旧車売買の豆知識

車検証の住所変更をする方法は?手続きしなかった場合の罰則も紹介
旧車売買の豆知識 2024.08.26

車検証の住所変更をする方法は?手続きしなかった場合の罰則も紹介

引っ越しする際には車検証も住所変更しなければなりません。車検証の住所変更は、必要書類をいくつか揃えなければならないほか、15日以内に手続きを行う必要があります。この記事では、車検証の住所変更をしなければならない理由や手続きの手順、発生する費用などを紹介します。 車検証の住所変更をしなければならない理由 車検証の住所変更をしないと、車に関する通知が自宅に届きません。罰金を科せられるケースもあるため、住所が変わったらすみやかに手続きしましょう。まずは、車検証の住所変更をしなければならない理由を紹介します。 そもそも車検証とはどのような書類? 車検証とは、車が保安基準に適合していることを証明する書類です。車の権利関係や課税に関する情報を明確にするための書類でもあります。車検証には所有者や使用者、車に関する情報が記載されており、運転する際は必ず車に備え付けておかなければなりません。 デジタル化推進により2023年1月4日以降は、従来の車検証の1/4の大きさで、ICタグが搭載されたものが発行されます。記載事項に変更があった際や車検時に陸運局へ出向く必要がなくなるため、スムーズな更新手続きが可能です。 また、車検証に記載されている所有者の住所に自動車税の納付書やリコールの通知が届くため、居住地が変わった場合は必ず住所変更をしておきましょう。 車検証の住所変更をしないとどうなる? 車検証の住所変更をしないと、自動車税の納付書が旧住所に届いてしまうため、税金の納付をし忘れる可能性があります。期日までに納付しないと延滞金が発生するほか、車検の更新や売却もできなくなります。 また、車検証の住所変更をしないとリコールの通知も届きません。リコール通知が届かないとリコール対象車か把握できないほか、改修を受けないと保安基準に適合していない状態となることもあるため注意が必要です。リコールを受けなかったことが原因で事故を起こした場合は、車の所有者や使用者が責任を問われる可能性があります。 なお、車検証の住所変更の期日は、住所に変更があってから15日以内にと定められています。期日を過ぎると50万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、すみやかに手続きしましょう。 車検証の住所変更の手順 車検証の住所変更の手順をあらかじめ把握しておくと、スムーズに手続きできるでしょう。続いて、車検証の住所変更の手順を紹介します。 車検証の住所変更をするための事前準備 車検証の住所変更をする前に、管轄の役所で転入手続きを済ませておきましょう。先に転入手続きを済ませないと、住所変更に必要な新住所の住民票を入手できません。 また、住所変更手続きをする際は、車庫証明も必要です。自宅から2km以内の駐車場を保管場所として申請しなければならないため、敷地内に止められない場合は、周辺の月極駐車場を事前にチェックしておきましょう。 車検証の住所変更手続きをする場所 車検証の住所変更手続きは、住所を管轄する陸運局で行います。軽自動車の場合は、住所を管轄する軽自動車検査協会で変更手続きをします。 普通車と軽自動車では、車検証の住所変更手続きする場所が異なるため、混同しないように気をつけましょう。なお、管轄の陸運局と軽自動車検査協会は以下から確認できるため、参考にしてみてください。 ・陸運局・軽自動車検査協会 準備する書類について 車検証の住所変更手続きに必要な書類は、普通車と軽自動車で異なります。それぞれの必要書類を紹介します。 普通車(登録車)の場合 普通車の住所変更手続きに必要な書類は、以下のとおりです。 【自分で用意する書類】 【陸運局で入手できる書類】 車検証 申請書(第1号様式) 使用者の住所を証明する書類 手数料納付書 車庫証明書 自動車税申告書 ナンバープレート※管轄が変わる場合 委任状 ※第三者が手続きする場合 希望番号の予約済証 ※希望ナンバーを取得する場合 手数料印紙 350円分 使用者の住所を証明する書類は、新旧住所の移り変わりが記載されている以下が必要です。 ・個人......住民票もしくは戸籍謄本・法人......商業登記簿謄本 新旧住所の移り変わりが記載されていない場合は、以下で代用できるため、参考にしてください。 ・個人......住民票の除票もしくは戸籍の附票・法人......商業閉鎖登記簿謄本等 出典:国土交通省東北運輸局「Q1.自動車の名義変更や住所変更はどのようにすればよいですか?」 また、陸運局の管轄に変更がある場合は、旧ナンバープレートを返却する必要があります。たとえば、練馬区から足立区に引っ越した場合、練馬ナンバーから足立ナンバーになるため管轄の陸運局が変わります。 管轄の陸運局に変更がなくても、好きな数字を選べる「希望ナンバー」を申請する場合も旧ナンバープレートを返却しなければなりません。 軽自動車の場合 自動車の住所変更手続きには、以下の書類が必要です。 【自分で用意する書類】 【軽自動車検査協会で入手できる書類】 車検証 自動車検査証記入申請書(軽第1号様式) 使用者の住所を証明する書類 申請依頼書 ※第三者が手続きする場合 ナンバープレート※管轄が変わる場合 軽自動車税申告書 希望番号の予約済証 ※希望ナンバーを取得する場合   使用者の住所を証明する書類として、マイナンバーが記載されていない住民票、もしくは印鑑登録証明書を提出する必要があります。 車が法人名義の場合は、以下のうち1点が必要なため用意しておきましょう。 ・商業登記簿謄本・登記事項証明書・印鑑証明書 上記の書類がない法人は、公的機関が発行する以下のうち1点が必要です。 ・事業証明書・営業証明書・課税証明書・電気、水道料金などの領収書 また、軽自動車は普通車のように車庫証明書を取得する必要がありません。ただし、車の保管場所を確保していることを届け出る「保管場所届出」が必要な地域もあります。住所変更時は不要なものの、後日管轄の警察署で届出をしなければならない地域もあるため、保管場所届出が必要かどうか確認しましょう。 なお、管轄の軽自動車検査協会に変更がない場合は車を持ち込まずに住所変更ができます。 字光式ナンバーを希望する場合は「字光式車両番号指示願」も必要なため、忘れずに持参しましょう。 参考:軽自動車検査協会「住所変更(引っ越し)」 住所変更の手続きの流れ 住所変更の手続きは、普通車か軽自動車かによって流れが異なります。それぞれの手続きの流れは以下のとおりです。 【普通車】1.管轄の陸運局へ出向く2.ナンバープレートを外す3.手数料納付書と申請書、自動車税申告書を入手して記入する4.整備振興会の窓口で350円分の印紙を購入して手数料納付書に貼り付ける5.検査登録事務所の窓口に必要書類を提出する6.住所変更後の車検証を受け取る7.自動車税事務所の窓口で税申告をする8.旧ナンバープレートを返却する9.新しいナンバープレートを受け取る10.封印取付場でナンバープレートに封印をしてもらう 【軽自動車】 1.管轄の軽自動車検査協会へ出向く2.申請書や軽自動車税申告書を入手して記入する3.「総合案内窓口」へ必要書類を提出する4.旧ナンバープレートを返却する(ナンバープレートの変更を伴う場合)5.住所変更後の車検証を受け取る6.新しいナンバープレートを受け取る(ナンバープレートを変更する場合)7.「自動車税事務所」の窓口で税申告をする 普通車と軽自動車の大きな違いは、手続きする場所が異なる点です。手数料や封印の取付の有無にも違いがあるため、スムーズに住所変更手続きができるよう、事前に流れを把握しておきましょう。 また、車検証の住所変更は自動車販売店や行政書士に手続きの代行を依頼できます。陸運局や軽自動車検査協会は、平日9〜16時頃までしか手続きを受け付けていないため、期日までに住所変更を行えないケースもあるでしょう。 代行費用が発生するものの、スムーズに住所変更を行えるため、時間内の手続きが難しい場合は依頼を検討してみてください。 車検証の住所変更にかかる費用 車検証の住所変更をする際は、陸運局でかかる手数料に加えて、住民票や車庫証明の交付料も発生します。 住所変更にかかる具体的な費用は以下のとおりです。 ・手数料 350円・住民票 300円程度・車庫証明 2,500円程度・ナンバープレート 1,500円程度 ※管轄の運輸支局に変更がある場合 希望ナンバーや字光式ナンバーを申請する場合は、以下の費用が発生します。 ・希望ナンバー 4,000円程度・字光式ナンバー 6,000円程度 また、賃貸の敷地内や月極駐車場を保管場所にする場合は「保管場所使用承諾書」を、車庫証明の申請時に警察署へ提出する必要があります。保管場所使用承諾書には、管理会社の署名や捺印が必要であり、数千円〜数万円程度の発行手数料がかかるケースがあることも把握しておきましょう。 まとめ 車検証は、保安基準に適合していることを証明するほか、車の権利関係や課税に関する情報を明確にするための書類です。住所に変更があってから15日以内に陸運局や軽自動車検査協会で住所変更手続きをする必要があります。期日を過ぎると50万円以下の罰金が科せられる可能性もあるため、住所が変わった場合はすみやかに手続きしましょう。 なお、車検証の住所変更は自動車販売店や行政書士に手続きを代行してもらうことが可能です。陸運局や軽自動車検査協会の開庁時間に自分で手続きできない場合は、業者に代行してもらうことも視野に入れましょう。

