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クロスカントリー車として70年以上の歴史を誇る、トヨタ ランドクルーザー。なかでも、伝統のスタイリングを色濃く残した60系(以下「ランクル60」)と、現在の旗艦モデルにつながる80系(以下「ランクル80」は今でも高い人気を集めています。 そして、両車の人気の高さから「ランクル86」と呼ばれるカスタムが生まれました。ランクル80にランクル60のフロントマスクを移植するというものです。そこで今回は、ランクル60と80、それぞれの魅力をたっぷりと紹介します。 ファンの間で人気の「ランクル86」 「ランクル86」は、ランクル60のスタイリングはもちろん、ベースのランクル80の人気も高かったことから生まれました。レトロ感あふれるスタイリングを持ちつつ、高い性能をもつカスタムカーです。 ファンを魅了するランクル60と80の概要を紹介します。 ランクルの歴史を変えた60系 ランドクルーザーシリーズは、現在3系統が展開されています。もともとのコンセプト通りのクロスカントリー車、業務用などのヘビーデューティーに対応するヘビー系とその簡易版ライト系、そして旗艦モデルのステーションワゴンです。 ランクル60は、旗艦ステーションワゴンの事実上の最初のモデルでした。これまでの実用車から乗用車に舵を切り、普段使いしやすいスタイリングとラグジュアリー志向のインテリアに生まれ変わります。実用車以外のニーズを掘り起こし、新たなファンを獲得したモデルがランクル60です。 正統進化で高級SUVの方向性を確立したランクル80 実用車から乗用車へ舵を切ったランクルは、1989年末に正統進化した後継モデルを発表します。発表わずか2ヶ月前、1989年の東京モーターショーで初披露されたランクル80です。主戦場である北米、中東、オーストラリアに向けて、先代のランクル60よりもボディを一回り大きく設計。さらに、内外装の質感を向上させ、装備も現代的になったランクル80は、高級SUVという方向性を確立しました。 4WDシステムをフルタイムに変更し、サスペンションに乗用車同様のコイルスプリングを採用するなど街乗りでも高いパフォーマンスを発揮できるように開発されています。 ランクル60の根強い人気から広まったランクル86 初代ランクルから受け継がれた、丸目ヘッドライトのフロントマスクは現在でも多くのファンの支持を集めています。しかし、ステーションワゴン系統では、ランクル60を最後に姿を消し、角型の大型ヘッドライトにスタイリングを変更しました。 一方で、高級志向で装備も現代的なランクル80に対し、まだ実用車の性格を色濃く残すランクル60は不便な面もあります。また、年式の古さから故障のリスクや補修の際の部品の確保という面でも決して維持しやすいクルマとはいえません。 そこで、ランクル80に60の丸目ヘッドライトを移植するカスタムが、ユーザーの間で人気になりました。両車の型式から「ランクル86」とも呼ばれるほど、定番のカスタムメニューです。 60から大幅な進化を遂げたランクル80の魅力 ランクル86が人気のカスタマイズメニューなのは、ランクル80の乗用車としての性能や内外装の質が高かったためです。ランクル60よりもクルマとして劣っていれば、わざわざフロントマスクを移植する必要はありません。 クロスカントリー車として生み出されたランクル本来の性能を高めつつ、高級SUVとしての性格も強めたランクル80の魅力を紹介します。 高級SUV路線へシフトチェンジ ランクル80へのモデルチェンジで、完全に高級SUVへ路線変更しました。前モデルのランクル60で実用車から脱却しましたが、まだ実用車としての側面が色濃く残っていました。ランクル80では、実用車の側面を完全に払拭。旗艦モデルに相応しい車格に仕上がりました。 曲線を多用したスタイリングは、乗用車として違和感のないものになり、ランクル60よりも一回り大型化したボディサイズと合わせて高級車の風格をまといます。フルトリム化した内装は、上質なファブリックや本皮シートを採用。ドアパネルに設置されたアームレストが布張りとなるなど、ヘビーデューティー車からの完全な脱却を匂わせます。また、エアコンやオーディオなどの快適装備も充実させ、「四駆のクラウン」とも呼ばれるほど高級感あふれる仕上がりでした。 本質の悪路走破性もしっかりと向上 乗用車としての乗り心地の追求から、サスペンションをコイルスプリングに変更。しかし、単なる乗り心地だけではなく、ランドクルーザー本来の性能面も追求して開発されています。構造がシンプルで耐久性の高い、これまでのリーフスプリング式をも超える耐久性と走破性を兼ね備えていました。 そして、高い悪路走破性を支える心臓部、エンジンが大幅にパワーアップしたのもランクル80の魅力の一つです。当時のランドクルーザー史上最強の直列6気筒4.5Lエンジンを投入。最大出力215PS(4,600rpm)、最大トルク38.0kg・m(3,200rpm)を発生し、大型になったボディをどんな環境にも運んでくれました。 リセールバリューの高いランクル80 ランドクルーザー自体が人気の高い車種であるためで、モデルを問わず高いリセールバリューが維持される傾向にあります。特にランクル80は、大きな転換点だった車種だけに価格も大きく崩れていません。 また、60フェイスにカスタムしてもデザイン的な違和感がほとんどないのもランクル80が人気の理由です。スタイリングとしては今もなお根強いファンのいる60フェイスにカスタムしたランクル80であれば、状態によっては査定額があがる可能性もあります。 旧車王では、ランクル80や60、60顔の「ランクル86」の買取実績も豊富です。ランクルがお手元にある方は、ぜひ一度旧車王にご相談ください。※価格や経過年数は2023年4月記事執筆時のもの
リーフスプリングはサスペンション形式の一種で、オフロード車や商用車を中心に多く採用されています。時代の流れとともに採用する車種が減少しつつあるものの、オフロード車を中心に今でも一定の人気があるサスペンション方式です。今回はそんなリーフスプリングの構造や特徴、リーフスプリングが採用された代表的な車種をご紹介します。 リーフスプリングとは リーフスプリングとは数枚の鋼板を重ね合わせた“板ばね”のことで、湾曲した鋼板が元に戻ろうとする力を利用してサスペンションの役割を果たします。 構造がシンプルで壊れにくいことから、商用車ではいまだに主流のサスペンション形式です。また、オフロード車でも多く採用されてきましたが、オフロード性能よりも快適性が求められるようになった現在ではほとんど使用されていません。 リーフスプリングは、板ばねのほかにシャックルという部品で構成されています。シャックルは板ばねの片側先端に取り付けられており、前後に動くことで板ばねの長さ変化を吸収しています。板ばねの長さや枚数、シャックルの長さを調整することでカスタマイズも可能です。 リーフスプリングはリジッドアクスルと合わせて使用される場合が多く、その際にはリーフリジッドと呼ばれることもあります。 リーフスプリングが採用された代表車種 現在、乗用車には主にコイルスプリングが採用されています。過去にはリーフスプリングを採用した乗用車も存在していましたが、今では商用車を除き、リーフスプリングを採用したモデルは新車で購入できません。 ここからは、今でも中古車として高い人気を獲得しているリーフスプリングを採用した車種をご紹介します。 スズキ ジムニー 軽オフロード車として人気のあるスズキのジムニーでは、1970年に初代LJ型が発売されてからJA11型まで前後ともリーフスプリングが採用されていました。 1995年にはJA11型はビックマイナーチェンジを受け、JA22型、JA12型へと進化すると共に、前後コイルスプリングへ変更されています。その後、3代目ジムニーであるJB型には前後コイルスプリングが採用され、同時に丸みを帯びたデザインとなりました。 