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事故の規模や内容によっては、愛車が「全損」になる場合があります。全損になった場合、どのように補償されるのか気になる方もいるでしょう。 また、全損になると修理できないケースがあるため、全損車輌の適切な取り扱い方法も把握しておく必要があります。この記事では、クルマの全損の意味や保険金の支払額、全損車輌の取り扱いなどについて紹介します。 一般的な意味での「全損」とは 一般的な意味での全損とは、クルマの損傷が大きく物理的に修理できない状態のことです。事故によりクルマが大破したり、車輌の骨格部分であるフレームが歪んだりした場合が該当します。 修理が可能なものの、修理費が時価額を上回る場合も全損に該当します。たとえば、クルマの時価額が70万円で、修理費が120万円だった場合です。 クルマの時価額とは、同等の車種を現時点で再度購入した際の値段のことです。時価額は年式や走行距離、クルマの状態なども考慮されています。 クルマの時価額は、有限会社オートガイドが発行する「レッドブック」に記載された中古車市場価格を基準に認定されます。 なお、修理費が時価額を下回った場合は「分損」といいます。事故後のクルマの状態は、全損と分損の2種類があることに留意してください。 車両保険における「全損」とは 車両保険における全損とは、クルマが物理的に修理できない状態、もしくは修理費用が車輌保険金額を上回った場合を指します。 物理的に修理できない状態は「物理的全損」、修理費が車両保険金額や時価額を上回ることは「経済的全損」と呼ばれます。 車両保険金額とは、車両保険で補償される保険金の支払限度額です。たとえば、クルマの車両保険金額が150万円で自損事故の修理費が200万円だった場合、経済的全損に該当します。 車両保険金額は保険の契約時の時価額を基準に設定するため、契約者が自由に金額を決められるわけではありません。ただし、設定できる金額は130万〜160万円のように幅があり、その範囲内で車両保険金額を決められます。 盗難も全損扱いになる クルマの盗難も全損扱いになるため、車両保険を付帯していれば、設定した車両保険金額を限度に保険金を受け取れます。クルマが盗難されたら、警察に盗難届を提出し、加入している保険会社に連絡しましょう。 一定期間内にクルマが見つかり、受け取った保険金を返戻すれば、盗難されたクルマの引き取りが可能です。返戻の期間や引き取りが可能かどうかは保険会社によって異なります。 なお、保険金を受け取った場合、クルマの所有権を保険会社名義に変更する必要があります。 全損時の保険の支払額 全損時の保険の支払額は、クルマの時価額を基準に補償されます。加害者が負う法律上の損害賠償責任は「時価額まで」とされているため、修理費全額が補償されるわけではありません。 加害者が対物賠償保険の限度額を無制限にしていても、時価額を基準に補償されます。たとえば、長年大事に乗ってきた愛車の修理費用が70万円でも時価額が20万円の場合は、20万円しか補償されません。 修理する場合、差額の50万円を自己負担する必要があります。経済的全損になった場合は、修理費用の全額が補償されるわけではない点に注意してください。 ただし、加害者が「対物超過特約」を付帯していれば、泣き寝入りせずにクルマを修理できます。対物超過特約とは、相手側のクルマの修理費と時価額の差額を補償する特約のことです。 差額を補償してもらえるとはいえ、支払われる保険金の限度額は一般的に50万円程度です。具体的な金額を保険会社に確認しましょう。 また、クルマの時価額は、必ずしも中古車市場と一致しているわけではありません。同等のクルマを購入できないケースもあるため、経済的全損の場合は被害者が泣き寝入りする場合があります。 「全損時諸費用特約」や「新車特約」などを付帯していれば、買い替え費用に充てられるため、必要に応じて加入しておくとよいでしょう。なお、車両保険を使って保険金を受け取る際は、契約時に設定した車両保険金額を限度に補償を受けられます。 全損時の残存物の取り扱い 全損と判断され、時価額の全額を保険金として受け取った場合、クルマの所有権は保険会社に移ります。法律により、債権者が損害賠償として損害の全額の支払いを受けたら、債務者はその物の所有権をもつことができると定められています。 参考:民法「第422条 損害賠償による代位」 つまり、損害賠償を支払った保険会社に所有権が移るため、債権者である元所有者が勝手にクルマを処分してはいけません。全損でもクルマには残存価値があるため、保険会社は車輌や再利用できるパーツを売って、支払った保険金分を回収しています。 以下のような理由で勝手に処分すると、保険会社とトラブルになる可能性があります。 ・全損車輌を保管している自動車販売店に迷惑がかかるから早く処分したい・知り合いの買取店で全損車輌を売却して、少しでもお金を受け取りたい なお、所有権が保険会社に移ることを承諾しないと、保険金を受け取れない場合があります。保険金の受け取りを希望する場合は、保険会社の指示に従いましょう。 車両保険で全損した車が補償されないケース 車両保険に加入していても以下に該当する場合、全損したクルマは補償されません。 1.故意または重大な過失による損害2.飲酒運転や無免許運転などの違法運転による損害3.地震や噴火、津波によって生じた損害4.法律で禁止されている改造を施した部品に生じた損害5.パンクのみに生じた損害6.クルマの欠陥や摩減など自然の摩耗による損害7.競技や曲技による損害 参考:東京海上日動公式Webサイト「保険金をお支払いしない主な場合」 車輌保険にはほとんどの事故が対象な「一般型」と、補償範囲が限定されている「エコノミー型(車対車+α)」があります。一般型でも上記の場合は、補償されない点に注意してください。 また、違法運転の場合、車両保険は補償対象外ではあるものの、対人や対物賠償保険は適用されるため被害者の補償は行われます。 契約者や被保険者が意図的に起こした事故も車両保険の対象外です。しかし、違法運転とは異なり対人や対物賠償保険は適用されないため、高額な賠償金を負担しなければなりません。 なお、地震や噴火、津波によって生じた損害を補償できる特約に加入できる保険会社もあります。不安な場合は特約の詳細を保険会社に確認し、万が一のために加入を検討するとよいでしょう。 全損したクルマの取り扱い 事故の状況や保険の手続き次第では、全損したクルマが手元に残るため、廃車にしたり修理したりすることは所有者の自由です。続いて、全損した車の取り扱いについて紹介します。 廃車 物理的全損の場合は、修理できないため廃車にするケースがほとんどです。解体業者にクルマのスクラップを依頼した後、運輸支局や軽自動車検査協会で、永久抹消登録(廃車手続き)を行いましょう。 なお、永久抹消登録をすると未経過分の以下の還付金を受け取ることが可能です。 ・自動車税・重量税・自賠責保険 また、自動車販売店や廃車業者に廃車手続きを依頼できます。場合によっては処分ではなく、クルマが買取されるケースもあります。買取してくれるうえに、手続きの手間を省けるため各業者に相談してみましょう。 修理 経済的全損の場合は、修理すれば再び愛車に乗れます。しかし、年式が低い場合は時価額が低いため受け取れる保険金が少なく、自己負担金が多い傾向にあります。 自己負担金がかかっても愛車に乗り続けたい場合は、保険金を受け取って修理するとよいでしょう。 保管 全損したクルマを保管しておくことも可能です。ただし、保管しているだけでも自動車税は発生するため、税金の支払いを止めたい場合は「一時抹消登録」をしなければなりません。 一時抹消登録とは、クルマの登録を一時的に抹消する手続きのことです。修理して再登録を行えば、公道での走行が可能になります。 なお、駐車場を契約している場合は駐車場代も発生します。一時抹消登録により税金の課税は止まっても、駐車場代がかかることに留意してください。 まとめ クルマの全損は、修理が不可能な状態の「物理的全損」と、修理費が時価額や車両保険金額を上回った場合の「経済的全損」の2種類があります。経済的全損の場合、時価額や車両保険金額を基準に保険金が支払われるため、修理費の全額が補償されるわけではないことに留意してください。 また、時価額や車両保険金額の全額を受け取った場合、クルマの所有権は保険会社に移ります。保険会社の指示に従わず、勝手にクルマを処分した場合は、トラブルに発展する可能性があります。 ただし、保険を使わなかった場合、全損したクルマは手元に残ります。廃車手続きをする時間がない場合は、自動車販売店や廃車業者に代行を依頼しましょう。
