旧車売買の豆知識

自動車保険の種類はいくつある?それぞれの意味や特徴を紹介
旧車売買の豆知識 2024.01.22

自動車保険の種類はいくつある?それぞれの意味や特徴を紹介

自動車保険は種類が多いため、自分に合った保険に加入できているのか不安に思う方もいるでしょう。車の保険を最適化するには、それぞれの意味や特徴をよく理解する必要があります。この記事では、自動車保険の種類を解説するとともに、それぞれの意味や特徴を紹介します。 自動車保険の種類 車の保険は、大きく分けると以下3種類で構成されており、それぞれ補償内容が異なります。 ・相手に対する補償・自分の車に対する補償・自分と搭乗者に対する補償 それぞれの意味や特徴をよく理解し、自分にとって必要な保険かどうか判断してみてください。 また、公道を運転する際に加入が必須な「自賠責保険(強制保険)」と、任意で契約できる「自動車保険(任意保険)」があります。それぞれの内容を紹介します。 自賠責保険(強制保険) 自賠責保険とは、交通事故を起こした際に負傷した被害者へ最低限の補償をしてくれる保険のことで、強制保険とも呼ばれています。公道を走行する際は、最低限の対人賠償を確保する必要があり、車はもちろん原付や電動キックボードも必ず加入しなければなりません。 未加入のまま公道を運転すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に加えて、免許停止処分が下されます。自賠責保険の補償内容は、以下のとおりです。 ・障害による損害 限度額120万円・後遺障害による損害 限度額4,000万円・死亡による損害 限度額3,000万円 被害者の車や建物の修理費は補償外のため、他人の車や建物に衝突し、法律上の損害賠償責任を負っても自賠責保険では補償されません。 自賠責保険にしか加入していない場合は、他人の車や建物の修理費を自己負担する必要があります。限度額は一見高く思えるかもしれませんが、1億円を超える賠償請求も発生していることから、自賠責保険だけでは心許ないといえるでしょう。 なお、自賠責保険料は保険会社や自動車販売店などで加入でき、どこで加入しても保険料や補償内容は変わりません。 自動車保険(任意保険) 自動車保険は自賠責保険とは異なり、自分で加入するかどうか決められる保険のことで、任意保険とも呼ばれています。自賠責保険の不足分をカバーでき、多額の自己負担額を避けられることから7割以上のドライバーが加入しています。 出典:自動車保険 都道府県別加入率 2022年3月末 補償の対象は、他人の車や建物の修理費、自分のケガの治療費などです。ただし、自動車保険は補償内容を組み合わせて契約する必要があります。 自分にとって不要だと思う補償を外せば、保険料を抑えることが可能です。一方、必要なものの契約をしていないと十分な補償が受けられないため、それぞれの内容をよく理解しておく必要があります。 続いて、自動車保険の補償内容を紹介します。 車輌保険 車輌保険とは自分の車に対する保険のことで、契約時に設定された保険金額を限度に修理費が補償されます。たとえば、他人の車や電柱への衝突、当て逃げされた際などに自分の車の修理費を補償してもらえます。 車輌保険の補償の対象は以下のとおりです。 1.他車との衝突や接触2.盗難3.落書きや車上荒らしなどのいたずら4.自然災害(台風、竜巻、洪水、高潮)5.飛来物や落下物との衝突6.火災や爆発7.自損事故8.当て逃げ9.墜落や転落 自損事故とは相手の車がいない事故のことで、電柱やガードレールへの衝突に加えて、車庫入れに失敗した際の修理費も補償されます。 ただし、地震や噴火、津波によって車に損害が出た場合は車輌保険に加入していても補償対象外です。全損時に一時金が支払われる「地震・噴火・津波危険車輌全損時一時金特約」に加入できる保険会社もあるため、不安に思う場合は相談してみましょう。 また、車輌保険には「一般型」と「エコノミー型」の2種類があります。エコノミー型は、上記7〜9が補償対象外になる代わりに、保険料を抑えられます。保険料を少しでも抑えたい場合は、エコノミー型の車輌保険を検討してみましょう。 傷害保険 傷害保険とは事故が起きた際に、自分や搭乗者のケガの治療費や休業損害費などが補償される保険です。傷害保険の種類と、それぞれの補償内容を紹介します。 ・搭乗者傷害保険搭乗者傷害保険とは、契約車輌の事故により自分と搭乗者が死傷した場合に、定額の保険金が補償される保険のことです。損害額の全額が補償されるわけではないものの、ケガの症状の確定後に保険会社から補償されるため、スピーディーに保険金を受け取ることが可能です。 具体的には、通院日数またはケガの程度によって、あらかじめ決められた金額を一時金として受け取れます。たとえば、以下のように保険金が決められています。 ■通院日数を基準にした場合・通院 5,000円/日額・入院 1万円/日額※通院や入院を5日以上すると、症状に応じて10〜100万円 ■ケガの程度を基準にした場合・打撲や挫傷など 10万円・骨折や脱臼など 30万円・上肢や下肢の欠損や切断など 50万円・脳挫傷や脳挫創など 100万円 上記は一例であり、補償の基準は保険会社によって異なるため、契約時に確認しましょう。 また、搭乗者傷害保険は受け取れる金額が定められているため、設定した保険金額を上限に補償される人身傷害保険とセットで契約しておくとよいでしょう。 ただし、搭乗者傷害保険と人身傷害保険の両方を契約すると保険料が上がります。どちらかに絞って保険料を抑えたい場合は、手厚い補償が受けられる人身傷害保険がおすすめです。 ・自損事故保険自損事故保険とは、契約車輌の自損事故で運転手や搭乗者が死傷した際に、最低限の補償が受けられる保険のことです。単独でガードレールに衝突したりハンドル操作を誤って転落したりなど、自損事故を起こした際に補償されます。 自損事故保険の保険金の一例は以下のとおりです。 ■医療保険金 合計上限100万円・通院 4,000円/日額・入院 6,000円/日額 ■後遺障害・介護費用保険金・後遺障害 50〜2,000万円・介護費用 1名 200万円 ■死亡保険金・1名 1,500万円 また、事故では相手側の過失が0で、自分がすべての損害賠償責任を負うケースもあります。たとえば、信号待ちの前方車やセンターラインをはみ出して対向車と衝突した場合などが挙げられます。 相手側の過失が0で自損事故保険に加入していない場合、自分や搭乗者が死傷しても治療費は補償されません。一方、自損事故保険に加入していれば、相手側の過失が0でも自分や搭乗者の保険金を受け取ることが可能です。 なお、自損事故保険は搭乗者傷害保険や人身傷害保険を契約していない場合に、自動付帯されるケースがあります。すでに加入している可能性もあるため、保険証券を確認しましょう。 ・無保険者傷害保険無保険者傷害保険とは、相手側が自動車保険に加入していない場合に、自分や搭乗者が補償される保険のことです。相手側の対人賠償保険金額が不十分で、自賠責保険ではカバーしきれなかった損害額の補償もされます。 補償される保険金は保険会社によって異なり、一例は以下のとおりです。・後遺障害 75〜4,000万円・死亡 4,000万円 補償範囲外や飲酒運転、当て逃げで相手が不明な場合でも無保険者保険が適用されます。たとえば、相手側の自動車保険の補償範囲が「本人限定」にもかかわらず、配偶者が運転し事故を起こした場合です。 無保険者傷害保険は無保険に加えて、十分な保険金が受け取れない際にも、補償されることを把握しておきましょう。 ただし、死亡または後遺障害を負った場合のみに補償されるため、ケガしただけでは保険金を受け取れません。ケガをした場合は、1名120万円を上限に相手側の自賠責保険から補償されます。 なお、無保険者傷害保険は自動付帯されているケースが多いため、加入しているかどうかを保険証券で確認しましょう。 ・人身傷害保険人身傷害保険とは、契約車輌で自分や搭乗者が死傷した場合に、設定した保険金額を上限に損害額を補償してもらえる保険のことです。過失割合を問わず、以下で発生した損害額が保険金として受け取れます。 ・治療費・休業損害費・後遺障害による逸失利益・介護料・慰謝料 搭乗者傷害保険とは異なり、一時金ではなく損害額の全額を受け取れるため、超過医療費を自己負担する必要がありません。保険金額は3,000万円〜無制限で設定でき、以下の場合は全額の1,000万円が補償されます。 ・保険金額 3,000万円・過失割合 自分30%:相手70%・損害額 1,000万円 人身傷害保険に加入していない場合は、相手側の保険会社から700万円が補償されるものの、残りの300万円は自己負担しなければなりません。また、実際に発生した損害額を確定する必要があるため、保険金を受け取れるタイミングが搭乗者傷害保険より遅いことに注意が必要です。 なお「人身傷害保険車外事故特約」に加入すれば、自分と同居の家族に限り、契約車輌以外の車や歩行中の事故でも補償してもらえます。たとえば、友人の車に乗車しているときや、歩行中の事故により死傷した際に保険金を受け取れます。 保険会社によって特約名が異なる可能性があるため、加入したい場合は相談してみてください。家族で2台以上車を保有している場合に人身傷害保険車外事故特約に加入する際は、補償内容が重複し、保険料を多く払うことになるため1台に絞るとよいでしょう。 賠償責任保険賠償責任保険とは、車の事故で法律上の賠償責任を負った際に、相手側を補償する保険のことです。賠償責任保険には2種類あり、相手にケガを負わせた際は「対人賠償保険」、他人の所有物を壊した場合は「対物賠償保険」を使います。 続いて、対人賠償保険と対物賠償保険について紹介します。 ・対人賠償保険対人賠償保険とは、契約車輌で他人にケガや死亡をさせてしまった場合に、相手側を補償する保険のことです。自賠責保険では補償しきれない不足分を、契約時に設定した保険金額を限度に対人賠償保険で補填します。 たとえば、損害賠償額が300万円だった場合、自賠責保険の保険金限度額である120万円を引いた180万円を対人賠償保険で相手側に支払います。 また、対人賠償保険の保険金額は1,000万円〜無制限まで設定が可能です。交通事故では、相手に後遺障害が残ったり死亡したりする可能性は珍しくなく、損害額が億に達するケースもあるため無制限で契約することをおすすめします。 ・対物賠償保険対物賠償保険とは、契約車輌で他人の所有物を壊した際に、相手側を補償する保険のことです。契約時に設定した保険金額を上限に、修理費や逸失利益として相手に保険金が支払われます。たとえば、相手の車や他人が所有している建物、電柱などを壊した場合などが該当します。 対物賠償保険の保険金額は、20万円〜無制限まで設定が可能です。営業中の建物に追突した場合は修理費に加えて休業損害費を支払う必要があり、対人賠償と同様に損害額が億に達するケースもあるため、無制限で加入するとよいでしょう。 日本とアメリカで自動車保険の種類は違う? アメリカでは、強制保険である自賠責保険の概念はないものの、賠償責任保険を各州で決められた金額で購入することが法律で定められています。たとえば、カリフォルニア州では最低でも以下の保険金額が設定された賠償責任保険を購入する必要があります。 ・対人賠償保険 1人 1万5,000ドル・対物賠償保険 1事故 5,000ドル 参考:the balance「Minimum Car Insurance Requirements by State」 アメリカでは賠償責任保険が高額なほか、無事故・無違反の実績がないと、保険金額を無制限にできません。交通事故の際の訴訟も多く、州が定めている最低金額では補償が十分ではないため、特別プランを追加するケースもあります。 また、賠償責任保険に加えて、一定額の人身傷害保険の購入が法律で定められている州もあり、より多く保険料を支払わなければなりません。 まとめ 車の保険には、強制保険である自賠責保険と、任意で加入できる自動車保険があります。自賠責保険は、被害者へ最低限の補償をする保険であり、十分な賠償をするためにも自動車保険に加入しなければなりません。 自動車保険には、賠償責任保険のほかに車輌保険や人身傷害保険があるため、自分の車や搭乗者の補償を受けることも可能です。 アメリカに比べて日本は保険料が安いため、万が一のためにも賠償責任保険や人身傷害保険の保険金額を無制限に設定することをおすすめします。自動車保険の種類や内容をよく理解し、自分に合った保険に加入しましょう。

