「ワゴン車は自分に合っているんだろうか」「検討の土台に挙げるべきか」など、次の1台としてワゴン車を考えている方は多いのではないでしょうか。ワゴン車は、広い荷室と乗用車としての快適性を兼ね備えた人気のボディタイプです。しかし、情報の取捨選択ができなければ車選びは失敗する可能性があります。
そこで今回は、ワゴン車の特徴や選び方について解説します。人気モデルや向いている人の傾向もお伝えするため、購入を検討すべきかどうか適切な判断ができるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
ワゴン車とは
ワゴン車とは、人と荷物の両方を快適に運ぶために作られた車のことです。荷馬車の人や荷物を載せるワゴンが発祥元といわれており、1970年代に商用車のバンを乗用車仕様にしたワゴン車が登場し、これまで発展してきました。
特徴は車内空間が広く、荷物の積載能力も高いことです。家族との旅行やレジャーなど、幅広い用途に対応できる車として、特に1990年代に市場を賑わせました。
2020年代に入った現在でも、多くのメーカーがワゴン車をラインナップに取り揃えており、ファンからの支持は高い状態にあります。
ワゴン車の種類
ワゴン車には、ボディタイプごとに大きく分けて5つの種類があります。それぞれの特徴についてみていきましょう。
ワンボックスワゴン
ワンボックスワゴンは、キャブオーバー型ワンボックス車かつ乗用車登録(5ナンバー、3ナンバー)の車を指します。
人が乗るキャビン部分とエンジンルームが一体化した設計がされており、人や荷物のスペースにゆとりのあるモデルが多い傾向にあります。たとえば、トヨタのハイエースワゴンや日産キャラバンワゴンなどは、10名程度の乗車が可能です。
軽ワンボックスなどの乗車定員の少ないモデルを選ぶと広大な荷室が手に入るため、大きな家具やサーフボードなどの長尺物も問題なく載せられます。最近では、車中泊仕様にカスタムしたモデルも登場し、用途の幅はさらに広がっているワゴン車です。
ステーションワゴン
ステーションワゴンは、セダンの快適性と運動性能を兼ね備えつつ、荷室の容量を拡張した車です。セダンベースのため、重心の低さを活かしてスポーツカーに迫るような運動性能をもつモデルもあります。
たとえば、スバルのレガシィやマツダのアテンザワゴンなどは、荷室部分が低いため積み下ろしが容易なことが特徴です。
快適性と積載能力のバランスが取れており、日常的な使用から週末のアウトドアまで、幅広いシーンで活躍します。
軽ワゴン
軽ワゴンはその名のとおり、ワゴンタイプの軽自動車です。なお、軽ワゴンのなかでも「トールワゴン」や「スーパーハイトワゴン」など、細かく種類が分かれています。
具体的なモデルとしては、スズキワゴンRやホンダN-BOXなど、セダンタイプよりも室内空間にゆとりがあり、後席の足元も広々としているモデルが軽ワゴンには豊富です。
後席に人が乗らない場合は、座席を倒すと広い荷室空間として使えるため、利用シーンに合わせて手軽にレイアウトを変更できます。
使い勝手と経済性のバランスに長けたワゴン車です。
トールワゴン
背の高い箱型のワゴンです。背の高さを活かした頭上空間により、開放感が感じられるほかコンパクトなボディサイズのモデルが多く、取り回しに優れている点などが特徴です。
例として、日産キューブやトヨタのポルテなどは、街中での取り回しのよさと広い室内空間で人気を博しました。
駐車スペースが限られていたり、街中での運転が日常的だったりする方に適しているワゴン車といえます。
ミニバン
背の高いボックスタイプのワゴン車がミニバンです。名前に「バン」と付きますが、エンジンルームが独立しており、乗用車専用設計のため、商用車のバンよりも乗り心地が優れています。
トヨタのヴォクシーや日産セレナなどをはじめ、スライドドア搭載車が多く、ファミリー層や介護が必要な人などに人気です。室内空間にも余裕があるため、多人数で移動したり荷物を載せたりするほか、使い方によっては車中泊もできます。
普段使いからレジャーまで対応できるワゴン車です。
