旧車売買の豆知識

クルマ売却に納税証明書は必要?不要なケースから取得・再発行方法まで解説
旧車売買の豆知識 2025.04.18

クルマ売却に納税証明書は必要?不要なケースから取得・再発行方法まで解説

クルマの売却時には、さまざまな書類が必要です。納税証明書も必要書類の1つであり、自動車税をきちんと納めていることを証明するために使用します。近年はオンラインで納税状況を確認する仕組みが整備されつつありますが、クルマの売却時に提出が必要なケースは依然として存在します。 この記事では、クルマの売却における納税証明書の役割、必要なケース・不要なケース、取得方法や紛失した場合の再発行方法について詳しく解説します。 そもそも納税証明書とは 納税証明書は、税金の納付状況などを証明する書類の総称です。税金の種別ごとに記載内容や交付請求先が異なります。クルマに関連する納税証明書といえば、毎年課税される自動車税を納付したことを証明する「自動車税納税証明書」です。 自動車税は、毎年4月1日時点におけるクルマの所有者に納税義務が課せられる税金です。同年5月頃に送付される納税通知書を使用して自動車税を納付した場合、押印された領収証書(控え)を納税証明書として使用できます。 クルマの売却時に納税証明書が必要なケース クルマの売却手続きにおいて、納税証明書の提出が必要になるかどうかは状況によって異なります。どのような場合に必要となるのか、具体的に見ていきましょう。 買取業者から提出を求められる場合 近年は納税情報管理のデジタル化が進み、運輸支局で納付状況の確認が可能になりました。買取業者が名義変更を行う際に納税確認をできるようになったため、本来は納税証明書を提出する必要はありません。 しかし、一部の買取業者はトラブル防止の観点から紙の納税証明書の提出を求めているため、事前に準備しておく必要があります。 クレジットカード納付の場合 自動車税をクレジットカードで納付した場合は、手元に領収日付印が押された納税証明書が残りません。そのため、買取業者から納税証明書の提出を求められた場合は、都道府県税事務所または自動車税事務所で交付を受ける必要があります。 なお、納付の記録が納税情報管理システムに記録されるまで、およそ1~2週間かかります。クレジットカードで納付した直後はシステムへの反映がさらに遅れ、売却のタイミングに間に合わないケースがあります。急いでクルマを売却したい場合には注意が必要でしょう。 クルマの売却時に納税証明書が不要なケース 前述のとおり、自動車税の納税確認手続きは電子化によって大きく変化しました。納税情報をシステム上で確認できるようになったため、売主が納税証明書を提出する場面は減少傾向にあります。 軽自動車税においても、2023年1月にスタートした全国統一システム「軽JNKS」の普及により、売却時における納税証明書の提出は不要になりつつあります。 クルマ売却で必要な納税証明書の取得方法 クルマの売却に際して納税証明書が必要になった場合、どのように取得すればよいのでしょうか。普通自動車と軽自動車それぞれの取得方法を紹介します。 普通自動車の場合 普通自動車における納税証明書は、自動車税納税通知書を使って金融機関やコンビニなどで自動車税を納付した際に受け取る領収日付印のある領収証書です。誤って破棄しないように注意しましょう。 インターネットバンキングなどを利用してオンラインで納税した場合、後日自動車税納税証明書が郵送されます。ただし、自治体によっては発行しない場合があるため、都道府県税事務所または自動車税事務所に交付請求を行わなければならないケースもあります。 交付請求は窓口で行うのが一般的ですが、一部の自治体では郵送による申請にも対応しています。 交付請求時には、原則として以下の書類が必要です。 ・車検証(登録番号や車台番号確認のため) ・身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど) ・交付手数料(400円前後) ・印鑑 ただし、必要書類や手続きは自治体によって異なるため、事前に都道府県税事務所または自動車税事務所に確認しておきましょう。 なお、納税の記録がシステムに反映されるまで1~2週間程度の時間がかかる場合があります。納税証明書が急ぎ必要になるようならオンラインの利用は避け、金融機関等の窓口から現金で納付しましょう。 軽自動車の場合 軽自動車における納税証明書も、軽自動車税納税通知書を使用して納付した際に押印を受けた領収証書です。 オンラインで納税した場合の交付請求先は、市区町村役場の税務課等です。自治体によって対応する課が異なるため、申請前に確認しておきましょう。普通自動車と同様に窓口での交付請求が基本ですが、郵送申請に対応する自治体もあります。 交付請求時に必要な書類は以下のとおりです。 ・車検証(登録番号や車台番号確認のため) ・身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど) ・交付手数料(400円前後) ・印鑑 なお、システムに納税の記録が反映されるまでに時間がかかる点は普通自動車と同じですので、急ぎの場合には現金での納付を利用しましょう。 納税証明書を紛失した場合の再発行方法 納税証明書を何らかの理由で紛失した場合は、再発行を受けられます。交付請求先は新規発行時と同じです。普通自動車なら都道府県税事務所または自動車税事務所、軽自動車なら市区町村役場の税務課等で受け付けるほか、一部の自治体ではオンラインでの再発行手続きが可能な場合があります。 提出書類は新規発行時と同じです。 クルマ売却の必要書類 クルマの売却時には、納税証明書以外にもいくつかの書類が必要です。売却手続きをスムーズに進めるためにも、これらの書類は事前に準備しておきましょう。 必要書類 備考 普通自動車 軽自動車 自動車検査証(車検証) クルマの所有者や仕様を証明する書類。原本が必要。 ○ ○ 自賠責保険証明書 強制保険の証明書。有効期限内のものが必要。 ○ ○ 自動車リサイクル券 リサイクル料金を預託済みであることを証明する書類(預託済みの場合)。 ○ ○ 印鑑登録証明書 発行から一定期間内(通常1~3ヶ月)のもの。所有者のものが必要。 ○ × 実印 印鑑登録証明書と同じ印鑑。譲渡証明書や委任状に押印。 ○ × 認印 売買契約書に押印。不要である場合もある。 × △ 譲渡証明書 クルマを譲渡することを証明する書類。実印の押印が必要。 ○ × 委任状 名義変更などの手続きを買取業者に委任する場合に必要。実印の押印が必要。 ○ △ 自動車検査証記入申請書 車検証の内容を変更する際に提出する申請書。軽自動車の名義変更に必要。 × ○ 自動車税納税証明書 納税状況を確認するため。電子化により不要なケースも多い。 △ × 軽自動車税納税証明書 納税状況を確認するため。電子化により不要なケースも多い。 × △ 住民票 車検証の住所と現住所が異なる場合に必要。(軽自動車の場合) × △ ※ △は業者によって不要になるケースがあります。 上記の書類を事前に準備しておくことで、査定から売却契約、車輌の引き渡しまでがスムーズに進みます。なお、買取業者によって必要書類が異なる場合があるため、事前に確認しましょう。 ▼関連記事はこちらクルマ売却の流れ7ステップ!注意点や必要書類も丁寧に解説します軽自動車の売却時の必要書類は?売却の流れも紹介 まとめ クルマの売却における納税証明書は、納税確認の電子化により、必要ではないケースが増えてきました。一方で買取業者の方針などを理由に、依然として提出を求められることも少なくありません。 納税証明書は、普通自動車なら都道府県税事務所や自動車税事務所、軽自動車なら市区町村役場で取得・再発行が可能です。紛失した場合も慌てずに手続きを行いましょう。 クルマの売却を成功させるためには、納税証明書だけでなく、車検証や自賠責保険証明書、印鑑証明書などの必要書類を事前にしっかりと確認し、準備しておくことが大切です。書類の準備を整え、スムーズなクルマ売却を実現しましょう。

ER34なのにGT-R?! Rマニアが仕上げるGT-R仕様の魅力に迫る
旧車売買の豆知識 2025.03.25

ER34なのにGT-R?! Rマニアが仕上げるGT-R仕様の魅力に迫る

フロントグリルにおさまる、「R」が強調されたエンブレム。日産のみならず、日本を代表するスポーツカー、スカイラインGT-Rの証です。特に人気なのがR34型スカイラインGT-R。しかし、あなたの目の前にあるGT-Rは、本来の型式であるBNR34ではなく「ER34」かも知れません。 R34マニアが、ER34をベースにカスタマイズしたGT-R仕様車が今注目されています。外観上は見分けがつかないほど精巧なカスタマイズ車も存在する、ER34のGT-R仕様について詳しくみてみましょう。 R34型は第2世代最後のスカイライン R34型スカイラインは、R32型から続く第2世代と呼ばれるスカイラインの最終モデルです。当時不評だった、丸みを帯びた重い印象のR33型の後継ということで、スカイラインらしさを感じるシャープな印象に仕上げられました。 下位グレードであるにも関わらず人気のあったER34も含めて、R34型スカイラインについて振り返ってみましょう。 BNR34は「スカイライン」最後のGT-R BNR34は、結果的にスカイラインとして最後のGT-Rになりました。スカイラインの最上位グレードとして生まれたGT-Rですが、BNR34の後継モデルの35型からは「GT-R」という車名でスカイラインから独立したためです。 BNR34はスカイラインGT-Rの集大成にふさわしく、クルマとしての完成度を追求したモデルでした。「究極のドライビングボディ」と称して、ボディ剛性と空力特性を大幅に向上。さらに、前後重量配分は、理想的といわれる50:50に限りなく近い55:45を実現しました。 エンジンは第2世代GT-R共通のRB26DETTですが、ボールベアリングタービンの採用などで最大トルクは40kg・mにまで引き上げられています。 FR車として人気の高かったER34 R34型スカイラインのなかでは、スポーティーモデルのER34も人気の高いモデルです。GT-Rの性能には及ばないものの、ターボモデルに搭載するRB25DETエンジンは自主規制いっぱいの最高出力280psを発生させます。駆動方式がスポーツ走行に最適なFRということもあって、スポーツ走行から街乗りまで幅広く楽しめることもER34の魅力です。 また、カスタムベース車輌としても、ER34は支持を集めています。完成度の高いGT-Rではカスタマイズを楽しもうにも手を加える余地があまり残っていないうえ、中古車価格の高騰でそもそも入手が困難です。結果的に、GT-Rに比べると安価に入手でき、チューニング余地の残るER34はカスタマイズユーザーにとってはちょうど良いモデルなのです。 ER34のGT-R仕様が熱い ER34で人気のカスタマイズが、GT-R仕様への変更です。基本的なシャシーやボディデザインが共通のため、パーツの流用によってER34をBNR34風に仕上げることができます。 ライトチューンから性能面含めてGT-Rを狙う本格的なものまで、ER34のGT-R化について詳しく紹介します。 ライトチューンで雰囲気を楽しむ ER34のGT-R化で定番なのは、フロント周りの変更でGT-R顔にしてしまうカスタマイズです。あまりボディ本体に手を加えずに楽しめるため、比較的手軽にGT-Rの雰囲気を味わえます。 具体的には、フロントバンパー、フェンダー、ボンネットをGT-R用のパーツに変更するだけです。クルマの性能自体は変わりませんが、GT-Rルックを手軽に手に入れられます。 また、本物のGT-Rにはなりませんが、ER34用に発売されているGT-R風フロントバンパーを利用すればもっと簡単です。フェンダーやボンネットといった大型のパーツを変更することなく、GT-R風を楽しめます。 RB26DETTエンジンを搭載してGT-Rに近づける ER34のGT-R化は、見た目だけにとどまりません。GT-Rに装備された高性能パーツも、ER34に移植可能です。代表的なのはブレーキの移植で、取り付けの難易度もそこまで高くありません。また、GT-Rからのブレーキの流用は、R34型だけでなくR35型のものも最近では人気です。 さらに、本格的にGT-Rを目指すチューナーのなかには、GT-RのRB26DETTエンジンに載せ替える人もいます。手間はそれなりにかかりますが、究極のGT-R仕様ともいえるでしょう。 本物にはない装備で楽しめる ER34をGT-R仕様にすると、本物とは違う個性的なGT-Rを楽しめます。たとえば、4ドアセダンをベースに制作すれば、4枚ドアという迫力のあるGT-Rも実現可能です。 また、サンルーフも本物のGT-Rには設定がありません。純正オプションのサンルーフ装備のER34であれば、開放感のある特別なGT-Rに仕上がります。 内装もBNR34とER34では異なるので、全てをGT-R仕様にすることは困難です。しかし、あえてER34のよさを活かすことで、本物とは違う魅力を引き出せます。 高額査定にもつながるER34のGT-R仕様 最後のスカイラインGT-R、BNR34の人気が高いことはいうまでもありません。しかし、ER34も当時の新車価格を上回る価格で取引されるなど、チューニングベースとしても素性が良いだけに現在でも高い人気を誇ります。 さらに、ER34のなかでも注目されているのが、GT-R仕様の車輌です。GT-Rの純正パーツを利用してしっかりと作り込まれていれば、高額査定につながることも少なくありません。一般的には、純正から変更されていると売却価格は下がりますが、ER34のGT-R仕様なら場合によってはリセールバリューの向上につながります。 GT-Rを楽しむ方法の1つとして、入手の難しいBNR34ではなくあえてER34を選んでカスタマイズという手段も検討してみてはいかがでしょうか。