トヨタの本格的なオフロードSUVハイラックスサーフ215は、ハイラックスシリーズのなかでも特に人気の高いモデルです。乗り心地や積載性などに優れたクルマですが、維持費が高いと感じている方も多いのではないでしょうか。 今回は、ハイラックスサーフ215の維持費について、実際にシミュレーションして具体的な金額を算出します。5つの項目ごとに維持費の内訳を紹介するので、参考にしてみてください。 ハイラックスサーフ215の特徴 ハイラックスサーフ215は「スタイリッシュSUV」をテーマに、2002年11月に4代目モデルとして登場しました。ランドクルーザープラドの姉妹車としても知られており、シーンを問わない走行性能、力強さを象徴するデザイン性が特徴です。215は大きく5つの型式に分類されており、搭載されているエンジンが以下のように異なります。 ・CBA-TRN215W:2.7L水冷直列4気筒DOHCガソリンエンジン・CBA-GRN215W:4L水冷V型6気筒DOHCガソリンエンジン・TA-VZN215W:3.4L水冷V型6気筒DOHCガソリンエンジン・KN-KDN215W:3L水冷直列4気筒DOHCICディーゼルターボ・LA-RZN215W:2.7L水冷直列4気筒DOHCガソリンエンジン 装備面では、パーキングブレーキが足踏み式となり、リヤのブレーキが従来のドラムからベンチレーテッドディスクに変更されています。 さらに、2005年8月のマイナーチェンジでフロントのグリルとバンパー、ヘッドランプ、リヤのコンビネーションランプなどをデザイン変更し、ヘッドランプのロービームにプロジェクター式、リヤコンビネーションランプのストップランプにLEDを採用したことで、よりクルマとしての魅力が増しました。 なお、215を最後にハイラックスサーフは2009年をもって日本国内での販売が終了しました。希少性が高まっていることから、特別なクルマとして現在でも人気の1台です。なかでも、廉価グレードのアメリカンバージョンは、樹脂パーツの採用によるカスタムのしやすさが注目されており、高値がつく可能性があります。 ハイラックスサーフ215の維持費の内訳 ハイラックスサーフ215の維持に必要な費用を5つに分けて解説します。今回は、ハイラックスサーフ215の歴代モデルのうち、SSR-X 型式:LA-RZN215W(2002年式)を例にして維持費をシミュレーションしました。 <該当モデルスペック>車輌重量:1,830kg総排気量:2,693cc使用燃料:レギュラーガソリン10モード/10・15モード燃費:8.7km/L 燃料代 ハイラックスサーフ215の燃費は、10モード/10・15モード燃費で8.7km/L、実燃費7km/L程度といわれています。カタログ値と実燃費との乖離がそれほど大きくないのが特徴です。 1ヶ月に1,000kmを走行したと仮定した場合、142.8L(*1)のガソリンを消費することになり、燃料代は2万4,242円(*2)かかります。1年に換算すると約29万円必要です。 *1 実燃費7km/Lで算出*2 2024年5月7日レギュラーガソリン:169.7円/L 自動車税 ハイラックスサーフ215は総排気量2,693ccのため、2.5L〜3L以下クラスに該当し、税額は5万1,000円です(2019年9月30日以前に新車登録した場合)。 しかし、今回試算した2002年式モデルは、新車登録から13年以上経過している可能性が高く、その場合は重課されて5万8,600円となります。 任意保険 大手ネット型保険で見積もりをとったところ、任意保険料は約7万8,000円でした。条件と補償内容は以下のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6等級使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身障害:あり(車内のみ補償)人身障害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり なお、市場販売価格相当額が10万円未満のクルマでは、車両保険は付帯できない可能性があります。ハイラックスサーフ215は20年を経過した今でも人気があり、その裏付けとして車両保険が付帯できたと考えられます。 今回の見積もり額は、相場の4万円〜6万円よりも割高です。1年ごとに必要なため、予算の確保は必至といえます。 車検 車検費用は約11万円必要です。内訳は以下のとおりです。 自動車重量税:5万400円(24ヶ月)※初年度登録から18年経過で算出自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)印紙代:2,300円車検料:5万円合計:12万350円 ※車検料は内容や整備工場によって増減します ハイラックスサーフ215は車輌重量が1,830kgのため、2t未満クラスに該当します。しかし、新車登録から18年以上経過した重課対象の可能性が高いため、費用負担も多くなる点に注意が必要です。 メンテナンス費用 メンテナンス費用は、年間10万円程度が見込まれます。項目は以下のとおりです。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液補充・冷却水補充・エアコンフィルター交換・ヘッドライトバルブ交換・エンジンオイル交換・オイルエレメント交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換 ハイラックスサーフ215は堅牢な作りが特徴なため、適切なメンテナンスで長く乗れるクルマです。手をかければ、その分評価される可能性も高まるでしょう。 ハイラックスサーフ215の年間維持費はいくら? ハイラックスサーフ215の年間維持費は、これまでの5項目を合計すると約60万円です。項目ごとの金額は以下のとおりです。 燃料代:約29万円自動車税:5万8,600円任意保険:約7万8,000円車検:6万175円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費用:10万円合計:約58万6,775円 なお、今回算出した金額は、維持するために最低限必要なものだけです。車輌本体のローンや駐車場代など、維持に必要な費用は別途上乗せされます。 ハイラックスサーフ215の維持費が高いと思った時の対処法 ハイラックスサーフ215は、年間60万円近くの維持費が必要なため、気軽に乗り続けるのは難しいと感じる方もいるかもしれません。燃料代を抑える方法もありますが、劇的に維持費を抑えることはできないでしょう。そのため、維持が難しい場合には売却するのも1つの方法です。 ハイラックスサーフ215は都会的な印象とアウトドアの雰囲気を兼ね備えたSUVとして、中古車市場で高い人気を誇ります。特に新車登録から時間が経過したクルマは、走行距離やパーツの経年劣化などが買取価格に大きな影響を及ぼすため、高額で売却するには時期を見極めることが大切です。 まとめ ハイラックスサーフ215は、登場から20年以上が経った今でも色褪せない存在感を放つモデルです。力強い走行性能はもちろん、古さを感じないデザインに加え、7km/Lという実燃費は排気量を考えると納得できる数値でしょう。その証拠として、中古車市場では大きな金額がつくケースも見受けられます。 一方で、年間約60万円の維持費は決して安いとはいえません。維持が難しいと感じた場合は売却も方法の1つです。評価されているクルマだからこそ、走行距離や車輌の状態がポイントになります。 旧車を専門とする旧車王でも、ハイラックスサーフ215の鑑定を実施しています。全国どこでも出張で鑑定いたしますので、お気軽にご相談ください。
