旧車の売買と鑑定市場

持ち家を検討している場合、先にクルマを買うのはアリorナシ?
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.24

持ち家を検討している場合、先にクルマを買うのはアリorナシ?

筆者の友人・知人の何人かが自動車関連業や不動産業に従事している。 そこで話題になるのが「ローンに関すること」だ。 個人情報があるので親しい間柄であっても詳しくは教えてくれないが、最近多いのが「クルマのローンを先に組んでいて、そのあとに家を買おうとして住宅ローンの審査で引っかかるケース」だという。 クルマのセールスの友人曰く、旦那さんの方が独身時代に「今のうちに買っておかないと後で買えなくなる」と、勢いで趣味車や自分好みのクルマをローンを組んで契約、その残債がネックとなってすんなり住宅ローンの審査が通らなかった……というケースがしばしばあるとか。 家を買うとなると、結婚して子どもが産まれて・・・といった具合に、比較的若い、いわゆる「子育て世代」が多い。 友人であるクルマのセールスも、「正直1台でも多く売りたいのはヤマヤマだが、子育て家族と商談する場合『すでに持ち家か、あるいは近々購入予定があるか』を聞くようにしている」という。 理由は前述のとおりだ。 筆者自身も、取材を通じ、結婚して子どもが産まれて、せっかく家を建てるならいっそビルトインガレージ付き…といった未来予想図を描いている20代〜30代のクルマ好きの方と知り合う機会が多い。 たしかに、結婚して子どもが産まれたら、家のクルマはミニバンかSUVなど、実用的な選択肢のなかで選ばざるを得ない。 ましてや趣味車を増車するなど論外だ(よほど稼いでいれば別だが)。 筆者はファイナルプランナーのような専門知識を有する立場ではないが、自身の体験と、現場からの声を備忘録的にまとめておこうと思う。 今回は特にそんな方たちに向けた予備知識として、記憶の片隅に留めてもらえたら幸いだ。 ■かつて「月賦払い」なんていわれていた時代もあった 会話のなかで「月賦(げっぷ)」というキーワードが出てきてといってピンとくるのは昭和世代だろうか……。 現代ではローンという言葉の方が一般的だと思う。 職業や年収、クレヒス(クレジットヒストリー)に代表される信用情報……などなど。 ありとあらゆる要素が加味されたうえでの「最大公約数=審査結果または融資額」ということを意味する。 つまり、ローンが組めたということは「一定の社会的な信用があると認められた」わけだ。 いっぱしとして認められた、ということかもしれない。 ■ローンの審査基準は謎。そして一律ではない ローンの審査基準は会社によってまちまちで、A社では断られたけれど、B社ではクリアできたというケースも少なからずあるようだ。 これはクルマおよび住宅ローンいずれも共通していて、いろいろな攻め方があるように思う。 ただ、最初にNGが出たあとすぐに別のローン会社に審査を依頼すると不利という話も耳にした。 イチかバチか的なローン申請をできるだけ避けることはもちろん、普段から支払い関係をクリーンにしておくのが懸命だろう。 また、すでに住宅ローンを組んでいて、ローンや残価設定ローンなどでクルマを購入する場合「高額な住宅ローンを組めるほど支払い能力がある」と評価するか「すでに高額なローンを組んでいる」と判断するケースもあるという。 ■クルマを買う前に押さえておきたい、住宅ローンを組む際にチェックすべきポイント 筆者は、フリーランス時代に2度住宅ローンを組んだことがあるが、その際、別々のメガバンクを利用した。 面談の際に、ここぞとばかりに担当者さんを質問攻めにして教えてもらったことをまとめておきたい。 家を建てる前にクルマが欲しいといって譲らない旦那に頭を抱えているそこの奧さん、これを見せてあげてください。良識ある旦那さんなら、ヘタに統計論とか理詰めで攻めるよりも冷静に現実を受け止めてくれるはずなので。 ●どれくらい頭金を用意できるか 住宅ローンであれば購入金額の20%までが目安とされる。これはクルマも同様だが、決して安くはない金額といえる ●他のローンの残債 特に響いてくるのがクルマのローン。まずこれを完済しないと住宅ローンを組ませてもらえないケースもあるので要注意 ●過去のローン実績(組んだ回数) いわゆる現金派の人がいるが、たとえ高収入であってもローンを組んだ実績がないと未知数と見なされる可能性大 ●過去のローンの完済実績(繰り上げ返済を含む) ここはかなり重視されるようだ。繰り上げ返済も加点ポイントとなる ●職業(正規/非正規/自営業を含む) 会社員だけでなく、公務員や士業、看護師など、安定性や誰もが知るまたは資格を活かして生計が立てられると見なされるようだ。その点、非正規およびフリーランスは不利(過去3期分が判断基準) ●勤続年数 勤続3年以上が望ましいが、最低1年以上であれば可能性はゼロではなさそう。転職直後であっても前職の勤続年数が長いと加点となるようだ ●年収 当然ながら多ければ多いほど有利。年齢が低ければ、年収が低くても将来性(若い)ということで加点となるケースも ●過去のローンのお手つき(滞納)の有無 1ヶ月以上の滞納、3ヶ月以上、複数の滞納でそれぞれ減点(あるいはローン不可)と見なされるようだ 心配であれば、CICに問い合わせて自身の信用情報をチェックしてみるといいかもしれない。 CIChttps://www.cic.co.jp/ CICについて(YouTube動画)https://www.youtube.com/watch?v=wuFubU09uJg ●保証人のおてつきの有無 これ、意外と盲点だという。本人はまっさらでも、保証人になった当人がブラックだったりするとアウト。ローン審査時に初めて知ったというケースもあるので事前に要確認 ●各種税金や保険料の納付状況 会社員であれば強制的なので問題なさそうだが、フリーランスだと忙しさにかまけてつい滞納していた…となりがち。要注意ポイント ■【超重要】携帯電話やスマートフォンの料金滞納は絶対にNG いっぱしの社会人であれば「言わずもがな」かもしれないが、この記事を未成年の方が読んでくれている可能性もある。 これは他のメディアに寄稿している記事で何度も記しているが、携帯電話(現在はスマホだろうか)の料金滞納はぜったいにNGということだ。 「1度くらい滞納しても問題ないでしょ」と思うなかれ。 こういってはナンだが「日常的に使うモノの支払いが滞るようなら、はるかに高額なクルマや住宅のローンの毎月の支払いもきちんとできるか怪しい」と判断されてしまうわけだ。 これは故意に支払いを忘れたケースはいうに及ばず、当然ながら「うっかり忘れていた」も含まれる。 故意だろうがうっかりだろうが、自宅に督促状が届いたら即対応。 もし、手元に現金がなければ、すぐに親族や友人知人に借りてでも(ここでノンバンクに手を出すのは本末転倒だが)対応すべき最優先事項だと断言しておきたい。 ■結論:近々持ち家を検討している人が先にクルマを買うのはアリorナシ? 筆者なりの経験ならびに、セールスの友人・知人たちの見解は「ナシ」だ。 ローンはもちろんのこと、現金一括であったとしても、持ち家を購入するための頭金を削っていることは事実だからだ。 FIREできるほどの資産があったり、年収が何千万もあって、大して気にしなくていいというのであれば話は別だが、少数派だろう。 将来、結婚を約束している相手がいない場合はやむを得ないとしても、数年以内に結婚して持ち家の購入を考えているとしたら……。 ローン(サブスクや残価設定も含む)を組んでクルマを買うのは待った方がいい。 頭金ゼロ、60回払いでミニバンを買ったとして、その残債が住宅ローンの審査のときに引っかかってくる。 かなりの確率で住宅ローンの融資額が減るだけでなく、融資そのものが通らない可能性もある。 または「クルマのローンを完済すれば住宅ローンの審査を通すか、●●●万円まで増やせる」といった条件が課せられたりする。 どうしても欲しいクルマがある、必要に迫られているとしたら、クルマは現金や親ローン(オススメしていいものか………)で対応し、少しでも住宅ローンの融資が通りやすいまたは融資額が増えるようにしたい。 最近はクルマのサブスクも一般化しつつあるとはいえ、借金であることに変わりはない。 解決策として「おまとめローン」のように、家とクルマ、同じタイミングでローンを組んでしまうという手もある。 実際問題、毎月の返済額に驚いて、クルマどころではなくなってしまう可能性大だが……。 ■余談:フリーランスは不利? それほど高額なクルマを購入したことがなかったかもしれないが、筆者がフリーランス時代にもローンは組めた。 しかし、住宅ローンとなるとかなり苦労したことも事実だ。 情けない話ではあるが、何しろ融資額が低すぎた。 審査のとき、売上の金額には目もくれず、年収の数字しか見てくれない。 仮に年間の売上が1000万円だとして、年収を250万円で申告していたら、後者の基準で判定される。 銀行の方に聞いたところだと、3期連続で300万円くらいの年収がないと話にならないらしい。 とにかくフリーランスは社会的な信用が低いということを身に染みて味わった。 テレビで「芸人、家を買う」という企画を観たことがあったが、まさにあれだ。 いまは売れっ子芸人でも、来年、5年後、10年後はどうなっているか未知数だ。 いま以上に売れっ子になって世田谷に豪邸が建てられるレベルに到達しているかもしれないし、「あの芸人はいま?」の特集で紹介されるほど過去の存在になっているかもしれない。 はたまた、体調を崩して療養しているかもしれない。 不確定要素が多く、長期に渡って支払い能力があるかどうかは分からないと判定するようだ。 将来、独立を考えているとしたら、クルマはともかく家は先に手に入れておいた方がいいかもしれない。 はたまた、キャッシュで買えるくらいゴリゴリに稼いでしまえば何の問題もないのだか……健闘を祈る! [画像/Adobe Stock ライター/松村透]  