車検が満期日の2ヶ月前から受けられるように!改正の背景やメリットを解説
旧車売買の豆知識 2025.03.25

車検が満期日の2ヶ月前から受けられるように!改正の背景やメリットを解説

2024年6月、国土交通省は道路運送車両法施行規則を改正し、車検(自動車検査)を受けられる期間を延長することを発表しました​。 今回の改正により、2025年4月1日からは車検を受けられる期間が満了日前の1ヶ月間(離島は2ヶ月)から2ヶ月間に延長されます。 この記事では、車検を受けられる期間が延長される背景やメリット、デメリットなどについて詳しく解説します。 車検は有効期間満了日の2ヶ月前から受けられるようになった これまでは、車検証の有効期限が満了する日の1ヶ月前(離島は2ヶ月前)から車検を受ける人がほとんどでした。この期間に車検を受けると、新しい車検証の有効期間が「旧車検証の期限が満了する日から2年」となるためです。 満了日の1ヶ月よりも前に車検を受けることもできましたが、新しい有効期間が「車検を受けた日から2年間」となるため、残りの有効期限分だけ損をする仕組みでした。 2025年4月1日以降は、有効期限満了日の2ヶ月前から車検を受けても残りの有効期間が失われないようになります。また、今回の改正にともない自賠責保険の更新手続きができる期間についても、満期日の1ヶ月前から2ヶ月前に延長されました。 以下では制度変更の背景や改正前後の違いを詳しく解説します。 制度変更の背景 車検を受けられる期間が延長される背景にあるのは、年度末に集中する車検需要です。 国土交通省の発表によると、2019年〜2023年の5年間における月別の車検台数は以下のとおりです。 画像引用:国土交通省「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます~年度末を避けて余裕をもって受検をお願いします~」 3月に車検を受ける車輌の台数は約389万台と他の月に比べて突出しており、月平均の約281万台も大きく上回っています。 3月に車検を受ける人が殺到すると、整備工場やディーラー、車検専門の予約が取りにくくなります。また、自動車整備士の残業や休日出勤が増加するという問題も生じていました。 そこで、年度末に車検の需要が過度に集中しないようにするために、道路運送車両法施行規則が改正され、車検の有効期間満了日2ヶ月前から受検できるようになりました。 改正前と改正後の違い 改正後は、有効期限満了日の2ヶ月前から満了日までの間に車検を受けた場合でも、新しい車検証の有効期間が「旧車検証の有効期限の2年後」となります。 たとえば、車検証の有効期限が7月30日、車検を受ける日が6月8日であるとしましょう。 改正前の場合、有効期限満了日の1ヶ月前よりも早いタイミングで受検することになるため、新しい有効期限は受検日である6月8日の2年後です。旧車検証の6月9日〜7月30日までの有効期間は失われてしまいます。 一方、改正後は5月30日以降に車検を受けると新しい車検証の有効期限は7月30日の2年後になるため、6月8日に受検しても残りの有効期間は失われません。 車検を2ヶ月前に受けるメリット 車検証の有効期限満了日の2ヶ月前から車検を受けられるようになったことには、以下のようなメリットがあると考えられます。 車検の予約が取りやすくなる 改正により、有効期限満了日の2ヶ月前から車検を受けられるようになったことで需要が集中する時期を避けやすくなります。 たとえば、車検証の有効期限が3月下旬の場合、車検を受ける人が比較的少ない1月の下旬に受検することも可能です。 混雑する時期を避けられると、仕事や旅行などの予定に合わせて柔軟に車検の日程を調整しやすくなります。 クルマにトラブルが発覚した際も対処しやすい 車検の際、クルマに不具合が発覚すると修理や部品の取り寄せなどに時間がかかることがあります。有効期限までにクルマが車検に通過できる基準を満たす状態にならないと「車検切れ」とみなされ公道を走行できなくなります。 有効期限満了日の2ヶ月前に車検を受ける場合、時間的な余裕があるため、万が一クルマに不具合が見つかっても対処しやすいでしょう。 代車を手配しやすくなる 車検を受けている間、通勤やお買い物、子どもの送り迎えなどでクルマが必要な場合は代車を借りることが可能です。ただし、車検を受ける人の数だけ代車が用意されているとは限らず、混雑する時期は借りられない場合もあります。 繁忙期を避けて車検を受けることで、代車を確保しやすくなるでしょう。 車検費用を分散できる 車検を受けられる期間の延長にあわせて、自賠責保険の更新手続きも満期日の2ヶ月前からできるようになったことで、費用負担を分散させやすくなりました。 車検を受けるときに自賠責保険の更新手続きをするケースがほとんどなため、車検費用や部品の交換費用などとあわせて保険料を支払います。 2回目以降の車検の有効期間は原則として2年間のため、自賠責保険の契約期間もそれに合わせて24ヶ月や25ヶ月とするのが一般的です。その場合の保険料は約1万8,000万円です。 改正後は、自賠責保険の満期日の2ヶ月前に更新をし、その1ヶ月ほど後に車検を受けて保険料とその他の車検費用を別々に支払えば、1回あたりの負担を軽減できます。 車検を2ヶ月前に受けるデメリット・注意点 車検を2ヶ月前に受けるデメリットと注意点は、以下のとおりです。 車検費用の支払い時期が早まる 車検を2ヶ月前に受けると費用を支払うタイミングが前回よりも前倒しになります​。 車検を受ける際は、基本料や自賠責保険料の他にも、自動車重量税や部品交換・整備費用などで数万〜20万円程度の費用がかかります。 満了日の2ヶ月前に車検を受ける場合は入念に資金計画を立てておきましょう。 必ず予約が取れるとは限らない 車検の有効期限が4月の場合、改正後はその2ヶ月前の2月から受検できるようになります。 しかし、国土交通省の発表によると2019年〜2023年の5年間で2月に車検を受けたクルマの平均台数は300万台弱であり、6月や7月と並び3月の次に多い水準です。 有効期限満了日の2ヶ月前であっても希望する日に車検を受けられるとは限らないため、スケジュールに余裕をもって予約することをおすすめします。 参考:国土交通省「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます~年度末を避けて余裕をもって受検をお願いします~」 かえって繁忙期と重なることがある 満了日の2ヶ月前が混雑する時期と重なる場合は、予約が取りにくい可能性があります。 たとえば、車検証の有効期限が5月の場合、その2ヶ月前は3月となり繁忙期と重なるため、満了日の1ヶ月前である4月のほうが車検の予約は取りやすいでしょう。 2025年3月31日以前に車検を受けると有効期限が短縮される 車検証の有効期限満了日が2025年4月1日以降でも、車検を受けるタイミングが3月31日以前になると車検証の残りの有効期間が失われてしまいます。 たとえば、有効期限満了日が5月20日の場合、3月23日に車検を受けると3月24日〜5月20日までの有効期間が消滅します。一方、4月3日に車検を受ける場合、残りの車検期間は短縮されません。 まとめ 2025年4月1日以降は、満了日を迎える前の2ヶ月間に車検を受けても残りの有効期間が失われなくなるため、希望日に車検の予約を取りやすくなるでしょう。 また、自賠責保険の更新手続きも満期日の2ヶ月前からできるようになるため、車検の際にかかる費用の支払いを分散しやすくなります。 ただし、前倒しで車検を受けると費用を支払うタイミングが早まるため、入念に資金計画を立てる必要があります。有効期限満了日の2ヶ月前に車検の予約が必ず取れるとも限らないため、スケジュールに余裕をもって準備を始めましょう。