大切に乗ってきた愛車の自動車税を見て驚かれたことがある方は多いのではないでしょうか。現在、日本では13年を超えた車の自動車税と重量税を増税する重課制度が存在します。 ここでは、割増制度が始まった理由や増税後の税金について解説していきます。また、自動車税の支払い方法についても紹介していますので、参考にしてください。 初度登録13年経過の車に適用されるグリーン化税制 グリーン化税制とは、排出ガス及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車はその環境性能に応じて税率を軽減(軽課)し、新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車は税率を重く(重課)する税率の特例措置です。 現在行わている重課制度では、ガソリン車で13年超、ディーゼル車で11年超(いずれも新車新規登録時から)を超えた車両について、自家用乗用車で自動車税が15%アップします。 【おかしい!?】初度登録13年経過の車は自動車税が割増に 私たちは「物を大切にしなければいけない」と言われながら育ったはずです。ところが、現在のグリーン化税制は、古い自動車に重い税金を課して廃棄を促すという教えに逆行したものです。 古い自動車を増税して廃棄に導く目的は、地球温暖化や大気汚染の防止と言われますが、これにも矛盾した部分があります。 その理由は、自動車は製造、流通、使用、廃棄などの全ての場面において、環境に負担を与えて、なおかつ二酸化炭素も排出するためです。したがって、13年を超えた自動車に重い税金を課して新車を買わせることが、必ずしもエコとは限らないのです。 割増制度はいつから始まったのか? 現在の割増制度( 重課税率)は平成27年から始まっています。しかし、最初から現在の15%増だったわけではなく、制度導入当初の平成13年は10%の割増だったのです。年々、古い車に対する風当たりが厳しくなっていますので、今後さらなる増税もあるかもしれません。 割増制度はなぜ始まったのか? 自動車メーカーは、環境対応車はもちろんのこと、ゼロエミッション車の開発を加速させ量産体制を整えつつあります。平成13年には自動車環境対策を目的とした自動車税の重課制度が始まります。この割増制度が始まった理由は、国が環境負荷が大きい古い車から環境性能に優れた新車への乗り換えを促すことが、地球温暖化や大気汚染の防止に繋がると考えたためです。 対象外の車種はあるのか? 11~13年超であっても増税対象にならない車両が存在する。適用外となるのは電気自動車、ハイブリッド車などの環境に配慮した車です。例えば、ハイブリッド車のプリウスや電気自動車のリーフは対象外になります。 この他にも、天然ガス自動車やメタノール自動車も適用外となります。また、意外と知られていない車で一般乗合バスや被牽引車、いわゆるトレーラーも適用外となるのです。 排気量別・13年経過の車の自動車税はいくら? 自動車税の増額を以下の通り表にまとめましたのでご覧ください。 参考:https://www.pref.kanagawa.jp/documents/54501/jouyou.pdf 一括納付の場合 自動車税は毎年4月1日時点の所有者に自動的に支払い義務が発生します。自動車税は5月上旬に送付される納税通知書による一括納付が基本です。自動車税の支払い方法には以下の方法があります。 ・納付書による現金払い (指定金融機関の窓口、コンビニエンスストアなど)・電子マネー(一部のコンビニエンスストア)・口座振替・Pay-easy(ペイジー)(ネット、ATM)・クレジットカード(ネット) 月割納付の場合 自動車税の納付は、支払いが難しい状況に置かれた場合、納税の猶予が認められ、原則として1年以内の分割納付が認められます。 但し、「地方税法 第15条 徴収猶予の要件等」に当てはまる以下の内容に限ります。 ・車が災害(震災、水害、火災など)を受けたり、盗難にあったとき・納税者や生計をともにする親族が病気や負傷をしたとき・廃業したり、事業を休止したとき・事業に著しい損失を受けたとき・法定納期限後1年を過ぎてから課税されたとき 自動車税だけではない!18年経過の車は重量税も増額 エコカー減税対象車ではない自動車が初度登録年月から13年以上又は18年以上経過すると重量税も増税されます。 具体的には、0.5t超~1t以下(2年のごとの車検実施時)の場合で、13年未満では16,400円のところが13年経過だと22,800円になります。さらに18年経過だと25,200円となり、自動車税と合わせて考えると負担がとても大きくなると言えます。 重量税も増税の車はどうするか? 18年が過ぎさらに重量税が増税になると、いよいよ売却を真剣に考えなければなりません。一般的には、18年経過している車は価値が低いと思われがちですが、車によっては思わぬ査定額が付くことがあります。もちろん、車検通したり、整備を行うことで、大切な愛車を末長く乗ることも選択肢のひとつです。 乗り続ける 13年、もしくは18年経過した車を乗り続けることは、重課制度のことを除けは、それほど難しいことではありません。理由は、昨今の旧車・ネオクラシックカーブームにより、日本にもヨーロッパのような古い車を大切にする文化が根付きつつあるためです。 例えば、ブログやSNSなどのソーシャルメディアが普及し、旧車・ネオクラシックカーの価値観を分かち合う場が増えたことなどは、分かりやすい変化と言えるのではないでしょうか。 手放す 重課制度などにより、大切な愛車を売却する決心をしたとします。その際にお勧めしたいのが、旧車専門買取の旧車王です。 旧車王で取り扱っている車種は、13年超はもちろんのこと、20年以上経過した旧車・ネオクラシックカーがほとんどです。つまり、ユーザー様の税金などのお困りごとを解決するために、日々大切な愛車を買取することでお役に立っているということです。 13年超の古い車の買取のことなら旧車王にお任せください! [ライター/旧車王編集部]
昨今新車販売価格を大きく超える価格で取引されているBNR34型スカイラインGT-Rに対し、同じエンジンパワーのER34型スカイラインは現実的な価格で取引されています。なぜ同じR34型で価格がこれだけ違うのか?R34型スカイラインの開発コンセプトと併せて、BNR34(GT-R)とER34の違いを詳しくご紹介します。 R34型スカイラインを振り返る コンパクトなボディにハイパワーエンジンとアテーサ4WDを搭載することで大成功だったR32型スカイラインに対し、大型化されたR33型スカイラインは市場の支持を得られませんでした。そんな中、第2世代スカイラインの3代目にして、最後モデルとなったR34型スカイラインは、日産の開発陣が満を辞して開発。また、R34型スカイラインには、最上位グレードで人気のGT-Rだけではなく、ユーザー層に合わせて多くのモデルが用意されていました。 R34型の使命はスカイラインの復権 R34型スカイラインは、R32型から続く第2世代最後のモデルとして1998年に登場しました。前作のR33型のセダンライクな大柄なボディデザインや内装が不評だったため、R34型の開発には”スカイライン”の復権という使命が課せられます。 スカイライン本来の魅力を取り戻すべく開発されたR34型で、大きく変更されたのはボディです。「ボディは力だ!ドライビングボディ」のキャッチコピーのもとに開発されたボディはR33からダウンサイジングされ、直線基調のシャープなデザインに生まれ変わりました。つり目となったヘッドライトデザインも含めて、鋭敏な印象に仕上がっています。 また、進化したのはデザインだけではありません。スカイライン本来の走行性能を実現するためにボディ剛性も徹底的に高められています。一般的にボディ剛性を高めると重量は増加しますが、R34型スカイラインはR33型とほぼ同じ重量に抑えられています。 エンジン性能などはグレードによって異なるものの、ボディの刷新によりR34型はスカイライン本来の魅力を取り戻します。しかし、R34型スカイラインは、排ガス規制などの時代背景もあり結果的に第2世代GT-Rの最後のスカイラインとなりました。 走りを意識した「R34」はGT-Rだけじゃない スカイラインを代表するグレードは“GT-R”です。しかし、R34型スカイラインにはグレードによって「BNR34」「ER34」「ENR34」「HR34」の4種の型式があります。このうち、最上位グレードであるGT-RはBNR34型です。 型式に含まれる「R」の文字は“GT-R”の「R」と誤解されがちですが、実は”スカイライン”を示す文字で、全ての型式に記載されています。R以外の文字の意味は、先頭の文字「B」「E」「H」が搭載エンジンで、2文字目に「N」が入っている場合は四輪駆動です。つまり、GT-RであるBNR34とER34は、エンジンと駆動方式が異なるモデルとなります。 BNR34とER34がよく比較される理由は、R34型スカイラインのなかでこの2種のみがスポーツグレードだからです。 ENR34はエンジンのベースこそER34と同じRB25型ですが、ターボが非搭載のため出力は200馬力に抑えられています。HR34はそもそもエンジンの排気量もパワーも最下位のグレードです。 R34型スカイラインのなかで、ER34だけがGT-Rと比肩する280馬力を発生するターボエンジンを搭載するグレードが存在していました。エンジンパワーに合わせて対向ピストンブレーキや電動SUPER HICASなどもも採用されていて、さらに2ドアだけではなく4ドアという選択肢があったのも特徴です。 戦闘力のBNR34かバランスのER34か R34型GT-Rを詳しく見ていくと、クルマの持つポテンシャルを最大限発揮するために開発されたことがよく分かります。一方で、ER34も扱いやすさと性能のバランスが取れた優秀なクルマです。