「旧車バブル崩壊」を予想するプレスリリースに目を通して思うこと
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.24

「旧車バブル崩壊」を予想するプレスリリースに目を通して思うこと

旧車王ヒストリアの運営母体であるカレント自動車株式会社では、旧車に関するさまざまなニュースリリースを配信している。 そのなかで1月25日に配信された「旧車バブル崩壊、世界最大級の中古車市場アメリカの中古車下落から予測できる日本の旧車市場」というプレスリリースが目に留まった。 いくつかのメディアでこのプレスリリースを元にした記事が配信されているようだ。 ●旧車バブル崩壊、世界最大級の中古車市場アメリカの中古車下落から予測できる日本の旧車市場https://www.currentmotor.co.jp/notice/news/5958/ 旧車王のオウンドメディアである「旧車王ヒストリア」の編集長という立ち位置ではあるが、その前に、いちクルマ好きとして「ようやくか……(またはそうであって欲しい)」というのが本音だ。 もしかしたら、多くのクルマ好きやオーナーも同じような心境かもしれない。 ……というのも、そもそも、大切に所有している古いクルマを売る気がない立場からすると、ここ数年〜10年のできごとは、まるで別世界で起こっていることにしか映らなかったからだ。 ■多くの旧車オーナーにとって旧車バブルは「対岸の火事」? すべての旧車およびネオクラシックカーオーナーに当てはまるわけではないと思うが、少なくとも1970年製の旧車を所有する自分にとって、今回のバブルは「対岸の火事」といってもいいかもしれない。 先述の記事にも 「コロナ禍で富裕層のお金の使い道に変化がありました。コロナ禍でさらに裕福になった富裕層も一定数いて、旅行などに行けなくなったことでお金の使い道が変わり、骨董品や美術品、時計、車の購入に充てる方が増えました。それらの需要が高まったことで価格が高騰したことに釣られ、車の中でも希少性のある旧車の価値も上がりました。(原文ママ)」 といった記述があった。 2020年の4月〜5月に掛けて1回目の緊急事態宣言が発令され、外出すら憚れるような時期があったことを記憶している人も多いと思う。 そのとき「これまでなら夜の街に落ちていたはずのお金が行き場を失い、その分、高級車や高級腕時計などの需要が集まり、フェラーリの中古車が店頭から消えた」という話しを、仕事としてフェラーリに携わっている方から伺った。 庶民からすれば何ともうらやましい話だが、高額のなものを経費で落としても許される層がいるということなのだろう。 その流れが旧車やネオクラシックカーにも波及したのだろうか……。 投機目的の対象にされると、本来の目的とは違う意図で購入する人たちが現れ、“かっさらって”いく。 その結果、相場がつり上げられ、オーナー予備軍の多くの人たちにとって手が届かない存在となってしまう。 そういえば、以前、あるイベント会場に貴重な国内外の名車がずらりと並べられ、オークション形式で売買される出品車両を見に行ったときのことだ。 (これは偏見かもしれないが)出品車を品定めする人たちの放つ雰囲気が、あきらかにクルマ好きのそれとは違うのだ。 漫画のように、目玉に「¥」マークが見えたような気がした。 目の前にあるのは、クルマ好きならいちどは乗ってみたい「憧れの名車」ではなく「いつでも換金可能な投機対象」なんだなと悟ってしまった。 仮にこの種の人が落札したら、本来のクルマの役目を果たすことなくどこかの倉庫に塩漬けにされ、ヘタをすると海外へと流されてしまうのだろうか……。 ■旧車オーナーと予備軍にとってバブルはいい迷惑? 「バブル」。 ……ということは「一過性のものであるという前提」で語られている。 つまり「いつかは弾ける(に違いない)」ということを踏まえておく必要があるのかもしれない。 長年、1台の旧車およびネオクラシックカーオーナーを所有してきたり、「近い将来、買おうと思って準備してきた」オーナー予備軍にとって、「バブル」はいい迷惑だ。 さらに、オーナー予備軍にとっては、頭を抱えたくなる状況が続いている。 もはや、買い時が分からないのだ(林先生でないけれど「今でしょ!」なのかもしれない)。 コンディションにこだわっていたら手が届かなくなる一方だし、焦って手を出すと、事故車まがいのものを掴まされてしまう可能性だってある。 もともと150万円台だったものが急に300万円台にハネあがったとしても、それは店頭価格や相場が変わっただけで、コンディションはいままでと変わらない。 むしろ、経年劣化で何らかのダメージを受けている可能性だってある。 冒頭のプレスリリースによると「高年式車の価格の下落が旧車にも波及してくるかもしれない」と書かれている。 これでは、ますます買い時がいつなのか分からなくなりそうだ。 ■旧車オーナーにとって旧車バブルのメリットとデメリットは? そんな旧車バブルだが、オーナーにとってのメリットとデメリットを3つずつ挙げてみた。 ●メリット・高く売れる(これまでの整備代の元が取れる千載一遇のチャンス?)・資産になる(コンディションを意地できれば、という前提で)・世の中から趣味を肯定された(ような)気がする ●デメリット・盗難・お金持ちに見られる・部品代や関連グッズまで高騰する こうしてメリットとデメリットを挙げてみると、「そもそも売る気がない旧車オーナーにとっては」どちらかというとデメリットの人が多いように思う。 その最たる例が盗難だろう。 どう考えても、旧車オーナーと予備軍にとってバブルはいい迷惑なだけ、かもしれない。 ■「大切な愛車を手放してしまったら2度と戻ってこない」という事実 筆者の周囲に限った話で恐縮だが、旧車およびネオクラシックカーオーナーのなかで「そろそろ下りようかどうしようか……」の決断で揺れ動いていた人たちの多くが、旧車バブルのタイミングで実際に「下りて」しまった。 なかには一時の衝動で「魔が差して」下りてしまった人もいる。 いずれにしても、やっぱり寂しくなってカムバックする人がいるかと思いきや、「下りた人」は誰1人として戻ってきていない。 これまで張り詰めていた糸がぷつりと切れてしまい、さらに、これまでよりも一歩引いた視点で旧車およびネオクラシックカー相場の暴騰ぶりを見るにつけ、「そこまでして乗りたいとは思わなくなってしまった」のだという。 これは人によるので、一概にはいえないが「旧車およびネオクラシックカーを所有しているから成り立つ人間関係」があるのは事実だと思う。 下りた(あるいは他メーカーや他のモデルに乗り換えた)時点で疎遠になってしまうことだって少なからずある。 手放すことで一時的な大金が懐に転がり込むかもしれないが、同時に「お金で買えない何か」を失う可能性があることも事実だ。 もし、いま下りるか否か迷っている人がいるとしたら・・・「得られるものと失うもの」を天秤に掛けてから最終判断を下してもいいかもしれない。 大切な愛車を手放してしまったら2度と戻ってこない。 経験上、これは事実だと断言できる。 もしも戻ってきたら……それは奇跡だ。 [ライター・撮影/松村透]  

