免許返納はした方が良いのか?免許を返納することのメリットとデメリットを解説

目次
1.自主返納制度とは 2.自主返納件数 3.免許返納のよくある理由 4.免許返納の手続き場所 5.免許返納に必要なもの 6.自主返納後の支援 7.よくある質問

免許の自主返納とは、運転免許が不要になった方、身体機能の低下や運転に不安を感じるようになった高齢のドライバーが、自主的に運転免許証を返納する制度です。免許の自主返納と聞くと、全ての免許を返納したり、身分証明書がなくなったりしてしまうと心配する方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、免許返納制度の詳細、手続きの方法、身分証明書となる運転経歴証明書などについて解説します。

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自主返納制度とは

免許の自主返納制度とは、全ての免許または一部を取消しできる制度のことです。

運転免許が不要になった場合や加齢に伴う身体機能の低下などにより、運転に不安を感じるようになったドライバーは、自主的に運転免許証を返納することができます。

免許返納の年齢には制限がなく、何歳でも返納することが可能です。ただし、免許の自主返納をして運転経歴証明書を交付したことによる特典を受けられるのは、65歳以上からとなります。

また、「普通自動車の運転は卒業して、原動機付自転車を運転したい」「普通自動二輪免許を持っているものの、原動機付自転車しか運転しない」などの場合は、運転免許の一部取り消し申請することができます。運転免許の一部取り消しにより、必要な種類の免許のみを保有(取得申請)することが可能です。

ただし、運転免許の停止や取消しなど行政処分中の方、免許停止または免許取消処分の基準に該当する方は、自主返納することができません。

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自主返納件数

運転免許証の自主返納の件数は、年々増加傾向にあります。令和2年の統計によると、東京都の1年間の運転免許自主返納数は62,626件です。東京都で運転免許証の自主返納をした65歳以上は58,845件、75歳以上は22,392件、80歳以上は11,646件となっています。

免許返納の件数が増加している傾向の背景には、高齢(65歳以上)ドライバーが第一当事者となる事故が増加傾向にあることが挙げられます。

出典元:警察庁「自主返納件数の都道府県別・月別の推移(令和2年)

運転免許証の自主返納制度は、運転に不安がある方や視力、体力、記憶力、判断力など身体能力が低下した方による事故を減らす目的で平成10年に導入されました。制度導入当初は自主返納をする件数が少なかったものの、運転経歴証明書の導入や65歳以上の高齢者ドライバーの運転免許証自主返納後の支援が充実したことで、自主返納件数は増加しました。直近4年間(平成29年~令和2年)では、年間40万人以上の高齢者が運転免許証の自主返納をしています。

免許返納のよくある理由

運転免許証の自主返納をする主な理由は、運転に自信がなくなった、家族などに返納を勧められた、運転する必要がなくなったなどです。しかし、車がない生活が不便だと感じている方も多く、自主返納をためらうケースもあるようです。

高齢者(65歳以上)の場合は、運転免許証を自主返納し、運転経歴証明書の交付を受けると、公共交通機関(バス・タクシーなど)の割引を受けることができます。そのため、自治体や協賛企業のサポートを上手く利用すれば車がなくても不便ではないと言えるでしょう。ただし、運転経歴証明書の提示による公共交通機関の割引や支援などのサポート内容は各自治体により異なります。運転経歴証明書を提示することにより受けられる特典は、各都道府県のページでご確認ください。

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免許返納の手続き場所

運転免許証自主返納の手続きは、運転免許センターまたは管轄の警察署で行います。免許の返納を考えているときは、運転免許センターや管轄の警察署に問い合わせて、手続き場所を確認してください。

一般的には、運転免許センターまたは管轄の警察署に運転免許証を持参して手続きします。運転免許証の返納だけであれば、免許証のみで手続きすることが可能です。ただし、免許返納と運転経歴証明書の発行を同時にする場合は、写真や手数料が必要となります。また、代理人が免許返納をする場合は、委任状や代理人の本人確認書類などが必要です。

