3代目ロードスターで焼き芋屋!? 人生初の愛車が「えるろこロド芋」になった理由とは

目次
1.■横浜を拠点にサーキットにまで出没する焼き芋屋「えるろこロド芋」 2.■ロードスター×焼き芋の異色の組み合わせは偶然から生まれた 3.■えるろこロド芋のベース車輌NCロードスターとは? 4.■ロド芋の出現情報とメニュー 5.■横浜で見掛けたときはぜひとも食べてもらいたいロド芋

横浜と聞くと、みなとみらい、桜木町、山下公園など、さまざまな観光スポット&デートスポットを思い浮かべる方が多いだろう。クルマ好きであれば、大黒PAを思い浮かべるかもしれない。

実は、横浜には観光スポット&デートスポットや大黒PAの他にも横浜ならではの名物がある。それが、ロードスター×焼き芋の「えるろこロド芋」だ。

ちょうどこの記事の取材をしようと店主に連絡を取っていたところ、さいたまスーパーアリーナけやきひろばで開催される「さつまいも博2025」に出店することを聞き、筆者も現地へ向かうことに。

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

■横浜を拠点にサーキットにまで出没する焼き芋屋「えるろこロド芋」

▲横浜みなとみらいに出店しているロド芋

今回、取材を行ったロードスター×焼き芋の「えるろこロド芋」は、横浜(みなとみらい、桜木町、神奈川区、新横浜など)を拠点とした焼き芋屋だ。

筆者は日常的に横浜みなとみらい、桜木町、山下公園付近をクルマで運転することが多い。また、仕事終わりにみなとみらい付近を通過するときに、赤い“焼いも”提灯を点灯させているロードスターの焼き芋屋「えるろこロド芋」を見掛けることがあった。

このときから「ロードスターの焼き芋屋?」と気になる存在であった“えるろこロド芋”は、取材時と開催時期が重なった「さつまいも博」のほかにも、スーパーGTが開催される富士スピードウェイなどにも出店している。そのため、さつまいものイベントやサーキットで開催されるレースなどで見掛けたことがある方も多いだろう。

そして、ついにずっと気になっていた“えるろこロド芋”に直接話を聞く機会を得た。

旧車王バナー旧車王バナー

■ロードスター×焼き芋の異色の組み合わせは偶然から生まれた

▲今回お話を聞かせてもらった店主の“鬼ちゃん”こと井上昌さん

ロードスター×焼き芋「えるろこロド芋」は、店主の“鬼ちゃん”こと井上昌(34歳)さんが営む焼き芋屋だ。早速、気になっていることを聞いてみた。

●なぜロードスターで焼き芋屋をはじめようと思ったのでしょうか?

「ロードスターを主軸にして、何か面白いことができないかと思いはじめたのがきっかけです。ロードスターで何かをはじめるときに、ヒッチメンバーで道具を引っ張って商売をしても、他の人と被ってしまい面白くないと思いました。せっかく何かをはじめるなら、クルマ1台ですべてが完結するものがいいと思い、焼き芋屋という結論になりました。このクルマ1台で完結するという点に大きな魅力を感じて焼き芋屋をはじめました」

もともとロードスターで焼き芋屋をはじめようとしたわけではないという店主の井上さん。どのような経緯で今のスタイルに行き着いたのでしょうか?

●ロードスターで焼き芋屋をはじめたのはいつからなのでしょうか?

「2018年です。人生初の愛車であるロードスターは、最初の頃、普通のNCロードスターでした。走行距離5,000kmのロードスターを手に入れて、2〜3年で走行距離約8万kmまで走った後、焼き芋をはじめました。まさか、焼き芋屋になるなんて想像もしていませんでしたよ」

NCロードスターで予想していなかった焼き芋屋をはじめるときに苦労したことはあるのでしょうか?

▲ワンオフの焼き窯で芋を焼いている様子

●営業許可や営業準備など焼き芋屋をはじめるまでの準備が大変そうですね

「そこまで大変ではなかったです。焼き芋屋は、調理資格も必要ないので誰でも参入できます。いわば、野菜を販売しているのと同じ業態です。準備で大変だったのは、芋を焼く窯の準備です。実はこの窯はワンオフなんです。お客さんの中に鉄を加工している人がいたので作ってもらいました。本当に、いろんな人に支えられながらここまで続けてこれました」

焼き芋を買ってくれる人に支えられながら営業を続けているロド芋。地元である横浜やロド芋のリピーターを大切にしていることが言葉の端々から感じられる。ロードスターの焼き芋屋“えるろこロド芋”は、横浜以外の場所でも営業することがあるという。実はこのときに大変なことがあると話す。

●ロド芋は横浜だけでなくサーキットなどでも出店していますが大変なことはありますか?