トヨタ 70型スープラの維持費は高い?内訳や目安を解説
旧車売買の豆知識 2024.01.22

トヨタ 70型スープラの維持費は高い?内訳や目安を解説

1986年に販売を開始したトヨタのスポーツカーA70型スープラ。もし、今A70型スープラを所有する場合、維持費はどのくらいかかるのでしょうか。今回は、今も人気が高いA70型スープラの維持費の内訳や目安を解説します。 A70型スープラの特徴 A70型スープラは、1986年2月6日に販売を開始した高性能2ドアスポーツカーです。 本格的なGTにふさわしい走りを実現するために、高剛性ボディやサブフレーム、四輪ダブルウィッシュボーンサスペンションなどを採用していることが特徴となっています。 エンジンは、全て直列6気筒です。デビュー当初のバリエーションは、3.0Lターボ、2.0Lツインターボ、2.0L ツインカム、2.0L OHCの4種類となっています。 また、1986年6月には前席上部のルーフを脱着できる「エアロトップ」が追加されました。 A70型スープラは、トヨタを代表する高級スペシャリティカーとして人気を博したモデルです。 A70型スープラ維持費の内訳 A70型スープラの維持には、燃料代、自動車税、車検費用など、さまざまな費用がかかります。ここからは、A70型スープラを所有する際にかかる維持費の内訳を解説します。 燃料代 A70型スープラの燃費は、10モード7.6km/L〜10.0km/L(1986年モデル)です。1ヶ月に1,000km走行する場合、100L〜131Lの燃料が必要となります。 1Lあたりのガソリン単価が175円の場合、1ヶ月あたりのガソリン代は1万7,500円〜2万2,925円で、1年間に換算すると21万円〜27万5,100円です。 自動車税 自動車税は、エンジンの排気量によって税額が変わります。そのため、A70型スープラの自動車税は、4万5,400円(排気量1.5L超〜2.0L未満、重課後の税額)〜5万8,600円(2.5L超〜3.0L未満、重課後の税額)です。 任意保険 A70型スープラの自動車保険料の目安は、大手のネット型保険の場合は以下のとおりです。 【条件】年齢:30歳等級:6等級使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車輌保険:なし 上記の条件でシミュレーションしたところ、自動車保険料は年間約5万6,000円でした。ただし、この保険料には車輌保険が含まれていません。そのため、車輌にトラブルがあったときに保険が適用できない点に注意しなければなりません。また、保険会社によって保険料の算定基準が異なるため、保険料が大きく異なるケースもあることに留意してください。 車検 続いて、車検費用についてみていきましょう。 【ディーラー車検の場合】自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)※2023年時点の保険料自動車重量税:5万400円(24ヶ月)※車両重量1.6t、新車登録より18年超えの場合印紙代:1,800円車検基本料金:6万円(点検・検査・代行費用)合計:12万9,850円 ※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します A70型スープラの重量税は、初年度登録から18年以上経過しているため重課の対象となります。 メンテナンス費用 A70型スープラのメンテナンスには、次のような項目があります。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液・冷却水の補充・エアコンフィルターの交換・ヘッドライトのバルブ交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換 など 年間10万円程度のメンテナンス費用がかかります。また、タイヤ交換をしたときは、追加で10万円〜20万円程度かかると考えておくとよいでしょう。 A70型スープラの年間維持費はいくら? A70型スープラの年間維持費は次のとおりです。 【A70型スープラ年間維持費】 ・ガソリン代:21万円〜27万5,100円・自動車税:4万5,400円〜5万8,600円・任意保険:5万6,000円・メンテナンス費:10万円・車検:6万4,925円(2年毎のため12万9,850円の半額分)合計:47万6,325円〜55万4,625円 この年間維持費は、車を維持するためにかかる最低限の費用です。もし、A70型スープラをローンで購入したり、駐車場やガレージを借りたりすると、ローンの支払いや駐車場・ガレージ代がかかります。 A70型スープラの維持費が高いと思った時の対処法 A70型スープラの維持費は、高性能スポーツカー並みにかかることがわかりました。もし、A70型スープラを維持するのが大変だと感じたり、高いと思ったりしたときは売却を検討するとよいでしょう。 A70型スープラは、旧車好きや車好きから支持されているため、現在でも高値で取引されることがあります。そのため、高価買取される可能性が高いでしょう。 A70型スープラを少しでも高く売りたいのであれば、旧車の査定や買取を専門としている旧車王がおすすめです。A70型スープラを売却しようかと考え始めたときは、ぜひ旧車王にご相談ください。  