欲しいクルマが買える人と買えない人の決定的な差とは?という話
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.24

欲しいクルマが買える人と買えない人の決定的な差とは?という話

欲しいクルマがあるとしよう。なぜだか分からないけれど、たいがいは「おいそれとは手が届かない対象だけど、頑張れば何とかなる(かもしれない)存在」だったりする。 フェラーリ250GTOに憧れても、人生を賭けて本気で欲しいと思う人は稀だろう。 何らかのきっかけで大金が転がり込んできたとしても手が届く存在ではないし、このクルマに相応しい生活や保管環境がある。 さらにいえば人格だって求められるかもしれない。 それはさておき、「おいそれとは手が届かない対象だけど、頑張れば何とかなる(かもしれない)存在」を手に入れるには? いまより所得を上げるか、何らかの形で大金を手に入れる(用意する)必要がある。 仮にAさんとしよう。憧れのクルマを手に入れるべく、転職して、ゆくゆくは起業するという。 それも夢物語ではなく具体的なプランとして進めている。夢を現実にしようと行動を起こしているのだ。 あくまでも直感だが、Aさんは憧れのクルマを手に入れることができるような気がするし、実際にそうであってほしい。 そして、Bさんという人にも憧れのクルマがある。 周囲がお膳立てしても、あれこれと理由をつけて「自分には無理」と決めつけてしまっているフシがある。 それでいて欲しいという気持ちに変わりはないし、いまの愛車にも結構なお金をつぎこんでいる。 そんなお金があれば本当に欲しいクルマを買えばいいのに・・・と周囲の誰もが思っている。 結局、それだけの覚悟がないのだろう。 「おいそれとは手が届かない対象だけど、頑張れば何とかなる(かもしれない)存在」を手に入れるのは、それなりのリスクが伴う。 貯金をすべて使うか、転職や起業して稼ぎを増やすか、どこかの誰かに貢いでもらうか。日々、ただ漫然と過ごしているだけでは手に入らない。 どこかで覚悟を決め、一念発起するしかないのだ。それが分かっていて行動に移せないのだから、やがて「結局、アイツは買う気がないんだな」と思われてしまう。 そして、いくつもの「いい話」が目の前を過ぎ去り、結局チャンスを逃す。 「おいそれとは手が届かない対象だけど、頑張れば何とかなる(かもしれない)存在」を何としても手に入れたいのなら・・・人生を賭けるくらいの覚悟があってもいいかもしれない。 湾岸ミッドナイトに登場する「ブラックバード」こと島達也が、主治医である北見淳との会話のなかで「じゃ、なんでお前はこんなの乗れんだ?」と聞かれ、「カンタンですヨ。全部つぎこんでいるからですヨ」と答える場面がある。 欲しいクルマが買える人と買えない人の決定的な差とは? 貯金をゼロにしてでも買うべきなんてとてもいえないけれど、それに近い『覚悟』がなければ「おいそれとは手が届かない対象だけど、頑張れば何とかなる(かもしれない)存在」は手元にやってきてくれない。 それはいつの時代も変わらないのかもしれない。 [ライター・撮影/松村透]

中古車に注文をつけているうちは永遠に欲しいクルマは手に入らないという話
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.24

中古車に注文をつけているうちは永遠に欲しいクルマは手に入らないという話

筆者の後輩が以前、輸入車のディーラーでセールスをしていたときのことだ。 まずは認定中古車センターに配属され、その後の配置転換で新車のセールスも経験していた。 後輩曰く、ユーザーの大半が新車・中古車を問わず、おおむね「即断即決派」か「半年経っても1年経っても煮え切らない派」に分かれるのだという。 まず「即断即決派」だが、独身の人であれば自分の意思だけで決められることもあり、その場で即決するケースも珍しくないそうだ。 慎重な人の場合、ひと晩アタマを冷やつつ預金残高とにらめっこ。 どんなに遅くとも、ほぼ翌々日までには決まるという。 一方、既婚者の場合は家族会議を開き、早ければ当日か、遅くとも数日以内には購入の意思を伝えてくるそうだ。 もちろん例外はあるようだが、それでも購入の意思を決めるまで半月も掛かるというケースはほとんどない。 その反面「半年経っても1年経っても煮え切らない派」の方はというと・・・。 新車であれば決算月に値引き幅が拡大するなど、クルマの購入を考えているユーザーにとってまたとないチャンスが年に何度かある。 それでも・・・さまざまな理由をつけて結論を先送りするそうだ。 「この条件で決めなかったら永遠に買えませんよ」といいたい気持ちをグッと堪えつつ・・・・。 さらに中古車になると、ボディーカラーや走行距離など、希望の条件を挙げれば挙げるほど理想の個体と出会う確率は低くなる。 あるとき、運良くかなり近い条件がそろった中古車を見つけても「もっといい条件のクルマがあるかもしれないから」と、購入を見送ってしまう。 そうこうしているうちに、なぜかまったく別のクルマを衝動買いして大切な軍資金を減らしてしまい、ついでに本命のクルマを手に入れる機会を失ってしまうのだとか。 ●後輩から聞いた「なかなか決まらない」、「決められない人」の特徴をまとめると以下のようになる ・1.こだわりが強すぎる(妥協できない)・2.あら探しをする(傷、汚れなど)・3.煮え切らない(優柔不断)・4.資金面で目処がつかない・5.実は熱望するほど欲しいクルマではないことに本人も気づいていない 1〜4はありがちだが、5は意外と気づいていない人もいるのではないだろうか。 クルマを買うという行為は、否が応でも「欲しいのか・欲しくないのか」のファイナルアンサーを決めなければならない。 頻繁にクルマを買い替えたり、増車できる人であれば気にする必要はないだろうが、多くの人にとって、一大決心をして手に入れる対象だからだ。 迷っている人にとって、まさに「踏み絵」だ。 普段から「このクルマ、欲しいなあ」と思っていた場合、いざその対象が「お金を出せば買えるモノ」として目の前に現れたら・・・。 自分にはそこまでの熱量がないと気づき、躊躇してしまう。 『5.実は熱望するほど欲しいクルマではないことに本人も気づいていない人』の場合「このクルマ、欲しいなあ」ではなく「(なんとなく)このクルマ、欲しいなあ」がコトの真相なのだ。 いったんは気持ちが冷めるものの、時間が経つと「やっぱりいいなあ」と思いはじめ、同じことを繰り返す・・・。 ここまで購買意欲がこじれたら「やめといた方がいいよ」と、誰かが引導を渡すべきかもしれない。 これは自分自身にとっても他人事とはいえない。 筆者にとって、ディーノは憧れの存在であり、いつか手に入れたいと夢に描いてきたクルマだ(現在進行形ではなく、過去形になってるし)。 もともと夢のまた夢の存在であったが、近年の相場上昇にともない、ますます手の届かない存在となってしまった。 もはやため息しかでない。 郊外なら新築の一軒家が買えるほどの値段になってしまったからだ。 ・・・ともっともらしい言い訳を並べているが、要は「実は、ディーノが自分にとって熱望するほど恋い焦がれたクルマではないこと」に気づいてしまったのだ。 その一方、10年前に手に入れて、現在も所有する1970年製ポルシェ911、いわゆる「ナローポルシェ」は、貯金を切り崩して頭金に充て、残りを72回ローンで購入した。 ずっとずっと所有するつもりなのだから、長期ローンを組んででも無理して手に入れてしまえ!と、後先考えず「清水ダイブ」したのだ。 10年前、2012年の時点で空冷911のバブルがはじまっていたようだが、昨今のような暴騰ではなかったように思う。 ミツワ自動車が認定中古車として販売していた、走行距離わずか800km台の964ターボ3.6(もちろんフルオリジナル)の価格がたしか2,000万円だった。 新車価格よりホンの少し(それでも100万円以上だが)高価な個体だった。 関係者ですら「珍しいのは分かるけれど、新車以上の値段で誰が買うんでしょうね」なんていっていた時代だ。 もし、同じ条件の964ターボ3.6が令和4年の現代に中古車として売りに出されたら・・・。 想像を絶するような価格になっているに違いない。 それはさておき、もし本当に自分がディーノが欲しかったら、10年前に120回ローンを組んででも手に入れたかもしれない。 悲しいかな、これが「このクルマ、欲しいなあ」ではなく「(なんとなく)このクルマ、欲しいなあ」の違いなんだと思う。 そのときハッと気づいたのだ。 「中古車にあれこれ注文をつけているうちは永遠に欲しいクルマは手に入らない」と。 買えない言い訳を考えるより、一刻も早く買うための行動を起こす方がきっと幸せになれるはずだ。 それが、古いクルマであればなおさら・・・。