クロカンやトライアル競技でもJA型のジムニーが活躍しています。エンジンパワーよりもサスペンションが命となるオフロード競技ではJA型ジムニーが上位を独占することも多く、その走破性は今でも健在です。 最後のリーフスプリング採用車であるJA型ジムニーは、そのレトロなスタイルも相まって中古車としても高い人気を獲得しています。20年以上古い軽自動車でありながら、状態のいいものだと100万円を越える取引も珍しくありません。 トヨタ ランドクルーザー 長い歴史を持つランドクルーザーも、長年リーフスプリングを採用してきた車種です。ランドクルーザーの起源となるトヨタジープBJから「ナナマル」の愛称で知られる70シリーズのランドクルーザーまで、リーフスプリングが採用されていました。 70シリーズのランドクルーザーは1999年のマイナーチェンジを受けるまで、前後リーフスプリングが採用されていましたが、次期モデルの80シリーズからは前後ともにコイルサスペンションのコイルリジッド方式となっています。 最後のリーフスプリング採用車である70シリーズのランドクルーザーは、今でもオーストラリアとアフリカの一部で新車が販売されています。1984年のデビューから基本設計を変えずに販売され続けている理由は、「必ず帰ってこられる信頼性」が重要視されているからにほかなりません。 快適性やファッション性よりも、耐久性が求められる70シリーズのランドクルーザーだからこそ、長年に渡ってリーフスプリングが採用されているのです。 リーフスプリングのメリットとデメリット 長らく人々に愛されたリーフスプリングですが、今では商用車の一部にしか採用されていません。ここではリーフスプリングが使われなくなった理由と、そのメリット・デメリットをご紹介します。 リーフスプリングのメリット リーフスプリングのメリットは、耐久性に優れ構造がシンプルである点です。 上記でもご紹介したジムニーやランドクルーザーは、過酷な環境で使用される場合が多いモデルです。故障しにくく万が一トラブルが起きた際にも部品の入手が容易であることも重要なため、構造がシンプルで、部品の汎用性の高いリーフスプリングが採用されてきました。 また、リーフスプリングとリジッドアクスルの組み合わせでは、ホーシング(駆動系を収めるケース)の位置決めをリーフスプリングが兼ねています。そのため、部品点数が少なく、コストダウンを実現すると共に部品一つ一つの剛性も確保できます。 リーフスプリングのデメリット リーフスプリングはオフロードでの信頼性が高いものの、乗り心地が悪い点がデメリットです。 板ばね自体が重いため、どうしても重量が増えてしまいます。それは単純な車両重量だけでなく、“バネ下重量”が増加するということであり、これがリーフスプリング最大の弱点です。バネ下重量が増えるとサスペンションの動きが悪くなり、オンロードでは操縦安定性も低く、速度の上がるような場面では不安を感じる原因になります。 オフロードでは絶大な信頼性を持つリーフスプリングも、日常づかいでは不便に感じることが多く、そのことが乗用車で採用されなくなった大きな要因です。 まとめ リーフスプリングはその頑丈さと硬派な乗り味から、悪路の走破性を重視するオフロード車では今でも人気の高いサスペンション方式です。 しかし、SUVが全盛の昨今では、硬派な悪路の走破性よりも快適性やオンロードの操縦安定性が求められています。そのため、商用車を除いて、今後販売される新型車でリーフスプリングを採用した車種が登場する可能性は低いでしょう。
996・997型のポルシェ911は、ポルシェの中では比較的手が出しやすいモデルだと言われています。そんな996・997型の購入を検討する中で、エンジンの故障である“インタミ問題”を気にする方も多いのではないでしょうか。ハードルが低いとは言え、ポルシェの中古車は決して安くありません。インタミ問題が怖くて、購入を躊躇している方も少なくないと思います。そこで今回の記事では、996・997型911の特徴とインタミ問題について詳しく紹介します。 996・997型ポルシェ911とは ポルシェ911は、世界中のスポーツカー好きから愛されていると言っても過言ではないほど人気のモデルです。プレミアムスポーツカーらしく中古でも簡単に購入できる価格ではありませんが、そんなポルシェ911の中でも比較的手を出しやすいと言われているのが996・997型の911です。 まずは、996・997型それぞれどんな特徴があるのか紹介します。 初の水冷エンジンを搭載した996型(1998~2004) 996型のもっとも大きな特徴は、水冷化されたエンジンです。 初代の901型が登場した1964年から、911には一貫して空冷式の水平対向6気筒エンジンが搭載されてきました。しかし、排気ガスや騒音の規制に対応するため、1997年に登場する996型から水冷式に変更されます。 もう一つ大きな変化と言えるのが、衝突安全のために拡大されたボディサイズです。それまで「ポルシェを着る」と表現されていたタイトな内装から一転、ボディサイズの拡大に伴って車内空間にも余裕が生まれました。 これらの変更点はコアなポルシェファンにとって歓迎できるものではありませんでしたが、水冷化でオーバーヒートの心配が軽減し、室内が広くなったことで日常の使い勝手は向上しました。その結果、あまり911に興味を示さなかった新たなファン層の獲得に繋がったのです。 現代のスポーツカーへ進化する997型 996型のあとを受け、2004年に997型がデビューします。996型では不評だった涙目型のヘッドライトを廃止し、911伝統の丸型に変更されました。しかし、骨格やエンジンの基本設計は996型を継承しており、実質的な変化はそれほど大きくありません。997型が大きな進化を遂げたのは、2008年のマイナーチェンジのときです。 まず、996型で採用されたティプトロニックSを廃止し、いわゆるツインクラッチを持つPDK(ポルシェ・ドッペル・クップルング)に変更されました。さらにNAモデルには新開発された直噴エンジンを搭載し、カレラの最高出力は325馬力から345馬力に向上しています。 最後の空冷式エンジンを搭載する993型911まで、どちらかと言えばハードで玄人向けのスポーツカーと思われてきました。しかし、996型で伝統の空冷式エンジンに別れを告げ、997型で今では当たり前のツインクラッチ式PDKを採用することで、誰でも乗れるスポーツカーへと進化したのです。 996・997型911の“インタミ問題”とは 高額な値段で取引されるポルシェの中でも、996型と997型の911は比較的手が出しやすい価格で推移しています。しかし、安いからには“それなりの理由”があるもの。その最たる理由として挙げられるのが、“インタミ問題”です。 インタミとはインターミディエイトシャフトの略で、クランクシャフトの下部に位置するエンジン内部の部品です。911に搭載されている水平対向6気筒エンジンは、左右3気筒ずつシリンダーヘッドが分かれており、インターミディエイトシャフトとチェーンを使って、クランクシャフトの回転を左右バンクにあるカムシャフトに伝えています。 エンジンの仕組み上、クランクシャフトとカムシャフトは必ず決められた位置関係になければなりません。その為、緩みがないよう、チェーンにはかなりの張力が掛っています。真の問題はインターミディエイトシャフトそのものがダメなのではなく、支えているベアリングの強度不足です。このシャフトを支えるベアリングが破損すると、最悪カムシャフトとクランクシャフトの位置がずれ、吸排気バルブとピストンがぶつかり、エンジンが壊れてしまいます。 つまり、インターミディエイトシャフトがあるからダメなのではなく、強度不足のベアリングがダメというのがインタミ問題です。 万が一壊れてしまった場合、最悪エンジン本体が壊れてしまう可能性があり、修理費は高額になります。