「車売却ってそもそもどんな流れなのか」「車の相続について相談したい」など車売却をご検討の際に出てくる悩みに無料でお答えいたします!
【相談例】
● 車売却のそもそもの流れが分からない
● どういった売り方が最適か相談したい
● 相続で車を売りたいけど売り方が分からない
● 二重査定や減額について知りたい
など
2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられたため、自動車免許の取得と同時にローンを組んで車の購入を検討している人もいるでしょう。この記事では、未成年が車のローンを組むときに保証人が必須かどうか、誰を保証人にすればよいのかを解説します。未成年でなくても保証人が求められるケースや、保証人を用意できない場合の購入方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 未成年は保証人なしで車のローンは組めない 18歳以下の未成年は、保証人なしで車のローンは組めません。成人していても、大学生や専門学校生であれば保証人が必要です。学生の本業は学業であり、安定した収入がないとみなされます。一方で正社員として勤務しながら、学校に通っている場合は会社員とみなされるため、保証人が不要になるケースもあります。 未成年が車のローンを組むときの保証人の条件 未成年が車のローンを組む場合は、両親のどちらかを保証人にする必要があります。両親では難しい場合、兄弟や親戚を保証人として立てることができます。保証人は親族以外も認められますが、トラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。 保証人を用意しても車のローンを組めないケース 保証人を用意しても車のローンを組めないケースがあります。それぞれのケースを解説するので参考にしてください。 保証人の収入が安定していない 保証人の収入が安定していないと、ローンを組めない可能性があります。ローンは数年にわたって返済するため、収入金額だけではなく安定しているかどうかも重要です。事業が安定した会社で長年、正社員として働いている人は評価されやすいでしょう。一方で保証人が契約社員や派遣社員、アルバイトの場合はローンを組めない可能性が高いです。また保証人の収入が少なく、年によって収益の変動が激しい個人事業主も、ローンを組めないケースがあります。 金融事故の履歴がある 用意した保証人が金融事故を起こしている場合も一定期間はローンを組めません。そのためローンブラックではない保証人を用意する必要があります。また金融事故を起こしていない保証人が用意できない場合は、成人するまで待つしかありません。成人するまでローンを組まずに貯金を増やし、借入金額を減らすことで月々の支払いの負担も減らすのも1つの方法です。 未成年でなくとも保証人を求められるケース ローンを組む人が未成年ではなくても、保証人を求められるケースがあります。該当する場合は保証人を用意しないとローンを組めない可能性があるため、参考にしてください。 アルバイト・パートなど非正規雇用 未成年でなくても、アルバイトやパートなどの非正規雇用の場合、ローンを組めないケースがあります。非正規雇用とは、契約社員や派遣社員など、会社が定めた期間のみ働く人です。安定した収入が見込めないので、返済能力があるとみなされません。そのため雇用形態がアルバイトやパート、非正規雇用の場合は、ローンを組めない可能性があります。 携帯料金やローンの滞納などがある 携帯料金やローンの滞納などがある場合も、ローンを組めないケースがあります。ローン会社は他の支払い状況をもとに、融資したお金をきちんと返済してくれるか判断します。携帯料金や他のローンの支払い状況も大きく影響するため、注意が必要です。 また延滞の記録は、信用情報機関に登録され、5年間履歴が残ります。そのため支払いを延滞してから、5年以上経過している場合は、ローン会社から悪い評価をされないでしょう。加えて情報開示をして、自分の信用情報を確認することも可能です。数千円で情報開示ができるため、気になる人はぜひ利用してみてください。 保証人を用意できない場合に車を購入する方法 続いて、保証人を用意できない場合に車を購入する方法を解説します。保証人の用意ができない人は参考にしてください。 自己資金だけでなんとかする 保証人を用意できない場合、自己資金だけで車を購入する方法があります。ローンは借金と同義のため、自己資金だけでなんとかする気持ちを持つことも重要です。またローンは利子がつくので、結果的に多くお金を払うことになります。そのため、なるべく自己資金だけで車を購入するのがよいでしょう。 親から贈与を受ける 保証人の用意ができなくてローンを組めない場合は、親から贈与を受けることも選択肢の1つです。しかし贈与を受けると、贈与税が発生するケースがあります。贈与税とは、個人から財産をもらったときに発生する税金です。贈与税は、1年間で110万円を超える贈与を受けた場合に、超えた額に対して発生します。税金が発生することを踏まえたうえで、贈与を受けるようにしましょう。 安い車を選ぶ 借入金額を低くし、中古車などの安い車を選べば、保証人を用意しなくてもローンを組める可能性があります。ローンは「収入が低いから通らない」とは限りません。収入や雇用形態、信用情報が大きく影響しますが、借入金額が収入に見合っていれば通る可能性もあります。そのため安い車なら、保証人を立てずにローンを組めるでしょう。頭金を用意し、さらに借入金額を低くすれば、ローンを組める確率が高くなります。まずは中古車などの安い車を、少しずつカスタマイズして育てていくことも、視野に入れるとよいでしょう。
自動車を売買したときには新しい買主が名義変更をする必要があります。名義変更に関する疑問や手続きに関する対応方法や注意点をまとめました。車を売却したのに買主が名義変更しない場合やこれから車を購入される方、売却を検討されている方はぜひ参考にして下さい。 名義変更してくれない車は廃車にできる? 売主が買主に対して名義変更していない車両を廃車することはできません。買主側が名義変更した上で廃車することはできます。売主側が譲渡証明書、印鑑登録証明、委任状などを買主に渡し名義変更を行うのが一般的です。 名義変更の流れ 普通自動車の場合(移転登録)は、各都道府県の運輸支局(陸運支局)で手続きを行えます。必要書類は以下のとおりです。 ・申請書(OCRシート1号様式に記入したもの)・手数料納付書(自動車登録印紙を添付したもの)・自動車検査証(車検有効期限があるもの。タイプAとタイプBの2種類があるので注意が必要です。)タイプA:検査証に所有者と使用者の欄があり、所有者の記載があるもの。所有者欄に記載されている所有者から準備してもらう必要があります。タイプB:検査証に所有者欄がなく使用者のみの記載があり、備考欄に検査証発行時の所有者が記載されているもの。枠外左上の番号欄に5桁の数字の後にアルファベット「B」が記載されているもの。※申請時に旧所有者の登録識別情報が電子化されていない場合、申請書に登録識別情報の記入が必要になる場合があります。※旧所有者に氏名・住所の変更がある場合は変更の事実を証明する書面が必要になります。 ・印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)・譲渡証明書(新旧所有者を記入して旧所有者の実印が押印されているもの)・委任状(本人が直接申請するときは印鑑証明書の印鑑を押印。代理人が申請する場合は記入します。) 軽自動車の場合(名義変更)は、各都道府県にある軽自動車検査協会で手続きを行います。必要書類は以下のとおりです。 ・車検証・新旧所有者の印鑑(認印)が必要です。・住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)・印鑑(登録)証明書※新しく使用者となる方の住所を証明する書面(発行されてから3か月いない)をいずれか1点・自動車検査証記入申請書(軽第1号様式) 名義変更のトラブルを防ぐためのポイント 買主が何らかの事情で名義変更を行わない場合があります。名義変更が行われないと自動車税の請求が届いたり、違反通知が届くなど思わぬ事が起こります。最悪の場合は買主が起こした事件・事故などにより警察から事情聴取されることがあります。こうした売却後のトラブルを防ぐには、売買契約書などで名義変更に関する約束を記載する。また買主が速やかに名義変更するように事前に念書を交わすことが必要です。 【ケース別】名義変更できないときの対処法 通常の手続きでは名義変更できない場合について対処法をご紹介します。 認知症の親の車を廃車する 車の所有者が認知症、アルツハイマー病に罹患した場合には、契約に対する責任能力がないと判断されるため、処分の際には成年後見人を立てる必要があります。成年後見人を立てることが出来れば、成年後見人が車を廃車することができます。 故人の車を廃車する 普通車は資産として扱われるので、廃車を行う前に誰が相続するかを決める必要があります。車の所有者を相続人に変更して相続したのちに廃車手続きを行う必要があります。必要書類は以下のとおりです。 ・自動車検査証・戸籍謄本もしくは戸籍の全部事項証明書など(死亡と相続人全員が判るもの)・自動車検査証記入申請書・遺産分割協議書・印鑑証明書(代表相続人)・代表相続人の実印または本人が来られない場合は委任状・車庫証明・申請書(OCRシート1号)・手数料納付書・自動車税申告書 軽自動車の場合は名義変更を行います。軽自動車は資産として扱われないので、相続の手続きは必要ありません。軽自動車の価格が比較的低いため、相続の際にトラブルにならないと認識されています。故人の名義では遺族であっても廃車にすることはできないので軽自動車検査協会で名義変更を行い廃車手続きをします。 必要書類は以下のとおりです。 ・自動車検査証・住民票(使用者と所有者のもの。発行から3か月以内のもの)・自動車検査証記入申請書・軽自動車税申告書・自動車取得税申告書・使用者の印鑑・所有者の印鑑・旧所有者の印鑑 持ち主が行方不明になった車を廃車する 何らかの事情で持ち主が行方不明になった場合には廃車の手続きはできません。しかし、廃車の解体処理は可能です。車の処理を行い、解体報告を受けたら自動車税事務所に車の解体を行っている事を報告し自動車税の課税保留を行います。 車本体の処分はできますが、所有者の同意がなければ廃車手続きはできず車籍は残ります。しかし、車検切れの状態が3年または5年以上続くと運輸支局から強制的に職権抹消され永久抹消されます。抹消の通知に異議申し立てがない場合、所有者不在の状態で車籍が抹消されます。 放置車両を廃車する 放置車両を勝手に処分すると損害賠償請求される可能性があります。まず持ち主を調べる場合、警察に連絡して持ち主の所在を調べてもらい、事件・事故の有無を確認しましょう。その上で持ち主に車両の引き取りを要請します。 引き取りに応じない場合は、内容証明郵便を送り、改めて車の撤去を要請します。また放置車両に「何年何月何日を持って撤去致します」など文書を該当車両に張り付け、明示しておく事も必要です。指定の年月日を過ぎても持ち主が現れず、撤去されない場合は司法判断を伺います。 上記内容を実施しても応答がない場合、簡易裁判所で訴訟を起こします。申し出を行った人に所有権を移すと同時に強制執行の申し立てを行い撤去する方法があります。これは時間がかかる上、裁判費用や弁護士費用も用意しなければならないので申し出を行った本人の負担が大変大きいです。 名義変更してくれない場合に起こり得るトラブル 続いて起こり得るトラブルについてご紹介します。売主と買主との意思の疎通が出来ていない場合や買主の不履行によって発生する物です。これらを事前に防ぐために知っておくべき内容を列記しましたので参考にしてください。 自動車税が発生する 4月1日時点での所有車名義人に自動車税が課税されます。これは買主が何らかの事情で名義変更していない場合に起こります。 違反金が発生する恐れがある オービスや駐車違反の場合、登録番号で所有者が割り出され、所有者宛てに違反通知が届くことがあります。この様な場合は警察に事情を説明し、すみやかに買主に連絡を取る必要があります。 捜査対象になることがある 事件や事故により責任問題が起こる場合があります。何らかの犯罪行為があった場合に登録番号や車検証から所有者が事情聴取される場合があります。さらに交通事故などで民事上損害賠償請求される場合もあります。
見る角度や光の加減によって色が変わるマジョーラカラーなど個性的な色のクルマはつい振り返ってみてしまいます。愛車を個性的な色にしたい。色褪せてきた愛車のボディを復活させたい。全塗装をしたいユーザーは以前よりは増えてきました。今回は、全塗装の費用感やメリット、デメリットについて詳しく紹介します。 全塗装の料金は色や工程によって違う 愛車を好みの色に変える全塗装(オールペン)。クルマ好きなら1度はあこがれるカスタマイズの1つです。 しかし、全塗装の料金をみると、なかには軽自動車が購入できそうな金額を提示しているところもあり躊躇してしまうかもしれません。まずは、全塗装の料金相場と料金の内容について詳しく見ていきましょう。 全塗装の料金相場 全塗装の料金は、まず塗装色による違いが大きく、一般的には20〜50万円前後です。塗装色による違いをもう少し詳しく説明すると、ソリッドカラー、メタリック、パールなど、選択する色によって塗料の積層数が変わってきます。 たとえば、クリア塗装の必要のない単純な白や赤といったソリッドカラーの積層数は1層ですが、パール塗装の場合は色の層、パール素材の層、クリアと3層以上の塗装が必要です。 積層数が多くなれば、それだけ手間と塗料が増えるので費用は高くなります。また、元の塗装色と違う色にする場合も、下地処理の手間が増える分、費用が価格が高くなりがちです。 仕上がりはどの程度分解するかで違ってくる ボンネットやトランクの裏側、ドアの内側などもボディと同じ色で塗装されているように、純正の塗装は、ボディ外側だけではなくフレームから塗装されています。 全塗装する場合、ドアやバンパー、ボンネットなどをどの程度まで分解して塗装するかにより、仕上がりの印象が大きく違ってきます。しかし、細かく分解して塗装をすればするほど仕上がりもよくなりますが、内装全てやエンジンに至るまで全ての部品を外してフレームまで塗装をするのは現実的ではなく、費用と時間がかなりかかります。 