ワゴン車が向いている人
1台の車に長く乗り続けたい人には、ワゴン車が向いているでしょう。なぜなら、乗車スペースと荷物スペースの両方が備わっており、ドライバーとして運転する楽しみを味わったり、乗る人が増えても快適に移動できたりするためです。
荷室が広くとられているモデルが多く、日常の買い物はもちろん、非日常を味わうためにアウトドアや旅行に行くときでも、荷物が載らなくて困ることもありません。
利用シーンを選ばず、何かを諦めなくてはいけないといったケースも少ないため、長く乗れる愛車をみつけたい方にワゴン車は適しているといえます。
ワゴン車の選び方
ワゴン車の選び方に関する6つの方法を紹介します。選び方を知っておくと候補のモデルを絞れるようになるため、ご自身の状況に照らし合わせながらチェックしてみてください。
用途で選ぶ
ワゴン車はステーションワゴンからミニバンまで、さまざまなボディタイプがあります。どのような用途で使う機会が多いのかを踏まえて選びましょう。
たとえば、荷物を載せてドライブを楽しみたい方は、低重心で安定した走行ができるステーションワゴン、経済性を優先したい方は軽ワゴン、多人数での移動機会が多い方はミニバンが候補となります。
まずは「どの車を選ぶか」よりも「何をしたいのか」という用途で選ぶと、的確な車選びができるでしょう。
人気度で選ぶ
用途でボディタイプが絞れたら、人気のモデルを確認すると候補がみつけやすくなります。
ワゴン車は1つのカテゴリーでも選択肢が豊富です。たとえば、ミニバンだけでも片手では足りないほど多くのモデルがあります。
人気モデルをみると、ボディタイプがもっている特徴がより具体的に把握できます。どんな車があるのか迷った際には、人気度でワゴン車の魅力を探してみましょう。
予算で選ぶ
予算で選ぶ方法は大きく2つあります。モデルが決まってから予算で絞る方法と、予算からモデルを絞っていく方法です。
1つ目に具体的なモデルが絞れたら、自分の予算範囲に収まるかを確認しましょう。人気モデルは長期間に渡って販売される傾向にあるため、マイナーチェンジを繰り返しているケースがあります。同じモデルでも、1つ前の型はより安く手に入れられるかもしれません。
2つ目は最初に予算で絞って、どんなモデルが該当するのかを確認する方法です。似た装備を搭載した車同士でも、モデルによっては手頃な価格になっている場合があります。
手元資金を多く残せれば、購入後のカスタマイズ費用にあてたり、メンテナンスパックを追加できたりと、使い道の選択肢は広がります。予算を計画的に見積もったうえでワゴン車を選びましょう。
荷物の荷室容量で選ぶ
載せたい荷物の量が把握できている場合は、数字で比較できる荷室容量で選ぶ方法が有効です。数字が大きくなるほどに多くの荷物を載せられるため、ワゴン車としての満足度は高まります。
インターネットで「モデル名+荷室容量」と検索すれば詳細を確認できます。気になるモデルの情報を集めて比較しましょう。
ただし、荷室の形状は縦方向に広いのか、横方向に広いのかなどはモデルによって異なるため、現物や写真で確認したほうが後悔せずに済みます。
燃費で選ぶ
ワゴン車は、人と荷物を載せるスペースを生み出すため、ボディサイズが大きいモデルや車輌重量が重いモデルが多い傾向にあります。ガソリン代を含めた毎月の維持費を考えると、燃費のチェックは重要です。
予算との兼ね合いもありますが、どれだけ魅力に感じるモデルであっても、燃費の部分で後悔する可能性はゼロとはいえません。
カタログ値を参考にしつつ実燃費について販売店に聞いたり購入者のレビューを確認したりしましょう。
デザインで選ぶ
自分好みのデザインの車を選ぶことで、所有満足度が高まります。同じボディタイプや価格帯のなかで迷った際には、自分好みのデザインの車輌を選びましょう。
メーカーによってデザインの特徴はさまざまです。ワゴン車は外装の形状で大きく印象が変わります。また、内装のデザインは使い勝手に影響するため、実車を見たり触れたりしましょう。
デザインは後から簡単には変えられないため、買った後に満足できる自分好みのデザインかどうか、時間をかけて考えてみてください。