両車の圧倒的な性能の違いは当然価格差に表れていますが、どちらも価格では図れない魅力をもっています。 馬力は同じでも特性がまったく異なるエンジン R34型GT-RであるBNR34に搭載されているエンジンは、2,600cc直列6気筒ツインターボのRB26DETTです。最上位グレードにふさわしく自主規制いっぱいの280馬力を発生し、トルクも40.0kgmまで引き上げられています。ターボエンジンながら、レッドゾーンは8,000回転という高い耐久性を誇る高回転型エンジンで、チューニングベースとしても注目を集めました。 一方、ER34に搭載されたRB25DETエンジンは、シングルタービンながらRB26DETTと同様の280馬力を発生します。しかし、エンジン特性はGT-Rと大きく異なり、日常的な扱いやすさを意識して、低回転域からトルクがマイルドに立ち上がる味付けとされていました。 とにかく速さにこだわったBNR34型 BNR34(GT-R)とER34で決定的に異なるのは、クルマの魅力と性能を最大限引き出す装備です。スポーツグレードとはいえ一般での日常使いも意識して開発されたER34に対し、日産スポーツカーの最上位グレードであるR34型GT-Rは、目一杯“速さ”を追求しています。 R34型GT-Rに搭載されたタービンやインタークーラーは、レースでの使用も見越した600馬力まで対応可能です。さらに、専用開発された6速マニュアルのトランスミッションでエンジンパワーを余すことなく発揮します。 足回りは、専用設計のサスペンションに、純正では異例となる鍛造の18インチ6本スポークホイールが装備されていました。ブレーキも容量の大きいブレンボ製が標準搭載され、そのままサーキット走行できるほど充実した装備でした。 外装には、空力性能をとことん追求し、ベースグレードであっても一般的な乗用車の3分の1のリフトフォース(揚力)に押さえられています。また、上級グレードのVスペックには、アドバンスドエアロシステムを採用。下部のエアフローの改善を意識し新開発された専用のフロントバンパーやリアカーボンディフューザーを装備し、日本車初のマイナスリフトを達成しています。 車内の装備が充実しているのも34型GT-Rの特徴で、水温、ブースト圧などの車両情報をデジタル表示できるマルチファクションディスプレイがインパネ中央部に搭載されました。 扱いやすさと楽しさが共存するFRのER34型 性能や装備ではGT-Rのほうが圧倒的に充実していますが、日常使いからスポーツ走行まで幅広く使用できるのがER34の魅力です。 たとえば、四輪駆動のGT-Rに対してER34は2輪駆動のFRなので、トラクション性能では劣ります。つまり、絶対的な速さではGT-Rには敵いません。しかし、ドライブや買い物といった日常使いから、サーキットでのスポーツ走行で車を操る感覚を楽しめます。 また、チューニングベースとしてもER34は優秀なクルマです。エンジンのRB25DETは、RB26DETT同様耐久性に優れたエンジンのため、チューニングの余地があり、足回りやブレーキなどにも手を入れる余地が残されています。 クルマとして完成されたGT-Rではどこかをチューニングするとバランスが崩れてしまう可能性もありますが、ER34は自分なりにカスタムやチューニングを楽しむことのできるモデルです。 さらに、ボディタイプは2ドアに加えて4ドアモデルもあるため、用途に合わせて選べるでしょう。全長が長く迫力のある4ドア車をあえてドリフトなどのスポーツ走行に使用する人もいます。 R34型GT-Rは無理でもER34の中古車なら狙える R34型GT-Rの中古車価格は、高騰の一途をたどっています。新車価格でも600万円前後でしたが、大手中古車サイトで調査したところ、2002年式R34型GT-Rで5,500万円もの価格がついている車両もありました。 ER34型スカイラインは、一部のチューニングされた車両は500万円前後です。一方2000年式の4ドアモデルでは120万円程度で、現実的な価格推移をしています。 ただし、20年ほど前のクルマなので、市場に出回る台数の減少とともに価格が高騰する可能性は十分にあります。手に入れたい方は早めに検討する必要があるでしょう。 ※中古車相場は2022年9月原稿執筆現在
JKラングラーは、ジープ伝統のデザインに快適性が加わり、10年以上にわたって製造された人気モデルです。実際に所有する場合の維持費について関心をもっている方もいるのではないでしょうか。 今回は、JKラングラーの維持費の内訳を解説するとともに、実際にいくらかかるのかシミュレーションします。 JKラングラーの特徴 JKラングラーは、2007年から2018年まで製造されたジープの代表的なSUVです。先代モデルには設定のなかった4ドアの「アンリミテッド」モデルが導入されたことで、自動車としての魅力がさらに増しました。 このモデルは、従来の2ドア版に加えて、家族やグループでの使用にも適した広いキャビンを備えています。後席へのアクセスが向上しただけではなく、大きなラゲッジスペースも確保されています。乗車定員が5名に増えたうえ、さらに多くの荷物の搭載が可能になり、SUVとしての汎用性が大幅に強化されました。 内装においては、従来のラフな印象から一新され、洗練されたデザインへと進化しました。質感の高い素材が使われ、快適性が向上した座席、そしてエルゴノミクスに配慮したコックピットレイアウトが、長時間のドライビングでも疲れにくい環境を実現しています。 日本市場では、特にアンリミテッドモデルが実用性とブランドイメージで多くのファンを獲得し、ジープ全体の販売台数増加に大きく貢献しました。。複数の要素が融合したJKラングラーは、アウトドアユーザーだけでなく、ファミリーカーとしても高く評価されています。 JKラングラーの維持費の内訳 JKラングラーの維持費を5項目で解説します。なお、製造期間が長いモデルのため、今回は、アンリミテッドの4AT(2007年式)でシミュレーションします。 <車輌スペック>車輌重量:1,980kg総排気量:3,782cc使用燃料:ハイオク燃費:10モード/10・15モード燃費7.1km/L 燃料代 JKラングラーの燃費は、10モード/10・15モードで7.1km/L、実燃費は6km/L程度といわれています。2007年式の排気量3.8Lクラスであることを考えると、納得できる数字でしょう。 燃料代のシミュレーション結果は、以下のとおりです。 通勤で1ヶ月1,000km走行を仮定すると、消費するガソリンは166L、ハイオクガソリンの料金は2万9,299円(*1)、年間換算で35万1,588円(*2)でした。 *1 燃費は6km/Lで算出*2 2024年4月13日時点のハイオクガソリン全国平均価格176.5円/Lで算出 自動車税 JKラングラーは総排気量3,782ccのため、3.5L〜4L以下クラスに該当し、税額は6万6,500円です。(2019年9月30日以前に新車登録した場合)しかし、今回シミュレーションした2007年式のモデルは新車登録から13年以上経過している可能性が高いため、15%重課されて7万6,400円となります。 任意保険 大手ネット型保険で見積もりをシミュレーションした結果、保険料は10万670円/年でした。詳しい条件は以下のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6等級使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり 30代のネット型保険の相場は約4万円〜6万円といわれているため、JKラングラーの保険料は相場よりも割高です。 なお、今回の見積もりでは、車両保険が付帯できました。一般的に、車両保険は時価相当額で設定されるため、製造年数が2007年から2018年と長いことが車両保険の付帯に影響していると考えられます。 車検 JKラングラーを自家用自動車で登録した場合の車検代は、11万5,550円です。詳細は以下のとおりです。 自動車重量税:4万5,600円(24ヶ月)※初年度登録から13年以上18年未満で算出自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)印紙代:2,300円車検料:5万円合計:11万5,550円 ※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します 今回シュミレーションした2007年式のモデルは、13年以上の重課対象となる可能性が高いです。ただし、車検のタイミングによっては、18年以上の重課で5万400円に上がるかもしれません。 なお、実際の車検代は、国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」で把握可能です。 