目次
車検証の住所変更をする際、引っ越す地域によってはナンバープレートを変更する必要があります。そのままにしておくと、罰金が科せられる可能性があることに注意が必要です。
この記事では、車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が必要なケースや、具体的な手順などを紹介します。
車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が必要なケース
運輸支局や軽自動車検査協会の管轄に変更があった場合は、車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が必要です。たとえば、横浜市から川崎市に引っ越した場合、下記のように管轄が変わります。
・横浜市:神奈川運輸支局
・川崎市:川崎自動車検査登録事務所
神奈川運輸支局は「横浜ナンバー」、川崎自動車検査登録事務所では「川崎ナンバー」が配布されます。管轄の運輸支局や軽自動車検査協会がわからない場合は、下記のページで確認しましょう。
車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が不要なケース
運輸支局や軽自動車検査協会の管轄に変更がない場合は、車検証の住所変更時にナンバープレートを変更する必要がありません。たとえば、横浜市から横須賀市に引っ越した場合です。
横浜市と横須賀市の管轄は、同じ神奈川運輸支局のため、ナンバープレートの変更が不要です。
ナンバープレートを変更しなかった場合の罰則
ナンバープレートを期限内に変更しないと、50万円以下の罰金が科される可能性があります。厳密にいうと、ナンバープレートではなく車検証の住所を15日以内に変更しなければなりません。
また、住所を変更しないままだと、自動車税種別割の納付書が旧住所に届いてしまいます。旧住所に届くことにより、支払いが遅れる可能性があり、自動車税種別割に延滞金が発生することに注意が必要です。
リコールの案内も車検証の住所をもとに発送されているため、届かなくなる可能性があります。リコールの内容次第では、適切な対応を受けていないと車検に通りません。
さらに、リコール内容が原因で不具合が出たり事故を起こしたりした場合の責任は使用者にもあります。事故によって周囲の人や物に被害を与えた場合は、損害賠償責任を負うことにもなりかねません。
トラブルを避けるためにも、必ず期限内に手続きしましょう。
住所とナンバープレートの変更手続きの期限
車検証の住所とナンバープレート変更の手続きは、引っ越してから15日以内に行う必要があります。15日以内に行わなかった場合は、50万円の罰金が科される可能性があることに注意してください。
また、従来は住所変更した当日に運輸支局でナンバープレートを受け取る必要がありました。しかし、2022年1月4日からオンライン(OSS)でマイナンバーカードを用いて車検証の住所変更をした場合、ナンバープレートの交換が次回の車検時まで猶予される特別措置が導入されています。
ただし、オンラインで手続きするとはいえ、道路運送車両法で定められた期限を超えてはいけません。引っ越しをしてから15日以内に手続きしましょう。
流れとしては、次回の車検時までに旧ナンバープレートを返却して、交付された新ナンバープレートを取り付けます。業者に車検を依頼する場合は、「オンラインで住所変更をしたいため、ナンバープレートの変更が必要な旨」を伝えましょう。
車検証の住所とナンバープレートの変更手続き
車検証の住所とナンバープレートの変更手続きは、引越し先の住所を管轄する運輸支局で行います。軽自動車の場合は軽自動車検査協会で行うため、混同しないようにしましょう。
続いて、車検証の住所とナンバープレートの変更手続きの必要書類や手順、費用を紹介します。
必要書類
車検証の住所とナンバープレートの変更手続きをする際は、以下の書類が必要です。
【普通車】
自分で用意する書類 | 運輸支局で入手する書類 |
車検証 | 申請書 第1号様式 |
住民票(法人の場合は商業登記簿謄本) | 手数料納付書 |
車庫証明 | 自動車税申告書 |
旧ナンバープレート |
【軽自動車】
自分で用意する書類 | 運輸支局で入手する書類 |
車検証 | 申請書 軽第1号様式 |
住民票 | 申請依頼書(事前ダウンロードが可能) |
旧ナンバープレート |
参考:国土交通省 東北運輸局「住所変更等(変更登録)」軽自動車検査協会「必要書類」
クルマをローンで購入しており残債がある場合は、所有者であるローン会社の委任状も必要です。ローン会社に問い合わせて、住所変更の手続きにより委任状が必要な旨を伝えましょう。
また、普通車の住所変更には車庫証明書が必要です。車庫証明書は管轄の警察署で手続きします。交付までに3〜4日程度かかるため、時間に余裕を持って申請しましょう。
軽自動車の場合は、車庫証明書が不要です。ただし、自治体によっては変更手続き後に、管轄の警察署で「保管場所届出」を行わなければなりません。
届出が必要かどうかわからない場合は、管轄の警察署に問い合わせましょう。
手順