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旧車の売買と鑑定市場 2025.06.24

ワンオーナー車のセリカXXも販売中!ガレーヂカレントジャパン直撃レポート

昨今の昭和および平成初期の時代を掛け抜けた「国産スポーツカーの人気再燃の勢い」は留まることを知らない。 その加熱ぶりは、一般誌やニュース番組の特集でも取り上げられるほどだ。 これまで20年以上、輸入名車専門店として数多くの貴重なクルマをユーザーに届けてきたガレージカレントは、そのノウハウを活かし新たに国産名車専門店「ガレーヂカレントジャパン」を立ち上げた。 1970年代〜90年代の国産スポーツカーを中心に極上の国産名車に出会える専門店になったということで、スタッフに直撃取材を敢行した。 ■ひと昔、ふた昔前にあたりまえだった光景はもう戻らない 昭和後半から平成初期にかけてクルマ、なかでもスポーツカーは多くの若者を虜にした存在であり、大人の階段を上るためのマストアイテムだったのかもしれない。 しかし、現実は甘くない。 運転免許取得後、いきなり百万円単位のクルマを購入できた方はごく僅かであった。 必死にアルバイトをしてお金を貯め、先輩から5万円で譲ってもらったボロの国産ハッチバックが最初の愛車だった・・・というエピソードもしばしば耳にする。 その後、社会人となり、若いときに憧れた国産スポーツカーをようやく手に入れることができた方は幸運かもしれない。 むしろ、好きになったクルマが高嶺の花で、憧れのまま時間だけが過ぎていってしまったという方も少なくないだろう。 ■現役時代を知る方も、認識を改める時期かもしれない 多くの中古車には「底値」がある。 スリーオーナー車、フォーオーナー車と持ち主が代わるにつれて、相対的にコンディションも下がっていく。 こうして、生産終了から10年もすれば、中古車として価値が低い状態、いわば「底値」を迎えるのだ。 その結果、乱雑に扱われる。 そして多くの個体が淘汰され、街中や市場から姿を消していくのだ。 しかし、ある時期を迎えると「もう一度乗りたい」「若い頃の憧れを現実にしたい」というユーザーが増えはじめ、日に日に需要が高まっていく。 それに呼応するかのように中古車相場も上昇カーブを描きはじめる。 最近はここに「今のうちに純内燃機関を持つスポーツカーを楽しんでおきたい」という要素が加わり、上昇カーブが二次曲線的になる。 なかなか認めがたいとは思うが、かつてのようにS13型シルビアをタダ同然で手に入れることができたといった時代は終わりを告げたようなのだ。 ■ガレーヂカレントジャパンスタッフに10の質問 生産から四半世紀、あるいはそれ以上の年月が経過したクルマであれば、経年劣化は避けられない。 その劣化スピードも、保管環境や歴代オーナーの接し方によって驚くほど変わる。 今回、どのような経緯でカレント自動車が国産名車スポーツカーを扱うことになったのか? 販売車両への想いやこだわり、ユーザーへのメッセージなどを10の質問にまとめ、スタッフの栗田氏に直撃取材した。 Q1.「ガレーヂカレントジャパン」とは? 日本の名車をガレージカレントクオリティでお届けしたいと、2022年夏に立ち上げた新サービスです。 これを機会に、当時を知らない若い方たちにも古き良き日本車の魅力を知っていただきたいと願っています。 Q2.国産名車専門店をオープンさせたきっかけとは? 当社はこれまで、20年以上にわたってメルセデス・ベンツやポルシェをはじめとするヨーロッパの名車に注力してきました。 その経験を活かし、ここ日本で誕生した名車たちの魅力を発信していきたいという想いを実現させたかったのです! Q3.「ガレーヂカレントジャパン」で取り扱う年代やジャンルは? 1970年代~90年の自動車文化をけん引してくれた日本の名車、スポーツカーを軸に注力してまいります! Q4.仕入れに対するこだわりや商品車の状態に対する自信は? 自分たちが「乗りたい」と思えるようなクオリティを維持するクルマを厳選しています。 具体的には、オリジナルコンディションを維持した個体、あるいはワンオーナー車など、当時の雰囲気を感じられるものを積極的に仕入れていきます。 また、当時流行したカスタムなども検討中です。 購入してから各部の仕上げやレストアを行った場合、納期や金額など、お客様へのご負担がかなりあることも予想されます。 そのためにも「現車の状態をご確認」いただけるクオリティを意識した商品化をしていく所存です。 Q5.現在の商品車のセールスポイントをひとことで! ●日産 シルビア 2.0 K’s オリジナルコンディション 5速 SR20DET 走り屋文化をけん引したS13型シルビアK’s。 フルオリジナル、無事故という非常に貴重な存在です。 今後、これほど貴重な条件のS13型シルビアK’sが見つかるかどうか。 昔乗っていた方であれば、この個体が現代においていかに希少な個体であるかがご理解いただけるはずです。 オリジナルのS13型シルビアK’sがどのようなフィーリングを持っているのか、再確認したい方はもちろん、実感してみたい方にもオススメです。 ◎詳細はこちらhttps://www.carsensor.net/usedcar/detail/AU0097098795/index.html ●トヨタ セリカXX2.0 GT ワンオーナー デジパネ タイベルWP交換済み (スーパーレッド) 「ワンオーナー、フルオリジナル、レースカバー」。 これ以上ないと断言してもよいレベルであり、オリジナル度の高い一台といえます。 今や、博物館に収蔵できるクラスといってもいいほど、新車当時の雰囲気を存分に感じていただける個体です。 タイミングベルト等も交換済みで、すぐに走り出せるコンディションを維持しています! ◎詳細はこちらhttps://www.carsensor.net/usedcar/detail/AU0051398575/index.html ●日産 スカイラインクーペ2000ターボRS-X ENKEI15inchAW エアコン修理済 オリジナル (グレーブラック) 通称「鉄仮面」と呼ばれた顔をもつ日産スカイラインです。 年代を感じさせないコンディションに仕上がっており、エアコンの効きもOK! いい意味で「普通に乗れる旧車」といえます。 消耗品も交換済みで、残るは名義変更だけです! これ以上ない一台です! ◎詳細はこちらhttps://www.carsensor.net/usedcar/detail/AU0051338301/index.html ※その他、こちらのホンダS2000の販売も予定しております。 Q6.実車を見てみたい場合のお問い合わせ方法は? カーセンサーやグーに記載されている電話番号またはお問い合わせフォームにてご連絡ください(どちらからでも対応可能です)。 また、下記直通の電話番号からのお問い合わせもお待ちしております。●直通番号:03-5905-4448 専門店というと敷居が高そうなイメージがあるけれど、実際は? そんなことはありません。 どうかご安心ください(苦笑)。 この機会に、ぜひ当社が誇るクオリティをご体感いただきたいです。 わざわざショールームまでお越しいただくに値するコンディションへと仕上げたつもりです。 Q8.保証や整備体制などのアフターフォローについては? 保証についてはガレージカレント同様に自社保証をお付けいたします。 詳細は担当者にご確認くださいませ。 また、整備については自社工場を完備しております。 さらに専門の提携工場もございますので、旧車もお任せくださいませ。 Q9.どういった方に乗っていただきたいか? 自動車通を自認する方のご期待に応えられるクルマをご用意いたしました。 また、古いクルマに乗るのが初めてという方も大歓迎です。 当社としてもしっかりとサポートさせていただきます。 クルマ好きの皆さまからのお問い合わせ、ご来店をお待ちしております!! Q10.最後にひとことメッセージを! 輸入名車専門店ガレージカレントのクオリティをそのままに、日本の名車をご案内させていただくサービスが誕生しました。 このクルマがレストアベースにということではなく、現車をご検討いただけるクオリティだという自負がございます。 古いクルマですが、私たちが納得できるコンディションの車両のみを展示しております。 どうやって古いクルマと付き合っていけばいいのか・・・という方もご安心ください。。 ご納車後の愛車との向き合い方までしっかりサポートさせていただきます。 お問い合わせならびに現車確認のご連絡を心よりお待ち申し上げております。 ■WBS(ワールド・ビジネス サテライト)が取材 8月某日「WBS」ことワールド・ビジネス サテライト(テレビ東京系列)スタッフの方たちが「ガレーヂカレントジャパン」の模様を取材している様子を逆取材。 その撮影風景を撮影させていただいた(画像はリハーサルの模様)。 取材スタッフはディレクターさん、カメラマンさん、音声さんの3名。 暑いなか、じっくりとていねいに取材する姿勢に頭が下がる思いだ。 ビジネスマン必見の番組作りの一端を垣間見ることができ、深い感銘を受けた(WBSスタッフの皆さま、ありがとうございました)。 (8/27追記)WBS公式HPでも紹介されています。こちらもぜひご覧ください。 ■ケーザイのナゼ「ちょっと古い日本のスポーツカーが人気」https://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/feature/post_258026/ ■まとめ:古いクルマでもできる限り安心して乗りたい方に 少し前までは街中であたりまえのように見掛けた国産スポーツカーが、いつの間にかプレミアがつくほどの値打ちを持つようになってしまった。 この現実に驚き、戸惑っている方がいるかもしれない。 しかし、考えてみれば、30年以上も前に造られたクルマなのだ。 オリジナルコンディションや、ワンオーナー車で残っていること自体が奇跡に近い。 何万点という部品の集合体であるクルマは屋外で使われることが大前提だ。 壊れもするし、経年劣化は避けられない。 厚化粧を施し、表面上だけをきれいにして販売することもできるだろう。 しかし、それでは手に入れたオーナーはもちろんのこと、国産スポーツカーにとっても不幸な結末になりかねない。 ガレーヂカレントジャパンなら内外装はもちろん、機関部についても当時の雰囲気を色濃く残し、まるでタイムスリップしたかのようなコンディションのクルマが手に入る。 「乗り出し」は高くつくかもしれないが、長い目で見れば「コンディション重視で選んで正解だった」という結論にいたるに違いない。 人もクルマも一期一会。 ほんのちょっと勇気を出しはじめの一歩を踏み出すことで、懐かしい青春の1ページとの再会、そして憧れの存在を自分の愛車にするという現実をグッと引き寄せることができるはずだ。 ■ガレーヂカレントジャパン店舗情報 ●屋号:ガレーヂカレントジャパン●店舗所在地:東京都練馬区東大泉2-26-3●電話番号:03-5905-4448●FAX番号:03-5905-4449●営業時間:AM9:30〜PM6:00●定休日:不定休(完全予約制)●メールアドレス:gcj@currentmotor.co.jp●コーポレートサイト:https://www.currentmotor.co.jp●YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCRtFspru_W01-nUATpuHUYQ●古物商許可:神奈川県公安委員会許可 第451930000216号 自動車商 カレント自動車株式会社 ●お車でお越しのお客様・練馬インターチェンジより6分・環状八号線 練馬中央陸橋より9分*展示場につきましたらお電話ください。駐車場をご案内いたします。 ●公共交通機関でお越しのお客様・石神井公園駅よりバスにて三原台中学校にて下車9分 徒歩1分 [ライター・撮影/松村透]