参考:国土交通省「次回自動車重量税照会サービス」 メンテナンス費用 メンテナンス費用は、年間10万円程度です。基本的な項目は以下のとおりです。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライトバルブ交換代・エンジンオイル交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 JKラングラーは、ラダーフレーム構造でボディが強いため、メンテナンスさえすれば大きなトラブルに発展しにくいのが特徴です。しかし、シフトレバーのワイヤーが抜け落ちてしまう故障が発生しやすいといわれており、修理費用は多少余裕をもって見積もっておく必要があります。 JKラングラーの年間維持費はいくら? JKラングラーの年間維持費は、約69万円〜です。内訳は以下のとおりです。 ガソリン代:35万1,588円自動車税:7万6,400円任意保険:10万670円車検:5万7,775円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費用:10万円(パーツの修理有無で増減)合計:68万6,433円 1ヶ月あたり約5万7,000円、ローンで購入した場合は返済額、そして駐車場を借りる場合は駐車場代が上乗せされます。 JKラングラーの維持費が高いと思った時の対処法 JKラングラーは、優れたオフロード性能と実用性で知られるジープの代表的なモデルです。しかし、年間維持費は約69万円と決して安くはなく、経済的な負担が大きいと感じる場合もあるでしょう。 JKラングラーの多機能性と堅牢な作りは、ほかのクルマにはない魅力ですが、維持費が重荷になる場合、クルマの売却を検討することも選択肢の1つです。 JKラングラーには多くのファンが存在し、特にアンリミテッドは市場で高い人気を誇ります。適切な時期に売りに出せば、期待以上の価格で売却できるかもしれません。 まとめ JKラングラーは、オフロード性能と日常使用のバランスに優れたSUVとして人気のモデルです。独特の世界観をもつクルマのため、飽きずに長く所有できる1台といえます。 ただし、維持費は年間約69万円と気軽に乗り続けられる金額とはいえません。維持費が負担になっている場合は、乗り換えも検討しましょう。 特に、この世代から導入された4ドアモデルは実用性が高く、中古車市場でのリセールバリューも優れています。旧車専門店であれば高価買取が期待できるため、売却を検討する際はぜひ旧車王へご相談ください。
「外車といえば左ハンドル」というイメージをもっている方も多いのではないでしょうか。かつては高級な外車が多かったこともあり、左ハンドルはステータスの1つでもありました。しかし、左ハンドルの外車は近年徐々に減少しており、一概に「左ハンドル車に乗っているからすごい」ともいえないようです そこで今回は、外車に左ハンドルが多い理由とメリット・デメリットを改めて紐解いていきます。 外車に左ハンドルが多い理由 「左ハンドル」という言葉が外車の代名詞になるほど、海外のクルマの多くには左ハンドルが採用されています。海外で作られたクルマが左ハンドルになっているのには、合理的な理由があります。 まずは、外車の多くが左ハンドルになっている背景と、近年減少しつつある理由をみていきましょう。 生産国の交通ルールを反映 外車に左ハンドルが多い理由は、右側通行の国が多いためです。右側通行の国では、運転視野の確保や乗降時の安全性の観点から、左側に運転席が設けられています。アメリカを含む北米やヨーロッパといった主要な自動車生産国の多くが右側通行であることが、外車に左ハンドルが多い理由です。 ただし、実はクルマが普及し始めた1900年代初頭は、それほどハンドルの左右を気にせずに生産されていました。また、昔はボディ側面のレバーを手で引いてブレーキをかける車種もあり、右利きが多かったことから必然的に右ハンドルになったようです。 左ハンドルが定着したきっかけは、1908年に発売されたT型フォードだといわれています。当時のカタログにも左ハンドルのメリットが記載されていて、爆発的なヒットを記録したためにアメリカを中心に左ハンドルが普及しました。 左ハンドルは減少しつつある 外車の象徴ともいえる左ハンドルですが、実は近年減少しつつあります。左側通行の日本では、右ハンドル車のほうが安全性と利便性が高いためです。 また、機械式だった当時はハンドルの左右を入れ替えることで多くの部品の再開発が必要でしたが、電動制御が増えて設計が容易になったことも右ハンドル車への転換を後押ししています。 さらに、ハンドルを右に変更しても、操作感があまり変わらなくなったことも右ハンドル化する車種が増加している理由の1つです。たとえば、アクセルを左から右に変更した場合、機械式のアクセルワイヤーだとワイヤーの湾曲や長さの違いなどによって操作感が変わってしまいます。しかし、電子制御のアクセルであれば、左右どちらにペダルを設置しても操作感は変わりません。 左ハンドルのメリットとデメリット 日本国内で左ハンドル車に乗る際は、メリットとデメリットを把握しておく必要があります。外車に乗っているという実感をもてる一方で、日常使いにおいて不便を感じている方も少なくありません。 ここからは、左ハンドルのメリットとデメリットを、それぞれ2点ずつ紹介します。 メリット①:乗っていて優越感がある 日本で左ハンドル車に乗る最大のメリットは、特別なクルマに乗っているという優越感を味わえる点でしょう。国産車には右ハンドルしかないため(一部の逆輸入モデルを除く)、クルマに詳しくない方が見ても外車であることがすぐにわかります。 また、日本向けの車輌ではなく、オリジナルモデルに乗る満足感を得られるのもメリットです。右側通行の国で開発されたモデルであれば、ボディデザインからインテリアまで左ハンドルをベースに開発されています。 右ハンドルに改修する際に各メーカーで不便のないように調整されてはいるはずですが、まったくのゼロから開発されるわけではありません。各種操作ボタンやレバーの向きや配置が左ハンドルに最適化されたままになっていることもあり、左ハンドルのほうがストレスなく操作がしやすくなっています。 メリット②:開発時の設計通りで査定も上がりやすい W124、W126、W463といった古めのベンツや先述したポルシェ 911など、旧車としての価値がある車種は、オリジナルの左ハンドルのほうが査定金額が高く高価になる傾向にあります。 また、実際の操作においても、オリジナルだからこそのメリットがあります。右側通行の国で発売されるクルマは、当然左ハンドルを前提に設計されます。日本向けに右ハンドル仕様に改変すると、操作しにくい部分が生まれることも少なくありません。たとえば、ポルシェ 911は、比較的新しい997でもペダル位置が左寄りになっていて乗りにくいことで有名です。 デメリット①:日本の道路事情に合わない 左ハンドル車の最大のデメリットは、左側通行の日本の道路に合わないことです。運転席が左側にあると交差点の右折時に視野が限られてしまい、対向車線を確認しにくくなります。助手席が車道側になってしまうため、交通量や道幅などによっては駐車スペースを見つけないと乗降できません。 さらに、右ハンドルを前提に設計されている社会インフラを利用しにくい点も、左ハンドルのデメリットです。駐車場の発券機やファストフード店のドライブスルーなど、運転席が反対になることで不便に感じる場面は少なくありません。 デメリット②:操作に慣れて覚えるのが難しい 左ハンドル車は、ボタンやレバーなどの操作部分が右ハンドル車とは逆に設置されています。配置を身体で覚えるまでは、操作がしにくいばかりかミスをしてしまうおそれもある点が左ハンドルのデメリットです。 シフトレバーは右手での操作になりますし、エアコンなどの各種機能のボタンも右側に配置されています。加えて、ワイパーとウィンカーのレバーが逆になっている点も外車特有の懸念点です。染み付いた習慣はなかなか抜けないため、交差点進入時についワイパーを動かしてしまうことがあります。 【まとめ】左ハンドルでも右ハンドルでも自分の好みで選ぶことが大切 外車に左ハンドルが多い理由と、メリットとデメリットを紹介しました。 クルマに魅力を感じるポイントや基準は人それぞれです。左ハンドルの外車には、日常的な使い勝手が悪いというデメリットがある一方で、海外のオリジナル仕様のまま走りを楽しめるというメリットがあります。 また、技術の進歩とともに、外車でも右ハンドルを選べるモデルが増えてきました。「外車=左ハンドル」という常識はなくなりつつある今、左ハンドル車がステータスなのは過去のことなのかもしれません。 クルマを購入する際には、乗りやすさなのか満足感なのか、それともまた別の要素なのか、自分にとって何が最も大事なのかを熟考したうえで、左ハンドル車と右ハンドル車のどちらを選ぶか決めるとよいでしょう。