とくに元の色と違う色に塗装をする際には、どの範囲まで塗装をするのか事前に検討しましょう。 全塗装のメリット 好きな色、美しい塗装面の車には、自然と愛着が湧くもの。全塗装のメリットは何にも代え難い満足感です。 思い入れのあるクルマを純正色で再塗装すれば、新車を購入した際の感動が蘇ります。また、ほかにはない個性的な色に挑戦できるのも、全塗装のメリットです。 劣化した塗装をリフレッシュして新車同様にできる 全塗装というと、純正と異なる好みの色に塗り替えることをイメージしがちですが、純正と同じ色に再度全塗装をすることで、新車時同様の鮮やかな色合いと艶感が復活します。 堅牢な純正の塗装でも、紫外線や酸性雨などの影響でどうしても経年劣化は避けられません。日々見ていると見慣れてしまいますが、新車と比べると違いは一目瞭然です。 また、元と同じ色への塗装であればどの箇所も同色なので、あまり多くのパーツを外すことなく塗装できます。 好きな色でクルマへの思い入れが増す 全塗装最大の魅力は好きな色にできること。中古車で思った色のクルマが入手できなかった場合でも好みの色にできますし、純正に設定のない色に塗装すれば個性を表現できます。 クルマを所有するうえで、ボディカラーは満足度において重要です。好みの色で全塗装をすれば、それだけ愛着を持てるようになります。 全塗装のデメリット 全塗装をするうえで最大のデメリットは、買い取り価格が減額される可能性があることです。オリジナルからの変更ということでカスタムカー扱いになり、色によっては買い取りできない場合もあります。次のクルマの購入資金とするため、少しでも高額でクルマを売りたい場合には全塗装はおすすめしません。 また、全塗装は依頼する工場の実力差が出やすいため、仕上がりや耐久性がイマイチといったこともあります。全塗装をする場合は、事前に十分情報収集をして依頼しましょう。 全塗装をすると査定が下がる場合がある もとと同色の純正色に全塗装をした場合は、査定に影響しないことやむしろ買い取り価格があがる場合もあります。しかし、全塗装をした費用を回収できるほど査定が上がることはほとんどありません。さらに、塗装の質によっては同色への全塗装でも査定が下がる場合もあります。 また、純正から色変更をおこなった場合はカスタムカー扱いになり、価格が下がるどころか色や仕上がりによっては買い取りをしてもらえないことも少なくありません。最終的にクルマを高額で売りたい場合、全塗装を避けたほうが無難です。 塗装の品質に注意 クルマの塗装は職人の腕の差がそのまま出てしまう作業の1つ。下地処理、下塗り、本塗装と後処理のほとんどは手作業のため、依頼先の実績などをよく確認して依頼しましょう。 価格が高ければ高品質というわけではありませんが、全塗装の仕上がりには1つ1つの工程をどれだけ丁寧におこなうかということが重要。かけた時間と手間の分だけ高額になるのが普通で、あまりに価格の安い工場には注意が必要です。 まとめ 全塗装は万人におすすめできるものではありません。しかし、価格やデメリットを理解しているなら、思い切って好みの色に全塗装をすることで、より愛着をもってクルマに乗り続けられます。 全塗装をしたいけれど、デメリットを考えると迷ってしまうかたにはラッピングという手法もおすすめです。 簡単にいうとクルマにフィルム状のシールを貼ることで色を変えることができ、あとから元に戻すこともできます。ただし、施工費用は全塗装とほぼ変わらない金額でありながら、耐用年数が5年ほどと全塗装の半分程度なのでコスパはあまりよくありません。 全塗装をする際は、今乗っているクルマを中古車としてなるべく高く売りたいのか、それとも今よりももっと満足感を持って長く乗り続けたいのかを十分検討することが大切です。
オートマティックトランスミッション。いわゆるATといえばほとんどがトルクコンバーター+ステップ式ATでした。機構が単純で高出力エンジンでも対応できることから、多くの車種で一気に採用が進みます。しかし、高まる燃費性能への要求から次第に他の方式にシフト。そして、近年になり技術が進歩するとともに、トルクコンバーターが再び注目を浴びています。今後ATの主流に返り咲くかもしれない、トルクコンバーターについて詳しくご紹介します。 かつてはATの主流だったトルクコンバーター AT(オートマチックトランスミッション)は、1960年代以降アメリカを中心に急速に普及。 ATの普及を牽引したのがトルクコンバーター+ステップ式AT です。さまざまな形式のATのなかでも、機構が比較的単純で当時の技術でも開発が容易だったことが後押ししました。 トルクコンバーターの仕組み トルクコンバーターは、エンジンとトランスミッションを直接接続せず、流体(オイル)を介してトルクを伝達。エンジンとトランスミッションを物理的にクラッチ板でつながないため、単純な機構でATを実現しました。 エンジンの回転でトルクコンバーター内のオイルをかき回し、その回転力でトランスミッションにつながるタービンを回して動力を伝えます。エンジンの出力とトランスミッションは直接つながっていないため、停車時にクラッチを切る必要もなく、滑らかに発進することが可能です。 トルクコンバーターのデメリット トルクコンバーター最大のデメリットは、伝達ロスが大きいことです。流体で動力を伝達するため、エンジン出力によって流体が動いてトランスミッション側のタービンを回すまでに、どうしてもロスが発生します。また、トルクを伝達する際に一部は熱として液体内に放出されることもロスが発生する一因です。 伝達ロスが大きいと、当然エンジンの性能が十分に発揮されません。ロスの分だけエンジン負荷が上がるので燃費的にも不利になります。また、時間的ロスも発生するため、適切なギアにシフトチェンジするのに時間がかかる点も燃費が悪化する要因でした。 燃費性能重視の風潮からCVTやDCTに置き換わる 環境意識の高まりから、車に求める性能の中でも燃費性能が重要視されるようになると、トルクコンバーターのデメリットを補う新しい技術の投入が模索されるようになりました。そこで開発されたのがCVTとDCTです。 より高効率化を目指して開発されたCVTとDCT 従来のトルクコンバーター+ステップ式ATのデメリットを解消するため、開発された代表的な方式が、CVTとDCTです。どちらも急速に採用される車種が増え、現在でも多くの車種で採用されています。 トルクコンバーターのまま効率を高めたCVT CVTはエンジン出力と車軸を、テーパー状(円錐)のプーリーを介してベルトで接続した変速機です。 テーパー状のプーリーがギアの変わりとなり、ベルトのかかる位置によって変速します。ギアのように段がないので無段階変速機とも呼ばれています。 エンジンとの動力伝達には、従来通りトルクコンバーターを使用する車種が大半です。(一部電磁クラッチを使用した車種もあり)しかし、1速、2速というような通常のステップ式ATと違い、CVTはエンジンを適切な回転数で使用することができるため、特に燃費の向上に効果を発揮します。 伝達ロストスムーズな変速を実現するDCT DCTはデュアルクラッチトランスミッションのことで、奇数段ギアと偶数段ギアそれぞれにクラッチが装備されています。 