そうなれば当然買うことを躊躇してしまいますが、実はそれほど心配する必要はありません。 中古車で996・997型ポルシェ911を探すなら年式に注意 インタミ問題が関係しているのは、2002年~2004年の996型後期と2004年から2008年までの997型前期のみです。しかも、NAのカレラだけであり、ターボやGT2、GT3は該当しません。 もちろん、997型でもっとも高年式を狙ったとしても10年以上前の中古車であるため、年式相応の故障リスクはあります。しかし、996型なら前期、997型なら後期から選べばインタミ問題を気にする必要がありません。 また、上記の問題に該当する車両は、ポルシェジャパンによるサービスキャンペーンの対象です。並行輸入車ではなく正規ディーラー車であれば、対策済みの部品に交換されているため心配はいりません。 中古車を購入する場合は、正規ディーラー車でサービスキャンペーンを実施しているか確認しましょう。万が一対策されていなくとも、購入後正規ディーラーで対応してくれます。 リスクを許容できるなら購入を検討すべし 筆者をはじめ、多くのクルマ好き、スポーツカー好きにとってポルシェ911は特別な一台です。「いつかはポルシェ!」と思っている方も少なくないと思います。 996型の中古車相場は、大手中古車販売サイトで420万円前後。997型は同じサイトで670万円前後で掲載されています。最後の空冷式である993型が1100万円前後、新しい世代の991型が1500万円前後であることを考えると、高いとは言え手が出しやすい価格です。 「最新のポルシェは最良のポルシェ」と言われるものの、どんなに古くてもその乗り味やエンジンフィールはポルシェです。もちろん年式としては古いため、輸入車の中では壊れ難いと言われるポルシェであっても消耗品の交換とこまめなメンテナンスは欠かせません。 今回紹介したインタミ問題を良く調べ、古いクルマであるという一定のリスクを許容できるのであれば、996・997型911は十分購入を検討する価値があるポルシェです。
草むらのヒーロー、通称「草ヒロ」をご存じでしょうか。草むらや山中、空き地などに放置されている廃車を指す言葉です。特徴として、ボディが錆で覆われていたり生い茂った雑草にくるまれたりしています。SNSで一部ユーザーから人気を博している一方で、社会的に問題視されている存在です。本記事では、草ヒロの概要と問題点について解説します。 そもそも草ヒロって何? 草ヒロは自動車雑誌「ノスタルジックヒーロー」(芸文社)の投稿コーナー「草むらのヒーロー」が語源とされています。ボロボロに朽ち果て放置された不動車の写真を紹介する企画でした。草ヒロ写真は、どこかさみしげな雰囲気がノスタルジーな印象を読者に与え、一部のクルマ好きやレトロ好きからの支持を得ています。 どうして草ヒロが生まれるのか 愛車に乗らなくなった場合、多くの方は「売却」または「廃車」にしますよね。そのため、手元から離れるケースがほとんどです。しかし、一部の方は私有地に乗らなくなったクルマを放置しているようです。このようなクルマが草ヒロになっていきます。 草ヒロに違法性はないの? クルマの処分には、法的に定められた手続きを踏まなければなりません。家庭ゴミの捨て方とは大きく異なります。一般的に乗らなくなり、買い手がつかないものはスクラップされますが、草ヒロは問題ないのでしょうか。ここからは合法草ヒロと違法草ヒロの違いを解説します。 合法草ヒロとは 草ヒロは全てが違法なわけではありません。合法的な草ヒロも存在します。下記の条件が全て当てはまるものは合法草ヒロです。 ・ナンバーが返納されている・廃車手続き(一時抹消)が済んでいる・私有地で草ヒロになっている 違法草ヒロとは 前項で挙げた条件が一つでも当てはまらないものは違法の草ヒロです。法律違反になってしまうので注意しましょう。なぜ違法になってしまうのか、その理由について解説します。 ナンバープレートがついたまま放置されている クルマのナンバープレートはオーナーの所有物ではありません。国や地方公共団体から交付される借り物です。クルマを廃棄する際は「道路運送車両法 第二十条 自動車登録番号標の廃棄等」に定めがある通り、適切な手順を踏んでナンバープレートを返納しなければなりません。廃車にしたのにナンバープレートがそのままにしてある状態は違法です。 廃車手続きが済んでいない 廃車手続きには「永久抹消」と「一時抹消」があります。永久抹消は二度とクルマを使用しない場合の手続きで、クルマを解体しなければなりません。一時抹消はクルマを長期間使用しないけれど、再度使用する可能性がある場合の手続きです。抹消期間中は車検が切れ公道走行ができない代わりに自動車税は課税されなくなります。もし抹消手続きが済んでいない場合は車検を受けて自動車税を納めなければいけません。抹消手続きをしないで車検を受けずに自動車税未納のまま草ヒロにしていると違法になります。 私有地以外で草ヒロになっている 端的に言うと、不法投棄されて草ヒロになってしまったクルマです。クルマとのお別れ方法は法律で細かく定められています。クルマの不法投棄は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第25条第1項第14号」に違反し、5年以下の懲役(最高)もしくは1,000万円以下の罰金となります。違法性が高く両方が科せられるケースも珍しくありません。いくら草ヒロに憧れていても、私有地以外にクルマを放置して草ヒロにすることはやめましょう。 草ヒロはSNSにアップしないほうが良い? 独特の雰囲気を纏っていて、見かけると思わず写真におさめたくなってしまう草ヒロ。そもそも言葉自体が雑誌の投稿コーナーから生まれたものですが、他人の草ヒロを撮影してSNSなどにアップして大丈夫なのでしょうか。その問題点について解説します。 私有地にある場合は撮影NG 自宅の庭やガレージに保管されている草ヒロをアップロードした場合、建物の外壁や周辺の風景から場所が特定されてしまう可能性があります。場合によってはプライバシーの侵害として所有者から訴えられかねないため、私有地の草ヒロの撮影はやめましょう。また、撮影のために私有地に勝手に侵入する行為も立派な犯罪です。草ヒロの物珍しさに駆られて自分勝手な行動を起こさないよう気をつけましょう。 窃盗の情報源になる場合がある 草ヒロの中には、思わぬ名車や希少車が紛れていたりします。そのため、SNSの写真をもとに窃盗されるケースが少なくありません。何気なくアップロードした写真が犯罪の温床になってしまう可能性があるのです。私有地以外に置かれている草ヒロであっても無闇に情報を発信しないようにしましょう。 草ヒロの取り扱いに困っている自治体・土地オーナーの方へ ノスタルジーを感じる草ヒロですが、何年も放置された車をどうしてよいか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。特に私有地以外に置かれている草ヒロについては非常に対応が難しいです。 近年では、所有者がわからない草ヒロの扱いに頭を抱える自治体も増えてきています。住民からのクレームと、個人の所有物のため勝手に処理できない状況との板挟みで、どうしようもできず結局そのままにしてしまっているケースも多いでしょう。 最大の問題は、草ヒロの所有者がわからないことです。ナンバープレートの有無に関わらず、何年も放置された車の所有者を個人で特定するのは至難の業。草ヒロの対応にお困りの自治体・土地オーナーの方は、「旧車王」にお問合せください。旧車王の長年培った経験から解決できます。交渉、書類の作成から買取、車輌の搬出に至るまで全て対応いたします。放置された不動車・草ヒロの扱いは、ぜひ旧車王にお任せください。 お問合せ先:0120-389-777受付時間9:00~22:00(年中無休)
