車検切れの車を運転して、整備工場や車検場に持ち込もうとしている方もいるでしょう。車検切れの車を運転するには、仮ナンバーを取得する必要があります。
仮ナンバーを取り付けずに運転した場合は、罰則が科されるため注意が必要です。この記事では、仮ナンバーの必要性や取得方法、注意点などについて紹介します。
仮ナンバーとは
仮ナンバーとは、取り付けると一時的に公道を走行できるナンバープレートのことで、正式名称を「自動車臨時運行許可番号標」といいます。
仮ナンバーには一般用と業務用があり、それぞれ特徴が異なります。一般用がナンバープレートに赤い斜線が入っているのに対し、業務用は周囲が赤く囲われています。
個人で仮ナンバーを取得する場合は、赤い斜線が入っているナンバープレートを使用することを把握しておきましょう。なお、仮ナンバーは車検切れのほかに、ナンバープレートが盗まれた際や廃車にする車を移動させるときなどにも使われます。
車検切れのときに仮ナンバーが必要な理由
車検切れでは公道を走行できないため、車検を受けるには仮ナンバーを取得する必要があります。仮ナンバーを取り付けると、自分で運転して整備工場や車検場に車を持ち込むことが可能になります。
車検切れの状態で公道を走行すると、以下の罰則が科せられるため注意が必要です。
・違反点数......6点
・懲役/罰則......6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
・行政罰......30日間免許取消
車検切れで検挙されると、違反点数が6点加算されるため、一発で免許停止処分が下されます。前歴が多かったり、累積点数が15点を超えたりする場合は、免許取消処分が下されることに留意してください。
仮ナンバーの取得方法
仮ナンバーは、必要書類を揃えて役所で取得する必要があります。必要書類や手続きの流れなどを把握して、スムーズに手続きを行えるようにしましょう。続いて、仮ナンバーの取得方法を紹介します。
必要書類
仮ナンバーの取得に必要な書類は、以下のとおりです。
・車検証
・自賠責保険証明書
・身分証明証
・自動車臨時運行許可申請書
・認印
仮ナンバーを取得するには、有効な自賠責保険を用意する必要があります。自賠責保険は、車検満了の1ヶ月後に有効期限が切れるように加入されているケースがほとんどです。
そのため、車検切れの場合は自賠責保険の有効期限も過ぎている可能性があります。自賠責保険の有効期限が過ぎている場合は、新たに加入してから仮ナンバーを取得しなければなりません。
また、自動車臨時運行許可申請書には、申請者の氏名や住所などに加えて、以下を記入します。
・運行の目的
・運行する経路
・運行の期間
手続きの流れ
仮ナンバーの手続きの流れは、以下のとおりです。
1.自賠責保険の有効期限を確認する
2.役所に出向く
3.自動車臨時運行許可申請書を記入する
4.必要書類を提出する
3.仮ナンバーを受け取る
まずは、自賠責保険の有効期限を確認します。有効期限が過ぎている場合は、保険会社の窓口や保険代理店である自動車販売店、または整備工場などで自賠責保険に加入しましょう。
また、仮ナンバーは以下いずれかの役所で手続きする必要があります。
・出発地
・経由地
・到着地
仮ナンバーは申請した当日に受け取れるため、取得日に合わせて車検の予約をしましょう。ただし、役所の受付時間内でしか申請できないため、平日の日中に手続きする必要があります。
費用
仮ナンバーの取得には、1車輌につき750円程度の手数料が発生します。地域によって金額が異なるケースもあるため、各自治体の公式Webサイトを確認しましょう。
また、自賠責保険の有効期限が過ぎている場合は、自賠責保険料が発生します。自賠責保険は1日単位での加入ができないため、月単位で契約する必要があります。
車検切れを理由に仮ナンバーを取得する際の注意点
仮ナンバーには、使用できる日数や用途が決められています。ルールを守れなかった場合は、罰則を受ける可能性があるため注意が必要です。続いて、車検切れを理由に仮ナンバーを取得する際の注意点を紹介します。
最長5日まで使用できる
仮ナンバーは「最長5日」まで使用できると、道路運送車両法35条で定められています。あくまでも車の移動や整備にかかる期間に対して、一時的に運行が許可されているだけのため、必要な日数分だけを申請しましょう。
また、仮ナンバーは使用する当日のほかに、前日からでも申請できます。使用する当日が早朝の場合は、前日に役所で申請しましょう。
申請経路しか走行できない
仮ナンバーは、あくまでも特例的に運行を許可しているだけのため、申請した経路以外は走行できません。走行できるのは、自動車臨時運行許可申請書に記入した経路に限られます。
また、申請した目的以外での使用も禁止されているため、買い物や通勤で車を運転できないことに留意してください。
決められた用途でのみ使用できる
仮ナンバーは、以下の車輌でしか使用できません。
・普通自動車
・小型自動車
・自動二輪車 ※250cc以上
・軽自動車
・大型特殊自動車
大型特殊自動車には、ブルドーザーやロードローラーなどが該当します。原付や小型特殊自動車などは、仮ナンバーを取得できないことを把握しておきましょう。
期間満了後は5日以内に返却する
仮ナンバーは、使用期間が満了した日から5日以内に役所へ返却する必要があります。たとえば、3月1日から5日間取得した場合、3月10日までに返却しなければなりません。
返却しなかった場合は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があるため、注意しましょう。
また、仮ナンバーを失くしたり破損してしまった場合は、警察署に届け出なければなりません。1,000〜2,000円程度の弁償金を役所に支払う必要もあるため、使用期間中は適切に管理しましょう。
まとめ
車検切れでは公道を走行できないため、役所で仮ナンバーを取得する必要があります。仮ナンバーを取り付けていれば、自分で運転して整備工場や車検場に車を持ち込むことが可能です。
仮ナンバーを取得せずに公道を走行した場合は、以下の罰則を受けることになるため、注意しましょう。
・違反点数......6点
・懲役/罰則......6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
・行政罰......30日間免許取消
なお、ディーラーや自動車販売店によっては、積載車で車検切れの車を引き取りに来てくれるケースもあります。平日に仮ナンバーを取得できない場合は、ディーラーや自動車販売店に車検を依頼しましょう。
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