MTと同じく物理的にクラッチがつながるため、伝達ロスを最小限に抑えることが可能。奇数段ギアのクラッチがつながっている間に偶数段ギアを準備しておき、変速タイミングでクラッチを切り替える仕組みです。 また、マニュアルトランスミッション(以下MT)のペダルを踏んで操作するクラッチと基本的には同じですが、湿式と乾式の2種類の方式が存在します。 技術革新で再び脚光を浴びているトルクコンバーター 近年の技術革新によって、トルクコンバーター最大のデメリットである伝達ロスが大幅に改善されつつあり、一度は見放されたトルクコンバーターは、再度脚光を浴びるようになってきました。 実際にCVTからステップ式ATに再び戻した車種も増えてきています。 CVTとDCTが抱えていたデメリット 夢のATとされたCVTとDCTですが、同時にデメリットも抱えていました。 エンジンの高出力化やより高い燃費性能が求められるなか、そのデメリットが浮き彫りになり始めます。 CVTはベルトで動力を伝達するという仕組み上、高出力エンジンでは滑りが発生してしまいます。また、油圧でプーリーを動かすため一定のエンジンパワーが変速で消費されてしまうのも出力を追求したエンジンにとっては不利でした。 そして、DCTのデメリットは、機構が複雑なため小型化しにくくコストもかかること、不具合が発生しやすいこと。さらに、よりエンジンを効率よく使うため、8速や10速といった多段化が求められるなか、重量と大きさがネックとなったのです。 電子制御の進化でデメリットを解消 トルクコンバーターのデメリットである伝達ロスを軽減する方法として、エンジンとトランスミッションを直結させるロックアップ機構という方法がかねてからあります。しかし、CVTやDCTなみに伝達ロスを軽減するには精度の高い制御が必要で、デメリットの解消とまではいきませんでした。 制御方法が長年課題だったロックアップ機構ですが、技術の進歩によって近年劇的な進化を遂げます。各種センサーによる的確な車両状況の把握、制御コンピューターの高速化による瞬時の動作によって伝達ロスを大幅に軽減することに成功。トルクコンバーターならではの滑らかな発進と高効率を両立しました。 また、トランスミッションの多段化という要求に対しても、従来のステップ式ATは有利。さらに、トルクコンバーター自体は低コストで比較的コンパクトに設計できることもあり、近年トルクコンバーターを採用したステップ式ATの車種が増えてきています。 CVTからトルコンATに戻った車種やあえてATを採用した車種 トルクコンバーターの進化によって、新車にステップ式ATを採用するメーカーも増えてきています。さらに、CVTに一度変更したもののモデルチェンジでステップ式ATに戻る車種も出てきました。 4代目マツダ デミオ マツダ デミオもステップ式ATを再度採用した車種の1つ。2007年に発売された3代目デミオでは省燃費化のためにCVTを初めて採用しました。しかし、2014年の4代目へのモデルチェンジでトルクコンバーターATに戻しています。 新開発の「SKYACTIV-DRIVE」というトランスミッションで、トルクコンバーターをベースに「燃費」「なめらかな発進と変速」「ダイレクト感」を緻密な設計と制御で実現しました。 5代目トヨタ スープラ ドイツBMWとの共同開発で大きな話題となった5代目のトヨタ GRスープラにも、ZF製8速のステップ式ATが採用されています。(姉妹車のBMW Z4も同じ)スポーツカーとして、MTが欲しいというユーザーの要望もあり、2022年4月下旬には6速MTモデルの追加される予定です。 それまでスープラがMTを設定していなかった理由は「速さを追求した」から。つまり、「速さ」という点でMTは非効率で、今やステップ式ATの方が速いのです。 ダイレクト感とレスポンスが重要なスポーツカーにも、トルクコンバーターを用いたステップ式ATが採用されるようになりました。 まとめ トルクコンバーターを用いたステップ式ATから、CVTやDCTに置き換わった大きな理由の1つは燃費性能の向上でした。面白いことに、さらなる燃費性能の向上が求められる現在は再びトルクコンバーター+ステップ式ATが見直されています。 小さく軽量で、いかに動力を効率的に伝達するか?単純な機構による高い信頼性と低コスト、流体伝達による滑らかな発進や変速、多段化の要求にも応えられる省スペース設計。トルクコンバーター+ステップ式ATの組み合わせは、現代の車に求められる変速機の要件を高次元で満たす機構として見直されています。 ハイブリッドや電気自動車など、動力の発生方式による違いや技術革新ばかり注目されがちです。しかし、トルクコンバーターやステップ式ATなど、動力伝達の方式も日々進化。「これからどんな優れた方式出てくるか」ということに注目してみるのも、面白いのではないでしょうか。 [ライター/増田真吾]
昨今、90年代国産スポーツカーの価格が高騰していますが、シビック タイプR EK9も当然高騰しています。実際、弊社では21万キロ走行にも関わらず300万円で買い取りした事例もあります。20年落ち、21万キロ越えとは思えない金額です。なぜここまで高い金額で取引されるのでしょうか?理由を詳しく見ていきます。 シビック タイプR EK9スペックとそのすごさ そもそもタイプRのRはレーシングの頭文字から来ています。そのため、大前提として‘‘走り‘‘が悪いとタイプRは名乗れません。これは開発者側もユーザー側も共通認識になっています。だからこそ、決してその名前に恥じない走りができるように多くの技術がタイプRには詰め込まれています。つまり、ホンダの本気が垣間見えるモデルと言えるのです。 例えばEK9には、B16Bという自然吸気VTECエンジンが搭載されています。自然吸気エンジンにおいて排気量1,000ccあたり、100馬力あれば高性能といわれているなか、このエンジンは当時としては世界最高峰であるリッター当たり116psを叩き出しました。 ホンダはその性能を達成するため、ベースのB16Aエンジンから型式が変わってしまうほど、多くの技術を詰め込みB16Bエンジンを作りあげました。変更点は、熟練職人の手作業によるポート研磨やバルブ類の強化、コンロッドの軽量化、吸排気の流入量を上げるためのチューニングなど多数に及びます。また数値に表れにくい、澄み渡る甲高いサウンドや、気持ちよく高回転まで回るといった官能性の部分にもさらに手を加えました。 さらに走行性能においては、サーキットを走りこむことによってタイプR専用のエアロパーツや足回りを開発しました。そのおかげで走行性能を大幅に上げることができ、結果としてFF車は曲がらないという常識を覆すほど、よく曲がる車に仕上げられました。 EK9にも搭載されたVTECエンジンの仕組みをおさらい VTECとはパワーと環境性能を両立させるための技術のことです。正式名称を「バリアブル (V) バルブタイミング (T) アンドリフト・エレクトリック (E) コントロール (C) システム」と言います。 車は空気をどれだけ多く吸い込めるかがパワーアップの重要なポイントになります。そして、その空気はバルブという部品の隙間から燃焼室に入っていきます。つまりバルブの開く量を変えることで、パワーなどに直結する空気の吸気量を変えることができるということです。