車の相続時の自動車税は誰が払う?税額や納めないとどうなるかを紹介
旧車売買の豆知識 2024.08.26

車の相続時の自動車税は誰が払う?税額や納めないとどうなるかを紹介

自動車税は、4月1日時点で車を所有している方に課税される税金です。車の相続時の自動車税は、誰が払うのか気になる方もいるでしょう。この記事では、相続時の自動車税は誰がいつまでに支払うのか、税額や納めないとどうなるのかを紹介します。 自動車税は相続した人物が納付する 自動車税は、車を相続した新所有者に納税義務が課せられます。例えば、4月1日以降に被相続人が亡くなった後に車を相続しても、新所有者に納税義務があります。被相続人が生前に滞納している自動車税がある場合も、新所有者が引き継がなければなりません。 また、相続手続き時に名義変更後の車検証が発行されたら、陸運局内に隣接されている「自動車税事務所」の窓口で、税申告を行う必要があります。税申告する際は、自動車税申告書のほかに相続人であることを証明できる「戸籍謄本」と「遺産分割協議書」も提出しましょう。 相続した自動車税の納付期限 相続した自動車税の納付期限は、5月末日です。一部の県では、6月末日を納付期限にしている自治体もあるため、納付書を確認してみてください。 また、自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課せられる税金であり、5月上旬〜中旬にかけて納付書が送付されます。納付書が届いてから納付期限までの期間が短いため、払い忘れがないよう注意しましょう。なお、軽自動車も普通車と同様に、納付期限は5月末日です。 自動車税はどれぐらいかかる? 自動車税は、排気量や用途に応じて税額が異なります。また「令和元年度税制改正」により、2019年10月1日以降に新規登録した車は税額が引き下げられています。自家用車の具体的な税額は以下のとおりです。 ■2019年10月1日以降に新規登録 排気量 税額 1,000cc以下 2万9,500円 1,000cc〜1,500cc以下 3万4,500円 1,500cc〜2,000cc以下 3万9,500円 2,000cc〜2,500cc以下 4万5,000円 2,500cc〜3,000cc以下 5万1,000円 3,000cc〜3,500cc以下 5万8,000円 3,500cc〜4,000cc以下 6万6,500円 4,000cc〜4,500cc以下 7万6,500円 4,500cc〜6,000cc以下 8万8,000円 6,000cc〜 11万1,000円 ■2019年9月30日以前に新規登録 排気量 税額 1,000cc以下 2万5,000円 1,000cc〜1,500cc以下 3万500円 1,500cc〜2,000cc以下 3万6,000円 2,000cc〜2,500cc以下 4万3,500円 2,500cc〜3,000cc以下 5万円 3,000cc〜3,500cc以下 5万7,000円 3,500cc〜4,000cc以下 6万5,500円 4,000cc〜4,500cc以下 7万5,500円 4,500cc〜6,000cc以下 8万7,000円 6,000cc〜 11万円 出典:総務省「自動車税(種別割)の税率引き下げ」 なお、自家用の軽自動車は排気量や登録日を問わず、一律「1万800円」です。 自動車税を納めないとどうなる? 自動車税を納めずに納付期限を過ぎると、督促状が送付されるほか、延滞金が発生するため注意しましょう。納税せずに滞納し続けると、銀行口座や相続した車などが差し押さえられる可能性もあります。やむを得ず滞納した際は、管轄の自動車税事務所や各自治体の納税課に相談してみてください。 また、被相続人が生前に自動車税を納めていない場合は、督促された状態のまま引き継ぐことになります。相続する前に、車が差し押さえられるケースもあるため、なるべく早く自動車税を納めましょう。

事故の加害者がクルマの修理代を全額支払う?過失割合についても紹介
旧車売買の豆知識 2024.08.23

事故の加害者がクルマの修理代を全額支払う?過失割合についても紹介

クルマの事故にあったものの、自分が加害者か被害者かどうか判断できない場合があります。たとえ衝突されても、事故の状況によっては自分に過失があることも少なくありません。 この記事では、クルマの事故で加害者と被害者が明確なケースや、修理代は誰が負担するかなどについて紹介します。 クルマの事故の多くは加害者と被害者が明確ではない クルマの事故の多くは、加害者と被害者が明確ではありません。 ただし、もらい事故の場合は相手側の過失が100%のため、自分は被害者であることが明確です。もらい事故とは、「停車中にぶつけられた」といった、自分に一切過失がない事故のことです。 しかし、自分にも過失がある事故では、双方に責任が問われます。たとえば、青信号の交差点を直進した際、反対車線の右折車に衝突されて事故にあった場合です。 この場合、過失割合は「右折車が8割」「直進車が2割」になるため、自分にも20%の過失があります。交通事故の過失割合とは、相手がいる事故において「自分の過失」と「相手の過失」を割合で表したもののことです。 また、信号がない交差点で出会い頭に事故を起こした際も、以下のように双方に責任が問われます。 ・優先道路外から侵入した車輌:9割・優先道路を走行している車輌:1割 相手側に衝突されても前方不注意と認められた場合は、自分にも過失があることに留意してください。 クルマの事故で加害者と被害者が明確なケース クルマの事故において、加害者と被害者が明確なケースは具体的にどのような状況なのか、気になる方もいるでしょう。 続いて、クルマの事故で加害者と被害者が明確なケースを紹介します。 青信号車に赤信号で走行したクルマが衝突 青信号を走行中に、赤信号を無視して交差点に入ったクルマに衝突された場合の過失割合は10:0になるため、加害者と被害者が明確です。ただし、重過失や不注意が認められた場合は、青信号で走行しているクルマにも過失が生じるケースがあります。 たとえば、赤信号を無視して走行しているクルマがいるにもかかわらず、交差点に侵入した際に事故が起きた場合です。青信号で交差点に進入しても注意不足とみなされた場合は、過失が生じることに留意してください。 信号待ちで後ろからの追突 赤信号で完全に停車しているところに後ろから追突された場合の過失割合は10:0になるため、加害者と被害者が明確です。この場合、追突した側に100%の過失があります。 ただし、急ブレーキをかけて停車した際は、追突された側にも過失が出ることに留意してください。 対向車同士で片側がセンターオーバーして衝突 走行中に反対車線からクルマがセンターオーバーし、衝突された際の過失割合も10:0のため、加害者と被害者が明確です。 道路に中央線が引かれている場合、線から左側を走行しなければなりません。「中央線がない場合は、道路の中央から左側部分を通行しなければならない」と道路交通法で定められています(道路交通法 第17条4項)。 そのため、センターオーバーしたクルマに100%の過失があります。ただし、他のケースと同様に前方不注意と判断されたり中央線がなかったりした場合は、被害者側にも過失割合があることに留意してください。 クルマの事故の修理代は誰が負担する? クルマの事故の修理代は、過失割合に応じて支払います。 続いて、クルマの事故の修理代は誰が負担するかについて詳しく紹介します。 被害者に過失がない場合 過失割合が10:0の事故で被害者に過失がない場合、基本的には加害者がクルマの修理代を全額負担します。加害者が任意保険に加入している場合は、保険会社から修理代が支払われます。 ただし、事故が起きた時点で支払いが確定するわけではありません。整備工場で修理見積もりを取った後にアジャスターの損害調査が入り、事故の状況や修理代が適正かどうかチェックされ、問題なければ支払われます。アジャスターとは、保険事故の損害調査を行う者のことです。 また、全損の場合は実際にかかる修理代ではなく、クルマの時価額で補償されます。たとえば、修理代が100万円でもクルマの時価額が70万円だった場合は、30万円を自己負担する必要があります。 そのため、必ずしも修理にかかる全額が支払われるわけではありません。損害賠償額に納得できない場合は弁護士に相談するとよいでしょう。 加害者側の保険会社との示談が成立したら、修理を依頼する整備工場または自分の銀行口座に修理代が振り込まれます。なお、どちらかに過失がない場合、被害者側の保険会社は示談交渉ができないことに留意してください。 被害者にも過失がある場合 被害者にも過失がある場合は、過失割合に相当する損害賠償金を相手に支払う必要があります。 仮に加害者のクルマの修理代が100万円で、過失割合が8:2だった場合は、20万円を相手に支払わなければなりません。全損となり時価額が80万円だった場合は、16万円を相手に支払います(80万円の2割)。 また、被害者にも過失がある場合、修理代は「過失相殺」されます。過失相殺とは、過失割合に応じて修理代が減額されることです。 以下の場合、被害者側は70万円の修理代が補償されます。 ・被害者の修理代:100万円・過失割合:被害者3割・加害者7割 とはいえ、双方の保険会社が示談交渉を行うため、加害者と被害者が直接やり取りすることは通常はありません。具体的には、下記のように双方の保険会社同士のやり取りのみで完了します。 1.被害者と加害者の示談交渉が開始2.双方がクルマを整備工場に持ち込んで見積もりを取る3.整備工場とアジャスターが調整協議を行う4.修理代が確定する5.修理代以外の損害や過失割合が確定する6.示談が成立する7.修理代が振り込まれる 結果に納得がいかず、話し合いだけで示談が成立しない場合は、調停で調停委員を介した話し合いを行い、それでも解決しない場合は裁判で過失割合の判決が下ります。 なお、任意保険に加入しておらず、人身事故以外のケースでは自分で損害賠償金を支払う必要があるほか、示談交渉やお金のやり取りをしなければならない点に注意してください。人身事故の場合は自賠責保険を利用できますが、損害賠償金の全額を補填できない可能性があります。 なお、加害者の過失割合の方が多くても、被害者が多く支払うケースがあることにも注意が必要です。たとえば、以下のように加害者側の損害額が多い場合があげられます。 <過失割合 9:1>   損害額 請求額 加害者 1,000万円 100万円 被害者 100万円(1,000万円の10%)  90万円(100万円の90%) 加害者側の方が重傷を負っていたり修理代が高額だったりした場合は、被害者の方が支払う金額が高いことに留意してください。 クルマの修理代は修理に使わなくてもよい 事故によりクルマが破損しても、保安基準に適合していて走行上の問題がなければ、修理代を修理に使わなくても問題ありません。「加害者から受け取った保険金は修理に充てなければならない」という法律はないため、修理代の使い道は所有者次第です。 たとえば、受け取った修理代をクルマの買い替え費用に充てることもできます。修理代の使い道は所有者の判断に委ねられるため、自分に最適な方法で保険金を活用しましょう。 まとめ クルマの事故の多くは、加害者と被害者が明確ではありません。そのため、自分が被害者であっても加害者側に損害賠償金を支払わなければならない場合があります。 修理代は過失割合に応じて変わり、示談交渉やお金のやり取りは保険会社が代行してくれます。ただし、任意保険に加入していないときや自分に過失がない場合、自分で示談交渉を行わなければならないことに留意してください。 なお、修理代は必ずしも修理代に充てる必要がないため、自分に最適な方法で保険金を活用しましょう。