ホンダ 初代NSX(NA1型/NA2型)の維持費はどのくらい?内訳と目安を解説
旧車売買の豆知識 2024.01.22

ホンダ 初代NSX(NA1型/NA2型)の維持費はどのくらい?内訳と目安を解説

ホンダのミッドシップスポーツカーとして現在でも高い人気を誇るNSX。特に初代NSXは生産が終了した現在でも高い人気を誇ります。今回は、初代NSX(NA1型/NA2型)の維持費がどのくらいかかるのか、費用の内訳や目安を解説します。 NSXの特徴 ホンダ NSXは、量産車世界初のオールアルミモノコックボディを採用したミッドシップスポーツカーです。また、エンジン、シャシー、足まわり、シートの構造部材に至るまで、アルミ合金を多用し大幅な軽量化を実現していることも特徴となっています。エンジンは、新開発となる3.0L V型6気筒 DOHC VTECエンジンです。 1997年には、マニュアルトランスミッションを6速化するとともに、エンジンを3.2Lに拡大しました。 2001年に大幅なマイナーチェンジを実施し、リトラクタブルヘッドライトが固定式ヘッドライトへ変更されたほか、バンパーやスカートなどのデザイン変更により空力性能が向上しました。 ラインナップは、クーペモデルの「NSX」、オープンモデルの「type T」、走りの楽しさを際立たせた「type S」、更なる軽量化とレーシングカーのチューニング技術を応用したピュアスポーツモデルの「タイプR/NSX-R」の4つです。 NSX維持費の内訳 NSXの維持には、燃料代、自動車税、車検費用など、さまざまな費用がかかります。ここからは、NSXを所有する際にかかる維持費の内訳を解説します。 燃料代 NSXの燃費は、10・15モードで8.3km/L(5速MT)または7.1km/L(4速AT)です(カタログ燃費は1990年当時の数値)。 当時のカタログ燃費をもとに、1ヶ月あたり1,000km走行するとした場合、燃料が120L〜140L必要となります。1Lあたりのガソリン単価が175円の場合、1ヶ月あたりの燃料代は2万1,000円〜2万4,500円です。1年に換算すると25万2,000円〜29万4,000円かかります。 自動車税 自動車税は、エンジン排気量によって税額が変わります。NSXの場合は、3.0Lと3.2Lの2種類のエンジンがあるだけでなく、初年度登録から13年以上が経過しているため、5万8,600円(3.0Lエンジン搭載車)または6万6,700円(3.2Lエンジン搭載車)です。 任意保険 NSXの自動車保険料についてシミュレーションしました。 【条件】年齢:30歳等級:6等級使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):5,000万円車輌保険:なし 自動車保険料は年間約4万7,000円でした。ただし、この保険料には車輌保険が含まれていません。そのため、車輌にトラブルがあったときに保険が適用できない点に注意しなければなりません。 車検 車検費用について見ていきましょう。 【ディーラー車検の場合】自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)※2023年時点の保険料自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)※車両重量1.4tの場合、初年度登録から18年以上経過した場合の税額で算出印紙代:1,800円車検基本料金:6万円(点検・検査・代行費用)合計:11万7,250円 ※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します NSXは、オールアルミモノコックボディを採用したミッドシップスポーツカーであるため軽量です。そのため、重量税が抑えられるはずですが、初年度登録から18年以上経過していることにより、重課の対象となることから3万7,800円となります。 メンテナンス費用 NSXのメンテナンスには、次のような項目があります。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液・冷却水の補充・エアコンフィルターの交換・ヘッドライトのバルブ交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換など 年間10万円程度のメンテナンス費用がかかります。また、タイヤ交換をしたときは、追加で10万円〜20万円程度かかると考えておくとよいでしょう。 NSXの年間維持費はいくら? NSXの年間維持費は以下のとおりです。 ・ガソリン代:25万2,000円〜29万4,000円・自動車税:5万8,600円または6万6,700円・任意保険:4万7,000円・メンテナンス費:10万円〜30万円・車検:5万8,625円(2年毎のため11万7,250円の半額分)合計:51万6,225円〜76万6,325円 上記は、車を維持するためにかかる最低限の費用です。車をローンで購入したり、月極駐車場を契約したりすると、維持費の他にローンの支払いや駐車場代がかかります。 NSXの維持費が高いと思った時の対処法 NSXの場合、年式が新しいスポーツカーやスーパーカーより、メンテナンス費用がかかる可能性が高いため、予定外の費用がかかることがあるかもしれません。そのため、維持するのが大変だと感じる方も多いでしょう。 量産車として初めてオールアルミモノコックボディを採用したミッドシップスポーツカーであるNSXは、生産が終了した現在でも高い人気を誇っています。そのため、売却するときに高い買い取り価格が提示される可能性が高いです。 もし、NSXを売却するのであれば、NSXの人気が高いうちに手放す方がよいでしょう。NSXを少しでも高く売りたいのであれば、旧車の査定や買取を専門としている旧車王がおすすめです。NSXを売却しようと考え始めたときは、旧車王にお問い合わせください。

