シルビアは日産を代表するスポーツクーペとして1965年に誕生しました。2002年に登場した7代目に至るまで37年間にわたり、多くのユーザーを虜にしてきました。
今回はシルビアの特徴や魅力、現在の買取相場、今後の価格の見通しなどについて解説します。シルビアを所有している方や、購入を検討している方は参考にしてください。
シルビアとは
シルビアは、日産自動車が1965年にクーペとして発表してから2002年まで生産・販売していたモデルです。現代ではスポーツ車として知られていますが、実はスポーツ車として花開くようになったのは1980年代に入ってからです。
また、当時は斬新なデザインで話題を呼びましたが、販売価格が高かったことや乗り心地に対する不評などの影響で、販売台数は伸びませんでした。
世界情勢などの影響を鑑み、紆余曲折を経て7年ぶりとなる1975年に2代目が登場しました。海外向けに、「セクレタリーカー(秘書の乗る車)」をコンセプトとして生産されました。丸目2灯式ヘッドランプやファストバックスタイルで、主に北米からの支持獲得を狙ったデザインに仕上げられています。また、翌年には電子制御式燃料噴射装置を備えたシリーズが追加されています。
1979年に3代目S110型ハードトップが登場しました。センターピラーレスのデザインや直線的なボディラインが当時のトレンドとマッチしたことにより、人気に火が着きます。翌年にはモータースポーツ車として参戦し始めます。
1983年に4代目S12型が登場します。マッシブなデザインのリトラクタブルヘッドライトを採用したクーペとして開発されました。1,800cc、2,000cc、2,000ccターボなど多彩なエンジン設定をラインナップしていました。
1988年に5代目となるS13型が登場します。2ドアクーペとして他メーカーの対抗馬として設計されました。
流れるようなデザインは女性のみならず、当時のスポーツカー愛好家たちからも人気を得て、歴代最高の30万台を販売します。
初期設定は1,800cc、1,800ccターボでしたが、マイナーチェンジで2,000ccと2,000ccターボに変更されました。
1993年に6代目S14シルビアが登場します。
5代目を踏襲しつつボディコンポーネントを拡大したもののS13型の様な軽快な走りを得ることが難しく、スポーツ車としては人気を獲得できませんでした。また、RVブームに入ったことも販売台数が伸びなかった理由の1つです。
1999年に7代目S15型が登場します。
スポーティクーペの座を取り戻すべく開発された最終バージョンです。グレードはスペックSとスペックRの2グレードが設定されました。
時代に合わせ、安全装備としてABSとブレーキアシスト、デュアルエアバックを標準装備しました。
2002年に最終特別限定車としてVパッケージを発売します。同年、市場の変化や排気ガス規制などに伴い、惜しまれつつも生産・販売を終了しました。
シルビアの価格は高騰している?
シルビアの価格は高騰している状況です。特に直近数ヶ月は、年式を問わず右肩上がりの傾向を示しています。停滞や下降した時期もありましたが、改めて市場から評価されているといえるでしょう。
高騰の背景には、S15の25年ルール解禁が考えられます。生産終了後も日本国内で高い人気を誇っていましたが、さらに需要が高まった可能性があります。
※2024年9月時点の情報です。
▼25年ルール解禁による影響については、下記の記事で解説しているため、ぜひご覧ください。
2024年1月にシルビアS15が25年ルール解禁!今後値上がりする?
シルビアの現在の買取相場
シルビアの現在の買取相場は、10万〜370万円程度です。個体差による金額差はありますが、生産終了から20年経過したモデルでありながら高値で取引されています。
2024年9月現在の型式ごとの相場は、下記のとおりです。
型式 | 買取相場 |
S13 | 10万〜250万程度 |
S14 | 5万〜250万円程度 |
S15 | 10万〜370万円程度 |
どの型式も、ターボとMTを組み合わせたグレードの買取相場が高くなっています。2L・直列4気筒ターボのSR20DETのエンジンを搭載している点が買取相場に大きな影響を与えている可能性があります。
シルビアを高く売るにはどうすればよい?
続いて、シルビアを高く売るためのポイントを紹介します。
こまめにメンテナンスする&事故を起こさない
一番価格に影響があるのは修復歴の有無です。シルビアはスポーツ車ということもあり、フレームの修復歴の有無が価格に大きな影響を及ぼします。きちんと修復されていて機能的に問題が無くても、市場での「傷物」という評価は免れません。
またチューニングやカスタムが行われているクルマも価格に影響がでるでしょう。そして、こまめなメンテナンスで良好な状態が保たれているシルビアも、当然ながら価格が高くなりやすいです。
13K’sは排気量やターボであることをアピールする
販売台数30万台を記録した5代目シルビアのターボモデルです。モデルは2ドアクーペだけの販売となりました。マイナーチェンジに際して前期型の1,800ccから2,000ccへ排気量がアップされ、ターボ車は205psになりました。
S15 スペックRの高い性能をアピールする
S15 スペックRは、マニュアルトランスミッション車で250ps/6400rpmをマークするレーシンググレードとも言うべきスポーティクーペです。
スポーツ走行を視野に入れたボディは剛性がアップされました。16インチホイール装着車はスポーツチューン・サスペンションが装備されています。
ブレーキも強化され、全ベンチレーテッド・ディスクを採用し、フロントキャリパーは4ポッド対向ピストン方式です。またブレーキブースターもサイズアップされています。
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