引っ越す予定があるけれど陸運局に出向く時間がなく、車検証の住所変更をディーラーに依頼したい方もいるでしょう。車検証の住所変更のディーラーへの依頼費用は、数万円程度です。ただし、ナンバー変更があるときや他の手続きも依頼する場合は、別途費用が発生します。 この記事では、車検証の住所変更のディーラーへの依頼費用や他に依頼できる業者について紹介します。 車検証の住所変更のディーラーへの依頼費用 車検証の住所変更のディーラーへの依頼費用は、1万〜3万円程度です。ただし、ナンバープレートに変更があるときや、車庫証明申請の代行を依頼する場合は別途費用が発生します。 まず、管轄の陸運局に変更がある場合は、住所変更時にナンバープレートも変更しなければなりません。たとえば、調布市から港区に引っ越した場合、以下のようにナンバープレートと管轄の陸運局が変わります。 ・引っ越し前:多摩ナンバー(多摩自動車検査登録事務所)・引っ越し後:品川ナンバー(東京運輸支局本庁舎) ナンバープレートに変更があるかどうかわからない場合は、依頼時にディーラーへ問い合わせましょう。 また、普通車の住所変更をするには車庫証明書が必要です。車庫証明書の申請先は警察署で、平日の日中しか手続きを受け付けていません。そのため、平日の日中に警察署へ出向けない場合は、車庫証明申請の代行も依頼する必要があります。 なお、ナンバープレートに変更があるときや車庫証明申請の代行を依頼した場合は、以下のように費用が変わります。 ・住所変更+ナンバープレートの変更:2万〜4万円程度・住所変更+ナンバープレートの変更+車庫証明申請の代行:3万〜5万円程度 上記はあくまでも目安であり、ディーラーによって料金設定が異なるため、依頼時に正確な費用を確認しましょう。 車検証の住所変更を代行できる業者 ディーラー以外にも、車検証の住所変更の代行を依頼できる業者がいます。依頼費用は業者によって異なり、ディーラーより安い業者もあります。住所変更にかかる費用を抑えたい場合には、ディーラー以外に依頼することも検討しましょう。 また、ディーラーと同様に車庫証明申請の代行をしてくれる業者もいます。住所変更を一任したい場合は、車庫証明申請の代行もしてくれる業者に依頼するとよいでしょう。 次からは、車検証の住所変更を代行できる業者とそれぞれの違いを詳しく紹介します。 車検専門業者 ディーラー以外に、車検専門業者にも車検証の住所変更の代行を依頼できます。ただし、車検専門業者では車検を受けるタイミングでしか依頼できないケースもあります。 また、住所変更は期限までに手続きする必要があるため、タイミングによっては車検専門業者への代行はおすすめできません。引っ越し後に車検を控えている場合は依頼してもよいでしょう。 自動車販売店 ディーラー以外に、自動車販売店にも車検証の住所変更の代行を依頼できます。自動車販売店はクルマに関する手続きに精通しているため、スムーズに住所変更を行えます。 必要書類の案内や書類の内容に問題がないかの確認に加え、店舗によっては車庫証明申請の代行もしてくれるため、警察署に出向く時間がない場合は相談してみましょう。 行政書士 行政書士にも車検証の住所変更の代行を依頼できます。行政書士は、各省庁や役所などの官公庁に提出する書類の作成や、手続きの代行に精通している業者です。 陸運局や警察署で行う手続きにも精通しているため、自動車販売店と同様にスムーズな住所変更が可能です。別途費用はかかるものの、車庫証明申請の代行も行っているため、依頼が必要な場合は相談してみてください。 車検証の住所変更の必要書類 車検証の住所変更に必要な書類は、普通車と軽自動車で異なります。それぞれの必要書類は以下のとおりです。 【普通車】1.車検証2.住所の移り変わりが確認できる書類 ※発行から3ヶ月以内3.車庫証明書4.ナンバープレート前後 ※管轄が変わる場合5.委任状 ※代理人が手続きする場合6.申請書 第1号様式7.手数料納付書8.自動車税申告書 ※5〜8は陸運局で取得可能 参考:国土交通省 東北運輸局「住所変更等(変更登録)」 住所の移り変わりが確認できる書類としては、住民票の写しや戸籍謄本が該当します。クルマが法人名義の場合は、商業登記簿謄本や抄本が必要です。 新旧住所の移り変わりが記載されているかどうかも、取得時に必ずチェックしましょう。 【軽自動車】1.車検2.使用者の住所を証する書面 ※発行から3ヶ月以内3.ナンバープレート前後 ※管轄が変わる場合4.申請依頼書 ※代理人が手続きする場合5.申請書 軽第1号様式6.軽自動車税申告書 参考:軽自動車検査協会「住所変更(引越し)」 使用者の住所を証する書面は、住民票の写しや印鑑証明書などが該当します。クルマが法人名義の場合は、商業登記簿謄本(登記事項証明書)や印鑑証明書などが必要です。 また、軽自動車の住所変更には車庫証明書が不要です。ただし、地域によっては保管場所の届出が必要な場合があります。各自治体の公式Webサイトを確認し、届出が必要な場合はクルマの保管場所を管轄する警察署で申請しましょう。 なお、クルマをローンで購入すると、所有者は基本的に販売店やローン会社名義になっており、自分の一存では住所変更ができません。ローン残債がある状態で住所変更するには、所有者である販売店やローン会社の委任状が必要です。 ローン残債がある状態で住所変更をする場合は、クルマの購入店に委任状を発行してもらう必要があることを把握しておきましょう。 車検証の住所変更の期限 車検証の住所変更は、住所に変更があってから15日以内に手続きする必要があります。違反した場合は、50万円以下の罰金が科される可能性があるため、必ず期限内に手続きしましょう。 住所変更しないと自動車税の納付書や、リコールの案内が旧住所に届く可能性もあります。自動車税の納付書が旧住所に届くと、到着に気が付かずに納税期限が過ぎる可能性があるため、余分な延滞金を支払わなければなりません。 また、リコール内容が原因で事故を起こした場合、クルマの所有者が責任を問われる可能性があります。罰金やトラブルを防ぐためにも、すみやかに住所変更しましょう。 参考:道路運送車両法「第12条 」「第109条2項」 まとめ 車検証の住所変更のディーラーへの依頼費用は、1万円〜3万円程度です。ただし、ナンバープレートに変更があるときや車庫証明申請の代行を依頼する場合は、別途費用がかかることに留意してください。 また、住所変更は以下の業者にも依頼できます。 ・車検専門者・自動車販売店・行政書士 ディーラーの依頼費用が見合わない場合は、いずれかの業者に手続きを依頼してみてください。 また、住所変更を15日以内にしなかった場合、50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。陸運局に出向く時間がない場合は、期限内に住所変更をするためにも、ディーラーや他の業者に手続きを依頼しましょう。
定期的に受ける「車検」では、部品の交換をすすめられることがあります。車検で部品交換を提案された際は、本当に実施したほうがよいかどうかを見極める必要があります。今回は、車検時に部品交換をしたほうがいいのか、交換することが多い部品や断れるのかなどについて解説します。 車検で交換することが多い部品 車検で部品交換をすすめられることは決して珍しくありません。クルマの状態に応じて推奨される部品交換には、交換が必須なもの以外に、今すぐに交換する必要はないもののおすすめされるものや、クルマの状態を良好に保つために交換をすすめられるものもあります。 ここでは、車検のタイミングで交換を推奨される部品について解説するとともに、交換頻度や費用の目安について紹介します。 クーラント液 クーラント液は、エンジンをはじめとする部品の冷却に使われる冷却水です。一般的なクーラント液は2年ごとに交換することが推奨されています。最近では、スーパーLLCといわれるロングライフの冷却水を充填しているクルマが増えてきており、交換サイクルも7年〜10年と長くなっています。 クルマによって充填されているクーラント液が異なるため、詳しくは各車種の取扱説明書などで確認してください。なお、クーラント液の交換費用は1,000〜5,000円程度です。 ブレーキオイル ブレーキオイルは、ブレーキを作動させるために使われるオイルです。ブレーキオイルは、クルマの減速や停止など制動に関わる部分であるため、車検ごとに交換しておくとよいでしょう。交換費用は、2,000円〜5,000円程度です。 エンジンオイル エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑・密閉・冷却などに影響する重要なオイルです。