車を相続したら環境性能割はいつ払う?課税されるケースやされないケースを紹介
旧車売買の豆知識 2024.08.22

車を相続したら環境性能割はいつ払う?課税されるケースやされないケースを紹介

車を相続した際に、環境性能割が課税されるのか気になる方もいるでしょう。結論から言うと、車の相続時に環境性能割は課税されません。この記事では、車の相続時の環境性能割や手続きなどについて紹介します。 相続時の環境性能割は課税されない 相続時は環境性能割が非課税です。環境性能割は、基本的に50万円以上の車を取得した際に課税される税金です。しかし、相続時は非課税のため、50万円以上の車を取得した場合でも環境性能割を納税する必要はありません。 相続時以外で環境性能割が課税されないケース 相続時以外でも環境性能割が課税されないケースがあります。具体的には以下のケースです。 ・50万円以下の車を取得した場合・会社が合併または一部を切り離した際に車を取得した場合・車をローンで購入し、完済後に所有者を自分名義に変更した場合・車の状態が悪く、1ヶ月以内に購入した店舗へ返却した場合 また、ロードローラーやブルドーザーなどの特殊自動車や、二輪車も非課税のため環境性能割を納税する必要がありません。 なお、1ヶ月以内に購入した店舗へ車を返却した場合は、登録日から5年以内に更正請求を行います。管轄の自動車税事務所に更正請求書を提出し、内容が妥当と審査されると環境性能割の還付を受けられるため、忘れずに手続きしましょう。 そもそも環境性能割とは 環境性能割とは、車を取得した際に燃費性能に応じて課税される税金のことです。2019年に自動車取得税の廃止に伴い、新たに環境性能割が導入されました。国や自治体は、二酸化炭素の排出量の削減に取り組んでおり、環境負荷が少ない車の普及を目的としています。 自動車取得税は、購入時の取得金額に対して課税され、登録車の課税率は3%、軽自動車は2%です。一方、環境性能割は燃費性能に応じて課税されるため、登録車の課税率は「0〜3%」軽自動車は「0〜2%」と、燃費が良いほどに軽減される仕組みです。中でも電気自動車は非課税になるため、税金を抑えられます。なお、環境性能割は車を登録している都道府県から課税されます。 申告期限 新車を購入した場合、環境性能割の申告期限は「車を登録する日」です。つまり、陸運局で手続きを行い、ナンバーを取得して車検証が発行される日を指します。環境性能割は、県の収入印紙を申告書に貼って、陸運局内に隣接されている自動車税事務所に提出して納税します。 また、新車購入時以外は車を登録する事由があった日から「15日以内」です。名義変更をすみやかに行い、手続き時に陸運局内で環境性能割を納税しましょう。なお、名義変更を第三者に代行してもらう場合は、納税の際に交付される受領書を受け取ることを忘れないようにしてください。 減免制度 以下の方が運転する場合は、環境性能割を減免してもらえます。 ・身体に一定の障害を有する方・身体に一定の障害を有する方と同一生計の家族・身体に一定の障害を有する方を常時介護する方 ただし、減免制度を受けるには、身体に一定の障害を有する方と同一生計の家族が車を所有しなければなりません。常時介護する方が車を所有した場合は減免されないため、混同しないよう条件をしっかり理解しておきましょう。また、車いすの昇降装置や固定装置、浴槽を装着する8ナンバーの福祉車両も、減免制度が適用されます。 なお、減免制度を受けるには各自治体が定めた期限までに、自動車税事務所で申請する必要があります。登録後の申請を受け付けていない地域もあるため、住んでいる自治体の公式Webサイトを確認しましょう。 計算方法 環境性能割の計算方法は「取得価格×税率」です。ただし、新車か中古車かによって「取得価格」の計算方法が異なるため、注意して算出しましょう。 新車の取得価格は、車種やグレードなどによって定められている「課税標準基準額」と、購入時に装備した「オプション品の価格」を加えたものです。つまり、新車の場合は「取得価格(課税標準基準額+オプション品)×税率」で計算します。 課税標準基準額の目安は、車両本体価格の90%に相当する額と定められているため、値引きによって車を安く購入しても、取得価格に影響しません。フロアマットやスペアタイヤ、チャイルドシートなど、車に固定されていないオプション品は、取得価格に含まれないため注意してください。 なお、2023年12月31日まで適用される自家用車の税率は以下のとおりです。 【普通車】 燃費性能等 税率 電気自動車やプラグインハイブリッド車など 非課税 2030年度燃費基準を85%達成 非課税 2030年度燃費基準を75%達成 1% 2030年度燃費基準を60%達成 2% 上記以外または2020年度燃費基準未達成 3% 【軽自動車】 燃費性能等 税率 電気自動車やプラグインハイブリッド車など 非課税 2030年度燃費基準を85%達成 非課税 2030年度燃費基準を75%達成 非課税 2030年度燃費基準を60%達成 1% 上記以外または2020年度燃費基準未達成 2% 出典:東京都主税局「4 税率」 税率は見直されると変更されるため、最新の情報をチェックしておきましょう。 一方、中古車の取得価格は、課税標準基準額に経過年数に応じた残価率をかけて計算します。自家用車の経過年数に応じた残価率は以下のとおりです。 【普通車】 経過年数 残価率 1年 0.681 2年 0.464 3年 0.316 4年 0.215 5年 0.146 6年 0.100 【軽自動車】 経過年数 残価率 1年 0.562 2年 0.316 3年 0.177 4年 0.100 出典:総務省「中古車残価率表」 中古車の場合は「取得価格(課税標準基準額×残価率)×税率」に当てはめて、環境性能割を計算してみてください。 相続時の車の手続き 車を相続した場合は、管轄の陸運局で名義変更を行い、隣接する自動車税事務所の窓口で税金を申告します。相続時は環境性能割が非課税になるため、納税する必要はありません。ただし、非課税でも税金の申告は必須なため、名義変更後は忘れずに自動車税事務所に立ち寄りましょう。 また、申告時は以下の書類を窓口に提出します。 ・自動車税申告書 ※窓口付近に用意あり・遺産分割協議書・被相続人(旧所有者)と相続人(新所有者)の相続関係がわかる戸籍謄本 なお、軽自動車は陸運局ではなく「自動車検査登録事務所」で手続きする必要があるため、混同しないよう注意してください。