A80型スープラの維持費は高い?費用の内訳や目安を解説
旧車売買の豆知識 2024.01.19

A80型スープラの維持費は高い?費用の内訳や目安を解説

トヨタの高性能スポーツカーとして現在でも高い人気を誇るA80型スープラ。今回は、人気のあるA80型スープラの維持費がどのくらいかかるのか解説します。A80型スープラを所有するかどうか迷っているときや、維持費を踏まえて売却を検討する際の参考にしてみてください。 A80型スープラの特徴 A80型スープラは、1993年に販売を開始した2ドアのスポーツカーです。直線基調のA70型スープラからデザインや走行性能が変更・進化しました。 デザインは、角を落とした丸みのあるスタイリングに変更されました。エンジンは、直列6気筒3.0Lに一本化されています。エンジンのバリエーションは、自然吸気エンジンとツインターボエンジンの2種類です。トランスミッションは、MT(自然吸気エンジンは5速MT、ツインターボエンジンは6速MT)とATをラインナップしています。 A80型スープラは2002年まで販売され、2019年の新型スープラが登場するまで「スープラ」の名が途絶えることとなりました。また、A80型スープラは、2019年に新型が販売されてからも高い人気を維持し続けています。 A80型スープラ維持費の内訳 A80型スープラの維持には、燃料代、自動車税、車検費用など、さまざまな費用がかかります。ここからは、A80型スープラを所有する際にかかる維持費の内訳を解説します。 燃料代 A80型スープラの燃費は、10・15モードで7.6km/L〜8.9km/L(1993年モデル)となっています。 1ヶ月に1,000km走行するとした場合、燃料は112L〜131L必要です。1Lあたりのガソリン単価が175円の場合、1ヶ月あたりの燃料代は1万9,600円〜2万2,925円。1年に換算すると23万5,200円〜27万5,100円となります。 自動車税 自動車税は、エンジン排気量によって税額が変わります。A80型スープラはエンジン排気量が3.0Lで、初年度登録から13年以上が経過している場合、税額が5万8,600円となります。 任意保険 A80型スープラの自動車保険料についてみてみましょう。ここでは次の条件で自動車保険料を算出します。 【条件】年齢:30歳等級:6等級使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):5,000万円車輌保険:なし 上記の条件でシミュレーションしたところ、自動車保険料は年間約6万1,000円でした。ただし、この保険料には車輌保険が含まれていません。そのため、車輌にトラブルがあったときに保険が適用できない点に注意しなければなりません。 車検 車検費用についてみていきましょう。 【ディーラー車検の場合】 自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)※2023年時点の保険料自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)※車輌重量1.5tの場合、初年度登録から18年以上経過した場合の税額で算出印紙代:1,800円車検基本料金:6万円(点検・検査・代行費用)合計:11万7,250円 ※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します A80型スープラは、初年度登録から18年以上経過しているため重課の対象となります。そのため、重量税の税額が高くなっています。 メンテナンス費用 A80型スープラのメンテナンスには、次のような項目があります。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液・冷却水の補充・エアコンフィルターの交換・ヘッドライトのバルブ交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換など メンテナンスには、年間10万円程度の費用がかかります。また、タイヤ交換をしたときは、追加で10万〜20万円程度かかると考えておくとよいでしょう。 A80型スープラの年間維持費はいくら? A80型スープラの年間維持費は以下のとおりです。 ・ガソリン代:23万5,200円〜27万5,100円・自動車税:5万8,600円・任意保険:6万1,000円・メンテナンス費:10万円〜20万円・車検:5万8,625円(2年毎のため11万7,250円の半額分)合計:51万3,425円〜65万3,325円 上記は、車を維持するために1年でかかる最低限の費用です。車をローンで購入した場合や月極駐車場を契約する場合は、別途ローンの支払いや駐車場代がかかります。 A80型スープラの維持費が高いと思った時の対処法 A80型スープラの維持費は、年間50万円ほどかかることがわかりました。また、A80型スープラは年式が新しいスポーツカーよりメンテナンス費用がかかる可能性が高いため、予定外の費用がかかることがあるかもしれません。 そのため、維持するのが大変だと感じる方もいるのではないでしょうか。A80型スープラの維持が大変だと感じたときは、手放すことも検討するとよいでしょう。 直列6気筒ツインターボエンジンを搭載する国産スポーツカーのA80型スープラは、生産が終了した現在でも高い人気を誇っています。そのため、高額で買い取ってもらえる可能性があります。 もし、A80型スープラを少しでも高く売りたいのであれば、旧車の査定や買取を専門としている旧車王がおすすめです。A80型スープラの売却をお考えの際は、ぜひ旧車王にご相談ください。  

MR-Sはエンジンスワップで最強スポーツカーに生まれ変わる! スワップにおすすめのエンジンもあわせて紹介
旧車売買の豆知識 2024.01.15

MR-Sはエンジンスワップで最強スポーツカーに生まれ変わる! スワップにおすすめのエンジンもあわせて紹介

トヨタ MR-Sは、軽量ボディにMRレイアウトというスポーツカーに必要な要素を備えた理想的な2シーターのオープンスポーツカーです。しかし、唯一の弱点は非力なエンジンパワーと言われています。そこで、有効なチューニングメニューとして挙げられるのが、エンジンスワップです。軽量なボディと相まって、名車MR2にも引けを取らないパワフルなマシンに仕上げることができます。 今回は、MR-Sの魅力を最大限に引き出せるエンジンスワップについて詳しく解説します。 名車MR2の後継車として登場したMR-S トヨタ MR-Sは、1980年代から生産されていたMR2の後継車です。ライトウェイトなボディだけではなく、国産唯一のMRレイアウトを採用したオープン2シーターという点でもスポーツカー好きの心を惹きつけました。まずはそんなMR-Sの魅力について詳しく見ていきましょう。 唯一の国産オープン2シーターMRスポーツカー トヨタ MR-Sは、1999年に発売されたライトウェイトスポーツカーです。同年に販売が終了したMR2の後継車種として登場し、2シーターのオープンカーにMRという、当時の国産大衆車にはないユニークな存在でした。(MRとしては同時期にホンダ NSXが販売されていたが基本パッケージはクーペ) 国産量産車として初めて、シーケンシャルマニュアルトランスミッションを搭載し、スポーツカーとして意欲的に仕上げられています。内装も独立配置されたメーターや本革巻き3本スポークステアリングなど、スポーツカーならではの満足感を十分に得られるクルマです。 軽量安価でベース車両として最適 MR-Sの最大の特徴は、軽量コンパクトなパッケージングです。コンパクトカー“ヴィッツ”の基本コンポーネントを流用したプラットフォームに1.8Lの1ZZ-FE型エンジンを搭載し、車重は1tを切るわずか970kgに抑えられていました。(安全装備の変更により最終的に1,020kgに増加) また、登場時の新車価格は200万円を切り「MR」「オープン」「スポーツカー」という要素を考えると破格の設定でした。軽量なうえに安価、チューニングのベース車両として、MR-Sは最適な条件をそろえたクルマです。 エンジンスワップでMR-Sを高性能化 MR-Sは、エンジンスワップによってさらに戦闘力の高いマシンに生まれ変わります。加えて、純正で搭載されている1ZZ-FEエンジンの後継エンジンなら、作業も比較的容易です。 MR-Sのエンジンスワップ事情について詳しく紹介します。 MR-Sはエンジンスワップ例が多い MR-Sの弱点は、搭載された1ZZ-FE型エンジンの最大出力が140馬力とやや非力な点です。しかし、車両そのものが安価なこともあり、エンジンを載せ替えて乗っているユーザーも少なくありません。 軽量なMRレイアウトというスポーツカーとして理想的なパッケージングは、チューニングベースとしても人気です。、ホンダ製2リッターVTECのK20型エンジンや同じトヨタ製の3S-GTE型エンジンに載せ替えたチューニングカーが作られています。 名機3S-GEの正統な後継エンジン2ZZ-GE MR-Sに載せ替えるエンジンとしておすすめなのは、2ZZ-GE型エンジンです。2ZZ-GE型Jはトヨタのスポーツエンジンの名機、4A-GEと3S-GE型エンジンの後継機として開発されました。連続可変バルブタイミング・バルブリフト機構(VVTL-i)を搭載していて、わずか1.8Lで190馬力を発生するハイパフォーマンスエンジンです。 最終型のMR2に搭載された3S-GE型エンジンが、2.0Lで200馬力(NA)ということを考えると、ほぼ同等のパワーを200ccもダウンサイジングしたエンジンで実現していることになります。 MR-Sの車重が1tとして、190馬力の2ZZ-GE型エンジンを搭載した場合のパワーウエイトレシオは約5.26kg/PS。(1ZZ-FE型エンジンの場合は7.14kg/PS)最終型MR2が約5.1kg/PS(ターボ5MTモデル)であることを考えると、公道で気持ちよく走るスポーツカーとしては十分なパワーです。 また、2ZZ-GE型エンジンはMR-Sに搭載されている1ZZ-FEをベースに開発されているため、大規模な加工をせずに比較的簡単に載せ替えられます。 MR2と同等性能をより年式の新しいクルマでしかも安価に手に入れる 国産MR車両として人気の高いMR2。しかし、MR2は1999年に製造終了しており、最終型でもすでに20年以上が経過しています。また、中古車価格もMR2のほうが高く、多くが300〜400万円前後、大手中古車情報サイトでもっとも高いものは、1997年式のSW20型MR2で695万円の値がついていました。 一方、MR2と入れ替わりに登場したMR-Sの販売は2000年代以降が中心で、最終型は2007年式です。中古車価格も100〜200万円台が中心で、もっとも高い車両でも約300万円。100万円以下と価格を押さえた車両も複数確認できたため、エンジンスワップをする前提であれば、あえて安い個体を購入するのもおすすめです。 MR2に比べて10年前後も高年式で、公道で気持ちよく走るには必要にして十分なパワーを安価に実現できるMR-Sのエンジンスワップをぜひ検討してみてくださいね。 ※価格や経過年数は2022年12月記事執筆時のもの