マイナ免許証に変わって感じるデメリットとは?従来にはないメリットも
旧車売買の豆知識 2025.03.25

マイナ免許証に変わって感じるデメリットとは?従来にはないメリットも

2025年から始まるマイナ免許証の取得や利用に不安を感じている方は多いのではないでしょうか。マイナ免許証は利便性が向上する一方、おさえておきたいデメリットもあります。 今回は、マイナ免許証の制度概要から気になるメリット・デメリットについて詳しく解説します。 マイナ免許証とは 道路交通法が改正され、マイナンバーカードと運転免許証が一体になったものがマイナ免許証です。2025年(令和7年)3月24日から全国で運用が始まり、下記3つの免許証の持ち方が選べるようになります。 ・マイナ免許証のみ所持する・マイナ免許証と運転免許証を所持する・従来に運転免許証のみ所持する いずれのパターンも、クルマを運転する際に携帯が必須です。 なお、マイナ免許証は新しくカードが配布されるわけではなく、マイナンバーカードのICチップに運転免許証の情報を記録するものです。運転免許証の番号や有効期間、ゴールドなどの種類は表面上わからなくなります。 マイナ免許証のデメリット マイナ免許証の運用開始に伴い、利便性が向上する一方で不安視する声もあります。ここでは、マイナ免許証のデメリットについてみていきましょう。 情報漏えい、悪用のリスク マイナ免許証はマイナンバーカードに免許証の情報が紐づけられるため、情報漏洩や個人情報の悪用を心配する方もいるでしょう。 このようなリスクが気になる場合は、従来の免許証との併用か免許証のみ所持する形が適しています。なお、マイナ免許証から個人情報が含まれるマイナンバーにはアクセスできません。 併用する場合、更新の手間が増える可能性がある マイナ免許証と従来の運転免許証の両方を所持する場合、それぞれの更新手続きが必要です。 手続きの際は、インターネットでの予約が必要です(東京都の場合)。自宅で手続きできますが、従来の方法とは異なるため手間が増えたと感じる方もいるでしょう。 参考:警視庁行政手続きオンライン 有効期限を確認しづらい マイナ免許証には、マイナンバーカードの有効期限は記載されますが、運転免許証の有効期限は記載されません。2025年3月12日に免許証の情報を読み取るアプリがリリースされましたが、アプリで確認する一手間が必要です。 免許更新の時期には従来通り通知ハガキが届きますが、引越しなどで住所変更を忘れてしまうと、免許失効につながる可能性もあります。 不安な方は、手帳やスマートフォンのカレンダーなどに更新時期をメモしておくとよいでしょう。 再発行に時間がかかる マイナ免許証(マイナンバーカード)の再発行には、1ヶ月半ほどかかる場合があります。 万が一、マイナ免許証を紛失した場合、長期間運転できなくなる可能性があります。 紛失のリスクを考慮して、従来の運転免許証を再発行したり、併用したりするのも一案です。 マイナンバーカードを発行する必要がある マイナ免許証を所持するためには、マイナンバーカードが必要です。 どれだけ早く手続きを済ませても、自治体での手続きが必要な関係上、手元に届くまでに1ヶ月程度かかります。 マイナンバーカードの発行自体に抵抗感がある方は、従来の免許証を継続して所持する形のほうが負担は少ないでしょう。 マイナ免許証のメリット マイナ免許証には、従来の運転免許証にはないメリットがあります。ここでは、マイナ免許証に切り替えることで得られる主なメリットを紹介します。 運転免許証等更新時の講習をオンラインで受けられる マイナ免許証を取得すると、優良運転者(ゴールド免許取得者)と一般運転者は、更新講習をオンラインで受講できます。 都合のよい時間や場所で講習を受講できるため、平日更新手続きが難しい方や、運転免許センターが自宅から遠方にある方は負担が軽減されるでしょう。 なお、講習はオンラインですが、受講後に運転免許センター・警察署で視力検査や写真撮影などの更新手続きは従来通り必要です。 オンライン更新時講習の詳細については、警察庁Webサイトをご覧ください。 参考:令和4年改正道路交通法(マイナンバーカードと運転免許証の一体化・オンライン更新時講習)) 個人情報変更時に警察への届出が不要 マイナ免許証を持っていれば、自治体窓口で個人情報の変更手続きが完結します(ワンストップサービス)。従来のように、警察署や運転免許センターに出向く必要はありません。 なお、ワンストップサービスを希望する場合、あらかじめマイナンバーカードの署名用電子証明書暗証番号の準備が必要です。また、マイナンバーカード署名用電子証明書には有効期限があります。期限切れの場合、マイナ免許証への変更手続きができないため、あらかじめ確認しておきましょう。 一体化によって携帯する証明書が減る マイナ免許証があれば、従来の運転免許証の携帯は不要です。普段からマイナンバーカードを持ち歩いている方や、できるだけ持ち物を減らしたい方にとってはメリットです。 マイナ免許証に関する3つの選択肢 マイナ免許証の運用開始に伴い、ドライバーには3つの選択肢が用意されています。それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身に合った方法を選択しましょう。 マイナ免許証のみを所有する マイナンバーカードと運転免許証を一本化したい場合の選択肢です。2025年(令和7年)3月24日から選択できます。 マイナ免許証だけにした場合のメリット・デメリットは、下表のとおりです。 メリット 詳細内容 携帯する証明書が減る ・マイナンバーカード1枚で運転免許証の機能も兼ねるため、携帯する証明書が減る・紛失リスクも半減する 住所変更手続きが簡素化される ・従来、自治体窓口と警察署の両方で手続きが必要だったところ、自治体窓口のみで手続きが完結する・引越しが多い方や、平日に警察署に行く時間を確保するのが難しい共働き世帯にとって、大きな負担軽減になる 更新手数料が安くなる 運転免許証の作成事務作業が減るため、更新手数料が安くなる オンライン講習が受講できる ・優良運転者と一般運転者はオンラインで更新時講習を受講できる・運転免許センターでの待ち時間がなくなる・自宅や職場など好きな場所で都合のよい時間に講習を受けられる・運転免許センターが遠方にある地方在住の方や、平日の時間確保が難しい方にとって大きな時間節約になる デメリット 詳細内容 紛失時の影響が大きい ・マイナンバーカードを紛失すると、再発行に時間がかかり、その間運転できなくなる可能性がある・再発行には1ヶ月半程度かかることもある・紛失後に従来の運転免許証への切り替えも可能ながら、その手続きにも時間がかかる 情報漏えいのリスクがある ICチップには暗号化などのセキュリティ対策が施されているものの、万が一の場合の影響が大きくなる可能性がある 見た目からは免許証の情報がわからない ・マイナンバーカードの券面には免許情報が記載されないため、見た目からは番号や有効期限がわからない・対面での本人確認が必要な場面では、券面から情報を確認できないため追加の証明を求められるケースがある 有効期限の確認手段が煩雑になる ・マイナンバーカードと運転免許証の有効期限が異なるため、それぞれの期限を確認する必要がある・マイナ免許証の確認にはアプリをインストールする必要がある・期限管理が苦手な方は注意が必要 マイナ免許証と運転免許証を所有する マイナンバーカードと運転免許証を一体化したうえで、従来の運転免許証も引き続き所持したい場合の選択肢です。 2つの免許証を所有する場合のメリット・デメリットは、下表のとおりです。 メリット 詳細内容 紛失時のリスクが分散できる ・マイナ免許証を紛失しても、従来の運転免許証で運転ができる ・仕事で運転が必須の営業職や、公共交通機関が発達していない地方在住の方にとってリスクヘッジになる マイナ免許証が利用できない場面に対応できる ・レンタカーやホテルでの身分確認、携帯電話の契約など、券面での免許情報確認が必要な場面でもスムーズに対応できる ・マイナ免許証の読み取り機器が普及するまで時間がかかる可能性があるため、移行期間中は特に併用のメリットが大きい デメリット 詳細内容 更新の手間が増える ・マイナ免許証と運転免許証の両方を更新する必要がある・それぞれの更新タイミングが異なる場合、手続きの回数が増える 管理が煩雑になる ・2枚の免許証を管理する必要があるため、どちらかを紛失するリスクが高まる・整理整頓が得意でない方は特に注意が必要 手数料が高い 従来の運転免許証のみ(2,850円)、マイナ免許証のみ(2,100円)より手数料が高い(2,950円) 運転免許証のみを所有する マイナンバーカードと運転免許証を一体化せず、従来の運転免許証のみ所持する場合の選択肢です。 運転免許証のみの場合のメリット・デメリットは、下表のとおりです。 メリット 詳細内容 情報漏えいのリスクをおさえられる マイナンバーカードとの紐付けがないため、情報漏えいのリスクを最小限におさえられる 手続きの負担がおさえられる 従来の更新手続きと変わらないため、新しい手続き方法を調べる必要がない 手元ですぐに情報が確認できる 表面に運転免許情報が記載されているため、アプリや専用の読み取り機器の準備が不要 デメリット 詳細内容 講習に出向く必要がある オンラインでの更新時講習はマイナ免許証所有者のみが対象のため、指定の時間帯に出向く必要がある 住所変更手続きが煩雑になる ・住所変更の際に、自治体と警察署の両方で手続きが必要・ 引越し時の手続きが増え、時間的コストがかかる マイナ免許証のみより手数料が高い マイナ免許証のみ(2,100円)より手数料が高い(2,850円) マイナ免許証のよくある質問 マイナ免許証に関して多くの方が疑問に思われる点について、Q&A形式で解説します。 Q.マイナ免許証は取得しないといけない? マイナ免許証の取得は任意です。マイナ免許証制度開始後、下記3つの免許証の持ち方が選択できます。 ・運転免許証の情報が記録されたマイナンバーカード(マイナ免許証)のみを所持する・マイナ免許証と運転免許証の両方を所持する・従来の運転免許証のみを所持する Q.マイナ免許証で漏えいする可能性がある個人情報は? マイナ免許証のICチップに記録される情報が漏えいする可能性があります。記録される情報は下記のとおりです。 ・免許証番号・免許証の有効期限・免許の種類・AT車限定や眼鏡などの条件・顔写真の情報 ただし、マイナンバーとは切り分けて保存されるため、個人情報が漏えいするリスクは低いといえます。不安な方は、従来の運転免許証のみか併用を検討するとよいでしょう。 Q.マイナ免許証への切り替え方法は? すでに運転免許証を持っている人は、運転免許センターやシステムが整備された警察署でマイナ免許証に切り替えられます。必要なものは、運転免許証とマイナンバーカードです。 まとめ マイナンバーカードと運転免許証の一体化制度「マイナ免許証」は、2025年3月24日より運用が始まります。 マイナ免許証には、住所変更手続きの簡素化やオンライン講習の受講など、従来にはないメリットがあります。一方で、情報漏えいのリスクや再発行に時間がかかるなどのデメリットも忘れてはいけません。 なお、マイナ免許証は任意であり、従来の運転免許証のみを所持することも引き続き可能です。自分のライフスタイルや優先事項に合わせて最適な方法を選択しましょう。