そのため、走行距離や時間の経過に応じた適切なタイミングでの交換が必要となります。車検とともにオイル交換を提案されることが多いものの、車検直前にオイル交換をしているのであれば車検時にオイル交換をする必要はないでしょう。 交換費用は、エンジンオイルの種類や使用量によって異なりますが、5,000〜1万円程度が相場です。また、オイルフィルター(エレメント)を交換した場合は、フィルター代や交換工賃などが加算されます。 バッテリー バッテリーは、3年〜4年ごとに交換したほうがよい部品です。バッテリーの電圧が下がったり放電したりすると、エンジンがかからなくなったり、電装品が動かなくなったりします。交換費用はバッテリーのサイズや種類によって異なり、本体代が4,000〜4万円程度、工賃が500〜3,000円程度です。 ブレーキパッド ブレーキパッドは、使用環境や乗り方などによって摩耗状態が異なるため交換時期もクルマによって変わります。ただし、パッドの残量が一定量を下回ったら交換が必要です。交換費用は、パッドの種類や大きさなどによって異なりますが、1万〜2万円程度(4輪分)が相場といえるでしょう。 点火プラグ 点火プラグは、ガソリン車にのみ使用されている部品です。定期的な交換が必要で、プラグの種類や走行距離によって交換するタイミングが異なるため、車検時に交換が必要か確認してもらいましょう。交換費用の相場は1万5,000円程度です。 デフオイル デフオイル(ディファレンシャルギアオイル)は、車検ごとに交換することが推奨されている駆動関係のオイルです。クルマの走行に影響するオイルであるため、推奨されているとおりのスパンで交換しておきましょう。交換費用は、5,000円〜1万円程度です。 クーラント添加剤 クーラント添加剤は、冷却水の防錆・防食性能を復活させ、冷却水の寿命を延ばす添加剤で、年数が経過したクルマへの使用が推奨されています。交換費用は数千円程度です。 エアエレメント エアエレメントは、エアフィルターとも呼ばれる部品です。エンジンに取り込む空気をろ過して不純物が入らないようにする役割があるため、定期的に清掃や交換を実施しなければなりません。車種によって交換費用は異なりますが、5,000千円程度が相場です。 タイヤ タイヤは、残り溝が一定量(1.6mm以下だと車検に通らなくなります)を下回ったり、ひび割れや硬化が進んだりしたときに交換します。サイズや銘柄によって価格が異なるため、見積もりをとってライフスタイルや乗り方に合うタイヤを装着しましょう。 ファンベルト ファンベルトは、エンジンの動力を周りの機器に伝える部品です。ベルトという名称からもわかるように、ゴム製であるため定期的に交換する必要があります。交換費用は取り替えるベルトの数や種類によって異なりますが、1万円程度です。 タイミングベルト タイミングベルトは、10年または10万kmごとに交換が必要な部品です。エンジンの動作に影響する重要な部品であるため、適切な時期に交換しましょう。エンジンの一部を分解して交換するため、交換費用は2万〜5万円程度と高額です。 10万km超で交換が必要なケースが多い部品 走行距離が10万kmを超えると、交換する部品が多くなる傾向があります。走行距離が伸びたときに交換が必要な主な部品は次のとおりです。 ・タイミングベルト・ジョイントブーツ・ショックアブソーバー・オルタネーター・ブレーキキャリパー・ブレーキディスクローター など これらは、部品代と工賃の両方が高額になりやすいため、費用をなるべく抑えたい場合は複数の業者から見積もりを取って比較してから依頼先を決めるとよいでしょう。 車検の部品交換は断ることが可能 車検のタイミングですすめられる部品やサービスは、断ることが可能です。ただし、検査に影響がない部品やサービスに限ります。 たとえば、車検のタイミングですすめられるサービスの1つに、クルマのコーティングがあります。このクルマのコーティングは、コーティング専門店で施工したり、自分で施工したりできるため、車検と同時に行わなければならないわけではありません。 そのため、車検の見積もりに「コーティング(再施工)」などの項目が入っているときは断ることもできます。 車検の部品を持ち込むことで費用を抑えられる 車検の際に部品を持ち込むことで、部品代を安く抑えられる場合があります。ただし、部品の持ち込みが可能かどうかは業者によって異なるため、持ち込みを検討しているときは、事前に問題ないか確認しておきましょう。 まとめ 車検では、さまざまな点検や検査と同時に部品の交換をすすめられます。推奨部品の中には、必須ではないものもあるため、それぞれの部品にどのような役割があるのか、交換が必須なのかなどを確認し、交換するか判断しましょう。
MT車の運転では、速度に応じて適切なギアを選択することが重要です。適切にギアチェンジしないと、エンストやノッキングを起こしてしまうため、スムーズに走行できません。今回は、MT車におけるギアチェンジのコツについて紹介します。MT車を運転するときの参考にしてみてください。 MT車(マニュアル車)のギアチェンジのコツ MT車のギアを変えるタイミングは、加速するときと減速するときの2つです。ここでは、加速チェンジと減速チェンジのコツをそれぞれ紹介します。 加速するとき 加速チェンジするときは、発進後クラッチを接続した状態(クラッチペダルから足が離れている状態)でアクセルペダルを踏み、しっかりと加速してからギアチェンジしましょう。速度が上がっていない状態でギアを変えるとノッキングやエンストする可能性があります。 また、ギアチェンジするときは、アクセルペダルを素早く戻すと同時にクラッチペダルを一気に素早く踏み込み、ギアを変えてクラッチペダルを徐々に戻していくのもポイントです。 減速するとき 減速チェンジをするときは、ブレーキペダルを踏んで速度を落としてからギアを下げます。速度が落ちていない状態で減速チェンジすると、強いエンジンブレーキがかかるため注意してください。 また、エンジン回転数をギアに合わせる「ブリッピング」も有効な手段です。MT車の運転に慣れてきたらブリッピングの練習をしてみるとよいでしょう。 MT車(マニュアル車)のギアチェンジのタイミング MT車の運転では、いつギアを変えるべきか悩む方も多いです。ギアを変えるタイミングの目安は、到達目標速度によって異なります。 たとえば、一般道路の最高速度60km/hまで加速したい場合は、ロー(1速)ギアで発進して15km/h程度まで加速したら2速へ上げ、30km/h程度まで加速したら3速にシフトアップし、40km/h程度まで加速したら4速にギアチェンジして、50km/h程度まで加速したら5速に上げるとスムーズに走行できるでしょう。 60km/h(5速)で走行しているときに減速チェンジをする場合はブレーキで減速し、40km/h程度になったら4速、30km/h程度になったら3速、20km/h程度になったら2速というように順番にギアを下げます。 これらはあくまでも一例のため、状況に応じた速度がどのくらいなのかを見極め、速度に応じたギアへ変えることが重要です。 ギアチェンジ時の「飛ばしシフト」とは MT車のギアチェンジは、基本的に1速→2速→3速と順にシフトアップし、4速→3速→2速と順番にシフトダウンします。ただし、順番にギアチェンジしていくのはあくまで基本です。 MT車の運転では速度に応じたギア選びが重要なため、1速で十分に加速して3速に飛ばしてシフトアップすることもあります。また、5速で走行していたものの、前車の急ブレーキにより自車も強いブレーキをかけた後、再加速が必要な場面では2速にシフトダウンしてから再加速することもあります。 このように速度に応じたギアを選択して運転することが重要であるため、必ず順番にギアチェンジしなければならないという決まりはありません。 MT車(マニュアル車)のギアチェンジを誤ったときの症状 MT車のギアチェンジに失敗するとクルマにさまざまな症状が起こります。ここでは、ギアチェンジの失敗例とシフトチェンジを誤ったときに起きる症状について紹介します。 ・シフトアップミス:速度とギアが合わない状態となりエンストやノッキングが発生する・シフトダウンミス:速度とギアが合わないため強いエンジンブレーキがかかったりエンジン回転数が急上昇したりする。最悪の場合はエンジンに強い負荷がかかり故障する可能性もある・クラッチの急接:シフトアップやシフトダウンしたときに半クラッチせず、クラッチを急につなげる(急接)とエンスト・ノッキング・強いエンジンブレーキなどが起きる MT車のギアチェンジでミスしてしまったり、クラッチを急につなげたりすると、上記のような症状が発生します。そのため、順番にシフトアップやシフトダウンをして、クラッチを繋げるときは焦らず丁寧に操作することが大切です。 まとめ ギアチェンジのタイミングについては、MT車を運転する際に多くの方が悩まれます。ギアチェンジで重要なポイントは、速度に応じたギアを選択することです。そのため、到達目標速度がどのくらいなのか、状況に応じた速度がどのくらいなのかなど、状況速度を的確に見抜く能力が欠かせません。今回、解説した内容を参考に、MT車のギアチェンジをスムーズに行えるよう練習しましょう。