クルマの修理と買い替えはどっちがよい?悩んだときの解決方法を紹介
旧車売買の豆知識 2024.08.22

クルマの修理と買い替えはどっちがよい?悩んだときの解決方法を紹介

クルマを使っていると、故障したり事故を起こしたりするリスクがあります。何らかのトラブルによってクルマが破損した場合、修理したほうがよいのか、買い替えたほうがよいのか悩む方は多いのではないでしょうか。 今回は、クルマが破損したときの対応の判断基準について解説します。クルマを修理するか買い替えるか悩んだ場合に参考にしてみてください。 クルマを修理するか買い替えるかの判断基準 クルマを修理するか買い替えるか判断するときは、修理費用やリセールバリューへの影響などを考える必要があります。ここからは、修理と買い替えの判断基準について解説します。 修理費用 修理の見積もりを出してもらったときに、予想以上に高額になった場合は買い替えも視野にいれるとよいでしょう。 クルマがキズついたり破損したりしたときは、修理できるか相談すると同時に修理費用の見積もりを出してもらえることが多いです。算出してもらった見積額が予想以上に高く、修理に多額の費用がかかるのであれば、修理してもらう予定だった費用を新しいクルマの頭金に充てるほうがよいでしょう。 ただし、クルマに愛着があったり、ローンの残債が多く残っていたりする場合は、修理に出したほうがよいでしょう。 現在の経済状況やクルマに関する支払い、クルマに対する想いなどと修理費用のバランスを総合的に考えて、修理するか買い替えるか決めることが大切です。 リセールバリューへの影響 クルマを売却するときのことも考えて修理するかどうかを決めましょう。 クルマの修理には、リセールバリューに大きく影響する修理(クルマのフレームなどの修理)とあまり影響しない修理(すりキズや凹みなどの修理)があります。もし、リセールバリューに影響する修理をする場合は、いつまで今のクルマに乗り続けるか、いつ頃に売却する予定なのかなど、先々のプランまで考えてから修理するか判断しましょう。 クルマを修理したほうがよいケース ここからは、クルマを修理したほうがよいケースについて解説します。ここで解説する条件に当てはまる場合は、多少修理費用が高くても、クルマを修理したほうがよいでしょう。 メーカー保証を利用できる メーカー保証を利用できる場合は修理したほうがよいでしょう。メーカー保証で修理できる内容や範囲は限られていますが、適用できる修理であれば費用を負担する必要がありません。そのため、走行に関わる重要な機関に関する不具合が発生したり故障したりしたときは、メーカー保証が適用できるか確認しましょう。 走行距離が短い 走行距離が短かったり年式が新しかったりするクルマや、購入して間もないクルマであれば修理したほうがよいでしょう。クルマは時間が経過しても一定の価値を維持し続け、資産としての価値が残ります。 ただし、購入して間もない時期は、購入額より売却額のほうが低いケースが多いです。また、買ってから数年しか経過していない新車の場合は、メーカー保証で修理できる可能性があります。そのため、購入してからの日が浅く走行距離が短い場合は、修理して乗り続けたほうが出費を抑えられるでしょう。 ローン残債が多い クルマをローンで購入している場合で、残債が多い時期の故障や損傷は、修理したほうがよいでしょう。ローンの残債が多い状態でクルマを買い替えると、返済分と新たなクルマを購入費用が重なり、修理費用以上の出費になる可能性が高いです。 クルマの売却によって返済額を多少減らすことはできますが、残債を相殺するだけの査定額にならない場合もあります。そのため、ローン残債が多いときは、修理したほうがよいでしょう。 車検を通して間もない 車検を通して間もないときの故障や損傷は修理したほうがよいでしょう。車検を通したばかりのタイミングで買い替えても、車検費用分が査定額に上乗せされることはあまりなく、車検費用分を損してしまう可能性が高いです。 そのため、車検直後の故障や損傷は修理したほうがよいといえるでしょう。ただし、流通台数の限られている希少車や名車は、売却時にプレミア価格がつく可能性が高いです。よって、車検直後の売却が必ず損になるわけではありません。 消耗品の劣化が少ない 消耗品の劣化が少ない場合は、修理したほうがよいでしょう。クルマは、時間が経過するほど部品が劣化します。言い替えれば、新車や点検・整備した直後であれば、部品の劣化が少なく、この先もしばらく乗り続けられる状態ということです。このような場合は、買い替えよりも修理のほうが出費を抑えられる可能性があります。修理費用と査定額を比べて、安く抑えられるほうを選択するとよいでしょう。 経済的に余裕がない 経済的に余裕がない場合は修理したほうがよいでしょう。修理費用が高額な場合、買い替えも視野に入れる方も少なくありません。しかし、買い替え費用(ローンの一括返済等を含む)が修理費用より高額な場合や多重ローンを組む可能性がある場合は修理のほうがよいといえます。 クルマを買い換えたほうがよいケース ここからは、買い替えしたほうがよいケースについて解説します。 初年度登録から10年以上が経っている 初年度登録から10年以上経過している場合は、買い替えを検討するとよいでしょう。必ず買い替えたほうがよいわけではありませんが、初年度登録から10年以上経過すると、交換部品やメンテナンス・調整すべき部品が増えます。そのため、買い替え費用より修理費用のほうが高いケースが増えます。 修理費用が予想以上に高額になる場合や新しいクルマに乗り換えたほうがメンテナンスが楽になる場合は、買い替えたほうがよいでしょう。 走行距離が10万kmを超えている 走行距離が10万kmを超えている場合も、初年度登録から10年以上経過している場合と同じように、交換部品や調整・メンテナンス部品が増えます。そのため、買い替えを検討するとよいでしょう。 買い換えるクルマの価格と修理費用に大きな差がない 修理費用の見積もりを出したときに、買い替え費用との差が小さい場合は、買い替えを検討するとよいでしょう。直して乗り続けたいほど愛着がある場合は修理したほうがよいですが、新しいクルマに買い替えて心機一転したいと考えているのであれば買い替えをおすすめします。 水没した クルマが水没した場合は、買い替えを検討したほうがよいでしょう。水没すると走行に重大な問題が発生する可能性があるだけではなく、室内に悪臭が残ったり修理後のトラブル率が高くなったりする恐れがあります。そのため、水没した場合は、クルマを買い替えて新しいクルマでカーライフを再開したほうがよいでしょう。 骨格部分が大きく損傷している クルマの骨格部分が大きく損傷した場合も、買い替えたほうがよいです。クルマの骨格は、走行性能のみならず、事故の際の乗員保護性にも影響します。そのため、クルマの骨格が大きく変形したり損傷したりするなどのダメージを受けた場合は、安全性を確保する意味でも買い替えをおすすめします。 クルマの修理費用の目安 クルマの修理費用は、場所や部品によって異なため、一概に◯◯万円と断言できません。あくまで目安となる修理費用を紹介します。 修理内容 費用相場 小さなキズや凹み 数千円〜数万円 ガラス交換を含む修理 5万円程度〜 センサー類の調整 1万〜3万円程度 パネル(ドアパネルやボンネットなど)の交換を含む修理 20万〜50万円程度 骨格部分の損傷を含む修理 30万円程度〜 エンジンや電装品交換を含む修理 10万円程度 運転支援システムが搭載されているクルマや複数のセンシング装置が装着されているクルマの場合は、細かな調整や設定、微調整などが必要なため、プラス10万円以上かかると考えておくとよいでしょう。 まとめ クルマの修理費用は、損傷した箇所によって大きく異なります。そのため、現在の経済状況やクルマに対する愛着、年式や走行距離などに応じて、修理するか買い替えるか検討しましょう。悩んだときは、修理業者や販売店など、クルマに関するプロに相談して決めることをおすすめします。