そこでVTECは、エンジン回転数に応じて大きさの異なるカムシャフト(リフト量)と油圧ピンで低回転用と高回転用が切り替わるロッカーアームを動かすことにしました。 これは、回転数が低い時は、そこまでパワーを求めていないのでバルブを閉じ目にします。逆に高回転まで回している時はパワーを求めているので、バルブを開きます。したがって、回転数が上がると、VTECの切り替えポイントがあるのです。このポイント(回転数)を超えると、俗に言う「ンバァァァ」という表現をされるエンジンサウンドになります。 VTECエンジンが登場した1980年代半ばとしては、このエンジンはとても革新的でした。実際、VTECエンジン登場後には同様の可変バルブタイミングエンジンが他メーカーでもさらに開発されていきました。その結果、現在では多くのメーカー、車種に搭載されています。その状況をみると、VTECが可変バルブタイミングエンジンの草分け的存在だったといえるでしょう。そんな技術の結晶ともいえるVTECエンジンの最高峰のひとつが、タイプRに搭載されたB16Bなのです。 シビック タイプR EK9がなぜ人気か そして現在のリセール状況について 近年、80~90年代のネオクラシック国産スポーツカーが高騰していることは皆さんも記憶に新しいのではないでしょうか。現代の車にはない、デザインや性能、雰囲気が人気の理由です。もちろん、EK9も例外ではありません。実際に旧車王ではサンライトイエロー、21万キロ走行のEK9を300万円で買取した事例があります。このように、現在EK9は非常に高い買取額が期待できます。 現行シビックタイプRは、ついにターボを採用しました。ターボを採用したことで、これまでよりも更なるパワーを得ることができました。しかし、従来の自然吸気VTECがもつ最大の醍醐味であるエンジンを高回転まで回すことや、甲高いサウンドという楽しみは大幅に薄れました。また、EK9は車体のサイズも扱いやすく、車重もとても軽量です。大きく、重くなった現行車にはない、軽快さがEK9にはあります。しかし様々な規制から、B16BのようなエンジンやEK9の車両サイズでの再販は不可能と考えられます。 しかし、裏を返せば、それだけEK9の価値は高まるばかりだということです。もう二度とEK9は作られないということは、EK9の台数がこれ以上増えることはありません。むしろ減っていく一方です。需要があるのに、供給は減る一方なのです。すると経済学の理論通り当然、価値はどんどんあがっていきます。また、EK9は右ハンドル仕様しか生産されませんでした。よって北米には正規輸出されていません。そのため25年ルール(アメリカでは25年経過した車は輸入規制が大幅に緩和される)が適用される来年2022年には今以上に取り引きが活発になるかもしれません。 スポーツカーを売るのに旧車王がおすすめの理由 歴代のシビックタイプRの中で、EK9は一番人気の高いモデルです。人気車種がゆえ、買取に関する情報が多すぎて、どこに査定を出せばよいか迷っていらっしゃる方も多いかもしれません。 旧車王ならEK9に特化したスタッフがしっかりと査定を行います。EK9は製造終了から20年以上経過しました。今もお乗りのあなたは、きっとEK9に大きな愛情をもっているはずです。そんなあなたの愛情のこもったEK9をぜひ一度見せていただけませんか。必ずや他店に負けない、高価買取を実現してみせます。 旧車を買い続けて20年以上!目利き鑑定士の納得買取なら旧車王https://www.qsha-oh.com/ [ライター/旧車王編集部]
車は世相と技術が反映された製品で、その時代に合わせた装備が搭載されてきました。近年では自動運転、EV化と車は今大きな過渡期にあります。10年後の道路ではどんな車が走っているのか。今後10年で消えるかもしれない装備をみていくと、未来の車の形がより具体的に見えてくるかもしれません。 当たり前は既に変わりつつある車の装備5選 シフトノブ(シフトセレクトレバー)に針が動くスピードメーターなど、これまで当たり前に装備されていると思っているものも、既になくなっている車もあります。 なくなりそうな装備を紐解くと、車の操作はよりシンプルになっていることが見えてきます。車を操作している感覚が楽しい人には少し寂しい面もありますが、車の安全性をより高めるためには仕方のない方向性なのかもしれません。 車の心臓部であるエンジン 車の心臓部であり、ボンネットを開けると存在感を放つエンジン。しかし既にEV車が出始めていて、10年後にはボンネットを開けても小さなモーターが設置されているだけという日がくるかもしれません。 また、エンジンがなくなるということは、エンジンオイル交換も不要になります。さらに、パワーステアリングも油圧式から電動式への置き換えが進んでいるので、パワステフルードも不要になる日がくるでしょう。 MT車の名残であるシフトノブは完全消滅の可能性も シフトセレクトレバー、いわゆるシフトノブはMT車の名残ともいえる装備です。しかし、すでにパドル式、ダイヤル式やボタン式のものも出てきています。さらに安全技術や自動運転技術が進化すると、ボタン1つで車が動くようになる日がくるかもしれません。 アナログメーターは過去の遺物になる 「物理的に針が動く」アナログメーターは、多くの車でフル液晶ディスプレイのメーターが採用され既になくなる方向です。アナログ風の表示方式自体は一部車種で今後も残り続けても、自動運転技術が進むとそもそも速度やエンジンの回転数を逐一確認する必要性がありません。 物理スイッチは減っていく 車をコクピットのように演出する物理スイッチも、今後なくなってしまうかもしれない装備の1つです。エアコンのコントロールなど、一部の機能は既にタッチセンサー式のスイッチになっています。さらに、遠くない将来スマホのように車のコントロールは液晶タッチパネルのみになるかもしれません。 また、電動化がさらに進み、既にワイヤーで物理的に引っ張っているトランクや給油口の開閉もタッチパネルからコントロールできるようになりつつあります。 カーナビそのものは進化するも社外品ナビは厳しいかもしれない 自動運転技術はGPSによる方位測定と、カメラによる3D認識によるものです。つまり、純正のカーナビは自動運転技術の核ともいえる装備なので今後も存続します。ただし、純正のカーナビが外せなくなる以上、社外品のカーナビは入り込む余地がなくなってしまいます。自動運転技術が搭載されていない車種であれば、スマホのアプリの方が、性能も更新性も高いのでそちらに置き換わっていくでしょう。 既になくなってしまったかつては定番装備だったもの4選 かつては当たり前だった装備でも、今では既になくなったしまったものがいくつもあり、なかには法律で義務付けられていた装備もありました。また、オプションとして現在でも残ってはいるものの、時代の流れから選択されなくなった装備もあります。 車内は優雅な喫煙場所 男性の喫煙率が6割を超えていたという時代背景もあり、灰皿やライターが標準装備でした。 前後席の灰皿はもちろん、車種によっては後席にもシガーソケットが備えられ、タバコを片手に運転する当時のドライバーには欠かせない装備でした。 