「"買えば何とかなる"という悪魔の囁き」を真に受けてはいけない話
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.24

「"買えば何とかなる"という悪魔の囁き」を真に受けてはいけない話

クルマ好きのあいだでたびたび交わされる常套句のひとつに「買えばなんとかなる」がある。 購入を迷っている友人・知人に対して、ドスンと背中を押す(殺し文句?)ともなりえる破壊力を秘めている。 「買えば何とかなる」。 いやはや、実に何とも無責任な発言だ(笑)。 この言葉に乗せられて購入を決めてしまった当の本人は「買えば何とかなる」のではなく、「買ったら何とかするしかない」のが現実だ。 迂闊に口走ると、その人の人生を狂わせかねない。 実は「買えば何とかなる」の文字(言葉)の裏には隠れているメッセージがある。 「買えば何とかなる(※ただし、勢いだけで手を出していなければ)」がコトの真相だ。 「買えば何とかなる」で買おうとしているクルマは、たいていの場合、ちょっと、もしくはかなり無理をしないと手が出せない存在だったりする。 虎の子の貯金や埋蔵金(へそくり)、定期預金などを解約して軍資金に充てることも少なくないだろう。 そしてここからが本題であり、運命の別れ道だ。 「買えば何とかなるクルマを買う行為そのもの」が目的なのか、「買えば何とかなるクルマを買ってからの未来予想図が描けるか」。 これをご自身でじっくりと、それも短時間のうちに見極める必要がある。 一見すると相反しており、矛盾していることに気づくだろう。 では、なぜ「じっくりと、それも短時間のうち」なのか? それはモタモタしていると、突如現れたライバルが「横からあっさりとかっさらっていく」可能性があるからだ。 つまり、迷っている時間はないと思った方がいい。 直観的に前者だと感じた場合「勇気ある撤退」を勧める。 買うことが目的だと気づいた場合、納車された瞬間にその想いは冷める。 そしてこう思うのだ。 「オレ、なんでこんなの買っちゃったんだろう」と。 衝動買いしたクルマへの想い入れが希薄なだけに、おのずと扱いも雑になる。 その結果、多少の不具合が気になっても先送りしてしまう。 軽い気持ちで手に入れたのだから仕方がない。 そして、決定的なトラブルや、車検のときに膨大な費用が伴うことが判明して、二束三文でも構わないと手放してしまう。 これではオーナーも、嫁いできたクルマも不幸だ。 それゆえ、もっとも避けておきたい「悲劇」といえるだろう。 逆に後者だった場合、費用面の算段がつくのなら「清水ダイブもあり」だ。 このクルマとこんな場所を走ってみたい、自分ならココに手を入れてみたいといった、「購入したあとのカーライフ」が描けるとしたら・・・それはきっと、幸運の女神が微笑んでくれたと信じていいはずだ。 さらにもうひとつ、何としても避けておきたいケースがある。 授業中なら「ココ、テストに出るぞ!」といいたくなるほど重要なポイントだ。 それは「迷っているうちに他の誰かにかっさわられる」というオチだ。 経験がある方は分かると思うが、これはかなりダメージが大きく、意外なほど尾を引く。 その理由として「あと一息だったのに!それならもっと程度の良い個体を見つけてやる!」と、このときの悔しさを打ち消すこと自体が目的となり、その後の判断や行動を大きく狂わせる可能性を秘めているからだ。 そんなわけで、自分で決断を下すのではなく、外的要因、つまり強制終了となってしまう事態だけは何としても避けたい。 「ぜったいに手に入れてやる!」という、「買うことが目的」のトリガーになりかねないからだ。 数十万、下手をすると一千万円単位の出費が伴うこともあるだろう。 プラモデルやミニカーを買うのとはワケが違うのだ。 多くの場合、失敗すると日常生活に影響をおよぼしかねないからだ。 普段から何となく気になっているクルマが、突如、現実的な選択肢として目の前に現れることがある。 周囲の友人・知人に相談すれば十中八九「買えば何とかなる」といわれるに決まっているし、当の本人もどこかでそれを望んでいるはずだ。 繰り返しになるが、この「悪魔の囁き」を真に受けてはならない。 重大な決断を下すのも、そして引導を渡すのも「周囲惑わされず、自ら決断を下す」ようにしたいものだ。 もちろん、自分自身への戒めも込めて。 [ライター・撮影/松村透]