60フェイスへのカスタムも人気のランクル80! クロカン車の地位を築いたモデルの魅力に迫る
旧車売買の豆知識 2024.01.05

60フェイスへのカスタムも人気のランクル80! クロカン車の地位を築いたモデルの魅力に迫る

クロスカントリー車として70年以上の歴史を誇る、トヨタ  ランドクルーザー。なかでも、伝統のスタイリングを色濃く残した60系(以下「ランクル60」)と、現在の旗艦モデルにつながる80系(以下「ランクル80」は今でも高い人気を集めています。 そして、両車の人気の高さから「ランクル86」と呼ばれるカスタムが生まれました。ランクル80にランクル60のフロントマスクを移植するというものです。そこで今回は、ランクル60と80、それぞれの魅力をたっぷりと紹介します。 ファンの間で人気の「ランクル86」 「ランクル86」は、ランクル60のスタイリングはもちろん、ベースのランクル80の人気も高かったことから生まれました。レトロ感あふれるスタイリングを持ちつつ、高い性能をもつカスタムカーです。 ファンを魅了するランクル60と80の概要を紹介します。 ランクルの歴史を変えた60系 ランドクルーザーシリーズは、現在3系統が展開されています。もともとのコンセプト通りのクロスカントリー車、業務用などのヘビーデューティーに対応するヘビー系とその簡易版ライト系、そして旗艦モデルのステーションワゴンです。 ランクル60は、旗艦ステーションワゴンの事実上の最初のモデルでした。これまでの実用車から乗用車に舵を切り、普段使いしやすいスタイリングとラグジュアリー志向のインテリアに生まれ変わります。実用車以外のニーズを掘り起こし、新たなファンを獲得したモデルがランクル60です。 正統進化で高級SUVの方向性を確立したランクル80 実用車から乗用車へ舵を切ったランクルは、1989年末に正統進化した後継モデルを発表します。発表わずか2ヶ月前、1989年の東京モーターショーで初披露されたランクル80です。主戦場である北米、中東、オーストラリアに向けて、先代のランクル60よりもボディを一回り大きく設計。さらに、内外装の質感を向上させ、装備も現代的になったランクル80は、高級SUVという方向性を確立しました。 4WDシステムをフルタイムに変更し、サスペンションに乗用車同様のコイルスプリングを採用するなど街乗りでも高いパフォーマンスを発揮できるように開発されています。 ランクル60の根強い人気から広まったランクル86 初代ランクルから受け継がれた、丸目ヘッドライトのフロントマスクは現在でも多くのファンの支持を集めています。しかし、ステーションワゴン系統では、ランクル60を最後に姿を消し、角型の大型ヘッドライトにスタイリングを変更しました。 一方で、高級志向で装備も現代的なランクル80に対し、まだ実用車の性格を色濃く残すランクル60は不便な面もあります。また、年式の古さから故障のリスクや補修の際の部品の確保という面でも決して維持しやすいクルマとはいえません。 そこで、ランクル80に60の丸目ヘッドライトを移植するカスタムが、ユーザーの間で人気になりました。両車の型式から「ランクル86」とも呼ばれるほど、定番のカスタムメニューです。 60から大幅な進化を遂げたランクル80の魅力 ランクル86が人気のカスタマイズメニューなのは、ランクル80の乗用車としての性能や内外装の質が高かったためです。ランクル60よりもクルマとして劣っていれば、わざわざフロントマスクを移植する必要はありません。 クロスカントリー車として生み出されたランクル本来の性能を高めつつ、高級SUVとしての性格も強めたランクル80の魅力を紹介します。 高級SUV路線へシフトチェンジ ランクル80へのモデルチェンジで、完全に高級SUVへ路線変更しました。前モデルのランクル60で実用車から脱却しましたが、まだ実用車としての側面が色濃く残っていました。ランクル80では、実用車の側面を完全に払拭。旗艦モデルに相応しい車格に仕上がりました。 曲線を多用したスタイリングは、乗用車として違和感のないものになり、ランクル60よりも一回り大型化したボディサイズと合わせて高級車の風格をまといます。フルトリム化した内装は、上質なファブリックや本皮シートを採用。ドアパネルに設置されたアームレストが布張りとなるなど、ヘビーデューティー車からの完全な脱却を匂わせます。また、エアコンやオーディオなどの快適装備も充実させ、「四駆のクラウン」とも呼ばれるほど高級感あふれる仕上がりでした。 本質の悪路走破性もしっかりと向上 乗用車としての乗り心地の追求から、サスペンションをコイルスプリングに変更。しかし、単なる乗り心地だけではなく、ランドクルーザー本来の性能面も追求して開発されています。構造がシンプルで耐久性の高い、これまでのリーフスプリング式をも超える耐久性と走破性を兼ね備えていました。 そして、高い悪路走破性を支える心臓部、エンジンが大幅にパワーアップしたのもランクル80の魅力の一つです。当時のランドクルーザー史上最強の直列6気筒4.5Lエンジンを投入。最大出力215PS(4,600rpm)、最大トルク38.0kg・m(3,200rpm)を発生し、大型になったボディをどんな環境にも運んでくれました。 リセールバリューの高いランクル80 ランドクルーザー自体が人気の高い車種であるためで、モデルを問わず高いリセールバリューが維持される傾向にあります。特にランクル80は、大きな転換点だった車種だけに価格も大きく崩れていません。 また、60フェイスにカスタムしてもデザイン的な違和感がほとんどないのもランクル80が人気の理由です。スタイリングとしては今もなお根強いファンのいる60フェイスにカスタムしたランクル80であれば、状態によっては査定額があがる可能性もあります。 旧車王では、ランクル80や60、60顔の「ランクル86」の買取実績も豊富です。ランクルがお手元にある方は、ぜひ一度旧車王にご相談ください。※価格や経過年数は2023年4月記事執筆時のもの