クルマの売却に掃除はどれだけ影響する?掃除のポイントを解説
旧車売買の豆知識 2025.03.25

クルマの売却に掃除はどれだけ影響する?掃除のポイントを解説

クルマの売却を検討している方のなかには「掃除をすれば査定額はアップするの?」と疑問に思われている方も多いでしょう。きれいな方が高く売れそうと思う一方で、どれだけ手間をかけるべきかの線引きは難しいものです。 本記事では、クルマ売却前の掃除が査定にどう影響するかや、効果的な掃除方法とポイントをまとめて紹介します。 クルマを売る前の掃除は査定に影響する? 結論からいうと、クルマの掃除は査定に影響する場合とそうでない場合があります。それぞれ詳しくみていきましょう。 かなり汚れていたのであれば影響する 汚れが目につくほどの状態であれば査定に影響します。また、人が査定するため、気になるところがあればマイナスになる可能性はゼロではありません。 他人のクルマに自分が乗ることを思い浮かべると、どこが気になるのかイメージしやすいでしょう。マットや天井を掃除するのもよいですが、シートやダッシュボードなど目につきやすいところが汚れていないかを重点的にチェックしましょう。 少しの埃や小さなゴミなどは影響しない 埃や小さなゴミは査定額に影響しません。なぜなら、買取り後に清掃するためです。 しかし、きれいな車内は査定士に好印象を与えられる可能性があります。満足できる査定額となるように、できる範囲で掃除をしておくとよいでしょう。 クルマの内外装の査定で影響を与えるもの 査定士が注目するポイントを理解することで、負担をおさえつつ効果が見込める掃除が可能です。ここからは、クルマの内外装で査定に影響するポイントを3つ紹介します。 汚れ 目に見える汚れは査定に影響します。特に下記のような場所の汚れに注意しましょう。 ・ボンネット ・シート ・ヘッドライト周り ・給油口 ・足回り クルマは、日常のちょっとした行動によって汚れていきます。外装であれば泥や砂埃、日光などによって汚れたり劣化したりします。内装は皮脂や汗などで汚れます。加えて、子供がいる家庭では食べこぼし、ペットを飼っている家庭なら抜け毛などが汚れの原因となるでしょう。 汚れは放置すると後から落とすのが難しい場合もあるため、早めの対処と汚れを防ぐ習慣が大切です。 におい クルマのにおいも査定に影響します。とくに、タバコとペットのにおいや汚れは査定額に大きく響くため、該当する方は注意が必要です。においの原因について下記にまとめました。 においの種類 主な発生場所 考えられる査定への影響 タバコ ・シート・天井・フロアマット・エアコンフィルター 査定基準で減点対象と定められている ペット ・シート・フロアマット・ドアトリム 査定基準で減点対象と定められている カビ・湿気 ・エアコン内部・フロアマット下・トランク クルマの管理状態が悪いと判断され、マイナス評価につながる可能性がある なお、強い芳香剤でにおいを誤魔化そうとすると、染みついたにおいと混ざることで、さらに不快感が強くなる恐れがあります。 変色 シートやダッシュボードの変色も査定に影響します。とくに広範囲にわたる変色は、査定額が大きく下がってしまう可能性があります。 シートは素材によって変色のリスクがさまざまです。下記で愛車のリスクをチェックしてみてください。 ・ファブリックシート:通気性がいい分、シミになりやすい・本革・合成皮革シート:長期使用でひび割れ クルマの掃除の方法 すべてを完璧にする必要はなく、査定士が注目するポイントを重点的に掃除することで、効率よくクルマの印象を向上できます。ここでは、効果的な掃除の方法を紹介します。 外装の清掃 外装の状態でクルマの第一印象が決まります。下記3つの部分を重点的に掃除しましょう。 ボディ 査定前のボディ洗車でとくに気を付けたいのは、傷をつけないことです。無理に古い傷や小さなへこみを直そうとすると、かえって状態を悪くすることがあります。基本的な汚れを落とすことに集中しましょう。ボディ洗車のポイントは下記のとおりです。 ポイント 詳細 より重点的に掃除が必要な汚れ ・泥や鳥のフンなどの目立つ汚れ・水アカ 用意する道具 ・カーシャンプー・ホース・柔らかいスポンジ・マイクロファイバークロス・バケツ・ウエス 手順 1.ホースでクルマ全体の汚れを流す2.バケツにカーシャンプーを入れて泡立てる3.泡立てたカーシャンプーをスポンジにつけ、ボディを優しく洗う4.水でシャンプーを残さないように洗い流す5.ウエスで水分を丁寧に拭き取る 注意点 ・晴れた日の掃除は避ける・いきなりスポンジでこすらず、砂や埃を先に洗い流す・高圧洗浄機は使わない(傷がつく原因になる) タイヤ周り タイヤとホイールだけではなく、泥や砂が蓄積しやすいタイヤハウス内部の掃除も忘れないようにしましょう。タイヤ周りの掃除のポイントは下記のとおりです。 ポイント 詳細 より重点的に掃除が必要な汚れ ・泥汚れ・ブレーキダスト・サビ 用意する道具 ・ブラシ・ホース・タイヤクリーナー・ホイールクリーナー・ウエス 手順 1.ホースでタイヤとタイヤハウスに水をかけ泥汚れを流す2.ブラシでこびりついた泥汚れを落とす3.タイヤクリーナーをタイヤに吹き付け、拭き取る4.ホイールクリーナーでホイールの汚れを落とす 注意点 ブレーキ内部に水が入らないよう、勢いよく水をかけない ステッカー 特殊なステッカーや大きなステッカーは、査定前に剥がすべきかどうか迷うかもしれません。そのような場合は、事前に買取業者に確認するのが賢明です。一般的には、個人的な趣味を表すステッカーは剥がしておいた方が無難でしょう。 ステッカーを剥がす際のポイントは下記のとおりです。 ポイント 詳細 より重点的に掃除が必要な汚れ ・ステッカーの剥がし跡・糊残り 用意する道具 ・ステッカー剥がし液・ドライヤー・タオル 手順 1.ステッカー剥がし液を使う場合は、使用方法に従ってステッカーに塗布し、時間を置いてから剥がす2.ドライヤーを使う場合は、十分にステッカーを温めてからゆっくりと剥がす 注意点 ・ステッカーを力ずくで剥がすと、ボディやガラスに傷がつく可能性がある・ステッカーを剥がすのが難しい場合は、無理に剥がさずにそのまま査定に出す 内装の掃除 内装は、汚れの範囲とにおいが査定に影響します。注力したい3つのパーツの掃除方法を紹介します。 シート シートの掃除では、まず掃除機で換気しながら汚れをかき出すことが大切です。砂や埃がひどい場合はマスクを着用し、歯ブラシや綿棒なども活用すると隙間や縫い目などの細かい部分の汚れを効果的に取り除けます。 シートを掃除する際のポイントは下記のとおりです。 ポイント 詳細 より重点的に掃除が必要な汚れ ・シミ・汚れ・ベタつき 用意する道具 ・掃除機・中性洗剤・タオル・粘着クリーナー(コロコロ) 手順 1.掃除機でシートのほこりやゴミを吸い取る2.粘着クリーナーで取りきれない埃やペットの毛を取り除く3.目立つ汚れは、中性洗剤を薄めてタオルに含みシートを拭く4.水で濡らした別のタオルで洗剤を拭き取り、さらに乾拭きで仕上げる 注意点 ・革のシートは専用クリーナーを使う・強く擦るとシートを傷める可能性があるため、優しく丁寧に作業する・掃除後は乾燥させてカビやにおいを防止する フロアマット フロアマットはタバコのにおいや飲み物がこぼれた跡、ペットのニオイなどが染み込みやすい場所です。普段の掃除で気にかけたことがない方も、査定前には一度掃除しておくことをおすすめします。その際、掃除後の乾燥が重要です。 フロアマットを掃除する際のポイントは下記のとおりです。 ポイント 詳細 掃除で注力する汚れ ・泥・砂・ゴミ・シミ 用意する道具 ・掃除機・中性洗剤・ブラシ・ホース 手順 1.クルマからフロアマットを取り外し、砂やゴミを払い落とす2.中性洗剤を水で薄め、ブラシでフロアマットを洗う3.ホースで洗剤を洗い流し、乾燥させる4.乾燥後、掃除機で細かいゴミを吸い取る 注意点 フロアマットはダニや雑菌が繁殖しやすいため、完全に乾燥させる ダッシュボード 査定士が車内で最初に目にする可能性が高いダッシュボードは、内装の印象を左右します。エアコンの吹き出し口や計器パネル周りなど、細かい部分も忘れずに清掃することで好印象を与えられるでしょう。 ダッシュボードを掃除する際のポイントは下記のとおりです。 ポイント 詳細 掃除で注力する汚れ ・埃・汚れ 用意する道具 ・粘着クリーナー(コロコロ)・クルマ用ウェットシート・ダッシュボードクリーナー(中性洗剤) 手順 1.粘着クリーナーでダッシュボード上の埃を取る2.ウェットシートで汚れを拭き取る3.汚れがひどい場合、ダッシュボードクリーナーを使い、乾拭きで仕上げる 注意点 紫外線に弱いため、日頃からサンシェードやUVカットスプレーで保護する クルマ売却前の掃除は業者に依頼できる 自分で掃除するのが難しい場合や、より専門的な掃除を希望する場合は、業者に依頼することも可能です。具体的なメリットと主な依頼先は下記のとおりです。 【メリット】・自分ではやり切れないクルマのすみずみまで掃除してもらえる・自分で掃除する時間と労力を節約できる・特殊な汚れや臭いも除去できる可能性が高い 【依頼先】・カーディテイリングショップ・洗車専門店・ガソリンスタンド なお、料金は依頼先によって異なります。掃除にコストをかけすぎると査定額アップ分を上回ってしまう可能性があることに留意しましょう。 まとめ クルマを売却する際の掃除は、査定額に大きく影響するわけではありません。しかし、査定士の印象を良くする間接的な効果は期待できます。 査定前には下記のチェックリストを参考に、最終確認しておくとより安心です。 ・シートの目立つシミや汚れは取れているか・フロアマットの汚れやにおいはないか・ダッシュボード周りの埃は取れているか・エアコンから不快なにおいはしないか・ドアポケットやグローブボックス内の小物は取り出したか・外装の目立つ汚れは落としたか・タイヤ周りの泥は取れているか・トランク内は掃除したか 無理ない範囲の掃除で、満足のいく査定結果を目指しましょう。