チェロキーとは?チェロキーの歴史・歴代モデルや他のジープの車種との比較についても解説
旧車売買の豆知識 2024.08.22

チェロキーとは?チェロキーの歴史・歴代モデルや他のジープの車種との比較についても解説

アメリカンSUVのチェロキーに一度は乗ってみたいという人も多いでしょう。チェロキーは、悪路走破性に定評のあるジープブランドのSUVとして人気の高いモデルです。今回は、チェロキーの歴史や歴代モデル、他のジープとの違いなどについて解説します。チェロキーの購入を検討中の人は参考にしてください。 チェロキーとは チェロキーを手がけるジープブランドのオフロード性能の高さは圧巻です。1941年に米軍の要請で開発された軍用車から始まり、過酷な戦場で悪路走破性と耐久性を実証することにより世界的なブランドになりました。 チェロキーは、1974年に発売されたジープ ワゴニアをスポーティーに変化させた2ドアモデル(SJ型)が発端です。以降、1984年にフルモデルチェンジした2代目は日本でも大ヒットとなりました。5代目となったチェロキーもジープ伝統の悪路走破性の高さとコストパフォーマンスのよさで、本格的なオフロードを走破するSUVとして多くのファンを魅了しています。 チェロキーの歴史・歴代モデル チェロキーは、1974年の初代発売以降、50年近く販売され続けています。経営母体のアメリカン・モーターズが1987年にクライスラーに買収され、さらに1998年にはダイムラー・ベンツと合併、2009年に経営破綻したことから2014年にはフィアットの完全子会社へと移り変わります。 目まぐるしい変遷の中でも長期にわたって車名を継承したチェロキーは、さまざまな方面から技術やトレンドを取り入れることで、今なお多くのユーザー層に指示されています。一時的なブームにも翻弄されず、着実にブランド力を高めたSUVの代名詞といっても過言ではないでしょう。 続いて、チェロキーの歴代モデルについて詳しく解説します。 1990年式モデル 1990年式モデルのチェロキーは日本でもっとも売れたXJ型で、アメリカ本国では2代目にあたります。XJ型の開発には1979年当時にアメリカン・モーターズの46.1%の株式を取得していたルノー社の影響を強く受けており、ボディサイズや外観デザインにユーロテイストが取り入れられたのが特徴です。初代SJ型よりもコンパクトなボディサイズは日本でも受け入れられ、大ヒットとなりました。 【基本スペック】 排気量 3,959cc(ラレード)、3,928cc(リミテッド) 駆動方式 4WD 乗車定員 5名 ボディサイズ ラレード:全長 4,390mm 全幅 1,780mm 全高 1,635mmリミテッド:全長 4,280mm 全幅 1,780mm 全高 1,635mm 車輌重量 ラレード:1,540kgリミテッド:1,550kg 2001年式モデル 日本では2代目となるチェロキー(KJ型)は先代とテイストが大きく異なり、ジープスターとダカールというモデルをモチーフにデザインされました。アメリカ本国ではチェロキーの後継車として車名をリバティに変更しており、それ以降も2代目リバティが2013年まで販売されています。アメリカ以外の国では知名度の高いチェロキーとして販売されており、先代と大きくテイストを変更したためデザインがよりジープ色の強いものとなりました。 【基本スペック】 排気量 3,700cc 駆動方式 4WD 乗車定員 5名 ボディサイズ 全長 4,495mm 全幅 1,820mm 全高 1,840mm 車輌重量 スポーツ:1,890kgリミテッド:1,900kg 2008年式モデル 日本では3代目となるチェロキー(KK型)は、アメリカ本国の2代目リバティです。先代よりも角ばったデザインが採用され、よりジープらしいワイルドなスタイリングといえるでしょう。 【基本スペック】 排気量 3,700cc 駆動方式 4WD 乗車定員 5名 ボディサイズ 全長 4,500mm 全幅 1,830mm 全高 1,785mm 車輌重量 リミテッド:1,930kgリミテッド スカイスライダー付:1,950kg 2014年式モデル アメリカ本国でもチェロキーの車名が復活したモデルで、コンセプトや技術面で親会社となったフィアットの影響を大きく受けています。フィアット製及びクライスラー製のエンジンに新開発のドイツ フリードリヒスハーフェン社製の9速ATを組み合わせるなど、多くの先進的な技術が投入されました。 また、ジープブランド伝統の7スロットグリルや台形型ホイールアーチも継承され、新生チェロキーとして大胆に生まれ変わりました。 【基本スペック】 排気量 ロンジチュード:2,359ccトレイルホーク、リミテッド、ウォーリアー:3,238cc 駆動方式 ロンジチュード:FFトレイルホーク、リミテッド、ウォーリアー:4WD 乗車定員 5名 ボディサイズ ロンジチュード、リミテッド:全長 4,630mm 全幅 1,860mm 全高 1,700mmトレイルホーク、ウォーリアー:全長 4,630mm 全幅 1,905mm 全高 1,740mm 車輌重量 ロンジチュード:1,730kgトレイルホーク、ウォーリアー:1,990kgリミテッド:1,880kg ※ウォーリアーはトレイルホーク派生の限定車です。 チェロキーと他のジープの車種との比較 ジープといえば本格的なクロスカントリーモデルのラングラーを始め、近年ではコンパクトなレネゲードや街乗りにも映えるコンパスなどラグジュアリータイプのモデルも人気です。いずれも悪路走破性が高い車輌で、コンセプトごとにモデル展開がされています。 各モデルについて詳しく解説します。 グランドチェロキー グランドチェロキーはジープブランドのフラッグシップモデルです。悪路走破性に加えて快適性とラグジュアリーさを兼ね備えた最上級SUVといえるでしょう。リゾート地や高級ホテルに乗りつけても映える風格を備えています。 ラングラー 軍用車の面影を残す無骨な外観デザインと高い悪路走破性が魅力のモデルです。ロングノーズで箱型のシルエットはオフロード車の力強さを印象づけています。また、取り外し可能なフリーダムトップによるオープンエア走行も楽しめます。 レネゲード レネゲードはジープブランドで一番コンパクトなクロスオーバーSUVです。愛嬌のある丸目と箱型のボディはジープの伝統を守りながらも先進的なデザインといえるでしょう。1.3ℓのターボエンジン搭載のため、ランニングコストも気になりません。 コンパス コンパスはコンパクトなボディながらグランドチェロキーに通じる上質さを兼ね備えたモデルです。全席でゆとりのある空間を確保し、価格も抑えられたコストパフォーマンスに優れたモデルといえるでしょう。ジープブランドでデビューするには最適な一台です。

車検切れのクルマを相続するときにはどうしたらいい?対応方法や注意点を解説!
旧車売買の豆知識 2024.08.21

車検切れのクルマを相続するときにはどうしたらいい?対応方法や注意点を解説!