これぞシンプルイズベスト!?リーフスプリングのメリットとデメリット
旧車売買の豆知識 2024.01.04

これぞシンプルイズベスト!?リーフスプリングのメリットとデメリット

リーフスプリングはサスペンション形式の一種で、オフロード車や商用車を中心に多く採用されています。時代の流れとともに採用する車種が減少しつつあるものの、オフロード車を中心に今でも一定の人気があるサスペンション方式です。今回はそんなリーフスプリングの構造や特徴、リーフスプリングが採用された代表的な車種をご紹介します。 リーフスプリングとは リーフスプリングとは数枚の鋼板を重ね合わせた“板ばね”のことで、湾曲した鋼板が元に戻ろうとする力を利用してサスペンションの役割を果たします。 構造がシンプルで壊れにくいことから、商用車ではいまだに主流のサスペンション形式です。また、オフロード車でも多く採用されてきましたが、オフロード性能よりも快適性が求められるようになった現在ではほとんど使用されていません。 リーフスプリングは、板ばねのほかにシャックルという部品で構成されています。シャックルは板ばねの片側先端に取り付けられており、前後に動くことで板ばねの長さ変化を吸収しています。板ばねの長さや枚数、シャックルの長さを調整することでカスタマイズも可能です。 リーフスプリングはリジッドアクスルと合わせて使用される場合が多く、その際にはリーフリジッドと呼ばれることもあります。 リーフスプリングが採用された代表車種 現在、乗用車には主にコイルスプリングが採用されています。過去にはリーフスプリングを採用した乗用車も存在していましたが、今では商用車を除き、リーフスプリングを採用したモデルは新車で購入できません。 ここからは、今でも中古車として高い人気を獲得しているリーフスプリングを採用した車種をご紹介します。 スズキ ジムニー 軽オフロード車として人気のあるスズキのジムニーでは、1970年に初代LJ型が発売されてからJA11型まで前後ともリーフスプリングが採用されていました。 1995年にはJA11型はビックマイナーチェンジを受け、JA22型、JA12型へと進化すると共に、前後コイルスプリングへ変更されています。その後、3代目ジムニーであるJB型には前後コイルスプリングが採用され、同時に丸みを帯びたデザインとなりました。 クロカンやトライアル競技でもJA型のジムニーが活躍しています。エンジンパワーよりもサスペンションが命となるオフロード競技ではJA型ジムニーが上位を独占することも多く、その走破性は今でも健在です。 最後のリーフスプリング採用車であるJA型ジムニーは、そのレトロなスタイルも相まって中古車としても高い人気を獲得しています。20年以上古い軽自動車でありながら、状態のいいものだと100万円を越える取引も珍しくありません。 トヨタ ランドクルーザー 長い歴史を持つランドクルーザーも、長年リーフスプリングを採用してきた車種です。ランドクルーザーの起源となるトヨタジープBJから「ナナマル」の愛称で知られる70シリーズのランドクルーザーまで、リーフスプリングが採用されていました。 70シリーズのランドクルーザーは1999年のマイナーチェンジを受けるまで、前後リーフスプリングが採用されていましたが、次期モデルの80シリーズからは前後ともにコイルサスペンションのコイルリジッド方式となっています。 最後のリーフスプリング採用車である70シリーズのランドクルーザーは、今でもオーストラリアとアフリカの一部で新車が販売されています。1984年のデビューから基本設計を変えずに販売され続けている理由は、「必ず帰ってこられる信頼性」が重要視されているからにほかなりません。 快適性やファッション性よりも、耐久性が求められる70シリーズのランドクルーザーだからこそ、長年に渡ってリーフスプリングが採用されているのです。 リーフスプリングのメリットとデメリット 長らく人々に愛されたリーフスプリングですが、今では商用車の一部にしか採用されていません。ここではリーフスプリングが使われなくなった理由と、そのメリット・デメリットをご紹介します。 リーフスプリングのメリット リーフスプリングのメリットは、耐久性に優れ構造がシンプルである点です。 上記でもご紹介したジムニーやランドクルーザーは、過酷な環境で使用される場合が多いモデルです。故障しにくく万が一トラブルが起きた際にも部品の入手が容易であることも重要なため、構造がシンプルで、部品の汎用性の高いリーフスプリングが採用されてきました。 また、リーフスプリングとリジッドアクスルの組み合わせでは、ホーシング(駆動系を収めるケース)の位置決めをリーフスプリングが兼ねています。そのため、部品点数が少なく、コストダウンを実現すると共に部品一つ一つの剛性も確保できます。 リーフスプリングのデメリット リーフスプリングはオフロードでの信頼性が高いものの、乗り心地が悪い点がデメリットです。 板ばね自体が重いため、どうしても重量が増えてしまいます。それは単純な車両重量だけでなく、“バネ下重量”が増加するということであり、これがリーフスプリング最大の弱点です。バネ下重量が増えるとサスペンションの動きが悪くなり、オンロードでは操縦安定性も低く、速度の上がるような場面では不安を感じる原因になります。 オフロードでは絶大な信頼性を持つリーフスプリングも、日常づかいでは不便に感じることが多く、そのことが乗用車で採用されなくなった大きな要因です。 まとめ リーフスプリングはその頑丈さと硬派な乗り味から、悪路の走破性を重視するオフロード車では今でも人気の高いサスペンション方式です。 しかし、SUVが全盛の昨今では、硬派な悪路の走破性よりも快適性やオンロードの操縦安定性が求められています。そのため、商用車を除いて、今後販売される新型車でリーフスプリングを採用した車種が登場する可能性は低いでしょう。  

今が買い!?996・997型ポルシェ911で注意したい“インタミ問題”とは?
旧車売買の豆知識 2023.12.29

今が買い!?996・997型ポルシェ911で注意したい“インタミ問題”とは?