ワゴン車の人気モデル5選
中古車のなかから、2013年以前のモデルに絞って5車種紹介します。
トヨタ ハイエース
トヨタを代表するワンボックスワゴンです。箱形のボディ形状で、フラットかつ広大な荷室が特徴です。従来より、多くの人から支持されていましたが、コロナ禍での車中泊人気の高まりによって、さらに注目のモデルとなりました。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2つが選択できるほか、ロングセラーモデルのため、年式をとわず顔が変わらない点も魅力です。また、アフターパーツも充実しており、自分だけの1台としてカスタムも楽しみたい方に適したモデルです。
マツダ アテンザワゴン
アテンザは2002年に登場したマツダのフラッグシップモデルです。ボディタイプの1つとしてスポーツワゴンがラインナップされていました。年式やグレードによって2.0Lと2.5Lエンジンから選択できます。
2008年のフルモデルチェンジでオートクルーズコントロールや本革巻きのステアリングなど装備が充実し、2012年の3代目で、最新のマツダデザインテーマ「魂動(こどう)」が採用され、スポーツワゴンの名称が「アテンザワゴン」に変更されました。
ワゴンでありながら、マツダ車らしい運転の楽しさが味わえるため、デザインと荷室容量を手に入れたい方に適したモデルです。
日産 ステージア
1996年に登場したステーションワゴンです。スカイラインのワゴン版として人気を博し、2001年に2代目にモデルチェンジしています。2.5Lエンジンと3.5Lエンジンから選択できるほか、後席はリクライニング機構が付いており、運動性能と快適性の高さも申し分ありません。
2ボックスを体現したような荷室は、ワゴン車としての魅力が感じられるフォルムで、今も根強い人気を誇ります。リアゲートにガラスハッチを採用し、狭い場所でもリアゲートを開けることなく荷物の出し入れが可能なため、駐車環境に制限のある方でも検討しやすいモデルといえます。
スバル レガシィツーリングワゴン
スバルを代表する1台です。ステーションワゴンといえば、レガシィをイメージする人も多く、ボクサーエンジンと、シンメトリカルAWDで高い走行性能を誇ります。
1989年の登場以来、その人気は国内だけにとどまらず、北米をはじめとする海外でも販売されるほど。広い後席と大容量の荷室で、使い勝手は抜群で、古いモデルであっても高値で取引されています。
ボンネットに設けられたエアインテークは、スポーティな印象を高める存在として、レガシィを象徴づけるデザインといえます。また、2003年に登場した4代目から、イグニッションオンでスピードメーターとタコメーターが動く演出が付き、ハンドルを握る時の気持ちが高まるでしょう。
スポーティなステーションワゴンが好みの方は、検討リストに入れても損のないモデルです。
ホンダ フリード
「ちょうどいいホンダ」がキャッチコピーのコンパクトミニバンです。5ナンバーサイズで運転がしやすく、ホンダ車らしい室内空間が大切にされた作りによって、最大で8名まで乗車が可能です(初代モデル)。
フロントピラーが細いうえに三角窓が大きく作られているため、運転席からの視界がよく、人通りの多い街中や住宅街も安心して運転できます。また、室内収納が豊富で、1列目から3列目までドリンクホルダーや小物の収納を備えています。
ガソリンエンジンモデルのほかハイブリッドモデルも選べるため、燃費を重視したいファミリー層からの支持を獲得しているモデルです。
まとめ
ワゴン車は、優れた荷室空間の使い勝手と安定した走行性能によって長く使える車です。ワンボックスカー・ステーションワゴン・軽ワゴン・トールワゴン・ミニバンと種類が豊富なため、好みに合わせて検討できます。
まずは、自分の理想とするワゴン車の用途を整理して、人気のモデルから情報を集めていくと愛車の候補となるモデルに出会えるでしょう。
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