車の所有者が亡くなり、相続するときにクルマが車検切れだった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。今回は、車を相続したときに車検切れだった場合について解説します。車検切れの車を相続したときの参考にしてみてください。 車検切れのクルマを相続したときの選択肢と対応方法 車検切れのクルマを相続したときは、まず「処分する」か「使用する」かを決めましょう。「処分」と「使用」のどちらにするかによって手続きが変わります。ここからは、相続したクルマが車検切れだったときの対応方法を解説します。 処分する 車検切れのクルマを相続して処分する場合は、「移転抹消」という手続きを行います。基本的に車は車検が切れていると名義変更ができず、売却や廃車にすることができません。しかし、移転抹消であれば、車検が切れていても名義変更と抹消登録ができます。 手続き手順 移転抹消は下記の手順で手続きします。 1.解体業者にクルマを持ち込む2.クルマを解体してもらう(スクラップ)3.必要書類を準備する4.管轄の運輸支局で手続きする 手続きする際は、下記の費用が発生します。 ・移転抹消の手数料:350円・クルマの解体費用:1〜2万円程度(業者によって異なる)・仮ナンバーの取得費用:750円程度 また、車検が切れている状態では公道を走行できないため、仮ナンバーを取り付けて解体業者までクルマを持ち込まなければなりません。仮ナンバーは役所で取得できます。 さらに、公道を走行するには自賠責保険に加入する必要があります。保険期間が満了している場合は、自賠責保険に加入してから仮ナンバーを取得しましょう。 ただし、車検切れのクルマを積載車で引き取りに来てくれる業者もいます。仮ナンバーを取得して解体業者にクルマを持ち込む手間を省けるため、忙しい場合は引き取りが可能な業者に解体を依頼するとよいでしょう。 必要書類 移転抹消に必要な書類は次のようになります。 ・遺産分割協議書(遺言書がある場合には遺言書)・新名義人の印鑑証明書・故人の戸籍謄本(生まれたところから亡くなるところまで)・相続人全員の戸籍謄本・車検証・移動報告番号と解体通知日が記載された書類・ナンバープレート(一式)・永久抹消登録申請書 このように移転抹消をする場合には、さまざまな書類等を用意しなければなりません。ただし、軽自動車の場合には、車検を通さなくても名義変更することができます。 使用する 車検切れのクルマを相続した後に使用する場合は、下記いずれかの手続きをします。 ①車検→名義変更②名義変更→一時抹消登録→車検 ②は手続きがより複雑になるほか、一時抹消登録の手数料が余分に発生するため、①の方法で車検切れのクルマを相続するのが一般的です。相続したクルマをスムーズに使用したい場合は、①の方法で手続きするとよいでしょう。 また、車検が切れている状態では公道を走行できないため、処分するときと同様に仮ナンバーの取得や自賠責保険への加入を忘れないようにしましょう。 手続き手順 車検切れのクルマの相続の手続き手順は、下記のとおりです。 ①車検→名義変更1.必要書類を揃える2.仮ナンバーを取得する3.車検を受ける4.クルマを管轄の運輸支局に持ち込んで名義変更と車検継続検査の手続きをする ②一時抹消登録→名義変更→車検1.必要書類を揃える2.仮ナンバーを取得する3.管轄の運輸支局にクルマを持ち込んで一時抹消登録と名義変更を行う4.車検を受ける(仮ナンバーを取り付けた状態で)5.管轄の運輸支局で新規車検登録の手続きをする ②の手続きは、一時抹消登録と名義変更した後に車検を受ける必要があるため、二度運輸支局に出向かなければなりません。ただし、クルマが車検に通る状態であれば、一時抹消登録と名義変更するタイミングで同時に新規車検登録ができます。 また、一時抹消登録と名義変更をするには、下記の費用が発生します。 ・一時抹消登録:350円・名義変更:500円・ナンバープレート代:1,500円〜2,000円程度 ※自治体によって異なる・仮ナンバーの取得費用:750円程度 上記に加えて、車検の整備費用や自動車重量税などがかかることに留意してください。 一時抹消登録に必要な書類等 ・車検証・ナンバープレート(一式)・ 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)・遺産分割協議書/代表相続人の印鑑証明書/代表相続人の実印(代表相続人が手続きに行けない場合は代表相続人の実印を押した委任状) など このような書類を用意し、一時抹消登録と名義変更をした後に、新しい名義人で再度登録します。ここで紹介した書類等はあくまでも代表的なものとなります。詳しくは、管轄の運輸局に問い合わせて確認してください。 また、車検切れのクルマを運搬する際は、業者に依頼して積載車で運んだり、自賠責保険に加入してから仮ナンバーを取得して運転したりしなければなりません。運搬方法については運送業者や販売店、仮ナンバーについては市区町村の窓口に問い合わせることで確認できます。 手続きする際には、一度各所に確認してから手続きしましょう。 車検切れのクルマを相続する問題点 車検切れのクルマを相続する際に注意すべきことがあります。ここからは、車検切れのクルマを相続したときの問題点について解説します。 車検切れを知らずに運転すると罰則を受ける 相続したときに、車検切れだと気づかずに運転してしまうことに気を付けましょう。 車検切れのクルマを運転すると、違反点数6点(免許停止30日または取り消し)、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。 参考:道路運送車両法「第58条第1項」「第108条」 また、車検が切れているクルマは、自賠責保険も期限切れになっていることが多いです。自賠責保険が切れている状態で運転すると、違反点数6点(免許停止30日または取り消し)、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。 参考:自賠責保険・共済の有効期限切れに注意|国土交通省 車検や自賠責保険の期限が切れていると非常に重い罰則となるため、相続したクルマを運転するときは車検切れや自賠責保険切れに注意しましょう。 車検切れのクルマは名義変更ができない 車検切れの車は、原則として名義変更ができません。そのため、車検切れのクルマを相続するときは、一時抹消登録や移転抹消といった手続きが必要です。ただし、軽自動車の場合には、車検が切れていても名義変更が可能です。普通車と軽自動車で手続き方法が異なる点にも注意しなければなりません。 車検および名義変更を行う流れ 相続したクルマを乗り続ける場合、車検を通してから名義変更する流れが一般的です(車検を通しているため抹消登録は不要)。車検を通すには、自動車税種別割を滞りなく納税している必要があるため、滞納がないか事前に確認しましょう。 また、車検を通すタイミングによっては「納税証明書」の提出が必要です。車検を依頼する業者に納税証明書の提出を求められることもあるため、準備しておきましょう。納税証明書を紛失している場合は、管轄の税事務所で再発行が可能です。 車検を通したら、下記の書類を揃えて相続したクルマの名義変更を行います。 ・被相続人の戸籍謄本 ※死亡の記載があるもの・遺産分割協議書 ※法定相続人全員の実印を押印・相続人の戸籍謄本・相続人の印鑑証明書 ※複数人が相続する場合は全員分の印鑑証明書・相続人全員の委任状 ※複数人が相続する場合・車検証・車庫証明書 クルマの査定額が100万円以下の場合、遺産分割協議書ではなく「遺産分割協議成立申立書」で代用が可能です。遺産分割協議成立申立書は、遺産分割協議書のように相続人全員の実印を押印する必要がないため、手続きが簡便です。 相続したクルマの相続税の計算方法 相続したクルマにも相続税がかかります。 相続税は、クルマの評価額をもとに算出されます。評価額は、新車価格ではなく所有者が亡くなった日をもとに評価しなければなりません。 下記いずれかの方法で相続したクルマを評価し、評価額を算出しましょう。 ・買取相場価格 ※業者がクルマを買い取る際の金額・売却代金・査定額・減価償却法 流通台数が少なくクルマを適正に評価できない場合は、減価償却法を用いて評価額を算出します。減価償却費は、下記2つの方法で算出が可能です。 1.定額法:固定資産の取得価格×定額法の償却率=1年あたりの減価償却費2.定率法:年度初めの固定資産の価値(未償却残高)×定率法の償却率=その年の減価償却費 ※償却率はこちらから参照できます。 申告が漏れると5〜20%の追徴税が課されるため、正確な相続税を計算したい場合は、専門家に相談するとよいでしょう。 ▼下記の記事で減価償却費の計算方法や計算例を具体的に解説しています。減価償却法で相続税を算出する場合は、ぜひ参考にしてみてください。中古車を減価償却する方法とは?耐用年数や計算方法も解説

記録簿って何?中古車売買で必要な理由と入手方法を解説
旧車売買の豆知識 2024.08.21

記録簿って何?中古車売買で必要な理由と入手方法を解説

「中古車を買うときは記録簿があるものを選んだほうがいい」といわれています。なぜ記録簿があるものを選んだほうがよいのでしょうか。また、自分が売るときにも記録簿はあったほうがよいのか気になる方も多いでしょう。 今回は記録簿の役割や売却への影響や、記録簿がある車を選ぶメリットなどについて詳しく解説します。 車の購入を検討中の方や、今後車を売る予定がある方はぜひ参考にしてください。 記録簿とは 記録簿は、その車が今まで行った整備を記録する専用の用紙で、正式名称を「定期点検整備記録簿」といいます。 車検のときだけではなく、12ヶ月点検や分解整備を行ったときにも記入が必要です。 記録簿の売却への影響 記録簿の有無によって、車を売却するときにどのような影響があるのでしょうか。 記録簿がなくても車の売却は可能ですが、記録簿がないと査定額が下がる可能性があります。記録簿がない場合、実際はきちんと整備されていたとしても整備されていない車だとみなされてしまう可能性があるためです。 反対に記録簿があれば、点検や整備を行った記録が残るため、車を売却するときに高く評価されます。 そのため、今乗っている車をいずれ売却しようと考えている方は、記録簿をなくさないように注意しましょう。 記録簿がある中古車を選ぶメリット 記録簿がある中古車を選ぶメリットは2つあります。 ・メンテナンスの適切な時期がわかる ・次に売る時の査定額が高くなる それぞれ詳しく解説します。 適切なメンテナンス時期がわかる 先述のとおり、記録簿では、過去の点検や整備の記録を確認できます。そのため、どのタイミングで部品やオイルなどの消耗品を交換すればよいのかを把握できます。 次に売るときの査定額が高くなる可能性がある 記録簿があればきちんと整備されている車だと証明できます。そのため、売却時に記録簿があると評価が上がるかもしれません。愛車の価値を正しく査定してもらうためにも、しっかりと管理しておきましょう。 記録簿の入手方法 ディーラーや整備工場で車検を行う場合は記録簿を用意する必要はありません。一方でユーザー車検の場合は用意する必要があります。 もし記録簿がないのであれば、整備振興会で購入可能です。また、Webサイトからダウンロードもできます。 記録簿の読み方 記録簿は記号で記されているため、記号の意味がわからないと読むことができません。そこで、記録簿で使われている記号とその意味を以下にまとめました。 記号 意味 レ点 異常なし △ 修理 ✕ 交換 ◯ 分解 A 調整 C 掃除 T 締付 L 給油 / 点検項目なし まとめ 今回は記録簿とは何か?売却への影響や、記録簿がある車を選ぶメリットなどについて詳しく紹介しました。 記録簿はその車が新車で購入されたときから今までの点検・修理・整備の記録が載っている用紙です。 そのため、中古車を購入する際は記録簿のあるものを選ぶと安心です。また、売却時に高く査定される可能性があるので、車を購入したら必ず記録簿をつけて、なくさないようにしましょう。