996・997型のポルシェ911は、ポルシェの中では比較的手が出しやすいモデルだと言われています。そんな996・997型の購入を検討する中で、エンジンの故障である“インタミ問題”を気にする方も多いのではないでしょうか。ハードルが低いとは言え、ポルシェの中古車は決して安くありません。インタミ問題が怖くて、購入を躊躇している方も少なくないと思います。そこで今回の記事では、996・997型911の特徴とインタミ問題について詳しく紹介します。 996・997型ポルシェ911とは ポルシェ911は、世界中のスポーツカー好きから愛されていると言っても過言ではないほど人気のモデルです。プレミアムスポーツカーらしく中古でも簡単に購入できる価格ではありませんが、そんなポルシェ911の中でも比較的手を出しやすいと言われているのが996・997型の911です。 まずは、996・997型それぞれどんな特徴があるのか紹介します。 初の水冷エンジンを搭載した996型(1998~2004) 996型のもっとも大きな特徴は、水冷化されたエンジンです。 初代の901型が登場した1964年から、911には一貫して空冷式の水平対向6気筒エンジンが搭載されてきました。しかし、排気ガスや騒音の規制に対応するため、1997年に登場する996型から水冷式に変更されます。 もう一つ大きな変化と言えるのが、衝突安全のために拡大されたボディサイズです。それまで「ポルシェを着る」と表現されていたタイトな内装から一転、ボディサイズの拡大に伴って車内空間にも余裕が生まれました。 これらの変更点はコアなポルシェファンにとって歓迎できるものではありませんでしたが、水冷化でオーバーヒートの心配が軽減し、室内が広くなったことで日常の使い勝手は向上しました。その結果、あまり911に興味を示さなかった新たなファン層の獲得に繋がったのです。 現代のスポーツカーへ進化する997型  996型のあとを受け、2004年に997型がデビューします。996型では不評だった涙目型のヘッドライトを廃止し、911伝統の丸型に変更されました。しかし、骨格やエンジンの基本設計は996型を継承しており、実質的な変化はそれほど大きくありません。997型が大きな進化を遂げたのは、2008年のマイナーチェンジのときです。 まず、996型で採用されたティプトロニックSを廃止し、いわゆるツインクラッチを持つPDK(ポルシェ・ドッペル・クップルング)に変更されました。さらにNAモデルには新開発された直噴エンジンを搭載し、カレラの最高出力は325馬力から345馬力に向上しています。 最後の空冷式エンジンを搭載する993型911まで、どちらかと言えばハードで玄人向けのスポーツカーと思われてきました。しかし、996型で伝統の空冷式エンジンに別れを告げ、997型で今では当たり前のツインクラッチ式PDKを採用することで、誰でも乗れるスポーツカーへと進化したのです。 996・997型911の“インタミ問題”とは 高額な値段で取引されるポルシェの中でも、996型と997型の911は比較的手が出しやすい価格で推移しています。しかし、安いからには“それなりの理由”があるもの。その最たる理由として挙げられるのが、“インタミ問題”です。 インタミとはインターミディエイトシャフトの略で、クランクシャフトの下部に位置するエンジン内部の部品です。911に搭載されている水平対向6気筒エンジンは、左右3気筒ずつシリンダーヘッドが分かれており、インターミディエイトシャフトとチェーンを使って、クランクシャフトの回転を左右バンクにあるカムシャフトに伝えています。 エンジンの仕組み上、クランクシャフトとカムシャフトは必ず決められた位置関係になければなりません。その為、緩みがないよう、チェーンにはかなりの張力が掛っています。真の問題はインターミディエイトシャフトそのものがダメなのではなく、支えているベアリングの強度不足です。このシャフトを支えるベアリングが破損すると、最悪カムシャフトとクランクシャフトの位置がずれ、吸排気バルブとピストンがぶつかり、エンジンが壊れてしまいます。 つまり、インターミディエイトシャフトがあるからダメなのではなく、強度不足のベアリングがダメというのがインタミ問題です。 万が一壊れてしまった場合、最悪エンジン本体が壊れてしまう可能性があり、修理費は高額になります。そうなれば当然買うことを躊躇してしまいますが、実はそれほど心配する必要はありません。 中古車で996・997型ポルシェ911を探すなら年式に注意 インタミ問題が関係しているのは、2002年~2004年の996型後期と2004年から2008年までの997型前期のみです。しかも、NAのカレラだけであり、ターボやGT2、GT3は該当しません。 もちろん、997型でもっとも高年式を狙ったとしても10年以上前の中古車であるため、年式相応の故障リスクはあります。しかし、996型なら前期、997型なら後期から選べばインタミ問題を気にする必要がありません。 また、上記の問題に該当する車両は、ポルシェジャパンによるサービスキャンペーンの対象です。並行輸入車ではなく正規ディーラー車であれば、対策済みの部品に交換されているため心配はいりません。 中古車を購入する場合は、正規ディーラー車でサービスキャンペーンを実施しているか確認しましょう。万が一対策されていなくとも、購入後正規ディーラーで対応してくれます。 リスクを許容できるなら購入を検討すべし 筆者をはじめ、多くのクルマ好き、スポーツカー好きにとってポルシェ911は特別な一台です。「いつかはポルシェ!」と思っている方も少なくないと思います。 996型の中古車相場は、大手中古車販売サイトで420万円前後。997型は同じサイトで670万円前後で掲載されています。最後の空冷式である993型が1100万円前後、新しい世代の991型が1500万円前後であることを考えると、高いとは言え手が出しやすい価格です。 「最新のポルシェは最良のポルシェ」と言われるものの、どんなに古くてもその乗り味やエンジンフィールはポルシェです。もちろん年式としては古いため、輸入車の中では壊れ難いと言われるポルシェであっても消耗品の交換とこまめなメンテナンスは欠かせません。 今回紹介したインタミ問題を良く調べ、古いクルマであるという一定のリスクを許容できるのであれば、996・997型911は十分購入を検討する価値があるポルシェです。