エクストレイルといえば2000年に登場し、現在も製造・販売される日産のミドルサイズSUVです。2001年〜2010年までSUV販売台数1位でした。2代目のT31型エクストレイルは比較的安く購入できるため中古市場で人気を博しています。しかしT31型エクストレイルは最終型でも約10年前のクルマ。「古いクルマは維持費が大変そう……」と心配の方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事ではT31型エクストレイルにかかる維持費について解説します。 T31型エクストレイルの特徴 T31型エクストレイルは悪路走破性を高めた2代目のモデルで、「オールモード4X4-i」と呼ばれるシステムを搭載しています。電子制御によって前輪が滑り出す瞬間に後輪へトルクを伝えるシステムで、安定した走りを実現し悪路であっても難なく走行可能です。また、カスタムパーツが豊富で自分だけの1台に仕上げたいユーザーに支持されています。 T31型エクストレイル維持費の内訳 T31型エクストレイルの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 T31型エクストレイルのエンジンは、ガソリン2種類、ディーゼル1種類。それぞれの燃費をみていきましょう。 ガソリン 2.0L:11.8km/Lガソリン 2.5L:10.6km/Lディーゼル 2.0L:13.8km/L 10.15モードのカタログ燃費で比較しましたが、実燃費はカタログ値より1〜2kmほど低くなる場合が多いようです。 ここからは金額をシミュレーションします。2.0Lのディーゼルエンジンでみていきましょう。T31型エクストレイルを通勤で使用して月間1,000km走行した場合、燃料は約83L使用(*1)し燃料代は1万3,271円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合、1年間の燃料代は15万9,260円(*2)ほどです。*1 燃費は12km/Lで算出(実燃費)*2 2023年9月13日の軽油1L当たりの平均価格159.9円で算出 自動車税 燃費に続き、自動車税も2.0Lディーゼルモデルを例に価格を算出しましょう。2023年9月現在、排気量1.5L超~2.0L以下(自家用)の自動車税は3万9,500円/年ですが、T31型エクストレイルの一部個体は車齢が13年を超えます。重課税対象車の自動車税は4万5,400円です。旧車の場合、新車の自動車税と比較すると1年で5,900円も高くなってしまいます。(2019年9月30日以前に新車登録した場合) 任意保険 T31型エクストレイル2.0Lディーゼルモデルの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり車両保険(保険金額):45万円車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約9万8,600円/年でした。車両保険は45万円まで補償されます。 車検 次に2008年式T31型エクストレイル2.0Lディーゼルモデルの車検代についてみていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:4万5,600円(24ヶ月)※初年度登録から13年経過で算出印紙代:2,300円車検料:5万円合計:11万5,550円※車検料は内容、整備工場などにより増減します 今回例に挙げているT31型エクストレイルは、重量税が1.5t超~2.0t以下に区分されます。同区分の現行モデルの多くは自動車重量税が3万2,800円かかりますが、初年度登録から13年以上経過した個体は4万5,600円に重課税されます。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため、車検代は高額になる可能性が高いです。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用をみていきましょう。T31型エクストレイルについては下記の費用がかかってきます。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。T31型エクストレイルのタイヤ交換が発生する場合は追加で数万円かかるケースもあります。 T31型エクストレイル年間維持費はいくら? 維持費の内訳をみてきましたが、T31型エクストレイルの場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額をみていきましょう。 <自家用車登録のT31型エクストレイル年間維持費>ガソリン代:15万9,260円自動車税:4万5,400円任意保険:9万8,600円車検:5万7,775円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:5万円合計:41万1,0353円 月額では3万4,250円ほどかかります。通勤で使用しない場合はガソリン代と任意保険料を下げられます。ローンで購入した場合はさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。 T31型エクストレイルの維持費が高いと思った時の対処法 旧車の維持には自動車税、重量税が重課税されるため費用がかさんでしまいます。もし、T31型エクストレイルの維持費が高いと思ったら、手放しを検討してみてはいかがでしょうか。 ※2023年9月13日時点のデータです
トヨタハリアーといえば、高級クロスオーバーSUVブームの火付け役として1997年から発売されており、今も大人気の車種です。ハリアーの中でも2003年~2013年まで製造・販売されていた30系ハリアーからはハイブリッドの設定が登場し大きな話題を集めました。最終モデル販売から約10年が経過し新車価格で400万円を超えていたハイブリッドモデルでも中古市場では100万円台で購入できる個体も出てきています。しかし「10年以上前の中古車は維持費が大変そう……」と心配している方もきっと多いですよね。この記事では30系ハリアーにかかる維持費について解説いたします。 30系ハリアーの特徴 30系ハリアーでは、なんといっても2005年に登場したハイブリッドモデルが大きな話題になりました。2022年現在の今でこそトヨタの販売するほとんどの車種にハイブリッドモデルが設定されていますが、当時は珍しいモデルでした。また、当時は「ハイブリッド=燃費が良い」という認識でしたがハリアーハイブリッドの登場でエンジン+モーター出力のシステム合計パワーで馬力が語られ、走りの面でもハイブリッドのメリットが強く打ち出されたモデルです。 30系ハリアー維持費の内訳 30系ハリアーの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 30系ハリアーはガソリンモデルとハイブリッドモデルの2種類があります。それぞれの燃費を見ていきましょう。 3.5L ガソリン車:9.0~9.7km/リットル3.0L ガソリン車:9.1~9.7km/リットル2.4L ガソリン車:10.6~11.0km/リットルハイブリッド車:17.8km/リットル 10・15モードの燃費で比較しましたが、ガソリン車とハイブリッド車では大きな差がありますね。実燃費は2kmほど低くなるようです。 ここからは金額をシミュレーションします。 仮に30系ハリアーハイブリッドを通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約63リットル使用(*1) し燃料代は10,994円(*2)ほど かかります。この条件で1年間走行した場合の費用は、131,924円(*2) です。*1 燃費は15.8km/リットルで算出(実燃費)*2 2022年11月27日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格173.7円で算出 30系ハリアーハイブリッドはハイオク限定車ですが、燃費がそこそこ良いのでガソリン代は大きな負担にはならなさそうです。 