旧車の価格はなぜ高い?旧車の購入や維持について深堀してみた
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.23

旧車の価格はなぜ高い?旧車の購入や維持について深堀してみた

旧車といえば価格が高い、所有が難しいというイメージがつきもの。なぜ旧車は高価で維持が難しいのか?この記事ではそんな疑問を深堀していきたいと思います。 旧車はどんどんその数が少なくなっていくから高い 旧車の価格が年々高等していく一番の要因は、どんなに人気のある車種でも、時が経てば経つほど台数が減少していくからです。 子供のころ、いつかは所有したいと思っていた憧れの車があるという方も少なくないでしょう。しかし、いざ購入できる経済力を持ったときには、憧れていた車を新車で購入することはできません。そう、車はどんなに人気のある車種でも、いつか必ずモデルチェンジされ、中には車種自体の製造が終了し、“絶版車”となってしまう場合もあるのです。 そして、製造されていない以上、年々現存する台数は減っていきます。そのため、古くなって価値が下がるどころか、新車時の販売価格以上で取引される旧車が存在するのです。 もはや伝説!?最も中古価格が高い国産旧車 国産車の中には、世界的にも人気で、なおかつ今や伝説的な存在の車種が存在します。そこで、ここから、目を疑うほどの価格で販売されている国産旧車をご紹介しましょう。 トヨタ 2000GT まずは、だれもが知る元祖国産スーパーカーのトヨタ 2000GT。世界的なスパイ映画「007」の主役、ジェームス・ボンドが乗るいわゆる“ボンドカー”としても有名になりました。 もともとの販売価格も、当時としては破格ともいえるほど高価(高級車の代名詞クラウンが2台買えるほどだったとか…)。2013年に行われたアメリカのオークションにおいて、1億円以上の値で落札され、世間を驚かせました。 日産フェアレディ Z432( S30型) 現在でもファンの多い日産 フェアレディZですが、特に旧車として絶大な人気を誇っているのが、S30型初代フェアレディZです。そんなS30型フェアレディZの中でも、トップグレードに位置するのが「Z432」。 当時、レースで大活躍していたスカイラインGT-R(通称:ハコスカ)に搭載されていたS20エンジンを搭載し、最高速度は210km/hに達し、日本車として初めて200km/hの壁を越えたモデルでもあります。432という名前は、4バルブ・3キャブレター・2カムシャフトに由来。 排出ガス規制対策として4年で製造が打ち切られ、販売台数はわずか419台にとどまったこともあり、現在では2000万円前後で取引されることも珍しくありません。 日産 スカイラインGT-R(C110型) どの世代も旧車として高値で取引されるGT-Rの中で、特に希少性が高いのが、2代目GT-R、通称ケンメリGT-Rです。 ハコ車ベースであった先代のハコスカGT-Rに対し、流麗なクーペスタイルのケンメリGT-R。エンジンは先代ハコスカGT-Rと同じS20エンジンを搭載し、オーバーフェンダーをはじめとしたGT-R専用の装備を備えています。 排気ガス規制により、販売期間はわずか4か月と短く、販売台数は197台と極わずか。状態の良い個体の価格は1億円近くになることもあり、日本車史上に残る名車の1台です。 旧車を所有できるのは限られた層だけ? 上記ご紹介したような、一部の特殊な車種を除けば、一般的な中古車と変わらない価格で購入できる旧車も数多く存在します。 30年以上経っていても、300万円を超える、もしくは、プライスボードに「ASK」となるような旧車は、レースで活躍した、ドラマやアニメで人気になったなどの理由があり、車種は同じでもグレードが違うだけで通常の中古車と同程度の価格で購入することができます。 旧車の購入は簡単でも維持は難しい ここまでお話した通り、選ぶ車種によっては誰でも比較的簡単に購入することができます。しかし、旧車は購入する時よりも維持していくことの方が、購入時以上にお金がかかるものです。その理由は、車は機械である以上いつかは壊れるもの。維持していくためには修理を行わなければなりません。 ところが、どのメーカーも、製造が終了した車種の部品は、生産終了から7年~10年で供給を終えてしまいます。すると、修理したくとも新品部品が手に入ら無いため、中古部品を探さなければなりません。もともと希少価値の高い旧車の場合、中古部品も高額で取引されます。また、万が一中古部品が無い場合は、特注で制作してもらわなければなりません。 このように、旧車をきちんと走れる状態で維持していくためには、購入時以上の出費を覚悟しておく必要があります。 手放すことを考えているなら早めの売却を! 中古車の価格は、年式や距離以外に、その車種の人気によって価格が大きく変動し、それは旧車であっても同じ。そのため、今は人気があり高値で取引されている車種であっても、数年後にその価値が下がってしまう可能性があります。 先述した伝説的な存在ともいえる車種を除き、一般的な中古車と同程度の価格で購入できる旧車の場合、古くなればなるほど価値が上がるという保証はありません。いま大切にしている旧車を、一生手放さないという覚悟がない限り、早めに手放すのも損をしないためには大切です。 [ライター/増田真吾]

セルシオの価格高騰&値上がりしている?旧車買取専門店が相場推移を解説
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.23

