機械の分解・洗浄・部品交換・修理などを意味する「オーバーホール」は、車や時計をはじめ、さまざまな業界で使われている言葉です。それでは、車のエンジンのオーバーホールとは、どのような意味なのでしょうか。
今回は、車のエンジンのオーバーホールでは何をしているのか、どのような効果が期待できるのか、メリット・デメリットについて解説します。エンジンのオーバーホールについて調べている方やオーバーホールを考えている方は参考にしてみてください。
オーバーホールとは
オーバーホールとは、機械を分解・洗浄し、再度組み立てて本来の性能を取り戻すメンテナンスのことです。また、分解したときに不具合やトラブルが見つかった場合は、修理や部品交換も行います。
エンジンのオーバーホールは、次の工程で実施されます。
1.車からエンジンを下ろす
2.エンジンをパーツ状態になるまで分解する
3.部品の洗浄をする
4.不具合がある場合は修理や部品交換をする
5.エンジンを組み立てる
6.動作確認や調整
7.車にエンジンを取り付ける
このように、オーバーホールは大がかりなメンテナンスです。
オーバーホールに期待できる効果
エンジンのオーバーホールは、エンジンをパーツ単位になるまで徹底的に分解し、各パーツを洗浄するメンテナンスです。そのため、次のような効果が期待できます。
・エンジン内に蓄積した汚れを徹底的に落とせる
・エンジンが持つ本来の性能を取り戻すことができる
・修理や部品交換によってエンジンの調子がよくなる
オーバーホールのメリット
車のエンジンをオーバーホールするメリットとは何なのでしょうか。ここからは、エンジンオーバーホールの主なメリットを紹介します。
エンジンの調子がよくなる
エンジンをオーバーホールすると、エンジンの調子がよくなります。オーバーホールでは、エンジンを分解・洗浄するため、エンジン内部の汚れが徹底的に除去され、エンジンの始動や回転がスムーズになります。
不具合やトラブルが発生しにくくなる
エンジンのトラブルや不具合は、エンジン内部に蓄積した汚れや部品の劣化が原因の場合があります。エンジンのオーバーホールでは、エンジン内部の汚れを除去し、劣化した部品の交換・調整などをします。そのため、エンジントラブルや不具合が起きにくくなるのです。
エンジンの性能が回復する
エンジンのオーバーホールをすると、エンジンの性能が回復します。
エンジンは、長年使うことによって、汚れが蓄積したり部品が劣化したりするだけでなく、部品同士の摩擦によって発生した隙間によって正常な爆発や回転運動ができなくなります。
汚れ・劣化・隙間によって、エンジンの出力が低下したり不具合・トラブルが起きたりするのです。オーバーホールでは、汚れの除去、部品交換や調整がされるため、長年の使用による汚れ・劣化・隙間をなくすことができます。そのため、エンジンの性能が回復します。
オーバーホールのデメリット
車のエンジンのオーバーホールには、デメリットもあります。ここからは、エンジンオーバーホールの主なデメリットを紹介します。
時間がかかる
車のエンジンのオーバーホールには時間がかかります。車からエンジンを下ろして、分解・洗浄・調整(必要に応じて部品交換)・組立をするため、最低でも数日はかかるでしょう。
また、オーバーホールのために車を預けている間は自分の車に乗ることができません。そのため、オーバーホールを依頼する際は代車を借りられるか確認しましょう。
費用がかかる
エンジンのオーバーホールは、時間だけでなく手間もかかります。オーバーホールは、分解・洗浄・組立をできる整備士が手作業で行います。そのため、他のメンテナンスと比べて費用(工賃)が高額です。
オーバーホールができる整備士を探すのに苦労する
エンジンは車の心臓ともいわれる重要な部品です。そのため、エンジンのオーバーホールができるベテラン整備士を探すのに苦労する場合があります。
エンジンのオーバーホールを考えているときは、オーバーホールの経験や実績があるか、どのような整備士がオーバーホールするのかなどを徹底的に調べてから依頼しましょう。
オーバーホールの費用
車のエンジンのオーバーホールには、一般的な点検や部品交換以上の費用がかかります。エンジンの種類や部品交換の有無などによって異なりますが、最低でも数十万円〜は必要でしょう。
エンジンのオーバーホールを考えているときは、オーバーホールの費用や所要時間、部品交換などが必要になった場合に最高でどのくらいの費用がかかる可能性があるかなどを事前に聞いてから依頼しましょう。
オーバーホールのタイミング
車のエンジンのオーバーホールは、次のような症状が発生したときに検討するとよいでしょう。
・エンジンオイルの減りが早い
・エンジンオイルがエンジンルームから漏れている
・マフラーから白煙が上がる
・エンジンの異音がする
など
これらの症状が起きたときはエンジントラブルが発生している可能性が高く、必要に応じて分解・部品交換・洗浄をする必要があります。
ただし、これらの症状が起きたからといって、必ずしもオーバーホールしなければならないというわけではありません。エンジントラブルが起きたときは、ディーラーや整備工場に車を持ち込み、トラブルの原因を明らかにしてから、修理するのかオーバーホールするのか判断しましょう。
まとめ
車のエンジンのオーバーホールは、エンジンを長持ちさせるために必要なメンテナンスの1つです。ただし、オーバーホールを実施するかどうかは、車の使い方や日頃のメンテナンス、エンジンの不具合やトラブルなどによって異なります。オーバーホールの必要性については、ディーラーや整備工場などに在籍しているベテラン整備士と相談して決めましょう。
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