クルマには、MT車とAT車があります。現在、ほとんどのクルマはAT車ですが、中にはMT車でなければ運転が怖いという方もいます。今回は、クルマのMT車とは何なのか解説します。また、特徴や注意点なども合わせて紹介していますので、MT車の購入を検討している方は参考にしてみてください。 MT車(マニュアル車)とは MT車とは「マニュアルトランスミッション車」のことで、運転者が状況や速度に応じてギアを変えるクルマです。 MT車のギアを変えるときは、クラッチペダルを踏んで、トランスミッションとエンジンの接続を切り離して、ギアを上げたり下げたりします。ペダル操作は、右足でアクセルとブレーキを操作し、左足でクラッチを操作します。 MT車(マニュアル車)とAT車(オートマチック車)の違い MT車とAT車では、足で操作するペダルに違いがあります。 MT車は、アクセルペダル・ブレーキペダル・クラッチペダルの3つをを操作しますが、AT車はアクセルペダルとブレーキペダルのみを操作します。このような違いがあるためペダルの数を見ると、保有している運転免許で運転できるかどうか判断しやすいでしょう。 MT車(マニュアル車)の特徴 MT車には、AT車にない特徴があります。ここではMT車の主な特徴を4つ紹介します。 エンジンブレーキが利きやすい MT車はAT車と比べるとエンジンブレーキが利きやすいです。そのため、アクセル操作での速度調整がしやすく、ペダルの踏み変え操作を最小限に抑えられます。 AT車よりも故障しにくい傾向にある MT車はAT車より構造が単純であるため、故障した際の修理費や手間を抑えられるケースが多いです。一方、AT車は構造が複雑で、故障した際の修理費用が高くなる傾向にあります。 踏み間違いによる急発進の危険性が少ない MT車は、AT車と比べると発進時のペダル操作が複雑であるため、急発進や暴走事故を起こしにくいといわれています。そのため、アクセルとブレーキの踏み間違えによる事故を起こしにくいです。 AT車よりも安い場合がある 車種によって異なりますが、AT車よりMT車のほうが本体価格が安い傾向にあります。ただし、差額は大きくないため、クルマ選びの際には日常使いや渋滞のときのことも考慮して、どちらにするか慎重に決めましょう。 MT車(マニュアル車)の注意点 MT車にはメリットがある一方で注意点もあります。ここでは、MT車の主な注意点を3つ紹介します。 運転操作が煩雑 MT車は、2本の足で3つのペダルを操作するだけでなく、ギアも自分で変えなければなりません。そのため、運転操作が煩雑です。運転操作に慣れるまで大変ですが、コツを掴めばクルマと一体になれる感覚を楽しめます。 頻繁にクラッチ操作が必要になる MT車では、クラッチの操作が必要です。動力の切り離しや接続をするクラッチペダルは、左足で操作します。 動力を切り離す際はクラッチペダルを踏み込みます。一方、エンジンの動力をトランスミッションに伝える際は、クラッチペダルを徐々に戻しながら接続するという調整が必要です。 MT車がない車種もある 現在、MT車をラインナップしている車種は減少しています。そのため、MT車が用意されていないモデルがあるということも珍しくありません。そのため、欲しいと思ったクルマがあっても、MT車が存在しないということもあります。 MT車(マニュアル車)を運転できる免許証 MT車を運転したい場合には、保有している運転免許を確認しましょう。運転免許の条件に「◯◯はAT車に限る」と記載されている場合には、MT車を運転できません。 MT車に乗るためには、限定なし(条件に「AT車に限る」という記載がない)免許が必要です。AT限定免許の方がMT車に乗るためには、限定解除をしてAT限定免許から限定なし免許にしなければなりません。 MT車(マニュアル車)の練習方法 MT車の免許を保有しているもののAT車の運転ばかりしていると、MT車の運転に不安を感じてしまうでしょう。MT車の運転に慣れていないのであれば、まずはしっかりと練習することをおすすめします。ここからは、MT車の練習方法について解説します。 練習場所 MT車の練習をするときは、交通の流れを妨げない場所で練習を重ね、運転操作に慣れてから交通の流れに合わせた走行をする、という方法でステップアップしていくとよいでしょう。 運転操作そのものに不安があるときは、教習所や出張ペーパードライバーを実施している企業ので講習を受けましょう。受講によって運転操作に慣れてきたら、交通量が少なく、交通の流れを妨げない場所で、加速・減速やギアチェンジなどがスムーズにできるようになるまで練習しましょう。 その後、幹線道路に出て、交通の流れに乗って走行する練習をするのがおすすめです。 練習のコツ MT車の運転は、ペダル操作やギアチェンジなどのコツを掴むことがポイントです。右足・左足・右手・左手がそれぞれ異なる動きをするため、最初は運転に慣れるのが大変ですが、1つずつ丁寧に練習をしていけば運転できるようになります。 MT車を運転する際には、クラッチとアクセルの調和・調整がキーポイントです。そのため、低速でのクラッチ操作やアクセル操作をマスターするのが上達の近道といえます。低速時のクラッチとアクセルの調和が取れるようになると、坂道発進や駐車(バック/後退)などもスムーズにできるようになるでしょう。 MT車のエンジンのかけ方 MT車のエンジンをかけるときは、サイドブレーキ(パーキングブレーキ)がかかっていることを確認してから、クラッチペタルいっぱいに踏み込み、ブレーキペダルを踏んで、ギアをニュートラルしてエンジンをスタートさせます。 クルマによっては、クラッチスタートシステムというクラッチペダルが踏み込まれていないとエンジンがスタートしないシステムになっているモデルもあるため、エンジンをかける際にはクラッチペダルを確実に踏み込むようにしましょう。 おすすめMT車(マニュアル車)【SUV】 ここからは、おすすめのMT車を紹介します。まずはSUVのおすすめモデルを見ていきましょう。 日産 エクストレイル 日産 エクストレイルの初代と2代目には、MT車がラインナップされていました。オフロードも走行できるMT車を探しているのであれば、エクストレイルを候補に入れておくとよいでしょう。 スバル フォレスター スバル フォレスターには、4代目までMT車が用意されていました。そのため、比較的年式が新しいMT車のフォレスターを手に入れることも可能です。なるべく年式が新しいMTのSUVを探しているのであれば、フォレスターをチェックしてみるとよいでしょう。 おすすめMT車(マニュアル車)【セダン】 次に、セダンのおすすめMT車を見ていきましょう。 スバル WRX STI スバル WRX STIは、スポーツセダンとして高い人気を誇るモデルです。水平対向エンジンにMTを組み合わせている唯一無二の存在であることも特徴といえます。低重心のMTスポーツセダンが欲しいのであれば、WRX STIを検討するとよいでしょう。 三菱 ランサーエボリューション ランサーエボリューションは、三菱を代表するスポーツモデルの1つです。「ランエボ」の愛称で親しまれ、生産が終了した現在でも多くのユーザーに支持されています。直列4気筒ターボエンジンのMTスポーツセダンが欲しいのであれば、ランサーエボリューションを探してみるとよいでしょう。 おすすめMT車(マニュアル車)【軽自動車】 最後に、軽自動車のおすすめMT車を見ていきましょう。 スズキ ジムニー スズキ ジムニーは、軽自動車でありながら、悪路走行が可能なモデルです。さまざまな環境でも走行できる軽自動車のMT車を探しているのであれば、ジムニーを検討するとよいでしょう。 スズキ アルトワークス アルトワークスは、スズキの軽自動車「アルト」のスポーツモデルです。軽量なボディにターボエンジンを搭載しており、MTで操る小さなスポーツモデルとして高い人気を博しています。スポーツモデル初心者でも運転を楽しめる点が特徴です。 まとめ MT車は、運転者の操作がダイレクトに動作に影響するクルマです。操作が面倒といったネガティブな意見もありますが、操る楽しさを感じられるといったMT車ならではのメリットもあります。そのため、運転操作そのものを楽しみたい方や意のままに操る感覚を満喫したい方などにはMT車がおすすめです。