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「3月はクルマを高値で売却しやすいのだろうか」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
例年3月は、4月から新生活を始める人を中心にクルマの需要が高まる時期ではあるものの、必ずしも買取価格が高くなるわけではありません。また、翌年度分の自動車税(種別割)が課税されることで、金銭的に損をすることもあります。
この記事では、3月中にクルマを売却する注意点や高値で売るためのコツなどについて詳しく解説します。
クルマを3月に売却する際の注意点
クルマを3月に売却するときの主な注意点は下記のとおりです。
タイミング次第では自動車税(種別割)がかかる
自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点でクルマを所有している人に課せられる税金です。税額は総排気量に応じて決まります。
たとえば、2019年10月1日以降にクルマを購入した場合、総排気量1,000cc以下は2万5,000円、1,500cc超2,000cc以下は3万6,000円、3,000cc超3,500cc以下は5万7,000円です。
クルマを売却してから買取業者に名義が変更されるまで、1週間ほどかかるのが一般的です。特に、3月は自動車販売業界の繁忙期のため、名義が売り手から買取業者に変更されるまで1週間以上かかることもあります。
そのため、3月の下旬ごろにクルマを売却すると、4月1日までに名義変更が完了せず、売り手に自動車税(種別割)が課せられる場合があります。
高価買取の保証はない
3月は就職や転勤、大学への進学などを背景にクルマを購入する人が増え、需要が高まる時期です。また、決算前のセールをする販売店も多いため、3月はクルマを高値で買い取ってもらえると思われやすいのです。
しかし、実際の査定額はクルマの需要や状態、年式、走行距離などさまざまな要素で変わります。
加えて、買い取ったクルマを販売するためには、名義変更の他にも点検、整備、清掃などの準備が必要であり、1ヶ月ほどかかるのが一般的です。そのため、3月にクルマを買い取っても需要が高まる時期に準備が間に合わない可能性があります。
このような背景から、3月にクルマの査定を依頼しても期待したほどの査定額がつかないことが多々あります。
3月のクルマ売却で税金トラブルを防ぐためのポイント
3月にクルマを売却すれば自動車税(種別割)が課税されないと思っていたところ課税されてしまった場合は、買取業者とトラブルになることがあります。
トラブルを防ぐためにも、買取業者に下記を確認しておきましょう。
- いつまでにクルマを引き渡せば4月1日よりも前に名義変更手続きが済むのか
- 仮に名義変更が4月1日までに済まない場合は自動車税を負担してくれるのか など
名義変更手続きにかかる時間や自動車税の取り扱いなどを買取業者によく確認し、スケジュールに余裕を持って進めることが大切です。
3月にクルマを売却しても影響を受けない税金
3月にクルマを売却しても「所得税」と「消費税」は基本的に課税されません。下記で詳しく解説します。
所得税
クルマや不動産などの資産を売却したときに生じた利益(譲渡所得)は、所得税の課税対象です。
しかし、中古車の買取価格が購入時の価格よりも高くなるケースは限られます。また、所得税が課税されるのは、業務で使用するクルマや趣味で所有していた高級スポーツカーを売却して譲渡所得が生じるときです。
個人が買い物や通勤などで日常的に利用するクルマの売却によって利益が生じても所得税はかかりません。
消費税
消費税は、商品の販売やサービスの提供に課せられる税金です。
中古車販売店にクルマを買い取ってもらった場合、買取価格には消費税が含まれています。
しかし、個人がプライベートで使用するクルマを売却する場合、受け取った消費税を納める必要はありません。
消費税を納める必要があるのは、事業を行う個人や法人です。その中でも、課税事業者のみが消費税を納めます。
▼関連記事はこちら
クルマ買取時には消費税を払う?使用目的別の違い、その他の税金についても解説
クルマを高く売りやすい時期
クルマをもっとも高値で売りやすい時期は「1~2月」です。就職や転職、進学などを背景にクルマを求める人が増える時期に備えて在庫を確保しようとする買取業者が増えるため、査定額は高くなりやすいのです。
その次に高く売りやすいのは「7~8月」といわれています。例年9〜10月にも転勤や転職などで新生活を始める方が一定数いるため、需要に合わせて7~8月に積極的に買取をする業者が増えます。