自動車税 30系ハリアーハイブリッドの排気量は3,310ccです。自動車税を見ていきましょう。2022年11月現在、新車登録が2019年10月1日以後の3.0リットル超~3.5リットル以下(自家用)の自動車税は57,000円/年です。30系ハリアーハイブリッドの場合、車齢13年超えのものは重課税され、66,700円/年にかかります。 任意保険 30系ハリアーハイブリッドの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし弁護士特約:あり事故時レンタカー特約(1事故につき日額5,000円まで):あり車両保険:あり車両保険(保険金額):65万円免責金額(1回目-2回目以降):5万円~10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約105,000円/年でした。月々だと9,000円ほどになる計算です。車両保険を付帯すると28,000円ほど年間で保険料が上がるため、つけずに費用を下げるという選択肢もありですね。 車検 30系ハリアーハイブリッドの車検代はいくらになるのでしょうか。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:20,010円(24ヶ月)自動車重量税:45,600円(24ヶ月)※車齢13年以上で算出印紙代:1,800円車検料:60,000円合計:127,410円※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します ここで注目するポイントは重量税です。30系ハリアーハイブリッドの枠である2.5トン超~2.0トン以下区分の自家用車の場合、重量税は32,800円ですが、初年度から13年経過した車両については45,600円かかります。初期モデルの場合はそろそろ18年経過するものも出てきますが、この場合の重量税は50,400円にもなります。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。30系ハリアーハイブリッドのメンテナンスについては下記の費用がかかります。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。30系ハリアーハイブリッドのタイヤ交換が発生する場合は大きなタイヤになるので+10万以上かかるケースもあります。 30系ハリアーハイブリッド年間維持費はいくら? 維持費の内訳を見てきましたが、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。 <自家用車登録の200系ランクル年間維持費>ガソリン代:131,924円自動車税:66,700円任意保険:105,000円車検:63,705円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:50,000円合計:417,329円 月額では34,780円ほどかかる計算です。2022年11現在、ガソリン価格が高騰しているため、ハイオク限定車乗りの財布には大きなダメージを与えるでしょう。また、初期モデルの場合は18年経過した場合、重量税も二段階の重課税があります。 ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するうえ、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。東京都内で維持していくには10万円以上の維持費がかかるかもしれません。 30系ハリアーハイブリッドの維持費が高いと思った時の対処法 旧車の維持には、現代のクルマよりもお金がかかるものです。特に30系ハリアーハイブリッドのような大排気量の車種は自動車税がかさむために費用が高くなります。さらに、古いクルマのため故障が増えて修理費用などが別途発生する可能性があるでしょう。もし、30系ハリアーハイブリッドの維持費が高いと思ったら手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、現在は空前の旧車ブームです。高く売却できる可能性があります。 ※2022年11月27日時点のデータです
日産自動車が世界に誇るといえば、やはりスカイラインGT-Rでしょう。その後継車種として現在販売されているのがGT-R(R35)です。スーパーカー愛好者の憧れのクルマであり、国産メーカーの中でも特に走破性に優れています。そんなGT-R(R35)に乗るならやはりホイールにもこだわりたいものです。本記事では、GT-R (R35) に適合するホイールの規格とおすすめのホイール8つを詳しく紹介します。 GT-R(R35)に適合するホイール GT-R(R35)に標準装備されているホイールは、レイズ製の鍛造アルミホイールに統一されており、サイズは20センチです。ただし、グレードによってデザインが異なります GT-R(R35)におすすめのホイール8選 GT-R(R35)にふさわしく、デザインにも機能性にも優れたおすすめのホイールを8つ紹介します。 ヨコハマホイール アドバン TC-4 アドバンレーシングトップの人気を誇るのが「アドバン TC-4」です。コンパクトカーに最適な16・15インチも登場し、サイズ展開も豊富になりました。フルフェイス5本スポークデザインに先端部と股部分にのみ施されたサイドカットが特徴的です。16インチには、PCD114.3の5ホールサイズも設定されています。 HOMURA 2×7 ファーストモデルであり、アイコン的存在が「HOMURA 2×7」です。新造形のフラットテーパー断面を採用することによって、より大きく伸びやかな表現を可能にしました。今までにないエレガントなデザインが特徴的です。 ブリジストン WORK EMOTION 正統派スポーツ系を代表するのが「WORK EMOTION」です。バリエーションが11種類も用意されており、特にサイズのバリエーションが豊富です。デザインは軽量化を重視した5スポークをはじめ、ツイン5スポーク、7スポーク、10スポーク、11スポーク、メッシュが揃っています。 BBS RI-D 「BBS RI-D」は、軽量の超超ジュラルミンA7000系を採用した鍛造ホイールです。GT-R(R35)をはじめとする超高性能スポーツモデルをターゲットに開発されました。BBSホイールのなかでも最も強度があり、見た瞬間に走りの良さをイメージすることができる5本のクロススポークが採用されています。 レイズ ボルクレーシング G16 多数あるメッシュデザインホイールとは一線を画する注目のモデルがボルクレーシングのGシリーズから登場した「G16」です。レースホイールの製造に用いられる「ノンストレスライン」でデザインが構成されており、8本スポークが交互に重なる16本スポーク形状になっています。「G16」というネーミングはそこから由来しています。 レイズ ボルクレーシング TE37 ウルトラ TRACK Edition 1996年に誕生して以来、スポーツ系ホイールのキングに君臨したのが「TE37」です。2016年に新たに誕生したのが「TE37 ウルトラ TRACK Edition」です。スポーク間に新たなマシニング加工を追加し、強度と剛性は一か所につき10グラム、トータル60グラムの軽量化に成功しました。軽量なだけでなく高剛性にも優れており、ブラックカラーが一番人気のカラーです。 エンケイ GTC01 「GTC01」は、最新鋭MAT製法で成形した高剛性に優れた軽重量のホイールです。デザインの自由度は高いけれど重くなりがちな鋳造製法を独自の最新技術で軽量化に成功し、デザイン性も高いです。 