運輸支局で手続きする場合の手順を具体的に紹介します。
書類を作成する
窓口で以下を入手し、記入例を参考に書類を作成します。
・申請書 第1号様式
・手数料納付書
・自動車税申告書
自動車登録番号や車体番号などを記入する必要があるため、車検証を用意しておきましょう。
印紙を購入する
整備振興会の窓口で、住所変更とナンバー変更する旨を伝えて、手数料分の印紙を購入します。運輸支局内はさまざまな窓口があり、間違いやすいため建物の案内図をチェックしましょう。
手数料分の印紙を購入したら、手数料納付書に貼り付けます。
必要書類を提出する
検査登録事務所の窓口で、必要書類一式を提出します。3月や9月などの繁忙期以外の場合は、目安として30〜60分程度で住所変更後の車検証が交付されます。
交付されたら、その場で記載内容に誤りがないかチェックしましょう。
税申告をする
車検証の住所変更をした際は税申告が必要なため、隣接している自動車税事務所で忘れずに手続きしましょう。
自動車税事務所の窓口では、新しく交付された車検証と作成した自動車税申告書を提出します。なお、住所変更の場合は税申告時に税金を納める必要はありません。
参考:東京主税局「自動車の登録時は税申告をお忘れなく!」
ナンバープレートの交付を受ける
ナンバーセンターの窓口で、新しいナンバープレートが交付されます。交付される際に旧ナンバープレートを返却する必要があるため、事前に取り外しておきましょう。
また、普通車の後部のナンバープレートには「封印」が取り付けられています。クルマの封印とは、ナンバープレートを固定するボルトの上に被せるアルミのキャップのことで、運輸支局で正式に登録されたことを意味するものです。
封印の穴の開け方次第ではナンバープレートのネジの溝が潰れて、スムーズに取り外せなくなるケースもあります。下記の手順で、適切に作業しましょう。
1.マイナスドライバーの先を封印の真ん中に当てる
2.自分の腹部の前でマイナスドライバーを持ち腰を落とす
3.腰とお腹から体重をかけて、力強く封印を押し破く
ナンバープレートを取り付ける
交付を受けたら新しいナンバープレートをクルマに取り付けて、敷地内の「封印取り付け所」で封印してもらいます。封印は運輸支局もしくは封印受託者でないと取り付けられないため、必ず封印取り付け所に立ち寄りましょう。
参考:道路運送車両法 「第11条」
また、ナンバープレートが封印されてない状態では公道を走行できません。ナンバープレートを封印せずに公道を走行した場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることに注意してください。
費用
車検証の住所とナンバープレートの変更手続きには、以下の2つの費用がかかります。
・印紙代(手数料) 350円
・ナンバープレート代 1,500円程度(地域によって異なる)
軽自動車は手続きにかかる手数料が無料のため、印紙代はかかりません。なお、盗難や破損などによりナンバープレートを再発行する際も、手数料は不要です。
希望ナンバーに変更する場合は事前予約が必要
車検証の住所変更時にナンバープレートを「希望ナンバー」に変更する場合は、事前予約が必要です。希望ナンバーとは、ナンバープレートの大きい数字4桁を自由に指定できる制度のことで、注文生産のため交付まで1週間程度かかります。
希望ナンバーは、Webまたは運輸支局の希望番号予約センターで事前予約が可能です。
ただし、抽選対象希望番号の場合は、毎週月曜日に実施される抽選に当選しなければなりません。たとえば「・・・1」や「・・・8」、「・777」といった人気が高い数字です。
抽選対象希望番号は管轄の運輸支局によって異なるため、事前にチェックしましょう。なお、希望ナンバーを取得するには4,000円〜6,000円程度の費用がかかります。
図柄ナンバーへの変更も可能
車検証の住所変更時は、図柄ナンバーへの変更も可能です。図柄ナンバーとは、地域や観光振興などを目的に観光地や名産などをデザインしたナンバープレートのことです。
タイミングによっては、国際的なスポーツ大会の開催に合わせた図柄ナンバーも取得できます。図柄ナンバーは、希望ナンバーと同様に事前予約が必要で、入金確認後10日程度で交付されます。
図柄ナンバーの取得費用は7,000円〜1万円程度です。
まとめ
住所を管轄する運輸支局や軽自動車検査協会に変更がある場合、車検証の住所変更時にナンバープレートの変更も必要です。
住所とナンバープレートは、引っ越しをしてから15日以内に変更する必要があり、期限内に手続きできなかった場合は50万円以下の罰金が科される可能性があります。自動車税の納付書やリコールの案内も、旧住所に届きトラブルになる可能性もあるため、必ず期限内に住所とナンバープレートの変更をしましょう。
また、ディーラーや自動車販売店では、車検証の住所とナンバープレートの変更手続きを代行しています。運輸支局や軽自動車検査協会は、平日9時頃~17時頃までしか手続きを受け付けていないため、時間内に行けない場合は代行を依頼するとよいでしょう。
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