックする
下から見て(リフトアップが必要です)、各部のオイル漏れがないか確認します。
オイル漏れ箇所がある場合は、きちんと整備されてこなかったことが分かります。
あまりにひどい場合は、車検が通りません。
大がかりな修理が必要です。
▲各部のオイル漏れがひどい場合は危険!
■まとめ:リフトアップは必須
「見た目よりも中身が大事」ということは、頭では分かっていても、素人では見極めが難しい点があることも事実です。
まして、ずっと欲しいと思っていたクルマが目の前にあるような状況だとしたら、衝動買いしたくなる可能性も大いにあります。
いますぐにでも契約したくでウズウズしている方に「まずは冷静になってください」と伝えても無理な話でしょう。
できれば自動車整備に精通した友人・知人に同行してもらい、リフトアップして下回りを一緒に診てもらうことをおすすめします。
リフトアップすることで初めてそのクルマの状態が分かるケースも多々あります。
厚化粧ではごまかせない、すっぴんの状態を知るのは怖い(?)かもしれませんが、安い買いものではありません。
真の姿を知る勇気と覚悟が必要な年代のクルマであることを念頭に置き、素晴らしいコンディションを保つクルマと巡り会ってください。
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[ライター・撮影/小村英樹(Zone代表)]