エンケイ レーシング RS05RR ドレスアップパーツとして、アルミホイールのデザイン性を限界まで高めるというコンセプトの基に開発されたのが「レーシング RS05RR」です。コンケーブフェイスを採用した伸びやかで立体的なフォルムが特徴的で、フロントフェイス、ミドルフェイス、リアフェイスの3種類が用意されています。 GT-R(R35)のホイールを選ぶときのポイント まず、 GT-R(R35)のホイールを選ぶときには十分な注意が必要です。純正装着のタイヤサイズは20インチですが、前後の幅が異なるという特殊性を持っているためです。ここでは、ホイールを選ぶときに重要な2つのポイントを紹介します。 ボディカラーとの相性を考える ホイールのカラーは、シルバーやブラック、ガンメタリック、ダークブルーといったダークカラー系が定番でGT-R(R35)に良くフィットしますが、自分の好みに合ったカラーを選びたいものです。その際は、ボディカラーとの相性を考えて選択することをおすすめします。 エアロパーツとの相性を考える 同車種であっても年式の違いやグレードで取り付けられるエアロパーツが異なる可能性があります。また、純正パーツとの相性も関係するため、せっかく購入したのに装着できないといった事態に陥らないように事前に確認が必要です。車検証を見れば年式はわかりますが、グレードの表記はありません。「類別区分番号」をもとにネット検索して調べることをおすすめします。 ホイールデザインの種類 ホイールデザインには、主に以下の4種類があります。その他にも様々なデザインや機能が備わったホイールが出ていますが、まずは、メインタイプを知ってから、クルマのデザインやカラーリングに合わせて自分の好みのホイールを選びましょう。 スポークタイプ 最も一般的なホイールのタイプで 純正アルミホイールでもよく採用されているのがスポークです。ホイールの中心から外側に向かうように配置しているデザインが特徴で、軽量で放熱性がよく、冷却性に優れています。スポークが少ないほど軽量になりますが、耐久性が悪くなるといったデメリットもあります。 フィン スポークタイプの一種ですが、スポークをより細くして増やしたタイプがフィンです。高級感のあるデザインで、走行時のホイールの回転も軽やかな動きに見える特徴があります。放熱性や冷却性にも優れています。 メッシュ ホイールの外周から中心の部分に網目状にスポークが配置されたデザインのことをメッシュと呼びます。網目が細かくなるほど高級感が出て、粗いメッシュだと力強い印象になるのが特徴です。 ディッシュ 円盤状のスポークがお皿のようなデザインとなっていることからディッシュと呼ばれています。剛性に優れていて、空気抵抗は少なくなります。重量感のあるデザインで迫力も出ますが、重量があるため、燃費はあまりよくないといったデメリットがあります。
理想的なエンジンレイアウトともいわれるミッドシップは、これまでスポーツカーを中心に多くのモデルに採用されてきました。しかし、そんなミッドシップも技術革新によってその優位性は下がりつつあります。今回はミッドシップの優れているポイントや弱点といった基本的な情報をおさらいしつつ、近年採用車種が増えているフロントミッドシップについても詳しく掘り下げます。 ミッドシップの特徴 「FF」や「FR」「RR」そして「MR」というよく聞くアルファベット2文字は、クルマのエンジン搭載位置と駆動方式を表したものです。1文字目がエンジン搭載位置で、2文字目が駆動輪の位置となります。「F」がフロント、「R」がリヤ、そして「M」がミッドシップの略号です。 ここからは、クルマのカタログや解説サイトなどでよく出てくる「ミッドシップ」という言葉の定義を改めて確認しつつ、特徴についても詳しく解説します。「ミッドシップ=MR」という誤解についても触れているので、曖昧に理解している方もぜひご覧ください。 「ミッドシップ」とは車軸に対するエンジン搭載位置 エンジンの搭載位置は、車軸に対する位置関係で区分されています。ミッドシップとはエンジンの搭載位置を示す言葉で、前後の車軸の間にエンジンを搭載しているエンジンレイアウトです。 一般に販売されているクルマの多くはFFかFRで、駆動輪の場所は車種によって前か後か異なりますが、エンジンはフロント、つまり車両の前車軸側に搭載されています。 トラディショナルなスーパーカーやスポーツカーで採用されているMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)は、後車軸の前方、居住スペース後方にエンジンを搭載しているケースがほとんどです。 誤解されやすいのですが、ミッドシップは“MR”だけではありません。「ミッドシップ」とはあくまで前後車軸の間にエンジンが搭載されているレイアウトを示すので、前寄りにエンジンを搭載した「フロントミッドシップ」もミッドシップの一種です。最近では日産 R35GT-Rに代表される高性能車や、身近なところではキャブオーバー仕様の軽トラックもフロントミッドシップに分類できます。 MRスポーツカーの高い旋回性能 ミッドシップ最大のメリットは、旋回性能が高い点です。車軸の間に重量物であるエンジンを搭載することで、ハンドリングに対してクルマが素直に反応してくれます。 クルマの旋回とは、直進方向に働いていた慣性力を曲がる方に向けるという動作です。しかし、前方に重量物であるエンジンを搭載しているフロントエンジン車では、重い部分に大きな遠心力と慣性力が働いて曲がりにくくなってしまいます。 対して、ミッドシップは前後車軸にかかる荷重(重さ)の偏りを抑え、4つのタイヤに対して均一な荷重をかけやすくタイヤのグリップ力を効率よく使用できます。そのため、スーパーカーなどのハイパフォーマンスカーは、重量のある大排気量のエンジンを搭載しても、MRレイアウトの採用によって高い旋回性能を発揮するのです。 MRの優位性はやや下がってきている 適切な重量配分を実現しやすいMRは、スポーツカーやさらに高い運動性能を求められるスーパーカーに広く採用されてきました。 しかし、近年の技術革新によってMRの優位性は下がってきています。ミッドシップは今後どうなっていくのか、MRの構造的問題とともに解説していきます。 MRが抱える構造的問題 MR車両が抱える構造的な問題は、居住空間と収納スペースです。クルマの重量バランスを考えるとMRは理想的なエンジンレイアウトですが、運動性能以外の多くの部分が犠牲となります。 MRは運転席後方と後車軸の間にエンジンを設置するため、後部座席のスペースが十分に確保できません。一部には後部座席を設けているMR車両もありますが、ほとんどが2シーターです。 また、クルマの収納スペースとして重要なトランクも、エンジンに追いやられる形で限られたスペースしか確保されていません。フロント側にも収納は可能ですが、クルマは本来流線形に作られているので、高さが不十分なうえ、ブレーキのマスターシリンダーやウォッシャータンクなどもあるので収納として利用できるスペースは限られています。 フロントミッドシップという選択肢 技術革新によって小型のハイパワーエンジンが開発されるようになった現在、理想的なエンジンレイアウトの1つとして注目されているのがフロントミッドシップです。 フロントミッドシップであれば車室空間や収納スペースも確保もできるので、快適性をそのままに運動性能に影響する重量バランスを最適化できます。 フロントミッドシップには、前車軸とバルクヘッド(車室とエンジンルームの隔壁)の間の限られたスペースにエンジンを搭載するという設計上のハードルがありました。しかし、排気量に頼らなくてもハイパワーを実現できるようになったことや、エンジンの小型化でフロントミッドシップの設計が容易になりました。こうした背景から、高い走行性能と引き換えに居住性を犠牲にしているMRの優位性は失われつつあります。 また、フロントミッドシップであれば、さらなる重量バランスの最適化が可能です。