クルマ売却後の保険を解約するベストなタイミングは?注意点も紹介
旧車売買の豆知識 2025.03.25

クルマ売却後の保険を解約するベストなタイミングは?注意点も紹介

クルマを売却する際は、どのタイミングで任意保険を解約すればよいのか気になる方もいるでしょう。クルマ売却時の任意保険の扱いには、3つの選択肢があります。 この記事では、クルマ売却時の保険に関する3つの選択肢や損をしない解約のタイミング、注意点などを紹介します。 ▼関連記事はこちらクルマ売却時に保険の等級を引き継ぐ方法は?期限や必要書類、注意点も解説 クルマ売却時の保険に関する3つの選択肢 クルマの売却時は、下記3つの選択肢があります。 選択肢 手続きするタイミング 手続き方法 必要書類 車両入替 新しいクルマに乗り換えた場合 ・取扱代理店・公式Webサイト ・保険証券・乗り換えるクルマの車検証・購入金額がわかる書類(売買契約書や注文書など) 中断 しばらくクルマに乗る予定がない場合 保険会社に問い合わせる 中断の理由を証明する書類 解約 今後を保有する予定がない場合 保険会社に問い合わせる 保険会社から送付される解約申込書 選択を誤ると、今より保険料が高くなる可能性があるため、適切に判断しなければなりません。ここでは、クルマ売却時の保険に関する3つの選択肢を紹介します。 新しいクルマに乗り換える場合は「車両入替」 クルマを売却し、新たに乗り換える場合は「車両入替」を行います。車両入替とは、任意保険の契約車輌を新たに乗り換えるクルマに入れ替える手続きのことです。乗り換えたクルマに同じ保険契約を適用できるため、今までの等級を引継げます。 たとえば、20等級(事故なし)だった場合、保険料の割引率は63%です。仮に新規で入り直すと、6等級からスタートし割引率は13%になるため、保険料が上がります。 1年契約の場合、事故がなければ1年ごとに等級が1つ上がるため、20等級に戻すまでに14年かかります。保険料を抑えるためにも、新しいクルマに乗り換える場合は、車両入替を行いましょう。 参考:東京海上日動「よくあるご質問(FAQ)」 車両入替の手続きに必要な書類は下記のとおりです。 ・保険証券・乗り換えるクルマの車検証・購入金額がわかる書類(売買契約書や注文書など) 参考:SOMPO「手続きに必要なものは?」 車両入替は、取扱い代理店もしくはWeb上で手続きできます。保険証券に記載されている問い合わせ先や、保険会社の公式Webサイトを確認しましょう。 なお、車両入替をする予定ではいたものの、手続きをせずに新しいクルマで事故を起こした場合は補償されません。必ず納車前に車両入替の手続きを行ってから、新しいクルマに乗りましょう。 しばらくクルマに乗る予定がない場合は「中断」 転勤や留学などのライフスタイルの変化により、しばらくクルマに乗る予定がない場合は、保険の契約を中断しましょう。自動車保険には、契約を一時的に中断できる制度があり、手続きすると「中断証明書」が発行されます。 再契約時に中断証明書を提示すれば、中断前の等級を引き継げるため、6等級以上だった場合は保険料を抑えることが可能です。 ただし、下記に該当しなければ中断証明書は発行されません。 ・廃車、譲渡、返還、一時抹消した場合・クルマの盗難にあった場合・廃車、譲渡、返還、一時抹消、盗難にともない、すでに所有する別のクルマと入れ替えた場合・車検切れにより使用できなくなった場合・記名被保険者が海外渡航した日の6か月前の日以降に解約日または満期日がある場合 出典:東京海上日動「よくあるご質問(FAQ)」 また、中断証明書は「解約日または満期日から5年以内」でないと発行されません。適用期間は中断証明書が「発行されてから10年」と決められているため、期限内に再契約する必要があります。中断が可能かどうか判断できない場合は、保険会社に確認しましょう。 なお、中断証明書を発行してもらうには、中断の理由を証明する書類を保険会社に提出する必要があります。たとえば、下記のように中断の理由によって必要書類が異なります。 ・廃車......登録事項等証明書・クルマを譲渡......名義変更前後の車検証のコピー・車検切れ......車検切れの車検証のコピー 参考:SBI損保「中断証明書の発行にはどのような書類が必要になりますか?」 まずは、解約したい旨を保険会社に伝えて、必要書類を案内してもらいましょう。 クルマを保有する予定がない場合は「解約」 今後クルマを保有する予定がない場合は、保険の契約を解約しましょう。 自動車保険の解約は、下記の流れで手続きします。 1.保険会社に連絡して解約したい旨を伝える 2.送付された書類を記入 3.保険会社に郵送または代理店に持ち込む ただし、自動車保険は一度解約したらもとの等級は引き継げません。クルマを廃車にしたものの、また所有する可能性がある場合は、解約ではなく中断することをおすすめします。 クルマ売却の保険の解約のタイミング 保険はクルマを売却(引渡)した当日に解約となるよう、手続きしましょう。クルマを売却した後も保険が残っていると、その間の保険料を支払う必要があるため、遅くても1週間以内に行うのが理想です。 売却が決まったらすぐに保険会社に連絡し、必要な手続きを確認しておくとスムーズに保険を解約できます。 また、自動車保険は基本的に日割り計算されないため、解約日をなるべく保険の始期日に合わせると損をせずに解約が可能です。たとえば、保険の始期日が2023年3月7日の場合、毎月7日までに解約します。 仮に7日以降に解約すると、月払いの場合は1ヶ月分の保険料がかかるでしょう。一括年払いの場合は、返金される金額が少なくなります。 保険証券に記載されている保険の始期日を確認し、可能であれば解約日を調整してみてください。 クルマ売却における保険解約の注意点 クルマを売却したからといって、自動的に保険が解約されるわけではありません。また、解約すると等級がリセットされるため、今後のことを考慮して手続きする必要があります。 続いて、クルマ売却における保険解約の注意点について紹介します。 任意保険の解約は自分で行う必要がある クルマを売却しても、任意保険は自動で解約されないため、保険会社に連絡して自分で手続きしなければなりません。 強制保険である自賠責保険は、売却先が必要な手続きを行ってくれます。一方、任意保険は所有者が管理するものであり、解約も任意なため自分で手続きしない限り契約は継続されます。 クルマを売却し、今後乗らないと決まっている場合は、忘れずに任意保険を解約しましょう。なお、保険会社によっては解約せずにそのまま放置すると、契約が自動更新されるケースがあることに留意してください。 任意保険は支払方法によっては返金される 任意保険には下記2つの支払い方法があり、年払いの場合は未経過分の保険料が返金されます。 ・年払い・月払い 金額の算出方法は「短期率」をもとに計算されます。計算式は下記のとおりです。 ・年間適用保険料×(1-短期率) たとえば、8ヶ月までの短期率は80%です。年間保険料10万円、契約期間が8ヶ月だった場合は2万円が返金されます(10万円×「1-80%」=2万円)。 参考:東京海上日動「【自動車保険】解約時の返還保険料・請求保険料について教えてください。」 ただし、解約理由によっては未経過分を月割りで返金する保険会社もあります。加入している保険会社に問い合わせて、いくら返金してもらえるか確認しましょう。 等級がリセットされる 任意保険を解約すると、等級はリセットされます。等級は1〜20等級まであり、数字が大きいほど無事故割引が適用され、保険料が安くなります。仮に解約後に再度保険へ加入する場合、過去の等級は引き継がれず、6等級からのスタートです。 長年無事故で20等級だった場合でも、解約後に再加入すると6等級からのスタートとなり、割引率が大幅に下がるため保険料が高くなります。6等級以上で契約している場合は、安易に解約せず、今後の予定を考慮しましょう。 二重契約で契約が更新され続けてしまうことがある 任意保険では、二重契約で契約が更新され続けるケースがあります。二重契約を起こすと、2つの保険会社で保険料が発生するため、余分に支払わなければなりません。 特に、自動更新特約が付帯されている場合は、解約忘れによる二重契約が起こる可能性があります。 また、1年ごとではなく3年の長期で保険を契約している場合も、二重契約が起こりやすくなります。3年契約は、契約から3年後に保険会社から更新の案内が来るため、保険に対しての意識が薄まりがちです。 契約していることを忘れ、クルマを購入したからといって、ほかの保険会社に加入すると二重契約となります。 ただし、保険会社間では契約者に関する情報共有が行われているため、二重契約が起こるのはまれです。万が一、二重契約になった場合は、どちらかの契約を解約しましょう。 まとめ クルマを売却する際、任意保険には「車両入替」「中断」「解約」の3つの選択肢があります。適切に手続きを行わないと、余分な保険料の支払いや等級のリセットといったリスクが生じます。適切な手続きを行い、損をしない方法を選択しましょう。 また、任意保険は自分で手続きしない限り解約できません。二重契約を防ぐためにも、今後クルマに乗らないと決めたら、保険会社に解約したい旨を忘れないうちに伝えましょう。