残クレの再ローンは可能?注意点の紹介やフルローンとも比較
旧車売買の豆知識 2024.08.21

残クレの再ローンは可能?注意点の紹介やフルローンとも比較

残クレを契約している場合、最終回の支払い時に残価を一括返済すると車を買い取れます。まとまった資金がない場合は、再ローンを組み残価を分割払いで買い取ることも可能です。とはいえ、再ローンを行うべきか迷っている方もいるでしょう。この記事では、残クレの再ローンの特徴や注意点を紹介するとともに、フルローンと比較解説します。 残クレの最終回の支払い時点で再ローンが可能 残クレは、最終回の支払い時点で再ローンが可能です。残クレで契約した車を買い取るには、基本的に一括返済しなければなりません。ただし、まとまった資金がない場合は残価分のローンを組むことで分割で返済できます。 販売店やローン会社から、最終回の選択についての案内が届いたら「再ローンをして乗り続けたい旨」を伝えましょう。なお、メーカーによっては「再クレジット」や「再分割」とも呼ばれています。 残クレの再ローンの注意点 残クレの再ローンは、まとまった資金がなくても車を買い取れるものの、注意しなければならない点がいくつかあります。残クレの再ローンを組む際の注意点を紹介します。 金利が上がる 再ローンは、金利が上がるため月々の返済額が増えます。金利は以下のようにマイカーローンの種類ごとに異なり、残クレはディーラーローンより低金利な傾向があります。 ・金融機関のマイカーローン 2〜4%・ディーラーローン 4〜8%・残クレ 3〜5% ただし、再ローンを組む際は、ディーラーローン程度の金利に引き上げるメーカーがほとんどです。金利が高くなると月々の返済額が増えるため、家計に負担がかかる点に注意しましょう。 再度審査に通過する必要がある 再ローンを組むには再度審査に通過しなければなりません。審査では、収入に対して借入額が高すぎないかや、他社への借入状況を確認されます。返済能力がないと判断された場合は、再ローンを利用できません。 また、審査基準は残クレ時より再ローンの方が厳しい傾向にあるため、通過できない可能性があることに留意が必要です。なかでも、マイカーローン以外に他社でも借入をしている場合や、税金の支払いを滞納していると審査に影響が出る可能性があります。 支払回数が制限される 再ローンは、支払い回数が制限されているケースがあります。トヨタやホンダでは、残クレと再ローンの支払い回数を合わせて「84回(7年)」までと指定されています。つまり、残クレの60回(5年)支払いで契約した場合、再ローンを組む際は残価を「24回(2年)」で返済しなければなりません。 たとえば、年利3.9%で300万円の車を残クレの60回で契約し、残価が150万円の場合は、月々「3万2,000円」程度を支払う必要があります。84回までと制限されている場合の再ローンは、残価の150万円を24回で返済する必要があるため、月々の返済額は「6万6,000円」程度です(年利6.5%の場合)。 支払い回数が制限されていることにより、月々の返済額が増える可能性がある点に注意しましょう。なお、残クレは基本的に車検を取得するタイミングである「36回(3年)」もしくは「60回(5年)」で契約されることがほとんどです。 残クレのメリットが小さくなる 再ローンを組むと、残クレの「月々の返済額を抑えられる」メリットが小さくなります。再ローンは残クレ時より金利が上がるため、月々の返済額が増えるほか、余分に利息を支払わなければなりません。余分な利息により総支払額も増えるため、フルローンで車を購入するより損する可能性があります。総支払額を減らすためにも、再ローンを組む際はなるべく支払い回数を短くして契約するとよいでしょう。 残クレの再ローンとフルローンの比較 350万円の車を「残クレの再ローン」と「フルローン」で購入した場合の利息や総支払額を算出しました。利息を少しでも減らして車を購入したい場合は、参考にしてみてください。 【残クレの再ローンで車を買い取りした場合】 残クレ時(残価190万円・36回払い・金利3.9%・ボーナス払いなし) 残クレ再ローン時(48回払い・金利6.5%・ボーナス払いなし) ・月々の返済額 5万円5,000円程度・利息 31万1,000円程度 ・月々の返済額 4万5,000円程度・利息 26万2,000円程度 再ローンで車を買い取るまでは、「57万3,000円」程度の利息が発生し、総支払額は「407万3,000円」程度です。 【フルローンで車を購入した場合】・3年ローン・金利 6.5%・頭金なし・ボーナス払いなし 上記の条件で350万円の車をフルローンすると、「36万円」程度の利息が発生し「386万円」程度の総支払額で車を購入できます。月々の返済額は「10万7,000円」程度と毎月の負担はあるものの、フルローンの方が結果的に支払う金額が少ないことがわかります。少しでも利息を減らしたい場合は、フルローンで車を購入するとよいでしょう。 残クレの再ローン以外の選択肢 残クレは再ローンを組む以外に、次の選択肢があります。 ・車を乗り換える・車を返却する・最終回分を支払う 上記の選択肢は、最終回の支払いの6ヶ月前に、販売店やローン会社から案内が届きます。どの方法を選択するか考える猶予があるため、メリットやデメリットを考慮して慎重に選びましょう。 車を乗り換える 車を「ディーラーの下取り」もしくは「買取業者に売却」して、新たに乗り換える方法があります。最新モデルに乗り換えられるため、新しいモデルを好む方に選択されることがほとんどです。また、「家族が増えた」「親の介護が必要になった」など、ライフスタイルに変化があった場合、ニーズに合わせて車を購入できます。 ただし、売却額が残価を下回った場合は差額分を一括返済するか、新たにローンを組まなければなりません。状態によっては、差額分の支払いが生じる可能性があるため、車を高く売却できる業者に買い取ってもらうとよいでしょう。 また、乗り換えた場合は3年間の無料のメーカ保証が付帯されます。一方、再ローンを組んだ車は登録されてから3年以上経過しているため、付帯されているメーカー保証が切れている状態です。 万が一、エンジンやトランスミッションが壊れると100万円程度の修理費が発生するため、保証に加入している新車に乗り換えた方が維持費を抑えられます。輸入車の場合は、さらに修理費が高額になるため、新車に乗り換えた方が維持費を抑えられるでしょう。 とはいえ、メーカーによっては3年後以降も加入できる「延長保証」を購入できます。ただし、延長保証は有料であり、5〜10万円程度の加入費用が発生することを把握しておきましょう。 車を返却する 車を査定してもらい、購入した販売店に返却します。転勤や海外赴任など、車に乗る予定がなくなった場合や、他メーカーに乗り換えたい方におすすめの選択肢です。ただし、売却額が残価を下回る場合は、乗り換えと同様に差額を一括返済もしくは新たにローンを組まなければなりません。修復歴や損傷、設定された走行距離を超えていると売却額は残価に満たないため、返済前に車の状態を確認してみましょう。 また、売却額と残価の差額を一括返済できる場合は、契約途中でも車を返却できます。基本的に違約金が発生しないほか、ブラックリストにも載らないため、自分のタイミングで残クレを中途解約できます。ただし、メーカーによっては違約金を設定している可能性があるため、事前に契約書や販売店に確認しておきましょう。 最終回分を支払う 最終回分を一括返済すると、車を買い取れます。車に愛着があり手放したくない場合は、最終回分を一括返済するとよいでしょう。買い取った車は自分名義になるため、後に売却や譲渡を自由に行うことも可能です。 また、残クレは最終回の支払い時に売却額が残価を達するよう、走行距離やカスタマイズが制限されています。車を買い取ると、走行距離を気にせず運転できる点や、自分好みにカスタマイズできる点はメリットといえるでしょう。 残クレを利用するときは再ローンしないことが前提 残クレは、契約期間満了後に「乗り換え」もしくは「返却」すると金額面で得をします。一方、再ローンは金利が上がることで利息を余分に支払う必要があるため、逆に損する可能性があります。どうしても乗り換えられない理由がない限りは、利用しない方がよいでしょう。万が一再ローンを組む場合は、残クレ時との金利の違いや利息をしっかり確認したうえで利用を検討してください。 まとめ 残クレは最終回の支払い時点で、残価を再ローンできます。ただし、金利が上がり利息を余分に支払う必要があるため、メリットである「月々の返済額を抑える」ことができなくなります。残クレで車を契約する際は、再ローンしないことを前提に利用するとよいでしょう。 なお、再ローンのほかに、乗り換えや販売店に車を返却する方法もあります。売却額が残価を下回った場合は、差額を「一括返済」もしくは「新たにローンを組む」必要があるため、少しでも高く売却できる業者に車を売却しましょう。