現在では灰皿は小物入れなどに置き換わり、シガーソケットも「アクセサリーソケット」や「電源ソケット」という呼び名に変わってきています。シガーソケット自体は現在でも電源として残っていますが、もともとは「シガー」の名の通りライターが取り付けられていたことを知るかたも年々減っているかもしれません。 法律で義務付けられていた速度警告音 時速100km/hを超えると「キンコン」と鳴っていた速度警告装置。かつては道路交通法で義務付けられていた装備も現在ではなくなってしまいました。法律で定められていた正確な速度は普通乗用車で105km/h、軽自動車は85km/hです。 しかし、日本独自の装備だったためアメリカ政府や自動車メーカーからの圧力で1986年に法律は廃止。以降徐々に姿を消していきました。 安心して運転できたコーナーポール 左前方のバンパーから伸びる1本の棒。運転席から見にくい左前方の位置を示すコーナーポールです。車両感覚にあまり自信が無い人でも、コーナーポールのおかげでしっかり見切りをつけられました。セダンや大きな車だけでなく、コンパクトカーや軽自動車などでもよく見かけた装備です。 現在でも純正オプションやアフターパーツとして販売されていますが、各種センサーやモニターの発達で装備する人はほとんど見かけません。 レースのシートカバーで高級感を演出 かつて車は高級で特別なものというイメージがあり、その演出として定番だったのがレースのシートカバーです。車種やグレードを問わず、多くの車で装備されていました。 最近はみかけることもなくなりましたが、実は今でも純正品として供給されています。しかも撥水性が高められるなど機能性も進化していて、小さな子どもなどを乗せる際はシートの汚れを防ぐアイテムとして有効です。 ただ、どうしても古めかしいイメージから敬遠する人が多いのも事実で、いつかは完全になくなってしまう日も来るかもしれません。 まとめ 慣れ親しんだ装備がなくなっていくのは寂しさも感じます。車の装備は、技術面だけではなく当時の世相を反映したものもあり、振り返ると思わぬ発見もあるかもしれません。 一方、この装備が将来どうなっていくのかを考えるのは楽しいものです。技術の進歩によってなくなるのか、より進化するのか。車を運転しながら思いを馳せてみてはいかがですか。 [ライター/増田真吾]
ランドクルーザーはトヨタでもっとも歴史のある車種であり、国内のみならず世界中にファンがいる日本を代表する車種です。ところが、年式の古いランドクルーザーは、 NOxPM法の規制により、主に首都圏や大都市で登録することができません。(車検が通せない) そこで今回の記事では、NOx・PM法についておさらいし、古いランドクルーザーとどのように付き合っていけばよいのかについて解説していきます。 NOxPM法とは RVブーム全盛期に販売されていたランドクルーザー80や70、さらには60や40といった往年のランドクルーザーは今も根強い人気を誇る車種です。また、近年80年代~90年代のややレトロなデザインが見直されはじめ、これから古いランドクルーザーの購入を検討している新規ユーザーも増えています。 ところが、80年代~90年代のランドクルーザーは、主力エンジンがディーゼルです。そのため、冒頭でも述べたように、NOx・PM法の規制により、登録はおろか、継続検査(車検)を通すことすらできません。 NOx・PM法とは、正式名称「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」と言い、1992年(平成4年)6月に公布、2007年に改正されています。 規制対象となっているのは、直接人体に悪影響を及ぼすとされる窒素酸化物(以下:NOx)と、粒子状物質(以下:PM)です。 対象地域 NOx・PM法の規制対象地域は、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県。(※市区町村により対象外地域も含まれます。)見ていただく分かる通り、主に大きな工業地帯を抱え、なおかつもともとの交通量が多い地域が規制の対象地域となっています。 規制に適合しているランクル では、これからランドクルーザーの購入を考えた場合、どの年式以降を狙えば良いのかについてお話しします。ディーゼルエンジンを積んだランドクルーザーで、今現在(令和2年)でも問題なく使用できるのは、2015年式以降のランドクルーザー150プラドか、復刻版ランドクルーザー70のみ。残念ながら最上位クラスのランドクルーザー100や200には、そもそも規制に適合した日本向けディーゼルエンジンモデルは販売されていません。 しかし、悪路や山道をよく走る方にとって、粘り強いトルクが魅力のディーゼルエンジンモデルは是が非でも乗りたい、乗り続けたいというのが本音でしょう。 そこで、年式の古いディーゼルのランドクルーザーを乗り続けるための方法について解説します。 規制対象から適合に替える方法 まず先にお伝えしておきますが、NOx・PM法が施行された直後、規制地域外の住所で登録する、通称「車庫飛ばし」という方法が横行していました。確かに、規制地域外であれば現在でも登録することは可能ですが、れっきとした違法行為であり、実際に逮捕者も出ているため、絶対に行ってはいけません。 正規の方法で現在の法律に適合させるには、排気ガス浄化装置を取り付けるか、エンジンを乗せ換える必要があります。 排気ガス浄化装置とは、主にPMの浄化を目的としたDPFやDPRなどと呼ばれる装置で、ランドクルーザー40や60といった古い年式のディーゼルであっても、技術的には適合させることが可能です。 しかし、単に装置を取り付けるだけではなく、燃料系の再調整や交換、さらに適合させるためには新たに排気ガス検査を受ける必要があり、短く見積もっても2~3か月掛かります。 また、適合するエンジンに載せ換えるという方法もありますが、これはある意味大掛かりなカスタムと同じで、本来の味を大きく損なうことは確実です。 そして何より、どちらの方法も100万円以上の費用は覚悟しなければならず、よほどの愛着がなければ現実的な方法とは言えません。 まとめ ディーゼルエンジンの持つ粘り強く太いトルクはもちろん、ディーゼルエンジン特有の振動もファンにとっては大事にしたい要素。しかし、私たちの住む地球環境も無視できない問題であり、今後益々古いランドクルーザーをはじめとしたディーゼル車を乗り続けることは難しくなっていきます。 もし、費用をかけてまで乗り続けることが困難であるなら、専門知識と豊富な流通経路を持つ、旧車王をはじめとした専門店への売却をおすすめします。 現在では、先に述べたNOx・PM法の規制地域以外では、今でも古いランドクルーザーのディーゼル車でも使用することが可能です。車は走ってナンボ。規制地域外に住む新たなオーナーに託すのも決して悪い選択ではありません。 ランドクルーザーを買い続けて20年以上納得の高価買取ならランド王https://www.qsha-oh.com/landcruiser/ [ライター/増田真吾]