GTカーやR35GT-Rでは、後車軸側に変速機とディファレンシャルを搭載した「トランスアクスル」という構造にすることで重量物を前後に分散し、最適な前後重量バランスを保っています。 今でも人気の高いMR車両 技術革新によってさらに性能の高いクルマが開発されることは喜ばしいですが、特別感のあったMRが減っていくのは寂しくもあります。国産車として、唯一販売されていたホンダ S660は2022年3月で販売終了となり、現在新車として購入できるMRは、フェラーリやランボルギーニといった輸入車のスーパーカーしかありません。 そのため、MR車両に乗りたい場合は中古車から探す必要があります。ただし、中古車でもMRの人気は高く、高値で取り引きされている傾向があるので注意しましょう。 たとえば、1997年式のトヨタ MR2(SW20型)で699万円、フロントミッドシップである2007年式のホンダ S2000は980万円もの価格がついていました。旧車王でも、初代NSX タイプR(NA1)には、2550万円もの価格での買取実績があります。 スーパーカーのように趣味性を追求したモデルより、燃費が良く使い勝手の優れたモデルが重宝されるなか、MR車両は年々減少しています。中古相場の高騰はしばらく続くことが予想されるため、購入したい方も手放したい方も相場の動向には注意してください。 ※中古車相場は2022年9月原稿執筆現在
スカイラインとして10代目のR34型は、第二世代の最終型として登場しました。そして、GT-Rを最上位グレードに設定した最後のスカイラインでもあります。これまでのスカイライン同様、GT-R以外にも個性豊かな多くのグレードがリリースされました。 今回はR34型で販売されたグレードのなかでも、特別限定車として販売された「25GT-V」にスポットを当てます。NAエンジンでありながらターボ車同様の足回りを装備し、高い走行性能を誇ったR34型日産 スカイライン 25GT-Vの魅力を振り返りましょう。 幅広いラインナップが用意されていたR34型 1998年5月から2002年12月まで販売された10代目スカイラインR34型。ボディのサイズアップと丸みを帯びたデザインが批判を浴びた先代R33型の反省から、R34型ではホイールベースを55mm短縮し、シャープなスタイリングに見直されました。 R34型に限らずスカイラインを象徴するのは、最上位グレードのGT-Rですが、第二世代スカイラインは魅力的な幅広いグレードが用意されていることも特徴の一つです。R34型でもセダンモデルの標準車25GTやターボ付きの25GTターボ、四輪駆動方式の25GT FOURなど個性的なグレードが展開されました。 エンジンは全てのグレードにRB型直列6気筒DOHCを搭載。2.6Lツインターボ仕様、2.5LターボとNA、2.0LのNAと合計4種類のエンジンがグレードによって使い分けられています。さらに、ボディタイプは2ドアクーペと4ドアセダンの2種類が用意され、エンジンと吸気方式、駆動方式との組み合わせによってさまざまなグレードが生み出されました。 スポーツグレードER34型として販売された25GT-V 不評だった先代のスタイリングを見直し「ドライビングボディ」「ボディは力だ」をキャッチコピーに直線基調のウェッジシェイプに生まれ変わったR34 スカイライン。 R34スカイライン 25GT-Vの位置付けを、第二世代のR32、R33を踏襲して用意された豊富なラインナップと共に紹介します。 R34型スカイラインには4つの型式が存在 R34型スカイラインには「BNR34」「ER34」「ENR34」「HR34」の4つの型式が存在します。なかでも今回紹介する25GT-Vなどが展開されたER34型は多くのグレードが展開されました。 NAエンジンを搭載する25GTと25GT-V、ターボ搭載の25GTターボ、内外装を充実させたGT-XやGT-Xターボと実に幅広い仕様が相次いでリリースされました。 25GT-Vは当初特別限定車だった 直列6気筒RB25DE型のNAエンジンを搭載する25GT-Vは、1999年2月に特別限定車として4ドアセダンのみが発売されます。NAエンジンモデルにもかかわらず、足回りを中心に多くの点でターボ仕様車と同じ装備が施された運動性能に優れたモデルでした。 当初は3月末までの販売予定でしたが、人気の高さから4月以降も生産を継続。翌2000年には2ドアクーペも生産され、セダン、クーペともに後期型は限定車ではなくカタログモデルとなりました。 NAながら充実した装備の25GT-Vが放つ魅力 ターボと比較すると非力なNAエンジンを搭載しながらも、充実した装備を足回りにととのえた25GT-V。優れた走行性能を発揮する25GT-Vは、ターボ車と比べて30万円以上も価格を抑えられた、お財布にもやさしいモデルでした。 GT-Rでもターボ車でもないのに、上質なスポーティ感を味わえるR34型スカイライン「25GT-V」が放つ魅力を紹介します。 似ているようで大きく違う25GTと25GT-V 25GT-Vと混同されがちなのが「25GT」です。どちらも同じNAエンジンを搭載し、ボディタイプやトランスミッションの設定も変わりません。しかし、足回りの仕様によってドライブフィールは大きく異なります。 ER34型のベーシックモデルといった位置付けの25GTのホイールサイズは16インチで、足回りもNAエンジン仕様です。一方、25GT-Vは17インチホイールを始め、足回りや駆動制御システム(リヤビスカスLSD)、ブレーキシステムがターボエンジンを搭載する25GTターボと同じ仕様になっています。 急ハンドル時の収束性に優れている電動スーパーハイキャスと、安定したコーナリング性能を生み出すリアスタビライザーを装備し、ブレーキには4輪とも対向ピストンキャリパーを採用しています。NA仕様とはまったく異なるスポーティな足回りに仕上げられました。 NAエンジンながら、ターボエンジンを搭載する上位グレードの25GTターボと25GT-Vは同等の位置付けだとわかるポイントがエンブレムです。25GTはブルーのエンブレムを付けているのに対し、25GT-Vは25GTターボと同じ赤いサイドエンブレムを装着しています。 街乗りとしても楽しめるナチュラルな吹け上がり 瞬発力のある加速感が特徴のターボ車と比べて、NAらしいナチュラルな吹け上がりのある25GT-Vは、街乗りでもスムーズな走りを楽しめる一台です。 しかも、ターボ車譲りの締め上げられた足回りによって高い安定感を実現しているため、NA独特のフィーリングを味わいながら躊躇いなくアクセルを開けられます。 状態によってはターボ仕様並の高値で取引される25GT-V 25GT-Vは、NAエンジンにターボ車の足回りという通好みの存在です。GT-Rやターボ仕様の25GTターボに比べるとこれまであまり高い評価はされてきませんでした。 しかし、アメリカの「25年ルール」やハリウッド映画での起用による、R34型GT-Rの人気の高まりにともなって25GT-Vも高値傾向にあります。大手中古車情報サイトでは、走行19万キロ以上の1999年式25GT-Vで400万円以上の価格の個体も存在しました。 旧車王での買取価格も上昇傾向で、希少性から状況次第ではターボ車並みの価格がつけられることもあります。NAなのにターボと同等の運動性能を発揮するR34型スカイライン 25GT-V、今後の価格動向から目が離せません。 ※価格は2023年3月執筆当時