「草ヒロ」とは!?生まれる理由や違法性について解説します
旧車売買の豆知識 2023.12.29

「草ヒロ」とは!?生まれる理由や違法性について解説します

草むらのヒーロー、通称「草ヒロ」をご存じでしょうか。草むらや山中、空き地などに放置されている廃車を指す言葉です。特徴として、ボディが錆で覆われていたり生い茂った雑草にくるまれたりしています。SNSで一部ユーザーから人気を博している一方で、社会的に問題視されている存在です。本記事では、草ヒロの概要と問題点について解説します。 そもそも草ヒロって何? 草ヒロは自動車雑誌「ノスタルジックヒーロー」(芸文社)の投稿コーナー「草むらのヒーロー」が語源とされています。ボロボロに朽ち果て放置された不動車の写真を紹介する企画でした。草ヒロ写真は、どこかさみしげな雰囲気がノスタルジーな印象を読者に与え、一部のクルマ好きやレトロ好きからの支持を得ています。 どうして草ヒロが生まれるのか 愛車に乗らなくなった場合、多くの方は「売却」または「廃車」にしますよね。そのため、手元から離れるケースがほとんどです。しかし、一部の方は私有地に乗らなくなったクルマを放置しているようです。このようなクルマが草ヒロになっていきます。 草ヒロに違法性はないの? クルマの処分には、法的に定められた手続きを踏まなければなりません。家庭ゴミの捨て方とは大きく異なります。一般的に乗らなくなり、買い手がつかないものはスクラップされますが、草ヒロは問題ないのでしょうか。ここからは合法草ヒロと違法草ヒロの違いを解説します。 合法草ヒロとは 草ヒロは全てが違法なわけではありません。合法的な草ヒロも存在します。下記の条件が全て当てはまるものは合法草ヒロです。 ・ナンバーが返納されている・廃車手続き(一時抹消)が済んでいる・私有地で草ヒロになっている 違法草ヒロとは 前項で挙げた条件が一つでも当てはまらないものは違法の草ヒロです。法律違反になってしまうので注意しましょう。なぜ違法になってしまうのか、その理由について解説します。 ナンバープレートがついたまま放置されている クルマのナンバープレートはオーナーの所有物ではありません。国や地方公共団体から交付される借り物です。クルマを廃棄する際は「道路運送車両法 第二十条 自動車登録番号標の廃棄等」に定めがある通り、適切な手順を踏んでナンバープレートを返納しなければなりません。廃車にしたのにナンバープレートがそのままにしてある状態は違法です。 廃車手続きが済んでいない 廃車手続きには「永久抹消」と「一時抹消」があります。永久抹消は二度とクルマを使用しない場合の手続きで、クルマを解体しなければなりません。一時抹消はクルマを長期間使用しないけれど、再度使用する可能性がある場合の手続きです。抹消期間中は車検が切れ公道走行ができない代わりに自動車税は課税されなくなります。もし抹消手続きが済んでいない場合は車検を受けて自動車税を納めなければいけません。抹消手続きをしないで車検を受けずに自動車税未納のまま草ヒロにしていると違法になります。 私有地以外で草ヒロになっている 端的に言うと、不法投棄されて草ヒロになってしまったクルマです。クルマとのお別れ方法は法律で細かく定められています。クルマの不法投棄は​​「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第25条第1項第14号」に違反し、5年以下の懲役(最高)もしくは1,000万円以下の罰金となります。違法性が高く両方が科せられるケースも珍しくありません。いくら草ヒロに憧れていても、私有地以外にクルマを放置して草ヒロにすることはやめましょう。 草ヒロはSNSにアップしないほうが良い? 独特の雰囲気を纏っていて、見かけると思わず写真におさめたくなってしまう草ヒロ。そもそも言葉自体が雑誌の投稿コーナーから生まれたものですが、他人の草ヒロを撮影してSNSなどにアップして大丈夫なのでしょうか。その問題点について解説します。 私有地にある場合は撮影NG 自宅の庭やガレージに保管されている草ヒロをアップロードした場合、建物の外壁や周辺の風景から場所が特定されてしまう可能性があります。場合によってはプライバシーの侵害として所有者から訴えられかねないため、私有地の草ヒロの撮影はやめましょう。また、撮影のために私有地に勝手に侵入する行為も立派な犯罪です。草ヒロの物珍しさに駆られて自分勝手な行動を起こさないよう気をつけましょう。 窃盗の情報源になる場合がある 草ヒロの中には、思わぬ名車や希少車が紛れていたりします。そのため、SNSの写真をもとに窃盗されるケースが少なくありません。何気なくアップロードした写真が犯罪の温床になってしまう可能性があるのです。私有地以外に置かれている草ヒロであっても無闇に情報を発信しないようにしましょう。 草ヒロの取り扱いに困っている自治体・土地オーナーの方へ ノスタルジーを感じる草ヒロですが、何年も放置された車をどうしてよいか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。特に私有地以外に置かれている草ヒロについては非常に対応が難しいです。 近年では、所有者がわからない草ヒロの扱いに頭を抱える自治体も増えてきています。住民からのクレームと、個人の所有物のため勝手に処理できない状況との板挟みで、どうしようもできず結局そのままにしてしまっているケースも多いでしょう。 最大の問題は、草ヒロの所有者がわからないことです。ナンバープレートの有無に関わらず、何年も放置された車の所有者を個人で特定するのは至難の業。草ヒロの対応にお困りの自治体・土地オーナーの方は、「旧車王」にお問合せください。旧車王の長年培った経験から解決できます。交渉、書類の作成から買取、車輌の搬出に至るまで全て対応いたします。放置された不動車・草ヒロの扱いは、ぜひ旧車王にお任せください。 お問合せ先:0120-389-777受付時間9:00~22:00(年中無休)

日産 2代目エクストレイル(T31型)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説
旧車売買の豆知識 2023.12.26

日産 2代目エクストレイル(T31型)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説

エクストレイルといえば2000年に登場し、現在も製造・販売される日産のミドルサイズSUVです。2001年〜2010年までSUV販売台数1位でした。2代目のT31型エクストレイルは比較的安く購入できるため中古市場で人気を博しています。しかしT31型エクストレイルは最終型でも約10年前のクルマ。「古いクルマは維持費が大変そう……」と心配の方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事ではT31型エクストレイルにかかる維持費について解説します。 T31型エクストレイルの特徴 T31型エクストレイルは悪路走破性を高めた2代目のモデルで、「オールモード4X4-i」と呼ばれるシステムを搭載しています。電子制御によって前輪が滑り出す瞬間に後輪へトルクを伝えるシステムで、安定した走りを実現し悪路であっても難なく走行可能です。また、カスタムパーツが豊富で自分だけの1台に仕上げたいユーザーに支持されています。 T31型エクストレイル維持費の内訳 T31型エクストレイルの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 T31型エクストレイルのエンジンは、ガソリン2種類、ディーゼル1種類。それぞれの燃費をみていきましょう。 ガソリン 2.0L:11.8km/Lガソリン 2.5L:10.6km/Lディーゼル 2.0L:13.8km/L 10.15モードのカタログ燃費で比較しましたが、実燃費はカタログ値より1〜2kmほど低くなる場合が多いようです。 ここからは金額をシミュレーションします。2.0Lのディーゼルエンジンでみていきましょう。T31型エクストレイルを通勤で使用して月間1,000km走行した場合、燃料は約83L使用(*1)し燃料代は1万3,271円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合、1年間の燃料代は15万9,260円(*2)ほどです。*1 燃費は12km/Lで算出(実燃費)*2 2023年9月13日の軽油1L当たりの平均価格159.9円で算出 自動車税 燃費に続き、自動車税も2.0Lディーゼルモデルを例に価格を算出しましょう。2023年9月現在、排気量1.5L超~2.0L以下(自家用)の自動車税は3万9,500円/年ですが、T31型エクストレイルの一部個体は車齢が13年を超えます。重課税対象車の自動車税は4万5,400円です。旧車の場合、新車の自動車税と比較すると1年で5,900円も高くなってしまいます。(2019年9月30日以前に新車登録した場合) 任意保険 T31型エクストレイル2.0Lディーゼルモデルの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり車両保険(保険金額):45万円車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約9万8,600円/年でした。車両保険は45万円まで補償されます。 車検 次に2008年式T31型エクストレイル2.0Lディーゼルモデルの車検代についてみていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:4万5,600円(24ヶ月)※初年度登録から13年経過で算出印紙代:2,300円車検料:5万円合計:11万5,550円※車検料は内容、整備工場などにより増減します 今回例に挙げているT31型エクストレイルは、重量税が1.5t超~2.0t以下に区分されます。同区分の現行モデルの多くは自動車重量税が3万2,800円かかりますが、初年度登録から13年以上経過した個体は4万5,600円に重課税されます。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため、車検代は高額になる可能性が高いです。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用をみていきましょう。T31型エクストレイルについては下記の費用がかかってきます。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。T31型エクストレイルのタイヤ交換が発生する場合は追加で数万円かかるケースもあります。 T31型エクストレイル年間維持費はいくら? 維持費の内訳をみてきましたが、T31型エクストレイルの場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額をみていきましょう。 <自家用車登録のT31型エクストレイル年間維持費>ガソリン代:15万9,260円自動車税:4万5,400円任意保険:9万8,600円車検:5万7,775円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:5万円合計:41万1,0353円 月額では3万4,250円ほどかかります。通勤で使用しない場合はガソリン代と任意保険料を下げられます。ローンで購入した場合はさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。 T31型エクストレイルの維持費が高いと思った時の対処法 旧車の維持には自動車税、重量税が重課税されるため費用がかさんでしまいます。もし、T31型エクストレイルの維持費が高いと思ったら、手放しを検討してみてはいかがでしょうか。 ※2023年9月13日時点のデータです

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