セルシオの価格高騰&値上がりしている?旧車買取専門店が相場推移を解説

圧倒的な存在感を醸し出しているセルシオ。かつて高い人気を誇ったセルシオが、現在どのくらいの価格で取引されているのか気になる方も多いでしょう。 今回はセルシオの中古車価格の動向について詳しく解説します。セルシオを所有されている方や購入を検討されている方は参考にしてください。 セルシオとは セルシオは、1989年にトヨタ自動車から販売された高級セダンです。「至上・最高」の意味であるラテン語セルサスを元に命名されました。北米でレクサスブランドとして登場した後、日本の市場でも販売されるようになりました セルシオは3代目まで生産され、総累計新車登録台数は36万5千台を記録しています。 セルシオの価格は高騰している? セルシオの価格は高騰しています。特に直近の値動きは、従来の平均価格を上回る月もあるほど、右肩上がりの状況です(※2024年9月時点)。 中古車市場は、国内・国外の需要を受けて変動します。購入や売却を検討する際には、最新の動向に注目してタイミングを逃さないようにしましょう。 セルシオの現在の買取相場 セルシオの買取相場は、5万〜120万円程度です。型式やグレード、個体差によって幅があります。販売終了から15年以上経過したモデルでありながら、未だに高く評価されているクルマです。 2024年9月現在の型式ごとの相場は、下記のとおりです。 型式 買取相場 UCF11 5万~100万円 UCF20/21 5万~80万円 UCF30/31 5万~120万円 なかでも価値が評価されやすいのは、初代と20系後期、30系後期のC仕様(最上位グレード)です。同グレードは、エアサスペンションと後席パワーシートをはじめとする快適性能が組み合わされた、モデルです。高級セダンらしい充実した装備が評価されていると考えられます。 セルシオを高く売るにはどうすればよい? セルシオの買取価格は個体差で変動します。少しでも高値で売却するために、下記のポイントを押さえましょう。 こまめにメンテナンスをする オイル関係や冷却液の定期交換が行われている車輌は、故障が少なく安心して乗ることができます。セルシオで注意したい箇所は以下のとおりです。 ・プロペラシャフトのユニバーサルジョイント走行距離が長い場合に大きなトルクがかかる場合があります。故障すると静粛性に問題が生じやすいです。 ・ステアリング系統のボールジョイント車体が重いため壊れやすい部品です。 ・フロントフードのフードダンパー年数が経つと故障し、フードパネルを支えられなくなります。 ・O2センサー(排気ガス中の酸素濃度を検出するセンサー) ・運転席のメーターパネルのLED これらの故障を放置すると状態が悪化し、修理の際に高額な費用がかかるため、普段からチェックしておくことが大切です。 初代セルシオは人気の高さをアピールする 初代セルシオが販売されると、その魅力をいち早く知ったユーザーから予想以上の反響を呼び、一時的に納車が1年待ちになる状態になりました。 初代セルシオのグレードはタイプA、タイプB、タイプCが用意され、タイプCのみFパッケージと呼ばれる後席快適性を徹底追求した豪華装備が用意されました。Fパッケージが特に人気が高くフルオプションで注文するユーザーが大勢いたそうです。 タイプ別の違いは次のとおりです。 タイプA:サスペンションにコイルスプリングを装備したベース車両タイプB:サスペンションにビエゾTEMSを装着した走りを重視した車両タイプC:サスペンションにエアサスを装着した乗り心地重視の車両 タイプCに求められたのは「高速走行においても会話が楽しめる快適な乗り心地」でした。さらにアンダーフロアをフラット化し、エンジンアンダーカバー、サスペンションアームに至るまでフェアリングを施すという入念な空力処理が行われました。 そのシャーシを牽引するのが4リッターV8エンジンです。最高出力260psを発揮する1UZは、非常に静粛性に優れると共に低速域から滑らかに力強いトルクを発揮します。最大トルクは36.0kg・m/4600rpmです。 カスタイマズしない&走行距離を抑える セルシオはカスタマイズを楽しむオーナーが多いため、フルノーマルの個体は希少性が高いです。もし、純正パーツが手元にあるのならば、純正パーツに載せ替えてから査定を依頼した方が高く評価されるでしょう。 また、クルマの売却において走行距離は評価の基本であり、重要なポイントです。外装と内装がきれいだとしても、過走行であれば評価は厳しいものになります。走行距離は、クルマの根幹部分であるエンジンや足回りへ大きく影響します。 売却を検討する際は、公共交通機関の利用や、出かける頻度を減らすなど、生活に支障のない範囲で走行距離を抑える工夫をするとよいでしょう。

Gクラスのリセールバリューは?買取相場や高く売る方法も紹介
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.23

Gクラスのリセールバリューは?買取相場や高く売る方法も紹介

メルセデス・ベンツ Gクラスは、高級SUV市場の中でも高い人気を誇るモデルです。そのため、リセールバリューも高いのではないかと気になっている方もいるでしょう。Gクラスは、ほかの輸入車に比べてリセールバリューが高く、高価買取に期待できます。 この記事では、Gクラスの買取相場やリセールバリューのポイントなどについて紹介します。 メルセデス・ベンツ Gクラスとは Gクラスは、1979年から販売されているメルセデス・ベンツを代表するSUVです。軍用車輛である「ゲレンデヴァーゲン」をベースに、一般向けにアレンジしたものがGクラスの起源です。 ゲレンデヴァーゲンの頭文字「G」がそのまま車名として採用されており、国内では「ゲレンデ」の愛称でも親しまれています。 Gクラスは、強固なラダーフレームによる優れたオフロード性能と、洗練された乗り味を両立させて、高級SUVとしての地位を確立しています。初代モデルから現在にいたるまでデザインは大きく変わっておらず、一貫したルックスも長年にわたって支持される理由の1つでしょう。 W460型 初代モデルのW460型は、オーストリアの軍需企業「シュタイア・プフ」と共同開発で生産されました。ドイツでは1981年、日本市場においては1983年に下記の「300GD」が導入されています。 ■直列5気筒ディーゼルエンジン・ショートボディ(3ドア5人乗り)・ロングボディ(5ドア7人乗り) ■キャンバストップ仕様のカブリオレタイプ 当時の3ナンバー車は高額な税金が発生することから、5ナンバーに収めるため、オーバーフェンダーは装備されていませんでした。 その後、直列4気筒ガソリンエンジンの「230GE」も輸入され、内外装がシンプルなベーシックモデルやワイドフェンダーが装備された基本モデルなどがラインナップされています。最上級グレードの「230GEロング」や、230GEの豪華版「プレディカート(特別仕様車)」も、国内での販売を開始しました。 W463型 2代目のW463型は、1990年〜2018年の間に販売されました。フルタイム4WDの採用に加えて、サイドステップや内装の改良などにより大ヒットしたロングセラーモデルです。 グレードごとに「直列6気筒3.0L〜3.2L」または「V型6気筒3.2L」のエンジンを搭載しています。また、下記の特別仕様車が導入されたことでも話題となった世代です。 ・500GE:V型8気筒エンジンを搭載(世界446台限定 ※日本国内では50台)・AMG G36:G320の3.2L直列4気筒エンジンを3.6Lまで排気量アップ・G650 ランドレー:V型12気筒エンジンを搭載したマイバッハバージョン W463A型/W465型 2018年から販売されているW463A型は、2024年のマイナーチェンジで型式がW465型に変わり、現行モデルとして販売されていします(2024年9月時点)。人気だった先代モデルの5ドアを受け継ぎ、室内がさらに広くなりました。 全長や全幅は拡大されたものの、車体の素材の改良により軽量化も実現しています。9速ATやLEDライト、先進安全支援システムなどが導入され、快適性も大幅に向上しています。 メルセデスベンツ Gクラスの買取相場 Gクラスの買取相場は高値で推移しており、年式が低いほど高く評価されます。ここでは、W460型(初代)とW463型(2代目)のGクラスの買取相場を紹介します(2024年9月時点)。 買取相場は週単位で変動するため、市場の動向をチェックして売却のタイミングを判断しましょう。 W460型 W460型(初代)の買取相場は、100万〜300万円程度です。初代モデルとはいえ、Gクラスは低年式の方が評価される傾向にあります。 中でも下記のモデルは200万〜500万円程度と、ほかのグレードより高値がつく傾向にあります。 ・230GE・280GE・300GD W463型 W463型(2代目)の買取相場は、100万〜2,000万円程度です。中でも「G500カブリオレ」の買取相場は1,000万〜2,500万円と、ほかのグレードよりも高く評価されています。 G500カブリオレは、希少価値が非常に高いオープンカーです。車体後部には電動開閉式のソフトトップ(幌)が採用されているため、オープンカーならではの開放感を楽しめます。 メルセデスベンツ Gクラスのリセールバリューが高い理由 Gクラスは登場以来、高い人気を維持し続けているほか、一部の特別仕様車に希少性があるため、全体を通してリセールバリューが高い傾向にあります。ここでは、Gクラスのリセールバリューが高い理由について紹介します。 登場以来高い人気を維持し続けている Gクラスは、1979年の登場以来から長年にわたって高い人気を維持しているため、リセールバリューが高い傾向にあります。 圧倒的なデザインとオフロード性能が、SUVファンを魅了し続けています。また、初代モデルから現在まで外観のデザインに大きな変更がなく、伝統を守りつつ進化を遂げている点も根強いファンがいる理由の1つです。Gクラスは、今後も根強い人気を維持し続けるでしょう。 一部の特別仕様車は希少性が高い Gクラスの一部の特別仕様車は希少性があることも、リセールバリューが高い理由の1つです。たとえば、1987年に登場した特別仕様車「プレディカート」は希少性が高いため、高額で売却できるでしょう。 プレディカートは、230GEの豪華版として販売されていたモデルで、流通台数が非常に少なく、コレクターや愛好家から高い評価を受けています。中でも、プレディカートの特徴である下記の専用装備品がそのままで、オリジナルの状態が保たれている車輌は特に高値がつきやすいでしょう。 ・グリルガード・デカール・ウッドパネル メルセデスベンツ Gクラスを高く売る方法 Gクラスは、価値がわかる業者に査定を依頼し、売却まで細かな傷に注意すると高く売れる可能性があります。ここでは、Gクラスを高く売る方法について詳しく紹介します。 Gクラスの価値がわかる業者に査定を依頼する Gクラスを高く売るには、価値がわかる業者に査定を依頼する必要があります。Gクラスはモデル数が多いため、すべての業者が適正に評価できるとは限りません。 特に、希少なモデルや旧車を扱う場合、専門知識が不足していると適正な価格を提示されない可能性があります。低年式のGクラスを適正に査定するのは難易度が高いため、旧車に特化した業者に査定を依頼しましょう。 細かな傷に注意する Gクラスを高く売るには、細かな傷に注意する必要があります。Gクラスは悪路走破性が高いためオフロードで楽しむ方も多いでしょう。オフロード走行では小石や枝などによって細かな傷がつくリスクが上がります。 傷は査定時のマイナス評価につながるため、オフロード走行するにしても走行ルート選びに注意し、傷をなるべく防ぎましょう。 メルセデスベンツ Gクラスの売却は旧車王へご相談ください Gクラスの売却をご検討される際には、旧車に特化して20年以上の経験をもつ旧車王へぜひお問い合わせください。旧車王では、プロの鑑定士が豊富な知識と経験を活かし、Gクラスの各モデルや希少車まで細かく鑑定します。 また、自社の整備工場でクルマの修理や修復ができるため、Gクラスの価値を最大限引き出し、買取金額に還元することも可能です。Gクラスを少しでも高く売却したい場合は、ぜひ旧車王までご相談ください。