積雪や道路の凍結により、車の事故を不安に思う方もいるでしょう。雪道で事故を防ぐには、スリップしやすい状況や対策方法を事前に把握しておく必要があります。この記事では、雪道の車の事故の種類やスリップしやすい状況、対策方法などを紹介します。 雪道の車の事故の種類 雪道では、スリップして人や車にぶつけたり後ろから追突されるなどの事故が発生します。まずは、雪道の車の事故の種類を紹介します。 スリップで人や車にぶつけた 雪道ではタイヤがグリップ力を失うため、スリップで人や車にぶつける事故が多発しています。たとえば、スリップにより歩行者や対向車などとぶつかるといった事故です。なかでも路面が凍結しているアイスバーン上は、積雪路よりもスリップしやすいため大変危険です。 また、アイスバーン上はハイドロプレーニング現象により、ブレーキやハンドル操作が効きにくくなる危険性があります。ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面の間の生じた水膜により浮いた状態となり、車をコントロールできなくなることです。 アイスバーン上はスリップしやすいほか、ブレーキやハンドル操作が効きにくいことも把握しておきましょう。 後ろから追突された 雪道で後ろから車に追突される事故も珍しくありません。雪道は滑りやすくブレーキが効きにくいため、後方車に追突される可能性があります。自分が加害者になる可能性も十分あるため、注意して運転しなければなりません。 また、道路や前方車の状況によっては急ブレーキをかけるケースもあるでしょう。ABSが搭載されていない車で急ブレーキをかけると、タイヤがロックされブレーキやハンドル操作が効かなくなるため、前方車に追突する危険性が高まります。 ABSは、急ブレーキをかけた際にタイヤがロックすることを防ぐ装置です。年式が古い場合はABSが搭載されていない可能性もあるため、雪道を運転する前に装備されているかどうか確認しましょう。 雪に埋まった動けなくなった 雪道では、タイヤが空回りして身動きが取れなくなるケースもあります。車は本来、タイヤが路面をグリップすることで、進みたい方向に走行できます。 しかし、積雪によりタイヤが路面を上手くグリップできないため、車は前に進めません。雪に埋まって動けなくなった場合は、自力で脱出するかロードサービスを呼ぶ必要があります。 また、雪に埋まった状態で後ろから追突されるケースもあるため、停車中はハザードランプをつけましょう。 雪道でスリップしやすい状況とは 雪道で最もスリップしやすいのは、路面が凍結しているときです。凍結している路面はスリップしやすいほか、道路が濡れているだけのようにも見える特徴があり大変危険です。路面の凍結に気づかず、普段どおりの速度で走行してしまうため、事故を起こしやすい傾向にあります。 現に2019年に起きた雪道での交通事故の件数は、積雪時の1,178件に対し、凍結時は2,576件と約1.4倍も多く発生しています。死亡事故は積雪時が9件に対し、凍結時は30件と約3.3倍も多く発生しているため、注意して運転しなければなりません。 また、凍結時の事故は単路で起きやすい傾向にあります。単路とは、中央が定められていない道路のことです。単路のほかに、以下の場所でも凍結によるスリップが起きやすい傾向にあるため、把握しておきましょう。 ・交差点付近・カーブ・橋やトンネルの出入り口 なお、積雪時はわだちによりハンドルが取られ、危険を察知しても回避しにくいため事故が発生しやすい傾向があります。凍結時より事故の件数は少ないものの、交差点や単路で発生しやすいため、注意して運転しましょう。 参考:東京海上日動公式サイト「冬道でスリップしないためには」 雪道で車の事故をしないための対策 雪道で事故をしないための対策を把握しておくと、自分と車の身を守れる可能性があります。続いて、雪道で車の事故をしないための対策を紹介します。 スタッドレスタイヤを過信しない スタッドレスタイヤは、雪道で高いグリップ力を発揮するものの、過信すると事故につながる可能性があります。スタッドレスタイヤを装着していてもスリップする可能性は十分にあるため、注意して運転しなければなりません。 たとえば、スタッドレスタイヤの溝がなくなってきた際や、空気圧が低下している場合もスリップしやすい傾向があります。なかでも、路面が凍結したアイスバーン上は、特にスリップしやすいため注意が必要です。アイスバーンは、橋やトンネルの出入り口と交差点付近に発生しやすいため、参考にしてください。 なお、道路の状況次第ではタイヤチェーンを装着していないと、走行できないケースもあります。豪雪地帯を走行する場合は、タイヤチェーンを車に備えましょう。 十分に車間距離を取る 雪道は通常の路面より停止距離が長いため、十分に車間距離を取る必要があります。停止距離とは、運転手が危険を察知してブレーキを踏み始めてから車が完全に停止するまでの距離のことです。「空走距離+制動距離=停止距離」で算出します。 空走距離と制動距離の意味は以下のとおりです。 ・空走距離......危険に気づいてからブレーキが実際に効き始めるまでの距離・制動距離......ブレーキが効き始めてから実際に車が停止するまでの距離 車間距離が十分ではない場合に急ブレーキを踏むと、前方車に追突する危険性があります。車間距離を十分に取っていれば事故を防げる可能性が高まるため、日頃から意識して運転しましょう。 また、雪道では速度を落として走行することも大切です。速度が早すぎる場合は、なるべくフットブレーキは使用せず、エンジンブレーキを活用して安全に減速しましょう。 急ブレーキや急ハンドルは避ける スリップ事故は、急ブレーキや急ハンドルした際に発生する傾向にあります。急ブレーキではなく、数回に分けてブレーキを浅く踏む「ポンピングブレーキ」を活用しましょう。カーブを走行する際は、十分すぎるほど減速してから慎重に曲がることをおすすめします。 なお、雪道では急発進も危険です。発進する際は、ブレーキを離したときに車が微動する「クリープ現象」を活用して、ゆっくり走り出しましょう。 ホワイトアウトしたときは安全地帯で停車する ホワイトアウトしたときは、時速10km/h前後までゆっくり速度を落とし、安全地帯で停車しましょう。ホワイトアウトとは、大雪や吹雪が降った際に、前方や周囲の視界が奪われる現象のことです。周囲が開けた平な道や峠道、路肩に積雪がある道路で発生しやすい特徴があります。 一瞬で数十m先が見えなくなり、周囲の状況を把握できないため、ホワイトアウトしている中での運転は大変危険です。たとえば、前方車への追突や、事故現場にそのまま突っ込んでしまうなどの事故を起こす可能性があります。後方から追突される可能性もあるため、安全地帯で停車する際はハザードランプをつけましょう。 なお、大型車が付近にいる場合は雪が舞い上がりやすいため、後方や反対車線を走行する際は注意して運転する必要があります。 雪と事故の関係性 平年より降雪量が多いと、雪害による死亡事故も増える傾向があります。総務省によると、令和2年11月〜令和3年4月の雪害による死亡事故の件数は110件です。 令和2年12月14日〜21日にかけて強い冬型の気圧配置が続いたため、北日本から西日本の日本海側中心で大雪だった背景があります。なお、発生した死亡事故のうち、98件が屋根の雪下ろし時の除雪作業中によるものです。 また、降雪量が多いと死亡事故に加えて、雪害による救急事故も増える傾向があります。東京消防庁によると、平成30年1月は降雪後に滑って転倒した際の救急事故が多発しました。 現に平成30年1月22日は、東京でも20cmを超える積雪が観測され、4年ぶりに大雪が降りました。降雪量が平年よりも多い場合は事故が発生する可能性が高まるため、気象情報をチェックしましょう。 出典:消費者庁公式サイト「雪や凍結路面が関係する事故 データと事例」 まとめ 雪道ではスリップで人や車にぶつけたり、後ろから追突されるなどの事故が発生します。特に路面が凍結している道路で事故が起きやすいため、降雪時は十分注意して運転しなければなりません。 雪道ではスタッドレスを過信せず、車間距離を十分取って急ブレーキや急ハンドルを避けて運転する必要があります。ホワイトアウト時は運転を中断し、解消されるまで安全地帯で停車しましょう。 また、平年より降雪量が多いと事故が増える傾向にあるため、雪道を運転する予定がある場合は気象情報をよくチェックしておきましょう。