アメリカで行われている自動車アフターマーケットの見本市、「SEMAショー」をご存知でしょうか?SEMAショーは、東京オートサロンの会場となる幕張メッセの3倍、30万平方メートルという広さで開催される大規模イベントです。 今回は、アフターパーツやペイント、ラッピング、カスタムカーによるショーなど、ありとあらゆるジャンルを取り揃えた大見本市、SEMAショーについて解説していきます。 50年以上続くSEMAショーとは SEMA とは「Specialty Equipment Market Association」の略称で、日本語では「米国自動車用品工業会」という意味になります。1967年の第1回目から、年に一度ハロウィーンの時期に開催され、いままで50年以上の歴史を重ねてきたSEMAショー。当初はロサンゼルスで開催されていましたが、現在はラスベガス コンベンションセンターが会場となっています。 SEMA(米国自動車用品工業会)に7,000社以上の企業が登録しており、アフターパーツをはじめ自動車に関連するあらゆるものを集めた大見本市。業界関係者向けのイベントではありますが、クラシックからEVまで網羅したカスタムカーの展示や、ドリフトのデモ走行などエンターテイメント性も高く、全世界から7万人以上のバイヤーが訪れます。 アフターパーツだけでなくカスタムカーの展示も豊富 アフターパーツを駆使したカスタムカーが数多く展示されるSEMAショーには、ジャンルや生産国を問わず、多彩な車両がお披露目されます。 アメリカで人気の高いピックアップトラックをはじめ、クラシックカーに大排気量エンジンを載せたハイパワー車や奇抜なペイントを施した「ホットロッド」、車高を下げ、足回りにハイドロを装着した「ローライダー」。さらに、SUVやピックアップトラックにテントを設置し、北米で昨今ブームとなっているアウトドアカスタム「オーバーランド」も出展されています。 GT-RやスープラがSEMAでも大人気 東京オートサロンがそうであるように、最終的に商売につなげることが目的のSEMAショーでは、いかに自分のブースに人を呼び込めるかが重要になります。 そこで、インパクト満点なカスタムカーを展示しているわけですが、近年特に注目されているのが、アメリカで人気がある日本車のカスタムカーです。 歴代の日産 スカイラインGT-Rや、トヨタ A80スープラ、FJ40系ランドクルーザーなど、アメリカらしいアグレッシブなカスタムを施された日本車が、毎年数多く出展されています。 SEMAショーの人気イベント さまざまな出典や催しがあるSEMAショーですが、その中でもメインかつ、人気のブースを紹介していきます。 SEMA NEW PRODUCTS SHOWCASE SEMAショーにおける新製品の展示スペースが、「SEMA NEW PRODUCTS SHOWCASE」です。毎年3,000以上の製品が展示されるこのスペースには、自動車アフターパーツをはじめ、板金塗装機器やカーケア用品など、取り扱うアイテムは非常に多ジャンル。 さらに展示スペースでは実演もされており、ペイントブースでは世界中から招かれた職人が、自らの手でカスタムペイントを披露する催しもあります。 コンプリート車両の出展 SEMAショーではアフターパーツメーカーのカスタムカーはもちろん、各自動車メーカーがカスタムを施したコンプリートカーが出展されているのも魅力です。 日本の企業からもコンプリートカーは出品されていますが、メーカーの北米担当のカスタムということもあって、内外装ともに国内モデルよりもアグレッシブな車両が目立ちます。 また、2021年の出展では2022年春発売予定の新型日産「フェアレディZ」も展示。米国市場向けの240台限定特別仕様車「Z Proto Spec」が展示され、Zファンはもちろん報道関係者まで多くの注目を集めました。 SEMA CRUISEとSEMA IGNITED 4日間に渡るSEMAショーの最終日には、「SEMA CRUISE(セマ クルーズ)」、そして、夕方には、アフターパーティーである「SEMA IGNITED(セマ イグナイテッド)」が開催されます。 SEMA CRUISEはSEMAショー内で展示された車両が勢ぞろいし、一台ずつ列になってパレードを行うイベント。そして、夕方からのSEMA IGNITEDでは展示車両が屋外特設ステージに移動し、フォーミュラドリフトやF1参戦ドライバーによる派手なアピール走行が行われます。 SEMAショーは基本的に業者間での取引となりますが、SEMA IGNITEDは20ドルの入場料を払えば一般人も入場可能。ラスベガスの夜景をバックに行われる派手なアピール走行はまさに圧巻であり、業者一般問わずSEMAショーに訪れる誰もが楽しみしている催しとなっております。 まとめ 東京オートサロンをはるかに超える規模で開催されるSEMAショー。SEMAショーは毎年3000を超えるアフターパーツや、カー用品などを取り揃えるほか、SEMA IGNITEDといった派手な催しも用意したエンタメ性の高いイベントです。 登場する車両は、見た目もスペックも非常に過激なものが多く、アメリカのダイナミックなイメージが車に表れています。 基本的には業者間の取引のみであるSEMAショーですが、屋外ショーには一般客でも入場できるので、日本とはひと味違った自動車イベントを、一度体験してみるのも良いかもしれません。 [ライター/増田真吾]
最近の車は、なぜずんぐりむっくりしたデザインになってしまったのでしょうか? 旧車はなんといっても低くシャープなデザインが魅力です。ここでは、旧車と現行車のリセールバリューの違いや現行車のデザインが大きく変わってしまった理由についてご紹介させていただきます。 現行車がずんぐりむっくりになってしまった理由 昨今の旧車・ネオクラブームで昭和やバブル時代の車に興味を持たれる方も多いのではないでしょうか?また、バブル後の1990年代後半から2000年代前半のモデルが人気なのも近年の中古車市場の特徴です。では何故、現行車ではなく旧車・ネオクラシックカーに人気が集まるのか?という疑問が自然と湧いてきます。もちろん、旧車と言ってもジャンルは様々ですので、一概にこれといったものがあるわけではありません。しかし、そのひとつの理由が低くシャープなデザインであったことは間違いありません。そして、低さは世界共通の美学であり、この先も変わることはないのです。 ならば、現在の技術で低くかっこいい車を造ればよいと話しになりますが、そこには大人の事情があったのです。 国土交通省の歩行者保護基準が年々厳格化することにより、エンジンとボンネットフードに一定のスペースを確保する必要が生じ、かつてのような低くシャープなデザインの車が造れなくなってしまったのです。これが、現行車がずんぐりむっくりになってしまった主たる原因です。そういう視点から考えると、水平対向エンジンの採用で、現行車にもかかわらずかつてのような低くシャープなデザインを実現しているトヨタ86/スバルBRZは、非常に希少価値が高いモデルと言えるでしょう。 旧車と現行車どちらが良いのか? 旧車のデザインが現行車より美しいことを踏まえた上で、旧車と現行車ではどちらが良いのでしょうか?おそらく、誰しも同じ価格、同じ維持費なら旧車を選ぶと応えるはずです。しかし、その維持費が大きな問題になります。旧車の代表的なモデルと言えば、AE86を思い浮かべる方も多いと思いますが、状態がよい個体は200万円以上の出費は覚悟しなければならず、購入後もエンジンやミッションのオーバーホールに加え、ボディのヤレや錆のメンテナンスも必要です。