クルマ売却時に保険の等級を引き継ぐ方法は?期限や必要書類、注意点も解説
旧車売買の豆知識 2025.03.25

クルマ売却時に保険の等級を引き継ぐ方法は?期限や必要書類、注意点も解説

愛車を売却するとき、「自動車保険の等級は変わる?」「引き継ぎはできる?」など、保険に関するさまざまな疑問が思い浮かぶ方は多いのではないでしょうか。 クルマの売却時に任意加入の自動車保険(以下、任意保険)を解約すると等級はリセットされますが、新しい保険契約に引き継ぐことも可能です。 この記事では、任意保険の等級を引き継ぐ方法や注意点などについて詳しく解説します。 クルマを売却すると任意保険の等級はどうなる? 任意保険の等級(ノンフリート等級)は、契約者の事故歴に応じた保険料を算出するための制度です。1〜20等級まであり、等級が高いほど割引率も上がります。 初めて任意保険に加入したときは6等級(契約条件によっては7等級)からスタートします。1年間無事故であれば翌年に1等級上昇し、事故を起こして保険金を請求すると1〜3等級ダウンする仕組みです。 クルマを売却するときに任意保険を解約すると等級はリセットされますが、買い替えの場合は「車両入替」により引き継ぐことが可能です。以下で詳しく解説します。 解約すると等級がリセットされる 任意保険を途中で解約するとノンフリート等級はリセットされるため、再加入する際は6等級(または7等級)からスタートします。 長年にわたり無事故であり、等級が高く大きな割引を受けられていた場合、解約によりリセットされると再加入時の保険料は大幅に増加する可能性があります。 例外として1~5等級(いわゆるデメリット等級)の場合は、任意保険を解約してもリセットされません。解約日から13ヶ月以内に新規加入すると解約前と同じ等級でスタートします。 ▼関連記事はこちらクルマ売却後の保険を解約するベストなタイミングは?注意点も紹介 車両入替で等級を引き継げる クルマを売却した後に新しく買い替える場合「車両入替」という手続きをすると、現在の等級を引き継ぐことが可能です​。車両入替とは、契約車両(補償対象となる車輌)を変更する手続きのことです。 また、加入している任意保険を解約して他の保険会社が取扱う商品に乗り換える場合でも一定の要件を満たすと等級を引き継げます。 売却後に新しいクルマに買い替える予定であり、ノンフリート等級が15等級や20等級など高い場合は解約ではなく車両入替や保険会社の乗り換えを検討しましょう。 クルマ売却時の保険等級の引き継ぎの注意点 クルマを売却するときに任意保険の等級を引き継ぐ場合は、以下の注意点を押さえましょう。 保険会社を変更する際は手続き期間に注意 任意保険の乗り換えで等級を引き継ぐためには、旧契約の解約日の翌日から7日以内に新しい保険の補償が始まるよう契約する必要があります。 8日以上の空白期間が生じると等級は引き継げず6等級からスタートします。 等級が引き継がれても保険料が上がることがある 任意保険の保険料は、クルマの年式やグレードなどで異なります。保険料を計算する際は、車検証に記載されている型式ごとの事故発生状況等をもとに決まる「型式別料率クラス」が用いられるためです。 交通事故の発生件数が多いクルマや人気があり盗難の被害に遭うリスクが高いクルマなどが新しい契約車両になると、等級を引き継いでも保険料が上がる可能性があります。 また、任意保険の補償対象となる運転者の範囲や年齢を広くしたときや、補償を手厚くしたときも保険料が高くなる場合があります。 クルマ売却で等級を引き継ぐための車両入替の方法 クルマを売却したときに車両入替をする場合、期日までに必要書類をそろえて手続きを済ませる必要があります。以下で、車両入替の手続き方法について詳しく解説します。 期限 車両入替の期限は保険会社によって異なりますが、一般的には新しいクルマが納車された日から30日間です。新しいクルマの納車日と任意保険の補償開始日に空白期間が生じると、その間に事故を起こしたときに補償が受けられない可能性があります。 車両入替をする際は、新しいクルマが納車される前に手続きを済ませて納車日から補償が受けられるようにすることが大切です。 また、納車から30日を過ぎると任意保険の等級が引き継げなくなり、保険料が割高になる可能性があります。すでに新しいクルマが納車されている場合は、速やかに保険会社に連絡して車両入替の手続きを済ませましょう。 必要書類 車両入替の手続きをする際は、一般的に以下のような書類が必要です。 ・任意保険の保険証券 ・新しいクルマの自動車車検証・軽自動車届出済証など ・売買契約書や注文書など新しいクルマの購入金額がわかる書類 必要書類は保険会社によって異なります。また、新しいクルマと古いクルマそれぞれの走行距離の申告を求める保険会社もあるため、新しいクルマの納車日が決まったら車両入替の際に準備すべきものを事前に確認しておきましょう。 手続き方法 車両入替の手続きをする際は、契約先の保険会社に連絡します。 代理店型自動車保険に加入している場合は、取扱い代理店に直接連絡するか、保険会社のホームページから申請しましょう。ダイレクト型自動車保険に加入している場合は、インターネットの契約者専用ページまたは電話で車両入替の申し込みができます。 手続きの際は、車両入替をした後の保険料をよく確認しましょう。保険料が高くなる場合は納車前に差額を支払い、低くなる場合は指定口座への振込による返金で精算をします。 また、補償内容や保険金額、補償対象となる運転者の範囲や年齢条件なども確認し、必要に応じて見直しをすることも大切です。 すべての手続きが完了すると、納車日から新しいクルマの補償が開始されます。 クルマ売却後しばらく乗らない場合は「中断」する 売却後に当面の間クルマに乗る予定がなく任意保険にも加入しない場合は「中断証明書」を取得するのも1つの方法です。以下では、中断証明書を取得するとよい理由や手続き方法などについて詳しく解説します。 「中断」で等級を一定期間保存できる 任意保険を「中断」すると中断証明書が発行され、一定期間内に新しく契約した際に、以前の等級を引き継ぐことが可能になります。 通常、任意保険の解約日または満期日から8日以上経過すると、ノンフリート等級は引き継がれなくなり再加入時は6等級(複数台所有の場合は7等級)からスタートします。 契約を中断すると、最長10年間は新規契約の際に中断前のノンフリート等級が適用され、引き続き同じ割引率で保険料が計算されます。 クルマを売却するときのノンフリート等級が10等級や20等級などであり保険料に高い割引率が適用される場合は、将来に備えて中断証明書を発行するとよいでしょう。 「中断」の要件と期限 中断証明書を発行するためには、保険契約を中断する時点でのノンフリート等級が原則として7等級以上である必要があります。 また、ほとんどの保険会社は任意保険の解約日または満期日に以下のいずれかに該当することを発行の条件としています。 ・廃車・売却・リース返還・ナンバープレートの返納などの手続きを完了している ・契約のクルマが盗難されている ・契約のクルマの自動車検査証が効力を失い使用できない ・海外渡航した日の6ヶ月前の日以降に解約日または満期日がある場合 など 中断証明書の発行には期限があります。保険会社によって異なりますが、満期日または解約日から13ヶ月以内や5年以内などと定められるのが一般的です。 中断の手続き方法と必要書類 発行手続きの流れは以下のとおりです。 1.保険会社に中断証明書の発行を依頼する 2.必要書類を提出する 3.保険会社から中断証明書を受け取る 手続きをする際の必要書類は以下のとおりです。 ・保険会社が指定する申請書 ・登録事項等証明書や自動車検査証(車検証)など発行条件を満たしていることを証明する書類 必要書類は保険会社や中断の事由によって異なるため、事前に確認しておきましょう。 発行手数料は無料のケースがほとんどですが、中断証明書が手元に届くまで10日ほどかかるためスケジュールに余裕をもって申請することが大切です。 中断した任意保険を再開する方法 任意保険の中断日から10年以内に新たなクルマを購入した場合は、保険会社や保険代理店に連絡をして手続きをすると、中断前の等級で補償が開始されます。 中断証明書を取得した保険会社以外が取扱う任意保険に新規加入する際も、要件を満たせば等級の引き継ぎが可能です。 等級を引き継ぐためには、保険会社が定める以下のような要件を満たす必要があります。 ・中断前後で車輌の所有者が同一 ・新しい契約の記名被保険者が中断前と同一 ・クルマの用途や車種が同一 クルマの所有者や新しく契約した任意保険の記名被保険者が、中断前の人物の配偶者や同居の親族となった場合も等級を引き継げるケースがあります。 また、任意保険を再開または新規契約の際に等級を引き継ぐ場合、中断証明書と車検証のコピーなどの提出が必要です。 中断した後に、同じ保険会社の任意保険を再開するときや他社で新規契約を結ぶときは等級を引き継げる要件や必要書類をよく確認しましょう。 まとめ クルマを売却するときに任意保険を解約すると等級はリセットされます。クルマを買い替える場合は、車両入替により契約車両を変更するか解約の7日以内に別の保険会社が取扱う任意保険に新規加入して等級を引き継ぐのがよいでしょう。 当面はクルマに乗る予定がない場合は、中断証明書を取得すると最長10年間は等級を維持できます。クルマを手放すときは、これまで積み重ねてきた等級を維持する方法がないかよく検討することが大切です。 10年以上乗ったクルマの売却を考えている場合は「旧車王」にご相談ください。旧車を熟知した専門スタッフが愛車を適切に鑑定いたします。また、自社でパーツの調達やクルマの修理・修復を行い価値を最大化できるため、納得の買取金額のご提示が可能です。まずはお気軽にご相談ください。

ハイラックスの維持費はどのくらい?内訳と節約方法まで解説!
旧車売買の豆知識 2025.03.24

ハイラックスの維持費はどのくらい?内訳と節約方法まで解説!

