車検が切れた車は公道を走行できないため、どのように移動させるべきか悩むでしょう。車検切れの車は、仮ナンバーを取得して自走させたり、業者に依頼したりして移動させます。
ただし、再車検を受けない限り、買い物や通勤などで車を使えないことに注意が必要です。この記事では、車検切れの車を動かす方法や注意点などについて詳しく解説します。
車検切れの車を動かす方法
車検切れの車は公道を走行できないため、仮ナンバーを取得して自走させるか、レッカーや積載車で移動させる必要があります。まずは、車検切れの車を動かす方法を紹介します。
仮ナンバーを取得して自走させる
仮ナンバーを取得すれば、車検切れの車であっても自走が可能になります。仮ナンバーは、一時的に運行が許可されるナンバープレートです。
仮ナンバーを取り付けることにより、車検切れの車でも公道を走行できます。仮ナンバーを取得する際には、以下の書類を揃えて役所で手続きしましょう。
・運転免許証
・車検証
・自賠責保険証明書(原本)
・認印
自賠責保険は、仮ナンバーの使用期間をカバーしているものが必要です。たとえば、以下の場合は新たに自賠責保険に加入しないと、仮ナンバーを取得できません。
・車検満了日:2024年4月30日
・自賠責保険満期日:2024年5月30日
・仮ナンバー取得日:2024年6月1日
保険期間が満了している場合は、保険会社や代理店で自賠責保険に加入しましょう。
また、仮ナンバーの取得時は「自動車臨時運行許可申請書」を提出する必要があります。経由地や目的地などを記入するため、事前に走行ルートを確認しましょう。
なお、取得時は750円程度の手数料が発生します。地域によって異なるケースもあるため、各自治体の公式Webサイトを確認してください。
レッカーで移動する
故障やバッテリー上がりなどにより車が自走できない場合は、業者にレッカー移動を依頼します。ただし、レッカー移動はけん引する車のタイヤを公道に転がす必要があるため、無車検運行に該当します。
車検切れの車をレッカー移動させるには、仮ナンバーを取得しなければなりません。なお、仮ナンバーを取得せずに業者に依頼すると、レッカー移動を断られるケースもあります。
積載車で移動する
レッカーではなく、積載車で車検切れの車を動かす方法もあります。積載車は、レッカーのように車のタイヤを公道に転がす必要がないため、仮ナンバーの取得が不要です。積載車を所有している業者に、車検切れの車の移動が可能かどうかや、料金の有無を問い合わせましょう。
なお、積載車は業者に依頼するほか、レンタカー会社から借りる手段もあります。ただし、運転するには準中型以上の免許が必要なことに留意してください。
車検切れの車は再車検が必要
車検切れの車を買い物や通勤などで運転するには、再車検を受ける必要があります。再車検を受ける場合、仮ナンバーを取得して運輸支局に持ち込むか、業者に車検を依頼しなければなりません。
運輸支局に持ち込むことは「ユーザー車検」ともいい、保安基準に適しているかどうかを自分で検査する必要があるため、車に関する知識や整備の技術が必要です。
一方、業者に依頼した場合は検査や整備を一任できるため、知識や技術がなくても車検を受けられます。なかには積載車を所有している業者もいるため、仮ナンバーを取得せずに車を持ち込めます。車検を業者に依頼する場合は、積載車での引き取りが可能かどうか確認しましょう。
なお、仮ナンバーは最大で5日しか申請できないうえに、1つの目的に対して1回限りしか使用が許可されていません。自動車臨時運行許可申請書に記入した経由地や、目的地以外の走行も禁止されていることに注意が必要です。
車検切れの車で走行したらどうなる?
車検切れの車で走行すると、罰則を受けることになります。また、事故を起こすと高額な賠償が必要になるケースもあるため、車検切れの車は運転しないよう注意しましょう。
続いて、車検切れの車で走行したらどうなるのかを紹介します。
罰則を受ける
車検切れの車で走行すると、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。違反点数は6点加算されるため、免許停止処分も下ります。
前歴や累計点数によっては、免許取消処分になる可能性もあることに注意が必要です。ただし、車検切れの車で罰則を受けるのは、あくまでも公道を走行した場合に限られます。ガレージに車検切れの車を保管している場合や、私有地を走行した際は罰則の対象外です。
また、車検切れの車は自賠責保険の保険期間も過ぎているケースがほとんどです。自賠責保険は、以下のように車検満了日の1ヶ月後に保険期間が切れるよう加入されています。
車検満了日:2024年4月30日
自賠責保険満期日:2024年5月30日
車検と自賠責保険が切れている状態で公道を走行すると、併合罪になるため1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金が科せられます。
自賠責保険とは、法律に基づき加入が義務付けられており、被害者に対して最低限の補償をする保険のことです。自賠責保険が切れていると、より厳しい罰則を受けることになるため、車検切れの車は運転しないようにしましょう。
事故を起こすと高額な賠償が必要になることがある
車検切れの車で事故を起こすと、高額な賠償が必要になることもあります。車検切れの車は、自賠責保険が切れている可能性があるため、事故を起こした場合は保険金が下りません。
また、任意保険に加入していたとしても、本来自賠責保険で補償するべき分は、任意保険会社側に支払い義務はありません。そのため、自賠責保険分の保険金は自分が賠償する必要があります。事故の賠償金は億を超えるケースがあるため、今後の人生に大きな影響が出ることになりかねません。
なお、車検切れの車の事故を適用外としている任意保険会社もあります。任意保険を使えなかった場合は、より高額な賠償が必要なことに留意してください。
まとめ
車検切れの車は、以下の方法で動かせます。
・仮ナンバーを取得する
・レッカーでけん引する
・積載車に載せる
再車検を受ける際は、上記の方法で運輸支局や業者に車を持ち込みましょう。
また、車検切れの車で公道を走行すると免許停止になるほか、罰金刑や懲役刑を受けることになります。車検切れの車で事故を起こすと、保険金が下りないケースもあるため、その場合は高額な賠償が必要になる点に注意が必要です。
なお、車検切れでも自動車税は毎年課税されます。車に乗る予定がない場合は、売却や廃車を検討しましょう。
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