カイエンのリセールバリューは?買取相場や高く売る方法も紹介
旧車の売買と鑑定市場 2025.06.23

カイエンのリセールバリューは?買取相場や高く売る方法も紹介

ポルシェの人気車種であるカイエンは高いリセールバリューが期待できると聞き、自身のクルマがどの程度で売却できるのか気になっている方もいるでしょう。 カイエンは、ほかの輸入車に比べてリセールバリューが高い傾向があります。 この記事では、カイエンの買取相場やリセールバリューのポイント、少しでも高く売る方法について紹介します。 ポルシェ カイエンとは 2002年に登場したポルシェ初のSUV「カイエン」は、スポーツ性能が低いとされがちなSUVに、ポルシェ独自のスポーティさを融合させたモデルです。従来のSUVのイメージを覆し、2022年には販売台数の約3分の1を占める大ヒットモデルとなりました。 初代モデルの955型には、下記のグレードが設定されており、いずれも高出力なエンジンを搭載しています。 ・カイエンS:V型8気筒エンジン(4,510cc、250KW)・カイエン・ターボ:V型8気筒ツインターボエンジン(4,510cc、331KW)・カイエン(ベーシックモデル):狭角V型6気筒エンジン(3,189cc、184KW) 高出力なエンジンにより、SUVでありながらスポーツカーのようなダイナミックな走行を実現しました。中でも、カイエン・ターボは「911」や「ボクスター」などのスポーツカーに匹敵する性能を持っており、発進からわずか5.6秒で100km/hに達します。 また、ポルシェの伝統的なDNAを受け継ぎつつ、SUVならではの居住性と実用性も兼ね備えています。日常での使い勝手のよさとファミリーカーとしての快適さを両立しているため、アウトドアや長距離ドライブでも頼もしいパートナーとなるでしょう。 なお、955型のほかに下記のモデルが販売されており、2代目以降はハイブリッドモデルもラインナップとして加わっています。 ・2006年:957型(マイナーチェンジ後)・2010年:958型(2代目)・2018年:E3K30型(3代目) カイエンはブランドの持つ高級感と、SUVの実用性を兼ね備えたモデルとして、今後もポルシェを牽引していくでしょう。 ポルシェ カイエンの買取相場 初代モデルのカイエンの買取相場は、下記のとおりです (2024年9月時点)。 型式・グレード 買取相場価格 955型 ターボ 30万~200万円 957型 50万~200万円 957型 ターボ 50万~350万円 現行モデルと比べると買取相場に差があるものの、初代モデルでも高ければ350万円程度で売却できます。グレードや装備品によって買取価格が変動するため、正確な金額を把握したい場合は査定を依頼しましょう。 ポルシェ カイエンのリセールバリューが高い理由 カイエンは、優れた走行性能や高いブランド力、根強いファンの存在により、高いリセールバリューを維持しています。ここでは、カイエンのリセールバリューが高い理由を紹介します。 優れた走行性能 カイエンは、ポルシェが手がけた初めてのSUVながら、スポーツカーに劣らない走行性能を持つモデルです。一般的なSUVとは一線を画す高い走行性能により、ポルシェらしいダイナミックでスポーティーな走りを実現できるため、多くのファンに支持されています。 また、ガソリンエンジンに加えて、ターボエンジンやハイブリッドエンジンも展開しており、幅広いニーズに応えられることもリセールバリューに影響しているでしょう。 高いブランド力 カイエンのリセールバリューが高値で推移しやすい要因の1つに、ポルシェの高いブランド力があります。 一般的に輸入車は国産車よりリセールバリューが低い傾向にあるものの、圧倒的なブランド力を誇っているポルシェは、他のメーカーと比べて価格が大きく落ちることがありません。また、単にブランドイメージがよいだけではなく、品質やパフォーマンスに対する信頼も厚いことも、リセールバリューを押し上げる要因となっています。 根強いファンの存在 根強いファンの存在も、カイエンのリセールバリューを支える要因の1つです。登場初期は、伝統的なポルシェを求めるファンからの評価は低かったものの、現在では初代カイエンを含め、年式を問わず高い人気を誇ります。 特にクラシックポルシェは、多くのファンから支持されており、発売から20年以上経過している955型(初代モデル)は現在でも高い人気を誇っています。 ポルシェ カイエンを高く売る方法 定期的なメンテナンスで良好な状態を維持し、走行距離をなるべく抑えれば、カイエンを高く売れる可能性があります。続いて、カイエンを高く売る方法を紹介します。 定期的なメンテナンスで状態を維持する カイエンを高く売るには、定期的なメンテナンスで良好な状態を維持しましょう。しっかりとメンテナンスされているクルマは、大切に扱われている印象を与えられるため、査定員からの評価が高まる可能性があります。 具体的には、下記の基本的なメンテナンスを欠かさず行ってクルマの性能を維持し、将来的なトラブルを防ぎましょう。 ・オイル交換・ブレーキの点検・タイヤの点検や交換・エアフィルターの交換 など なお、査定前に車内外をきれいにしておくこともプラス評価につながります。 走行距離をなるべく抑える カイエンを高く売るには、走行距離をなるべく抑える必要があります。なぜなら、走行距離が少ないクルマほど状態がよいと判断されるためです。 特に、下記の部品は走行距離が増えると劣化が進みやすいといわれています。 ・エンジン・トランスミッション・サスペンション いずれも走行に関わる重要な部品です。カイエンの売却を決めたら、直前の長距離運転を避けて、走行距離を抑えましょう。 ポルシェ カイエンの売却は旧車王へご相談ください カイエンは名実ともにポルシェを代表する車種の1つです。売却する際には、その価値を熟知している買取業者に依頼するとよいでしょう。 カイエンの売却をご検討の際は、ぜひ旧車王へお問い合わせください。旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を実施しており、ポルシェの車種を数多く取り扱っております。 他の買取業者では見逃してしまう部分も徹底的に鑑定するため、売却先にお悩みの場合は、ぜひ旧車王にご相談ください。

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