はっきり言って、維持費で前期のトヨタ86が買えてしまうレベルです。 対して、現行車であれば中古車がお手頃な価格で手に入るだけでなく、ライトチューンだけでサーキットなどのスポーツ走行が楽しめてしまいます。ドリキンこと土屋圭市が、前期のトヨタ86を自ら購入したことが大きな話題になりましたが、エンジンがノーマルのライトチューン仕様で筑波サーキットにおいて4秒のタイム短縮を図っていますので、現行車のコストパフォーマンスがいかに高いかがわかります。 また、トヨタ86が発表された8年前に「このトヨタ86/スバルBRZも新車はおじさんがノーマルのまま乗って楽しんでもらって、安くなった中古車を若い子がチューンして楽しむ。早くそうなってもらいたい」という言葉を残していますが、近年では100万円以下のお手頃な価格で手に入るトヨタ86/スバルBRZが存在しており、ドリキン土屋圭市が描いた小さな夢がようやく実現しようとしているのです。 旧車と現行車のリセールバリューの違い 旧車と現行車のリセールバリューの違いは、現行車が「色・年式・走行距離」で決まってくるのに対して、旧車は買取店によって大きく左右されます。理由は、旧車にはこれといった相場がないため、買取店の得意不得意が影響するためです。 また、近年では何故この車が?と思ってしまう、もともと不人気だった車にプレミアが付いているケースが見受けられます。したがって、高年式がメインの買取店ではリスクを避けて安く買う傾向があります。つまり、旧車は売るタイミングや買取店選びが非常に重要ということです。 旧車はどこで売るべきなのか? 旧車はどこで売るべきなのでしょうか?その答えは、ずばり旧車専門店の旧車王に売却を依頼することがベストな選択と言わせていただきます。理由は、 長年に渡り世界中の旧車を買取ってきた実績と確かなノウハウです。ハコスカやAE86などの国産旧車はもちろんのこと、縦目のベンツやクロカン4駆のディフェンダーなども買い取ってまいりました。 旧車王は、旧車・ネオクラシックカーを愛しているのはもちろんですが、決して現行車を否定しているわけではありません。近年では旧車バブルなどの言葉も耳にしますが、このタイミングで旧車・ネオクラシックカーを売却して現行車を楽しむというのもひとつの選択肢ではないでしょうか。 [ライター/旧車王編集部]
昨今、廃車が以前にも増して注目されるようになりましたが、業者とユーザーの間で廃車の解釈の違いからトラブルに発展するケースもあるようです。ここでは、廃車の本来のあり方や廃車・買取のそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介させていただきます。 廃車のメリット・デメリット 長年乗ってきたお車が、とくに希少車でもなかった場合に真っ先に思い付くのは廃車という選択ではないでしょうか?因みに、廃車とはお車の解体処分を行い、物理的にも名義的にも登録を抹消する「永久抹消登録」」という手続きを行うことを指します。しかし、廃車の定義に曖昧な部分も多く、業者とユーザーの間でトラブルのもとになっているのが現状です。 そして、本題の廃車のメリット・デメリットについてご紹介させていただきますが、まずメリットについては、よい業者さえ見つかれば無料で引き取っていただくことが可能で、なおかつ面倒な価格交渉なども必要ないことです。また、永久抹消登録が無事に完了すれば、重量税が還付されるのも大きなメリットと言えるでしょう。対して、デメリットは廃車を謳っているにもかかわらず、車を流通させている悪質な業者が存在することです。それ以外のデメリットとしては、陸送費や永久抹消の登録手数料に業者によって大きな違いがあることや解体となりますので鉄の相場の影響をどうしても受けてしまうことなどがあげられます。 買取のメリット・デメリット 廃車と買取を悩んだときに買取を選択するメリットは、近年の旧車ブームの影響でディーラーなどで査定が0円の車でも値段が付く可能性があることです。もちろん、廃車との比較になりますので、多くは望めないかもしれませんが、例えば手元に5万円残ったとしたら大きなメリットと言えるのではないでしょうか?なおかつ、長年共に過ごしてきた愛車がスクラップにされず次のオーナーのもとを行くわけですから、願ったり叶ったりと言えるのです。 しかし、わざわざお申し込みいただき、価格交渉などのお時間をいただいたとしても、車種や状態によっては買取自体が出来ない場合があります。それが、買取の一番のデメリットであり、最も難しい部分になります。もちろん、お申し込みはネットで行えますし、買取が難しい場合も基本お電話の段階でお知らせしておりますので、お時間をいただく言っても多く見積もって1時間程度です。 廃車にかかる費用の内訳 廃車にかかる費用の内訳は、最近では廃車無料と謳っている業者を多く見かけますが、一般的な相場は以下の通りです。 1.引き取り費用:0〜30,000円2.登録手数料(永久抹消登録):10,000〜20,000円3.車体解体費用:0〜30,000円 そして、鉄の価格(2020年6月現在14 円/kg)である1台あたり14,000円~28,000円に応じて、かかる費用が決まってきます。また、自動車税、自動車重量税、自賠責保険の還付金はここには含まれておりません。 ボロボロの車でも値段が付くのか? 廃車と買取で悩んだときに一番気になるのが愛車にどのくらいの価値があるのかという点ではないでしょうか?旧車王では、主要車種の相場情報を開示しており、ホームページの車種ページでご覧いただくことが出来ます。例えば、日産のローレルの場合で、最終型のターボモデルが70万円で買取が可能です。もちろん、条件が全て揃った場合に限りますが、廃車のつもりのお車に何十万もの査定が付けば非常にラッキーという話しになります。ところが、これがノンターボになると、途端に査定がゼロになりますので、ここが一番難しい部分になってきます。 但し、最終型のGC35型を除いたローレルは、年式が古くなればなるほど値段が付く傾向がありますので、全体的には買取を選択するメリットが大きいモデルと言えるでしょう。一般的には、マニュアル車のスポーツカー、SUV、ターボ車は、値段が付く可能性が高いと言われておりますが、中古車の相場は常に動いておりますので、先ずは旧車王に査定のご依頼をいただくことをお勧めいたします。 先ずは本当の車の価値を知ることが大切 車の本当に価値というのは、基準が一つではないためひとことで申しあげられないのが実情です。また、どうしても値段が付かなかった場合にしっかりとしたリサイクル業者を選ぶことも非常に重要な要素と言えます。一般的には、国の認定を受けた最寄りのリサイクル業者に直接廃車を依頼することが費用がかからない方法と言われておりますが、地域差もありますのでトータル的に判断することが大切かもしれません。 旧車王では少しでもお客様のお役に立ちたいという気持ちで1件1件の査定を心を込めて丁寧に行っております。そして、お車の本当の価値を知るためには、旧車の確かなノウハウを持つ旧車王にお任せいただくことが、最も近道で有効な手段と言えるのです。 [ライター/旧車王編集部]