ハイラックスは、長年にわたって愛される日本が世界に誇るピックアップトラックです。事業用としても個人のレジャー用としても活用できるハイラックスに憧れ、購入を検討している方は多いでしょう。しかし、所有するにあたって気になるのは維持費です。特に、ハイラックスのように大型のクルマは毎月の維持費の負担になるのではないかと懸念している方も少なくないでしょう。 そこでこの記事では、ハイラックスの年間維持費の内訳を解説します。所有するにあたっての年収の目安、維持費を抑えるコツも紹介するため、購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。 ▼関連記事はこちらトヨタ 3代目ハイラックスサーフ(185系)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説 ハイラックスの特徴 ハイラックスは1968年の発売開始以降、約180の国や地域で販売されているピックアップトラックです。 日本では2004年に販売を終了しましたが、多くのユーザーから復活を求める声が挙がったため、2017年に日本での販売を再開しました。ハイラックスの累計世界販売台数は、2017年時点で約1,730万台です。この数字からも多くのユーザーに愛用されていることがわかります。 また、日本国内のみならず、世界各国で愛用しているユーザーが多くいるうえに、販売から50年以上が経過した現在も一定の人気を維持しています。 ハイラックスの維持費の内訳 ハイラックスを維持し続けるためには、燃料代や税金の支払いだけでなく、毎年車検を受けたり、定期的な点検や整備を受けたりしなければなりません。ここでは、ハイラックスの維持費の内訳や費用の目安を解説します。 なお、今回は、2001年に発売された「ハイラックス スポーツピックアップ エクストラキャブ 標準ボディ(型式:GC-RZN152H)」を例に挙げて各費用をシミュレーションします。 燃料代 ハイラックスは7km/L程度とあまり燃費がよくありません。使用する燃料は軽油です。 仮に月間400km走行し、レギュラーガソリンの単価を180円/Lとする場合、1ヶ月あたりにかかる燃料代は1万260円です。年間に換算すると12万3,120円かかります。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、クルマの登録ナンバーによって税額が異なります。ハイラックスはトラックの1種のため、普通乗用車の3ナンバーではなく、1ナンバーとして登録されます。 1ナンバーの自動車税(種別割)の税額が決まる要素は、最大積載量、乗車定員、排気量の3つです。今回例に挙げたスポーツピックアップ エクストラキャブ 標準ボディは最大積載量250kg、乗車定員4名、排気量1,998ccのため、1万6,000円の自動車税(種別割)がかかります。さらに、新規登録から13年以上経過している場合は重課されるため、2001年発売の今回のモデルの自動車税(種別割)は、1万7,600円です。 任意保険料 大手ネット型保険にて、以下の条件でハイラックスの任意保険料をシミュレーションしました。 【条件】年齢:30歳等級:6F等級使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車両保険:15万円免責金額(1回目-2回目以降):5万円-10万円 シミュレーションの結果、年間の任意保険料は5万8,797円でした。古いクルマのため、車両保険の金額はあまり高くないようです。 契約者の年齢やこれまでの事故の有無などで金額は変動するため、正確な金額を知りたい方は自身の条件を入力したうえで算出してみましょう。 車検代 車検費用についてみていきましょう。 【ディーラー車検の場合】自賠責保険:1万6,900円(12ヶ月)自動車重量税:8,800円(12ヶ月)印紙代:1,800円車検基本料金:7万円(点検・検査・代行費用)合計:9万7,500円 1ナンバーの自動車重量税は車輌総重量を基準に税額が決まります。車輌総重量とは、車輌重量に乗車定員の重さと最大積載量を加えた数値です。今回例に挙げているハイラックスの場合は2t以下に区分され、さらに新規登録から18年以上経過している分重課されて8,800円かかります。 3ナンバーに比べると自動車重量税が随分と安いですが、1ナンバーは毎年車検を受けなければなりません。毎年9万円近い出費があると考えると、2〜3年に一度の車検で使用できる3ナンバー車とそこまで大きく負担は変わらないでしょう。 メンテナンス費用 トヨタ ハイラックスのメンテナンスには、次のような項目があります。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液・冷却水の補充・ヘッドライトのバルブ交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・ブレーキオイル交換・エアフィルター交換 など クルマを使う頻度や走行する場所によって異なりますが、年間10万円程度のメンテナンス費用がかかると考えておくと安心です。また、タイヤ交換をしたときは、追加で10万円程度かかると考えておくとよいでしょう。 ハイラックスの年間維持費はいくら? ハイラックスを維持するためにかかる費用をまとめると、以下のとおりです。 【ハイラックス年間維持費】燃料代:12万3,120円自動車税(種別割):1万7,600円任意保険料:5万8,797円車検代:9万7,500円メンテナンス費用:10万円合計:39万7,017円 年間で約40万円です。この維持費は、クルマを維持するためにかかる最低限の費用です。クルマをローンで購入したり、駐車場を借りたり、カスタマイズや修理をしたりすると、追加で費用がかかります。 ハイラックスは年収いくらで所有できる? ハイラックスの年間維持費の目安がわかりましたが、維持するのにどれだけの収入があればよいのか気になる方もいるでしょう。クルマの維持費は、年収の10%程度が望ましいといわれています。その基準で考えると、400万円程度の年収は必要です。 ただし、前述のとおり今回紹介した維持費は必要最低限の費用のみを計算したものです。ローンの返済や駐車場の賃料がかかるとさらに高くなるため、最低限必要な年収が400万円と認識しておきましょう。 ハイラックスの維持費を抑える方法 ハイラックスの年間維持費を把握し、購入するのにハードルが高いと感じた方もいるでしょう。ここでは、なるべく維持費を抑えてハイラックスに乗るための方法を紹介します。 車検を民間の工場に依頼する ハイラックスの車検をディーラーで行うと、純正部品の使用や技術料の高さから費用が高額になりがちです。代わりに、民間の整備工場に依頼すると大幅に費用を削減できます。 軽整備に強い工場では基本点検と必要最低限の部品交換のみで対応してくれるため、無駄な部品交換による出費を避けられます。さらに、車検と同時に行う定期メンテナンスの内容を吟味し、本当に必要な整備だけを依頼するとよいでしょう。 任意保険を相見積もりする 任意保険料は、同じハイラックスでも会社によって金額が異なります。毎年の更新時には必ず複数の保険会社から見積もりを取り、比較検討しましょう。 さらに、補償内容を自分の実情に合わせてカスタマイズするとより費用を削減できます。たとえば、車両保険の有無や免責金額の設定変更によって大きく保険料が変わってきます。インターネット契約の割引や、複数台所有による割引、長期契約による割引などの特典も活用するとよいでしょう。 自分でメンテナンスする ハイラックスのような丈夫な車輌は、基本的なメンテナンスを自分で行うことで大幅な維持費削減が可能です。特にオイル交換、エアフィルター交換、ワイパーゴムの交換などは専門知識がなくても十分に対応できます。インターネットには詳細な手順を解説した動画やマニュアルが多数あり、これらを参考にすれば安全に作業を進められるでしょう。 また、セルフメンテナンスを通じてクルマの状態を把握できるため、小さな問題を早期に発見し、大きなトラブルや修理を未然に防げます。ただし、ブレーキ系統や電装系統など安全に関わる部分は無理をせず、プロに任せましょう。 まとめ ハイラックスは世界180ヶ国以上で愛されている日本が誇るピックアップトラックです。2017年に日本での販売が再開され、事業用・レジャー用どちらにも活用できる魅力があります。 年間維持費は約40万円で、燃料代が12万3,120円円(燃費7km/L、月間400km走行)、自動車税が1万7,600万円、任意保険料が5万8,797円、車検代が9万7,500円、メンテナンス費用が約10万円という内訳です。 ハイラックスの所有には年収400万円以上が目安とされています。維持費を抑える方法としては、民間整備工場での車検、任意保険の相見積もり、基本的なメンテナンスの自己対応などが効果的です。 1ナンバー登録のため毎年車検が必要ですが、自動車重量税は安く抑えられるため、3ナンバー車と比較しても維持費の総額に大きな差はありません。大型車ならではの魅力を考慮すれば、コストパフォーマンスは十分といえるでしょう。

クルマの売却時に任意保険の保険料が返金されるケースとは?必要な保険手続き
旧車売買の豆知識 2025.03.19

クルマの売却時に任意保険の保険料が返金されるケースとは?必要な保険手続き

クルマの売却時に任意保険を解約すると、保険料の一部が返金される場合があります。 また、売却、買い替え、家族への譲渡によって任意保険の必要な手続きが異なります。クルマを手放すときは、返金の有無や手続き方法を事前に確認することが大切です。 この記事では、任意保険の保険料が返金されるケースや返金額の計算方法、必要な手続きなどについて詳しく解説します。 クルマ売却時に任意保険の保険料は返金される? 任意保険を解約すると払い込んだ保険料の一部が「解約返戻金」として払い戻されることがあります。以下では、保険料の払込方法ごとに返金の有無や金額の計算方法を解説します。 一括払いの場合 任意保険の保険料を一括払いで支払っている場合、補償の開始日から経過した期間(既契約期間)に応じた解約返戻金を受け取れることがあります。返金される金額の計算方法は以下のとおりです。 解約返戻金=年間保険料×(1-経過期間に応じた短期料率) 短期料率(短期率)とは、契約開始から解約までの期間に応じて保険会社が定めた割合のことです。保険会社によって詳細は異なりますが、一般的には既契約期間が3ヶ月までの場合は45%、6ヶ月までは70%、11ヶ月までは95%などと定められています。 契約期間が長くなるほど短期料率は高くなり、返金される金額は少なくなります。 分割払いの場合 任意保険を解約したときの返金額は月割で計算されることが多いため、保険料を分割払い(月払い)で支払っていると解約返戻金は発生しないケースがほとんどです。ただし、保険会社や契約内容によっては返金額が日割り計算できる場合もあります。 なお、返金額が月割で計算される場合、保険始期日(自動車保険の補償が開始される日)と同じ日を1日でも過ぎると支払う保険料が1ヶ月分増える点にも注意が必要です。 たとえば、保険始期日が6月2日の場合、8月2日までに解約すると支払う保険料は2ヶ月分ですが、解約日が8月3日になると3ヶ月分の支払いが必要になります。 保険料の払込方法を分割払いにしている場合は、保険始期日と同じ日付が過ぎる前に解約するとよいでしょう。 クルマ売却時に任意保険の返金額 クルマの売却時に任意保険料の返金額をシミュレーションしてみましょう。以下の条件で既契約期間が3ヶ月、6ヶ月、10ヶ月の場合の解約返戻金を試算します。 年間保険料:9万円 保険料の払込方法:年払 短期料率:既契約期間3ヶ月までは45%、6ヶ月までは70%、10ヶ月までは90% 上記の条件で解約返戻金を計算すると、結果は以下のとおりです。 既経過期間 解約返戻金の額 3ヶ月 9万円×(1-0.45)=4万9,500円 6ヶ月 9万円×(1-0.7)=2万7,000円 10ヶ月 9万円×(1-0.9)=9,000円 任意保険を3ヶ月で解約する場合、残りの保険期間は9ヶ月のため、未経過期間分の保険料は「9万円×9/12=6万7,500円」です。一方の返金額は4万9,500円であり、未経過期間分の保険料よりも少ない結果となりました。 既契約期間が6ヶ月の場合、未経過期間分の保険料は「9万円×6/12=4万5,000円」、10ヶ月の場合は「9万円×2/12=1万5,000円」です。それに対して返金額は、既経過期間6ヶ月が2万7,000円、10ヶ月が9,000円のため、いずれも未経過期間分の保険料よりも少なくなっています。 クルマ売却時の任意保険の手続き クルマを手放す際に必要な任意保険の手続きは「売却」「買い替え」「同居の親族への譲渡」で異なります。以下では、具体的な手続きの内容について詳しく解説します。 通常の売却 クルマを売却して新しいクルマに乗り換えない場合、任意保険の解約手続きが必要です。クルマを売却しても任意保険の契約が自動的に終了するわけではないため、保険会社に連絡して手続きを行いましょう。 任意保険の一般的な解約方法は以下のとおりです。 1.保険会社に解約の旨を連絡する 2.保険会社が指定する書類を記入する 3.解約書類を保険会社に郵送するか持参する 4.解約手続きの完了 解約の申し出をする際は、保険会社のWebサイトで必要な情報を入力するか電話で連絡をします。代理店型自動車保険に加入している場合は、取扱い代理店に連絡をして解約の手続きを進めることも可能です。 解約返戻金が生じる場合は「銀行口座への一括返金」「クレジットカード会社経由で一括返金」といった方法で受け取ります。 任意保険の解約手順や申し出の方法などは保険会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。 ▼関連記事はこちらクルマ売却後の保険を解約するベストなタイミングは?注意点も紹介 買い替え クルマを乗り換える場合は「車両入替」の手続きをすると、新しいクルマを任意保険の契約車両(補償の対象となる車輌)に変更でき、ノンフリート等級も引き継がれます。 ノンフリート等級は、契約者の事故歴に応じて決まる区分です。1〜20等級まであり、長年に渡り事故を起こしていない人ほど等級が高くなり、保険料の割引率も上がります。 車両入替の一般的な手順は以下のとおりです。 1.納車日が決まったら保険会社に連絡する 2.保険証券や車検証などの必要書類をそろえる 3.車両入替の手続きを進める 4.保険料と補償内容を確認する 5.保険料の清算手続きをする 新しいクルマの納車日が決まったら、保険会社に連絡して車両入替の可否や手続き方法、必要書類を確認しましょう。車両入替ができる場合は、必要書類を準備して保険会社が指定する方法で手続きを進めます。 手続きの際は、新しい保険料をよく確認することが重要です。任意保険の保険料は、クルマの年式やグレードなどで異なるため、車両入替をすると基本的に払込額は変わります。 保険料が高くなる場合は口座振替やクレジットカードなどで差額を支払い、低くなる場合は指定口座への振込で精算します。 なお、クルマの買い替えは任意保険を見直すよい機会なため、補償に過不足がないか確認し必要に応じて変更するとよいでしょう。 譲渡する 配偶者や子どもなどにクルマを譲る場合は、任意保険の名義を変更する手続きが必要です。名義変更をすると新しい所有者に等級を引き継ぐことができます。 任意保険の名義変更をしないと、譲ったクルマで事故を起こしたときに保険金が支払われない可能性があります。配偶者や子どもなどにクルマを譲渡したときは、必ず保険会社に連絡して名義変更をしましょう。 ただし、同居していない親族(配偶者を除く)や第三者にクルマを譲渡した場合は、等級を引き継げません。譲渡した方は任意保険の解約または車両入替、新たに取得した方は新規加入の手続きが必要です。 クルマ売却時の任意保険の解約で返金を受ける際の注意点 クルマの売却により任意保険を解約するときは、必要に応じて「中断証明書」を取得しましょう。また、解約返戻金を受け取れる場合は返金方法についても確認することが重要です。任意保険の解約時に注意すべき点について詳しくみていきましょう。 中断することで再開時に等級を引き継げる クルマを売却した後、すぐに新しいクルマを購入する予定がなく任意保険にも加入しない場合は「中断証明書」を取得しましょう。 任意保険は、満期日または解約日の翌日から8日以上経過すると等級を引き継げなくなるため、再度契約した際は原則として6等級からスタートします。 中断証明書を取得すると、契約を中断した日の翌日から最大10年以内に任意保険を契約したときに中断前のノンフリート等級を引き継ぐことができます。 新しいクルマを購入するときに以前とは異なる保険会社の任意保険に加入する場合でも、中断証明書があるとノンフリート等級を引き継ぐことが可能です。 長い間事故歴がなくノンフリート等級が高い場合は、中断証明書の取得をおすすめします。 返金方法について確認しておく 任意保険の解約により解約返戻金が発生する場合は、返金方法を確認しておきましょう。 口座振替で保険料を支払っていた場合、その保険料振替口座に返金されるのが一般的です。保険料をクレジットカードで一括払いしていた場合は、指定口座への振込の他カード会社経由での一括返金となることもあります。 保険会社や保険料の払込方法によって返金方法は異なる場合があるため、解約の際に戻ってくる金額とあわせて確認しておきましょう。 まとめ クルマの売却時に任意保険を解約すると、保険料を一括で支払っていた場合は解約返戻金を受け取れる可能性があります。一方、保険料を分割で支払っていた場合、解約をしても返金はないケースがほとんどです。 クルマを買い換えるときは「車両入替」、配偶者や同居の親族に譲渡するときは「名義変更」をするとノンフリート等級を引き継げます。売却後しばらくクルマに乗らない場合は、中断証明書を取得すると任意保険に再加入する際に等級を引き継ぐことが可能です。 年式が古いクルマの売却を検討される際は「旧車王」にご相談ください。旧車を熟知したスタッフがお客さまの愛車を丁寧に鑑定し、適正額で買取いたします。