クルマの修理はディーラーに依頼するべき?各修理業者の特徴を紹介
旧車売買の豆知識 2024.08.21

クルマの修理はディーラーに依頼するべき?各修理業者の特徴を紹介

クルマが事故にあったり故障したりした際、修理をディーラーに依頼しようとしている方もいるでしょう。クルマの修理は、依頼先によって修理費用や対応が異なるため、自分のニーズに合った業者を選ぶことが重要です。 この記事では、各修理業者の特徴を解説するとともに、ディーラーに依頼したほうがよいケースや修理の費用相場などを紹介します。 ディーラー=修理業者ではない ディーラーでは、一定の修理への対応は可能なものの、故障箇所によっては他の業者に外注するケースがあります。たとえば、事故による傷やヘコミ、塗装などの修理です。 ヘコミや塗装などの修理は、ディーラーに在籍する整備士では対応が難しいため、多くの場合は板金塗装工場に外注します。修理に要する期間は外注先の空き状況次第のため、予想以上に時間がかかる可能性もあります。 なお、ディーラーが修理を外注した場合、15〜30%程度の中間マージンが発生します。そのため、修理工場へ直接持ち込むよりも費用が高額になることが一般的です。 中間マージンには、ディーラーによる修理箇所の仕上がりのチェックや、万が一の際にサポートを行うための費用などが含まれています。 ディーラー以外のクルマの修理の依頼先 クルマの修理は、修理工場やカー用品店にも依頼できます。ここでは、ディーラー以外のクルマの修理の依頼先を紹介します。 整備工場 整備工場は、クルマの修理や整備に精通しています。修理に関する経験や知識が豊富なため、他では直せなかった箇所でも対応してくれる場合があります。生産が終了している部品が必要でも、同等なものを見つけて修理してくれることもあるでしょう。 また、整備工場は部品を交換するのではなく、修理を基本としているため修理費を抑えられます。ディーラーとは異なり、外注せずに直接修理することも、修理費用を抑えられる理由の1つです。 ただし、整備工場によって品質やサービス内容が異なります。修理費用が同額でも、仕上がりのクオリティに差があるため、信頼できる整備工場かどうか見極めなければなりません。 なお、修理する箇所によっては部品の仕入れに日数を要するため、引き渡しまでが長くなるケースもあります。 カー用品店 カー用品店のなかには、クルマのアクセサリーや部品などの販売に加えて、修理にも対応している店もあります。修理には純正品ではなく、汎用性が高い社外品が使用されるため、修理費を抑えることが可能です。 また、カー用品店は店舗数が多く、おおむね大通りや主要道路のそばにあるため、クルマで旅行中や出張中などに故障したときに重宝するでしょう。 ただし、カー用品店に依頼できる内容は以下のような作業です。 ・ 消耗品の交換・簡易な部品交換・板金塗装修理 たとえば、エンジンやトランスミッションなどの大がかりな修理には対応していません。クルマの状態によって、カー用品店に依頼できるかどうかが変わる点に留意してください。 ディーラーに相談したほうがよいケース クルマの状態によってはディーラーに相談したほうがよいケースがあります。ここでは、ディーラーに相談した方がよいケースとそれぞれの理由について紹介します。 ディーラーから購入したクルマが故障した ディーラーから購入したクルマが故障した場合、保証で修理できる可能性があるため、まずは購入店に相談しましょう。ディーラーでクルマを購入した場合、修理保証が数年間付帯されているケースがほとんどです。 ディーラーの保証には、「一般保証」と、「特別保証」の2種類があります。一般保証とは、クルマを構成するすべての部品に対する保証のことです。たとえば、パワーウィンドウが故障し、窓の開け閉めができなくなった際は一般保証で直せます。ただし、消耗品や油脂類、特別保証の対象部品は含まれません。 一方、特別保証は走行や安全に関わる重要な部品に対する保証です。エンジンやブレーキ機構、動力伝達装置などが故障した際に利用できます。前オーナーから保証が継承されていて、保証期限内であれば、中古車販売店で購入したクルマでもディーラーで保証修理を受けられます。 ディーラーで用意されている各保証の保証期間の目安は、以下のとおりです。 ・一般保証:新車登録or納車から3年、もしくは走行距離が5万〜6万km時点のいずれか早いほう・特別保証:新車登録or納車から5年、もしくは走行距離が10万km時点のいずれか早いほう 各メーカーによって正確な保証期間が異なるため、問い合わせて確認しましょう。 純正パーツで修理してほしい 純正パーツで修理してほしい場合は、ディーラーに相談しましょう。純正パーツとは、メーカーで販売されているパーツのことで、クルマが生産された際に使用されたものと同じ新品です。 社外品と比べて値段は高いものの、各クルマの規格に合わせて生産されるため、質が高く安心感があります。また、パーツに対して一定の保証が付帯されているため、万が一故障した際でも対応してもらえます。品質や安心感を重視している場合は、ディーラーでの修理がおすすめです。 なお、ディーラーは自社のクルマに対する知識が豊富であり、持ち前の高い技術を活かした修理が可能です。自社のクルマに適した工具や設備も整えられており、スムーズにクルマを修理してもらえます。 たとえば、ディーラーがもっている故障診断機はメーカー車に特化しているため、スムーズかつ正確に故障箇所を特定できます。 他の修理業者にも故障診断機が完備されているものの、性能にばらつきがあり、正確に故障箇所を特定できないケースがあります。 修理業者を選ぶ手間を省きたい 修理業者を選ぶ手間を省きたい場合は、ディーラーへの相談をおすすめします。クルマの修理業者は多いため、どこに依頼すればよいのか迷う場合もあるでしょう。 ディーラーは、部品の入荷状況次第ではあるものの、なるべく顧客の都合に合わせて柔軟に修理期間を調整してくれます。さらに、修理期間が長くなる場合、空き状況次第で無料の代車を貸し出してくれることもあります。 忙しくて修理業者をしっかり比較できない場合は、顧客の都合に合わせてくれるディーラーに修理を依頼するとよいでしょう。 ディーラーに相談しないほうがよいケース 保証が付帯されていたり、純正パーツで修理してほしかったりする場合は、ディーラーに相談したほうがよいでしょう。 しかし、状況によってはディーラーに相談しない方がよいケースもあります。続いて、ディーラーに相談しない方がよいケースを紹介します。 信頼できる修理業者を知っている 信頼できる修理業者を知っている場合は、その業者に相談するとよいでしょう。ディーラーは修理業者と同じく店舗ごとに整備の質やサービスにばらつきがあるため、必ずしも期待どおりの対応をしてくれるとは限りません。 信頼できる修理業者であれば、期待どおりの整備や対応を受けられる可能性が高いほか、スムーズなやり取りが可能です。また、長年の付き合いがある修理業者であれば、割引サービスをしてくれる場合もあるでしょう。 なるべく安く修理したい なるべく安く修理したい場合は、ディーラー以外の修理業者に相談するとよいでしょう。ディーラーは、部品や整備の質が高く安心感はあるものの、他の修理業者に比べて修理費用が高い傾向にあります。 他の修理業者は、社外品を使用したり部品交換ではなく故障箇所を修理したりするため、費用を抑えることが可能です。また、ヘコミや塗装の修理をする場合、ディーラーが仲介役となることで発生していた中間コストも省けます。 たとえば、ディーラーでは板金修理費用が32万円でも、修理業者に直接依頼すれば25万円程度で修理できるケースがあります。 ディーラーに車の修理を依頼するときの流れ ディーラーにクルマの修理を依頼するときの流れは以下のとおりです。 1.見積もりを依頼する2.見積もり内容を確認する3.クルマを修理してもらう 修理費が予想より高額だった場合、修理せずに買い替えたり手放したりするといった選択肢もあります。そのため、ディーラーにクルマの修理を依頼する際は、必ず見積もりを依頼しましょう。 見積もり後は、修理内容が依頼事項に対して沿っているかどうかや、納得できる金額かどうかチェックします。トラブルを防ぐためにも、見積もりに不明点がある場合は、必ず依頼前に確認することをおすすめします。 見積もり内容を確認したら、以下の事項もあわせて確認しましょう。 ・修理期間・代車の有無・支払い方法・保険手続きの代行 保険を使ってクルマを修理する場合、ほとんどのディーラーが見積書や修理箇所の写真の提出などといった保険手続きを代行してくれます。ただし、ディーラーによっては対応していない場合があるため、依頼前に保険手続きの代行について詳しく確認しましょう。 見積もり内容や修理期間、その他のサービスに納得したら、予約日にクルマをディーラーに持ち込んで修理してもらいます。修理に出す際は、車内に貴重品やETCカードの置き忘れがないかチェックしてから、クルマを引き渡しましょう。 なお、見積もりを依頼したからといって、必ずしもそのディーラーで修理を受けなければならないというわけではありません。ディーラーの対応や見積もり金額に納得できなかった場合は、ディーラーの他の販売店や修理業者への依頼も検討しましょう。 ディーラーのクルマの修理の費用相場 ディーラーのクルマの修理の費用相場は、故障した箇所によって異なります。代表的な修理の費用相場は、以下のとおりです。 部品・場所 修理費用 エンジン ・分解修理:1万円以上・交換:100万円程度 ※2L 4気筒エンジンの場合(ヴォクシーやセレナなど) フレーム ・一部の歪み:10万円程度・全体の歪み:100万円以上 足回り サスペンションやアームの交換:10〜20万円程度 外装 ・引っかき傷:1箇所1,000円程度・10cm程度のヘコミ:2万〜3万円程度・30cm程度のヘコミ:4万〜6万円程度 マフラー ・穴開き修理:1万円程度・マフラー交換:8万円程度 エアコン ・ガス補充:5,000円程度・コンプレッサー交換:5万〜10万円・ファンモーター交換:2万〜4万円・ガス管交換:2万〜3万円・サーモスタッド交換:1万円程度・エアコン本体交換:20万円程度 上記はあくまでも費用相場であり、正確な修理費用ではありません。正確な金額を知りたい場合は、ディーラーで見積もりを依頼しましょう。 ただし、修理の見積もりは時間と労力がかかるため、有料なケースが多い傾向にあります。修理にかかる全体の費用を抑えたい場合は、複数の見積もりを比較せず、あらかじめ依頼する修理業者を決めておくとよいでしょう。 まとめ 保証が付帯されていたり、純正パーツで直してほしかったりする場合は、ディーラーに修理を依頼するとよいでしょう。一方、ディーラー以上に信頼できる業者を知っていたり、なるべく安く修理したい場合は整備工場やカー用品店に依頼することも1つの手段です。 修理費を抑えられるうえに、ディーラー以上のサービスを受けられる可能性があります。ディーラー以外の修理業者の特徴も把握し、自分に合った業者に修理を依頼しましょう。  

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