「標高が高くて、空気が薄い場所はとても大変です。例えば、富士(富士スピードウェイ)など、標高が高い場所で営業するときは、焚付の手順だけでなく焼き方も変わります。おそらく、一般的な焼き芋屋では、標高が高くて空気が薄い場所で上手く焼くことができないと思います。うち(えるろこロド芋)は、いろんな場所に行って営業しているので、標高が高くて空気が薄い場所でも上手く焼ける焼き方を身につけることができました」

標高や空気の状態で手順が異なる焼き芋の焼き方。芋を焼くときのこだわりがあるのか聞いてみた。

▲ロド芋で芋を焼いている様子(従業員のあるさん)

●芋や焼くときのこだわりはありますか?

「こだわりと言っていいのかわかりませんが、常に蜜たっぷりで柔らかくて美味しい焼き芋を提供できるようにしています。なので、うちの焼き芋は美味しいです。加えて、うちで焼き芋を買ったときは、焼き芋とともに思い出を作ってほしいですね」

この話を聞いて、“美味しい焼き芋を焼くのが当たり前”となっている点にこだわりや職人魂を感じた。また、ロド芋では食欲を満たすだけでなく、“ロードスターの焼き芋屋で買った”という思い出づくりもして欲しいとのことだ。食べ物を買うだけでなく、購買体験そのものを楽しいものに変えてくれるのはロド芋の大きな強みといえるだろう。

ー以前、ロードスターのドアノブが取れてしまったというX(旧Twitter)のポストを見かけたのですが、今後も修理しながら大切に乗り続ける予定なのでしょうか?それとも、乗り換えを考えているのでしょうか?

「はい、このまま乗り続けます。乗り換えの予定も・・・ないですね」

文面では伝わりにくいが、乗り換える予定があるか聞いたときに長い間があった。このことからも、店主である井上さんの人生初の愛車であるロードスターへの思い入れが強いことが伝わった。 

▲今後も乗り続けるというNCロードスター(ロド芋仕様)

人生初の愛車であるNCロードスターを大切にしながら焼き芋屋を営んでいる「えるろこロド芋」。今回、さまざまな話を聞きながら、クルマを大切にしていること、焼き芋を買ってくれた人に思い出も提供していること、店主のロードスター愛などを感じることができた。

■えるろこロド芋のベース車輌NCロードスターとは?

マツダ NCロードスターは、2005年8月5日に発売された3代目ロードスター。歴代初となる3ナンバーボディや2.0Lエンジンの搭載など大型化が進んだが、各部にアルミを使用したことで車輌重量はNBロードスター(RSのABS装着車)から10kg増に留められている。

3代目NCロードスターは、商品の魅力を向上させながら走りを熟成させ、2015年までの10年間にわたり販売された。

旧車王バナー旧車王バナー

■ロド芋の出現情報とメニュー

▲ロド芋のメニュー

横浜を中心に営業している「えるろこロド芋」の営業日は不定期だ。運良く見かけたときが購入タイミングとなる。

以前は、X(旧Twitter)で出店の告知をしていたが、現在は告知をせずにその日の天候などで営業するかを決めているとのことだ。また、先にも述べたように、スーパーGTなどのイベントがあるときにサーキットに出店していることもある。

いずれにしても、いつどこに出店するかは直前または当日にならないとわからないのがロードスター×焼き芋の「えるろこロド芋」だ。もし、横浜の街中やサーキットなどで見かけたときには、焼き芋を買って、ロードスター×焼き芋の写真を撮ってみてはいかがだろうか。

ちなみに、えるろこロド芋のメニューは、次のとおりとなっている。

【ロードスター×焼き芋「えるろこロド芋」のメニュー】

◆焼き芋
・Sサイズ 600円
・Mサイズ 900円
・Lサイズ1,200円

◆干し芋
・100g 1,300円

※干し芋は街中での販売で購入できるときと購入できない場合がある
※いずれも2025年2月時点における価格
※上記は街中で販売するときの価格

■横浜で見掛けたときはぜひとも食べてもらいたいロド芋

▲みなとみらいの夜に現れたロド芋

現在不定期での営業をしている“えるろこロド芋”は、いつどこで出店するかわからない神出鬼没の焼き芋屋だ。ただ、1つわかっているのは、横浜近郊に出現することが多いということだろう。