クルマを売却するとき個人情報はどう扱われる?漏えいを防ぐポイントも解説
旧車売買の豆知識 2025.03.19

クルマを売却するとき個人情報はどう扱われる?漏えいを防ぐポイントも解説

クルマを売却する際には、車検証や納税証明書などの個人情報が記載された書類を提出します。そのため「個人情報が漏えいしないだろうか」と不安に感じる方も少なくありません。 2005年に施行された「個人情報保護法」により、買取業者には個人情報を適切に管理・保管する義務があるため、漏えいの心配はほとんどありません。ただし、カーナビの履歴や車内の忘れ物などが原因で個人情報が漏れるケースもあります。 この記事では、クルマの売却時に個人情報が第三者に知られるケースや、漏えいを防ぐための対策などについて詳しく解説します。 クルマ売却で個人情報が記載されている必要書類 クルマを売却する際の必要書類のうち、以下には売り手の氏名や住所などの個人情報が記載されています。 ・自動車検査証(車検証) ・自動車税種別割納税証明書(納税証明書) ・自賠責保険証明書 ・印鑑登録証明書 など 個人情報が記載される書類は、2005年4月から施行された「個人情報保護法」にもとづいてクルマの買取業者が保管・管理するため、新しいオーナーに渡ることはありません。 2017年に施行された改正法では、個人情報を取扱うすべての事業者が個人情報保護法の対象となりました。そのため、規模が小さい中古車買取店でも個人情報の適切な管理が義務づけられています。 また、売却したクルマの名義は速やかに買取業者の名義に変更されるため、クルマが販売されるとき車検証には前オーナーの氏名や住所などは記載されません。 自賠責保険の名義についても新しい所有者に切り替わるため、買取業者の管理体制に問題がない限り、元の所有者の個人情報が漏えいする心配はないでしょう。 クルマ売却で個人情報が第三者に知られるケース 売り手の個人情報は基本的に漏えいすることはありませんが、以下のような理由で第三者に知られる可能性はあります。 カーナビの位置情報から特定される カーナビには、過去に設定した目的地や検索の履歴が記録される他、自宅や頻繁に訪れる場所などを登録することも可能です。 また、スマートフォンと連携していた場合は、通話履歴や連絡先などの情報がカーナビ本体に保存されることがあります。 これらのデータがカーナビに残されたままになっていると、売り手の自宅や職場、生活圏、交友関係などが買い手に知られる可能性があります。 そのため、クルマを売却するときはカーナビのデータをすべて削除するか初期化しておきましょう。SDカードやUSBメモリーなどの記憶媒体を使用している場合は、取り外したうえで売却することをおすすめします。 車内の忘れ物から特定される 車内にはグローブボックスやサンバイザーの裏、ドアポケット、コンソールボックスなど多くの収納スペースがあります。 これらの収納場所に名刺や駐車場の契約書、病院の診察券、家族の写真などが残されていると個人情報が第三者に知られる場合があります。 買取業者は車内に前オーナーの忘れ物がないか確認したうえで売りに出しますが見落とす可能性もあるため、売却の際は自身の目で車内をよく確認することが大切です。 座席の下やトランク、普段は開けない収納スペースなどすみずみまで確認し、書類や私物をすべて持ち出したうえで売却しましょう。 第三者提供をされる 買取業者が保有する個人情報は、業務提携先の企業や行政機関などの第三者に提供されることがあります。ただし、買取業者は第三者に提供する前に原則として本人の同意を得る必要があります。 買取業者が定める「個人情報保護方針」や「プライバシーポリシー」には、一部の例外を除き本人の同意なく個人情報を第三者に提供しない旨が記載されているのが一般的です。 そのため「警察や裁判所から協力の要請があった」などの一部のケースを除き、売り手の同意なく第三者に個人情報が渡ることはありません。 共同利用される クルマの買取業者は、取得した個人情報をグループ企業内で共同利用することがあります。 共同利用の目的は以下のとおりです。 ・マーケティング分析・市場調査 ・グループ企業が取扱う商品・サービスの紹介・提案 ・各種イベントやキャンペーンなどの案内 など 第三者提供とは異なり、共同利用は本人の同意が不要とされています。 共同利用者の範囲や情報の利用目的などは、個人情報の取扱いに関する規定に掲載されているため、クルマの売却時に確認するとよいでしょう。 悪質な業者だと無許可で外部に提供される ほとんどの買取業者は個人情報保護法を遵守し、顧客情報を適切に管理していますが、なかには個人情報を不正に取扱う業者も存在します。 法律を守らない悪質な業者にクルマを売却してしまうと、売り手の個人情報が無断で外部に提供されてしまう恐れがあります。 外部に流出した個人情報は、詐欺や窃盗、クレジットカードの不正利用などに悪用されるケースもあるため、売却の際は悪質な業者を選ばないようにすることが大切です。 クルマ売却で個人情報の漏えいを防ぐ方法 個人情報の漏えいを防ぎ、愛車を安心して売却するためには、以下の方法で対策するとよいでしょう。 信頼できる業者を選ぶ クルマを売却するときは、個人情報を適切に取扱う信頼できる業者を選びましょう。 業者を選ぶ際にまず確認したいのが、公式サイトに掲載されている「個人情報保護方針」や「プライバシーポリシー」です。個人情報の利用目的や第三者への提供、共同利用などについて詳しく記載されていれば、法令を遵守している買取業者と判断できます。 日本自動車流通研究所(JADRI)や日本自動車購入協会(JPUC)に加盟しているかどうかを確認するのも方法の1つです。 これらに加盟する買取業者は、個人情報保護法とその関連法令の遵守が義務づけられているため、売り手の個人情報を適切に取扱う可能性が高いといえます。 (3)会員は、個人情報保護法、その他の関連法令を遵守し、全ての個人情報について、適正に取得し、適切に取り扱わなくてはならない。 引用:一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)「JPUC憲章/行動基準」 (7)一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)の標準約款や倫理綱領、行動基準といった規定を採用すること。 引用: 一般社団法人 日本自動車流通研究所(JADRI)「JADRI会員を募集します。」 個人情報の取扱いについて担当者に質問してみるのもよいでしょう。個人情報を適切に取扱う買取業者ほど、質問に対して明確かつ丁寧に答えてくれるものです。 買取業者の口コミや評判を調べるのも1つの方法です。たとえば「売却後に迷惑電話が増えた」という評判や口コミが1つもない買取業者は、個人情報を適切に取り扱っている可能性が高いと考えられます。 メンテナンスノートの個人情報部分を切り取る 買取業者にクルマを査定してもらう際、定期的に点検や整備をしていたことを証明し査定額を高くするために「メンテナンスノート」を提出することがあります。 メンテナンスノートによっては、オーナーの住所や氏名などの個人情報が記載されている場合があります。 買取業者のほとんどは次のオーナーにクルマを引き渡す際、メンテナンスノートに記載された前オーナーの個人情報を切り取ってくれるため基本的に漏えいすることはないでしょう。 ただし、買取業者が切り取り忘れる可能性もゼロではありません。漏えいのリスクを少しでも減らしたい場合は、個人情報が記載される部分を自身で切り取ったうえで買取業者にクルマを引き渡すとよいでしょう。 個人情報が不要な方法で大体の売却額を確認する クルマのより正確な査定額を知るためには個人情報を提供する必要があります。一方、大体の売却額であれば以下の方法を用いることで個人情報を提供することなく調べられます。 ・中古車情報サイトで買取価格の相場を調べる ・中古車販売価格から相場を予測する ・自動車メーカーの下取りシミュレーションを活用する ・オークションサイトの落札価格を参考にする など 中古車情報サイトやメーカーの下取りシミュレーションなどは、車種や年式、走行距離などを入力するのみでおおよその売却価格を調べられます。 また、年式やグレードなどが同じ個体の中古車販売価格を調べ、その7割程度を売却価格の目安とする方法もあります。 複数の方法を用いることで、個人情報を提供せずともより実際に近い売却額を調べることが可能です。 まとめ クルマを売却する際に提出した車検証や納税証明書などは、買取業者が個人情報保護法にのっとって管理・保管するため個人情報が漏えいするケースはほぼありません。 「カーナビを初期化する」「車内に忘れ物がないか入念に確認する」「信頼できる買取業者を選ぶ」といった方法で対策することで個人情報が漏えいするリスクを限りなくゼロに近づけられます。 「旧車王」を運営する株式会社カレント自動車は、個人情報保護法を遵守しお客さまの個人情報を適切に管理しています。また、旧車の専門知識が豊富なスタッフが愛車を適切に鑑定いたしますので、年式が古いクルマの売却を検討している方はぜひご利用ください。

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