また、中古車販売店の多くは3月が決算期、9月は半期決算期です。その直前に開催されるセールの在庫確保を目的に積極的に買取をするようになることも、1〜2月と7〜8月の査定額が上がりやすい要因です。
3月に売る必要がない場合は、高値買取が期待できる1〜2月または7〜8月での売却を狙うのも1つの方法です。
クルマの売却で避けた方がよい時期
「3〜4月」と「9〜10月」にクルマを買い取ると、売却準備が整った頃には需要が低下してしまうため、買取価格も安くなりがちです。
また、例年12月はクリスマスや忘年会、年末年始といったイベントで支出が増えやすい時期で、クルマの需要が低下しやすいため、買取価格が下がる傾向にあります。
売却せざるを得ない事情がない限り、買取価格が低くなりやすい時期は避けたほうがよいでしょう。
クルマの売却のおすすめのタイミング
クルマを売るタイミングを検討する際は、モデルチェンジや車検なども考慮するとよいでしょう。下記で詳しく解説します。
モデルチェンジ前
フルモデルチェンジやマイナーチェンジが行われたクルマは、型落ちモデルの査定額が低くなりがちです。これは、新しいモデルのほうが高性能でデザイン性にも優れていることが多く、旧型車が見劣りする場合があるためです。
フルモデルチェンジは4〜6年、マイナーチェンジは2〜4年の間隔で実施されるのが一般的です。
前回のフルモデルチェンジまたはマイナーチェンジから一定期間が経過しているのであれば、次期モデルが正式に発表される前に売却するのも1つの方法です。
車検時期の前
車検の時期が近づいているときは、早めに売却することを検討しましょう。
費用をかけて車検を通しても、その分だけ査定額が上昇するとは限りません。不具合が見つかり、修理や部品の交換などが必要になると、査定額の上昇分よりも車検費用のほうが高くなるケースもあります。
クルマを高く売るためのポイント
売却する時期だけではなく、クルマの売り方や準備の仕方などでも査定額は変わります。 下記では、クルマをより高く売るために押さえておきたいポイントを解説します。
下取りではなく買取を依頼する
ディーラーの下取りは、新車購入とクルマの売却が一度にできるため、手続きがスムーズに進みやすいというメリットがあります。しかし、下取り価格は買取業者の買取価格よりも低くなるのが一般的です。
買取業者は、車種の人気や市場の動きなどさまざまな要素をもとに買取価格を決めます。また、買い取ったクルマを国内外の市場やオークションなどの広い販路を活用して迅速に売却できるため、高額での買取が可能です。
クルマをより高値で売却したいときは、複数の買取業者から見積もりを取り、比較検討したうえで売却先を選ぶとよいでしょう。
クルマの価値を正当に評価できる業者を選ぶ
買取業者によって査定基準が異なります。クルマを適正な価格で買い取ってもらうためには、価値を正当に評価できる買取業者を選ぶ必要があります。
売却予定のクルマの買取が得意な業者に査定を依頼すると、適正な査定額が提示される可能性が高まります。
公式ホームページに掲載されている強みや専門分野を確認し、買取業者を選ぶことが大切です。
整備記録簿を提示する
整備記録簿は、クルマの点検やメンテナンスなどの履歴が記載される書類です。
定期的に点検や整備、メンテナンスをしていたことを証明できれば、査定額が高くなる可能性があります。
クルマを売却するときは整備記録簿を準備し、査定時に提示できるようにしておきましょう。 また、自動車ディーラーや整備工場でクルマの点検や整備などを受けたときは、その内容を整備記録簿に記入してもらうことが大切です。
純正オプションがあればアピールする
純正オプションは、クルマのデザインや機能などとの統一性が高いため、査定額が高くなることが期待できます。
たとえば、サンルーフや先進安全装備、純正エアロパーツなどは、査定額にプラスとなりやすいといわれています。
純正オプションは、製造段階で装着されるため後から追加できません。純正オプションがついている場合は、査定時にアピールするとよいでしょう。
まとめ
3月にクルマを売却する場合、名義変更が4月1日に終わっていないと翌年度分の自動車税(種別割)が課せられます。また、買い取ったクルマを売りに出すためには1ヶ月ほどかかるため、3月は査定額が下がりやすくなります。
そのため、1〜2月や7〜8月といった査定金額が高くなりやすい時期にクルマを売却することも検討するとよいでしょう。「整備記録簿を提示する」「価値を正当に評価できる業者を選ぶ」などのポイントを押さえると、さらに高値で売却できる可能性があります。
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