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ガレージに眠っている車検が切れたクルマを廃車できるか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、車検が切れたクルマを廃車にできるのかどうか、廃車にする際の具体的な手続きや方法、また注意すべきポイントについて詳しく解説します。
車検が切れたクルマの廃車方法について調べている方や手続きについて知りたい方は参考にしてみてください。
車検切れでも廃車手続きはできる
結論からお伝えすると、車検が切れたままでも廃車にすることは可能です。
ただし、車検が切れた状態のままだと公道を走行できません。そのため、クルマが動かせる状態であったとしても、車検が切れている場合はレッカーや積載車などで移動したり、仮ナンバーを取得してからクルマを動かしたりする必要があります。
また、車検が切れていると自賠責保険も切れている可能性が高いです。仮ナンバーを取得するには、自賠責保険に加入している必要があるため、「レッカーや積載車で移動する方法」と、「自賠責保険に加入して仮ナンバーを取得する方法」のどちらが自身に適しているか慎重に検討する必要があります。
車検切れのクルマの廃車手続きは自分でも可能?
車検切れのクルマの廃車手続きは、自分でも実施できます。ただし、廃車に必要な書類を複数用意したり、平日の日中に運輸支局で手続きしたりしなければなりません。平日は仕事や家庭のことで忙しい場合は、業者に手続きを代行してもらうとスムーズに廃車にできるでしょう。
車検切れの有無に関係なく廃車にできないケース
車検切れに関係なくクルマを廃車できないケースもあることに注意が必要です。どのような場合に廃車手続きができないのか、詳しくみていきましょう。
ローンの残債がある
ローンの残債がある場合や完済後に名義変更していない場合は、廃車手続きができません。
クルマの廃車手続きは、クルマの所有者でなければできない手続きです。そのため、ローンの残債が残っていたり、完済後に名義変更をしていなかったりする場合は廃車手続きを進められません。
ローンの残債がある場合は、完済して名義変更してから廃車手続きをします。ローンを完済しているものの名義変更をしていない場合は、名義変更をしてから廃車手続きすることとなります。
▼ローン完済後の名義変更手続きについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
クルマのローンを完済していなくても名義変更はできる?必要書類や手続きの流れも紹介
自動車税(種別割)が2年以上未納
自動車税(種別割)が2年以上未納の場合は廃車手続きができません。クルマは、廃車手続き(抹消登録)をしない限り、自動車税(種別割)の納税義務が発生し続けます。そのため、車検切れになったことを期に、自動車税(種別割)を納税せず2年以上そのままにすると廃車手続きができなくなります。
クルマにしばらく乗らないときや車検切れになったときは、自動車税(種別割)を一時的に止める「一時抹消登録」をしておきましょう。
車検切れのクルマの廃車手続き
車検切れになったクルマの廃車手続きには、一時的に公道を走行できない状態にする「一時抹消登録」と、クルマの解体(スクラップ)をした後に手続きする「永久抹消登録」の2つがあります。ここからは、それぞれの手続きについて解説します。
一時抹消登録
一時抹消登録は、一時的に公道を走行できないようにする手続きです。あくまでも一時的に公道を走行できない状態にする手続きであるため、再登録することで公道走行可能となります。一時抹消登録は、必要書類を用意し、運輸支局で手続きします。
一時抹消登録に必要な書類は次のとおりです。
普通車(登録車)の場合
【事前に準備が必要なもの】
・車検証
・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
・実印
・ナンバープレート
【陸運支局の窓口で入手できるもの】
・一時抹消登録申請書(ダウンロードすることも可)
・自動車税(種別割)、自動車取得税申告書
・手数料納付書(検査登録印紙代350円)
軽自動車の場合
【事前に準備が必要となるもの】
・車検証
・ナンバープレート
【軽自動車検査協会の窓口で入手できるもの】
・自動車検査証返納証明書交付申請書
・自動車検査証返納届出書
・軽自動車税申告書
▼一時抹消の手続きについてはこちらで詳しく解説しています。
クルマの抹消手続きとは?必要書類や手続きの流れについても解説
永久抹消登録
永久抹消登録は、クルマを解体して二度と乗れない状態にする手続きです。永久抹消登録をする際は、クルマを解体した後に運輸支局で手続きします。必要書類は次のとおりです。
普通車(登録車)の場合
【事前に準備が必要なもの】
・車検証
・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
・実印
・還付金受取口座
・個人番号カード(重量税の還付に必要)
・解体にかかる移動報告番号及び解体報告日(リサイクル券に記載)
・ナンバープレート
【陸運支局の窓口で入手できるもの】
・永久登録抹消申請書(ダウンロードも可能)
・自動車税(種別割)、自動車取得税申告書
・手数料納付書(手数料不要)
軽自動車の場合(解体返納手続き)
【事前に準備が必要なもの】
・車検証
・個人番号カード(重量税の還付に必要)
・還付金受取口座
・使用済自動車引取証明書
・ナンバープレート
【軽自動車検査協会の窓口で入手できるもの】
・解体届出書
・軽自動車税申告書
▼永久抹消の手続きについてもこちらで詳しく解説しています。
クルマの抹消手続きとは?必要書類や手続きの流れについても解説
車検切れのクルマの廃車費用
車検切れのクルマの廃車費用は次のとおりです。
一時抹消
一時抹消登録をする際にかかる費用は、普通車(登録車)・軽自動車(自動車検査証返納届)ともに350円です。
永久抹消
永久抹消登録をする際にかかる費用は、普通車(登録車)・軽自動車(解体返納)ともに無料です。
ただし、車検切れのクルマを動かす運送費と解体する際にかかる解体費用が発生します。運送費は〜2万円程度、解体費用は〜3万円程度が相場です。
運送や解体を依頼する業者によって費用が異なるため、永久抹消登録をする際は、事前に見積もりを取って費用を確認したり比較したりすることをおすすめします。
業者に依頼する場合は代行費用がかかる
一時抹消登録・永久抹消登録を業者に代行してもらった場合、代行費用がかかります。費用相場は、クルマの解体を伴わない場合は1万円〜、クルマの解体を伴う場合は〜10万円です。
車検切れのクルマは売却するのも1つの方法
車検切れのクルマを廃車しようと考え始めたときは、手続きを始める前に売却できないか買取業者に問い合わせてみましょう。
クルマは、動かなかったり車検が切れていたりしても売れる可能性があります。年式が古いクルマの買取を専門としている旧車王なら、動かないクルマや車検切れのクルマの買い取りも行っています。
クルマを廃車しようか検討し始めたときは、売却できるかどうかぜひ旧車王にご相談ください。
まとめ
車検切れになったクルマを廃車しようと考え始めたときは、一時抹消登録や永久抹消登録といった廃車手続きを検討するだけでなく、売却できるかどうか買取業者に問い合わせてみることをおすすめします。
クルマは、車検が切れたり動かなくなったりしても売ることが可能です。クルマの廃車を考え始めたときは、手続きを進める前に売却可能か問い合わせてみましょう。