横浜に観光へ行ったときや横浜にドライブデートしにいったときに、ロードスターの焼き芋屋“えるろこロド芋”を見かけたら、ぜひ買って食べてもらいたい。

筆者も以前購入したことがあるが、蜜たっぷりで甘くて柔らかい美味しい焼き芋だったのを今でも鮮明に覚えている。見て楽しめるだけでなく食べても美味しいロードスター×焼き芋の「えるろこロド芋」は、おすすめの焼き芋屋といえるだろう。

▲準備中のロド芋

◆えるろこロド芋の店主“鬼ちゃん”の各種SNS
・X(旧Twitter):https://x.com/EL_Loco2018
・Instagram:https://www.instagram.com/rodoimo
・TikTok:https://www.tiktok.com/@oniityan045

[ライター・画像 / 齊藤優太]

画像1 画像2 画像3 画像4 画像5 画像6 画像7 画像8 画像9
画像ギャラリー(全9枚)を見る

この記事をシェアする

旧車王ヒストリアは
旧車買取20年以上の旧車王
が運営しています

旧車王は、「自動車文化遺産を次世代へ」という信念のもと、旧車・クラシックカーに特化して24年、年間11,000台以上の査定申込をいただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

Web査定申込はこちら

まずは車について気軽に相談したい

LINEで売却相談する

関連する記事

一生モノはありえない!? 長年所有した「愛車の卒業」について考えてみた

一生モノはありえない!? 長年所有した「愛車の卒業」について考えてみた

ライフスタイル 2024-08-31
30年近い苦悩の果てに「適度な緩さがあった方が愛車とは長く付き合えるんじゃないか」と気づいた話

30年近い苦悩の果てに「適度な緩さがあった方が愛車とは長く付き合えるんじゃないか」と気づいた話

ライフスタイル 2024-06-02
20代のクルマ好きから「初代ロードスター乗りたいんです」と聞かれてマジレスした話

20代のクルマ好きから「初代ロードスター乗りたいんです」と聞かれてマジレスした話

ライフスタイル 2024-05-30
クルマのイベントは仕事ではなく、趣味として行くに限るという話

クルマのイベントは仕事ではなく、趣味として行くに限るという話

ライフスタイル 2024-01-29
ロードスターで故障しやすいのはどこ?故障してしまった時の修理費についても解説

ロードスターで故障しやすいのはどこ?故障してしまった時の修理費についても解説

旧車メンテナンス 2023-12-25
国産車のチョー当たり年。1989年モデルはなぜ人の心をつかんだのか!?

国産車のチョー当たり年。1989年モデルはなぜ人の心をつかんだのか!?

ライフスタイル 2023-12-15
ニュージーランドは旧車にも優しい!驚きの自動車税と車検制度とは

ニュージーランドは旧車にも優しい!驚きの自動車税と車検制度とは

海外現地レポ 2023-11-28
世界最大級!マツダ車のみを展示する博物館がドイツにあった!

世界最大級!マツダ車のみを展示する博物館がドイツにあった!

ドイツ現地レポ 2023-08-21

記事ランキング

1
固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

ライフスタイル 2023-09-14
2
MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

旧車売買の豆知識 2024-10-08
3
2025年5月に2代目RAV4が25年ルール解禁!今後値上がりする?

2025年5月に2代目RAV4が25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2025-04-15
4
車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

旧車売買の豆知識 2024-08-06
5
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車市場動向 2025-04-15
6
車検証の住所変更をせずに15日過ぎたらどうなる?対応方法を紹介

車検証の住所変更をせずに15日過ぎたらどうなる?対応方法を紹介

旧車売買の豆知識 2024-10-07
7
車検ステッカーの貼り付け位置はどこ?間違えた場合の罰則も紹介

車検ステッカーの貼り付け位置はどこ?間違えた場合の罰則も紹介

旧車売買の豆知識 2024-02-02
8
ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

旧車売買の豆知識 2024-10-08

カテゴリ一覧

# 旧車コラム # 旧車の魅力 # 旧車売買の豆知識 # 旧車市場動向 # 旧車メンテナンス # エディターズノート # ライタープロフィール # イベントレポート # ライフスタイル # 加藤久美子&博人の見識 # ドイツ現地レポ # ライター愛車レポート # タイレルP34を追え! # オーナーインタビュー # 名車&迷車烈伝 # マツド・デラックスの世界 # 海外現地レポ