免許返納に必要なもの

免許返納に必要なものは、運転経歴証明書の有無や代理人による申請など、返納の方法によって異なります。それぞれのケースに応じた免許返納に必要なものは次のとおりです。

【有効期限内の運転免許証を返納する場合】
・運転免許証
※代理人が申請する場合には次のものも必要
・委任状
・代理人の住所と氏名お生年月日が確認できるもの(運転免許証や住民票など)

【有効期限内の運転免許証の返納と運転経歴証明書の発行を同時に受ける場合】
・運転免許証
・申請用写真(1枚)
・手数料(1,100円)
※代理人が申請する場合には次のものも必要
・委任状
・代理人の住所と氏名お生年月日が確認できるもの(運転免許証や住民票など)

【5年以内に自主返納をしていて運転経歴証明書の発行を受ける場合】
・申請者の住所と氏名と生年月日が確認できるもの(マイナンバーカードや住民票など)
・申請用写真(1枚)
・運転免許の取消通知書
・手数料(1,100円)
※代理人が申請する場合には次のものも必要
・委任状
・代理人の住所と氏名お生年月日が確認できるもの(運転免許証や住民票など)

【運転免許証を5年以内に失効していて運転経歴証明書の発行を受ける場合】
・失効している運転免許証
・申請者の住所と氏名と生年月日が確認できるもの(マイナンバーカードや住民票など)
・申請用写真(1枚)
・手数料(1,100円)
※代理人が申請する場合には次のものも必要
・委任状
・代理人の住所と氏名お生年月日が確認できるもの(運転免許証や住民票など)

※ここで紹介した持参物は、いずれも警視庁が公表している内容です。免許返納に必要なものや手数料の詳細は、管轄の警察署や運転免許センターで確認してください。

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自主返納後の支援

運転免許証の自主返納をした後は、身分証明書となる運転経歴証明書の交付や各自治体による支援などを受けることができます。ここからは、自主返納後に受けられる支援について紹介します。

運転経歴証明書の交付

運転免許証の自主返納をすると、運転経歴証明書の交付を受けられます。運転経歴証明書は、運転免許証に代わる公的な身分証明書として使用することが可能です。

ただし、運転経歴証明書は、自主返納後5年以内または失効後5年以内でなければ交付できません。また、免許取消になった場合は運転経歴証明書の交付を受けられません。

運転免許証の返納をしたときには、身分証明書として使用できる公的書類の運転経歴証明書の交付を受けておくとよいでしょう。

市町村による支援

運転免許証の自主返納をした高齢者は、公共交通機関(バス・タクシー)で運転経歴証明書を提示すると、運賃の割引を受けられることがあります。詳しくは、各自治体が公表している特典案内をご覧管さい。

協賛事業所による支援

運転免許証の自主返納をした高齢者を対象とした支援には、協賛企業によるものもあります。協賛企業の店舗などで運転経歴証明書を提示すると、料金の割引やサービスを受けられます。協賛企業の詳細については、特典案内をご覧ください。

よくある質問

運転免許証の自主返納について、よくある質問をまとめました。

Q.自主返納制度とは?

自主返納制度とは、運転免許証を自ら返納できる制度です。運転免許が必要ない方、運転に自信がなくなった方、身体機能の低下により運転に不安を感じるようになった方など、年齢問わず返納することができます。

65歳以上の高齢ドライバーは、運転免許証の自主返納をして、運転経歴証明書の交付を受けると公共交通機関の運賃割引や協賛企業でサービスを受けることができます。

Q.自主返納している人はどのぐらいいる?

運転免許証の自主返納をしている人は、1年間で40万人以上です。このうち、65歳以上の高齢者が大多数を占めています。

Q.免許返納に必要なものは?

運転免許証の自主返納に必要なものは運転免許証です。免許返納と同時に運転経歴証明書を交付を受ける場合には、申請用写真(1枚)や手数料が必要となります。また、本人が免許返納できない場合には、代理人に委任することも可能です。

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